“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

2018.04.10
XML
《Marc Tempe勉強会》ラフィネス@東京都港区





本日の講座のプログラムです。



Lesson1 畑を持っていて醸造するシャンパーニュ、ムーゾン・ルルーとTempeさんのぶどうを使って知り合いのドメーヌで作ったクレマン同時対比。



NV Mouzon Leroux Fis L'Atavique
2013 Cremant D'Alsace Le 13 Selection Par Marc Tempe
シャンパーニュと同じ3年塾生させたクオリティの高いクレマン
シャルドネとピノノアールがを用いノンドサ(加糖していない)です。


アミューズはいつものです。
丹波シメジ、ラベルルージュのスモークサーモン、フォアグラ、ラムレーズンのマカロンと、ホワイトアスパラガス

Lesson2 1er Cruのリースリングの同時対比
ビオディナミンを採用したおかげでより根から上がる成分ですばらしい成分が酸を作り出しているそうです。







実った葡萄の甘みがありますが、しっかりした酸でフレッシュ感をキープしたまま凝縮感があります。
その理由は1er Cruの畑で、チョーク(石灰質)の土壌で長期熟成に向くわけです。




2003 Domaine Marc Tempe Riesling Burgrenben
2003年はむちゃくちゃ暑い都市で、実ったが酸が落ちた。Grafenrenbenの畑より石灰が少ないが弱い年度で黄金化。
敬三シェフがこちらのポテンシャルを見抜いて熟成していた、すばらしいワイン。Tempeさんのドメーヌにはもう貯蔵されていない。


合わせる料理は、くにさきオイスターのグラタン、煮詰めたリースリングのザバイヨンソース、ポロ葱人参などの野菜のジュリエンヌです。


パン


キャビアバターと柚子バター

Lesson3 シュナンブールの畑のピノグリの同時対比




2008 Domaine Marc Tempe Pinot Gris schoenenbiurg
涼しい年のワイン。ブルゴーニュの樽で2年熟成しています。
樽の香りの余韻があります。





輸入元のディオニー社2015年のイベントのために作ったリードフードル(ひとめぼれ)で作ったワイン。甘さは貴腐菌によります。


法恩寺の筍と神戸牛の生ハムと雲丹のマリアージュ、花山椒の風味
ブラータチーズが添えられています。

Lesson4 グランクリュの畑マンブールのゲブルツの同時対比
マンブールの土壌は年度が深く、石灰が少しあります。
最高の畑でゲブルツとの相性が最高です。





2016年からディオニー社が売り始めたワインで、フルーティさもあり紅茶やライチの香りがあります。秀逸なゲブルツです。


2000 Domaine Marc Tempe Gewurtztraminer Mambourg
品種を超えたグランヴァンです。
ワイナートの田中勝行氏がトップと言ったそうです。


同じテロワールでこの色の違いがあります。


ペリゴール産フォアグラのモンブラン仕立て、パンデピスとベラベッカ
芹とコシアブラのフリット
芹は根だけ揚げてあります。

Lesson5 グランクリュの畑マンブールのリースリングの同時対比
石灰が多い土壌で、石灰由来のタンニン=酸化鉄(赤土)で長期熟成に向く






2013 Domaine Marc Tempe Riesling Mambourg
石灰から来る酸と古い樽のバニラ香があります。
古い樽で二年熟成しています。




2002 Domaine Marc Tempe Riesling Mambourg
2002年は暑くて熟度が高い年。瓶詰めの時はマンブールとして出荷すべきでないということでこのようなMの文字に似せたハートマークのエチケットで酒家したそうです。
こちらだけは新樽で熟成させたそうです。新樽ゆえに“M”と書いたそうです。
捻ったハートマーク+MでMamburg。
若い樽が堅くしてしまうが、敬三シェフがポテンシャルを見抜き大量に買い上げねかせておいたワインです。
マンブールはブルゴーニュのテロワールに似ていて、モンラッシェのような雰囲気ですね。
うまい!!!!


唐津の天然クエのローストと本みる貝、蛤と白ワインのソース
樽の香り(ボアゼ)はバターの香りということで、こんな感じです。

Lesson6 赤の同時対比
石灰質などでやや硬いワインができるそうです。






2011 Domaine Marc Tempe Pinot Noir M
こちらも“M”という文字が書いてありますね。
Sans Soufreとは書いてませんが無添加です。




2009 Domaine Marc Tempe Pinot Noir Sans Soufre Kei
Sans Soufreとは酸化防止剤を全く使っていないという意味です。
敬三シェフがお手伝いしたワインということで“Kei”。
マルセルダイスさんのドメーヌ訪問の時も書きましたが、ブルゴーニュとテロワールが似ているのでブルゴーニュのワインと言われてもわかりませんね。


乳飲み仔牛の背肉ロースト、モリーユ風味、シャトーシャロンのソース
仔牛のジュとソース・ヴァンジョンヌ

Lesson7 食後酒






2006 Domaine Marc Tempe Gewurtztraminer Mambourg SGN
デザートにあわせてはゲブルツのセレクショングランノーブルで、パーカーポイント100点となった言わば奇跡のワインです。
ミネラル香とメロンの香かと思いきやオレンジピールの香り
マンブールの綺麗な酸で残糖90gを感じさせない美味しさ
ゲブルツの香は薔薇ということで、薔薇が使われています。


