あれは今から2年前、 バンコクのどんなガイドブックにも乗っている有名なセレブ系クラブ「ベッドサパークラブ」 に行った時のこと。
入場料800バーツ、ドリンク1杯しか付いてないっていうびっくり高価格 のくせに、ぎゅうぎゅうの人。欧米人ばかりかなー、と思いきやタイ人もいーっぱいいる。 タイ人のセレブってばすごいなあ。
1階は踊り狂う人々であふれ、とりあえず 名物のソファーってかベッドってかそんなモンが置いてあって寛げるって言う2階へ移動。 うげえ、 ここも人が一杯だよ。
とりあえずウオッカソーダを頼み、この旅の同行者、清楚かつ日本人形のような可憐なビジュアルのくせに、挙動不審な動きと 「熊のぬいぐるみを『きゃーっはっは!』と包丁で刺していそうなイメージがある」 と同僚に言わしめるY子とふらつく。ちなみにY子は人の話を全く聞いていないという特技を持つ。
そんなY子の好きなカクテルは 「ブラッディーマリー」。
さすがですね。もう 血を求めてるんですか。へっ、へっ。
あたしもブラッディーマリーは大好きなんだが、 タバスコ、塩コショウを入れた「トマトスープみたいな味のブラディーマリー」が好き。 いくらしたたる血を求めるY子でも、スープタイプはきらいらしい。
「げえ、これまずいいー。」だそうで、飲ませてもらったらあたし的には 「トマトスープ辛口酒じゃーん!うまーい」 だったんで、いただく(笑)。
ま、それはおいといて、 座れないクラブとかバーって辛いよなあ。
このころのあたしといえば、タイ語は単語の良く使うもののみ、丸覚えの長文がいくつかだった。 それでも勉強していない素人レベルではかなり覚えていた方だと思う。 そりゃもう、 ばかみたいにたどたどしい単語とかでなんとかするしかないわけ で、びっくりされるほどの哀れなタイ語でバーカウンターのにぃさんに問う。
「座る場所ないですか?」
「(周囲を見渡して)ないねー。 踊ってりゃいいじゃん。 」
・・・あのう・・・だーれもそんな答え期待してないっす。
がっくしして、 立ったまま酒を飲む。おいおい、これで800バーツなんてそりゃねーよ 、と。
ふと、近くのソファーがでかいくせに、 4人しか座ってなくて、ゆうに7,8人座れるスペースを発見。 リザーブ、となっているため、パーティー用にとっておいた席と考えられ る。 でも、もちろんその席では 金持ちそうなタイ人グループが大騒ぎ。
しかーし、こんなに端が空いているー、ちょっと座っても迷惑かかんないんじゃね? すわりたぁい。というわけで、リーダー格めがねのタイ人に聞いてみる。
「あのう、疲れたんで、ここに座ってもいいですか?」
そうすると、 メガネのタイ人&メガネの彼女、と、彼の友達「どうぞどうぞ!」とにっこり。
わあーい、助かったぁああ! タイ人親切だぁ・・・。
すわった途端「チャイヨー!(かんぱーいorばんざーい!)」とみんなでグラスを合わせてくれる。ありがとー! タイ人のこういうところって大好きだよ!
「ところで誰と誰が彼女と彼なの?」 とたどたどしいタイ語のまま、そのグループに突っ込んでみる。
「あー、この人、僕の彼女で、今踊っている人が何人かいて、彼、ひとぼっちぃ」と紹介してくれる。このひとりぼっち君がなよなよして、ゲイなんじゃないかと思うが、メガネのリーダーいわく 「マイチャ-イ(ちがーう)!」 だそうだ。
メガネリーダーはこの日、誕生日で、さらに記念のTATOOを腕に入れ披露。 はあ、だから?と突っ込みたいほど大したTATOOじゃなかった が、なーにせ座らせてもらったので、みんなと一緒に拍手しておく。 気分は子分(失笑)。
メガネリーダー、 自分のビジュアルはさておき、女の好みはかなり上 らしく、 自分の彼女もそこそこかわいいしスタイルいい にもかかわらず、ベッドサパークラブのかわいい店員ちゃんを見てこうのたまわる。
「お前、あれくらい痩せろよ!」
だって!
てめぇ 自分のビジュアル見てから言えよ、ひっどぉーい! と思って「なんで?あなたの彼女、やせてますよ?」と、座らせてもらっているので(笑)、丁寧にたどたどしく突っ込むと
「いんや、女はあれくらい痩せてないと」と 鼻息荒く、熱く語るめがねネーダー。あっ、鼻毛も揺れている(爆笑)。
でもメガネリーダーの彼女は人格者で 「あんなにやせれないわああ」とほんわか微笑んでいる。うーん、癒し系。
ゲイじゃないけどなよなよしているひとりぼっち君に「どんな子が好みなの?」と聞いてみると「色が白い子!」とほろ酔いの顔で夢を語ってくれた(夢扱い)。 「あ、どうですか。彼女は」と、既にやさぐれているY子を紹介すると、顔を赤らめ、えーっ・・・照れるひとりぼっち君。 きっとメガネ兄貴にあやかっておごられに来たんだね。
「ちょっと!あんまり勧めないでくださいよ(怒)!」
あ、Y子が無表情の中に 眉間にしわを寄せている。 すまんすまん、本気で勧めてないよ。ほら、ひとりぼっち君もほんわか笑ってごまかしてるし。
踊り狂っていたお友達も同じ席に戻り、再び乾杯。その戻ってきたお友達君カップルは泥酔でべろべろだ。 お友達君の背中には泥酔した彼女が白目剥いて張り付いていて、 舌切り雀のつづらもってるジィさんのようなお友達君(そこそこ男前)、「こいつ、さるみてーだろ?」とわれらに英語で問う。 あははは、君の彼女、狂ってるね。
そんな感じで自然に仲間に入れてくれた彼ら。タイ人ってこういうところほんっとに素敵!と感激していたところ その和やかな雰囲気が一転する。
いきなり 巨大なおしりがあたしの顔を直撃!メガネリーダも吹っ飛ばされる。
いきなり見ず知らずのアジア人4人が、何の断りもなくこの席に座ってきたのだ。あたしたちもぽかーんだし、 この席をリザーブしていたメガネリーダーたちはもっと「?????」だ。
言葉をよく聞いていると・・・中国系。広東語・・・香港からきたのかしら?メガネリーダーたちを全く無視、ぎゅうぎゅうの席に大きなシリを突っ込んで割り込んできた。え?なに?なに? おまけに笑っちゃいそうなすごい柄の組み合わせの、ありえない格好。上が花柄、下が水玉とかさ。
ってか、 なんでいきなり、座ってくるの(汗)?
今まで穏やかだったメガネリーダー、「なんだこいつら?」って怒り狂ってるが 彼女達4人は知らぬ振りしている。ひぃえー!ずうずうしい!
そこがタイ人の優しさなのかメガネリーダーは「出て行け!」とは言わない。でも明らかにみんなでこそこそ話し始めた。 悪口なのは見ていてわかる。そりゃそーだ、これはいきなり失礼だろう。
なーんて、うちらも居候ですが(爆笑)。
その後、4人はメガネリーダー達をまったく無視したまま、あほみたいに写真を撮り、礼も言わず立ち去った・・・。
唖然としているメガネリーダーグループ。 「ごめんねー、変な人たち来ちゃって」となぜかあたしたちに詫びる優しいメガネリーダー。 いんや、あたしら、 今の中国人と立場だけは同じですから・・・(哀)。
明日早いからか帰るー(翌日チェンライ)、と告げお礼を言うと「元気でねー!いい旅を!」と英語で言い、明るく手をふってくれたメガネリーダー。 かっこよくないけど、優しく、親分肌の、羽振りのいいおぼっちゃんであった。ありがとう、メガネリーダー!
さらに出口でむんず、と手をつかまれ振り返ると、 メガネリーダーの彼女。「バイバーイ!」とにこにこ送り出してくれた。やさしぃー♪。
タイ人は優しくておおらかなんで、こういう席ではこうやって仲良くしてくれますが、かといってずかずか何も言わず席に入るのはやめましょー。 でもきちんと「いいですかあ?」と言えば、いろんな面で、日本では考えられないくらい親切に対応してくれます 。
道に迷った時も、 困った人を見逃せない気質のめんこい(かわいい)人たちです。 でも甘えず礼儀を立てましょーね。
だいたい 日本人なら断りもなく人の席に座んないよね? ってか、 日本だったら人がリザーブした席に「座らせてください」なんっていうあたしみたいなのもナシだよねぇえ(自爆)。
中央が親切で優しいメガネリーダー(でも無礼な奴には激怒)、左端がひとりぼっちのなよなよ君、右端がメガネリーダーの人間が良くできたかわいい彼女。
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