オレンジのデクリネーゾンとショコレート
オレンジのソルベ
二回焼いたサブレ
グランクリュのガナッシュ






苺のミルフィーユの再構築 薔薇の風味




Chartreuse
こちらは激レアのシャルトリューズで、スペインのタラゴナです。
相当高いやつです。
一杯1万円くらいで売りますかー。


お腹の大きさは負けました!
いや、良い勉強ができて、テンペさんのワインがよくわかりました。
ありがとうございました。

Restaurant La FinS
東京都港区新橋4-9-1
電話 03-6721-5484





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022.04.04 09:38:19
[『ラ・フィネス』『ミチノ・ル・トゥールビヨン』勉強会議事録] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Freepage List

Profile

四方よし通信

四方よし通信

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

本日朝食7:00スター… New! てくてく7281さん

「特上アイスコーヒ… New! 丁寧な暮らしさかもとこーひーさん

【お台場】三田製麺… TOMITさん

第8回ハープミューズ… 47弦の詩人さん

リピーターを生むレ… エルネスト1969さん

食べ歩き紀 ByeByeさん
竹田陽一ランチェス… ★竹田陽一ランチェスター 東京・西村のNo.1経営・裏のブログさん
釣って満腹! ~ボ… 秀龍さん
うまい営業・へたな… なにわの進藤さん
●Hokkaido & Travel … wind0625さん

Category

大久保一彦のひとこと情報

(1823)

ワイン会、フードなど大久保の教室

(141)

大久保一彦おすすめのおいしい店の情報

(216)

大久保一彦の商人のための情報

(171)

おいしい料理情報

(85)

食を考える

(74)

雑誌などメディア出演

(27)

大久保一彦が見たエンターテイメント

(34)

愛犬日記

(51)

(162)

よっしー

(97)

よっしーパート2

(112)

よっしーパート3

(179)

よっしーパート4(2010年3月17日以降)

(375)

よっち&こーちゃん

(369)

海外視察

(99)

カリフォルニアクイジーヌ

(5)

フランスの店

(30)

ジェームズオオクボセレクション【怪人のいる店】

(9)

世界のベストレストラン&ホテル100

(82)

世界のベストレストラン更新前の記事

(234)

大久保一彦の二つ星と三つ星の間

(283)

大久保一彦的二つ星のレストラン&ホテル

(224)

大久保一彦の二つ星西日本

(234)

大久保一彦の二つ星ワールド

(22)

大久保一彦の一つ星の店、ホテル

(268)

大久保の一つ星(愛知より西)

(243)

大久保一彦の一つ星の店、ホテル(海外編)

(22)

北海道のうまい店

(73)

東北のうまい店

(41)

関東のうまい店

(134)

東京のうまい店

(269)

目白・雑司が谷界隈の店

(27)

甲信越と東海地方のうまい店

(142)

北陸のうまい店

(77)

関西のおすすめ

(161)

四国と山陰、中国地方のうまい店

(75)

九州のうまい店

(101)

沖縄のうまい店

(28)

スイーツ研究所

(207)

Cafe研究所

(81)

カレー・スパイスの研究所

(4)

すし協同研究所

(38)

すし協同研究所・現地勉強会

(116)

会員向け日本料理研究会

(20)

魚アカデミー

(278)

鮨行天

(56)

『ラ・フィネス』『ミチノ・ル・トゥールビヨン』勉強会議事録

(32)

フランス料理店経営研究室

(30)

蕎麦店開業協同研究所

(70)

料理の技法や食の知識

(3)

ジェームズオオクボ的視点で選んだ心に残るあの店のあの料理(名物料理百選)

(18)

各地名産品及び各地名物料理

(172)

大久保一彦の野草のワークショップ

(30)

産地・生産者訪問

(127)

今日の大久保一彦のしごと

(1097)

経営者のための連続コラム

(1634)

飲食店は人づくり

(4)

修行について コーチの予備軍の方へ

(8)

これから開業の方向けコラム

(291)

飲食店開業講座

(65)

子供たちのためにコラム

(42)

偉人の言葉、今日の親父からの言葉

(28)

“経営思想家”大久保一彦の次の世代への哲学

(51)

補足◆【いつも予約でいっぱいの「評価の高い飲食店」は何をしているのか】補足◆解説

(11)

残念ながらブログ掲載後閉店してしまったお店

(156)

ジェームズオオクボのホテル&お宿見聞録

(275)

長山一夫器美術館(解説付き)

(107)

会員・塾生訪問

(118)

何でも食材ランキング(ブログ掘り下げ編)

(2)

ジェームズ昆虫記&ジェームズ植物記

(457)

中国料理研究

(60)

BAR研究

(1)

外食調査録

(71)

業態研究

(79)

ジェームズオオクボ書店

(11)

惣菜・弁当・食品売場研究

(353)

寿司盛り合せ研究

(58)

商品研究・料理研究

(738)

素材・材料開発研究

(26)

焼肉店訪問

(8)

ラーメン研究

(2)

スパイスカレー店・インド料理店・ネパール料理店研究

(29)

別冊四方よし通信

(5)

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: