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私:井元俊秀氏(79)は62年前のPL硬式野球部1期生で、1962、63年度にはOBとして初めて監督を務めたが、その存在が関係者の間で知られたのは、「陰の人間」となってからだという。 A氏:「陰の人間」とは? 私:監督退任後にスポーツ紙記者に転じた井元氏は30歳を過ぎてPLに戻り、職員として陰で野球部を支え、73年から中学生の入学希望者(入り口)と、3年生の進路(出口)を調査し、グラウンドでの育成には関わらず、全国にいる教団関係者らからの情報を元に、「入り口」の選手を見極めるため各地を飛び回ったという。 A氏:全国からいい選手を集めたわけで、「陰の人間」だね。 私:井元氏が調査した選手たちは、76年にコーチ、80年から監督に就いた中村順司(現名古屋商科大野球部総監督)らの手で育てられ、毎年のように甲子園で活躍。 このシステムは続き、桑田真澄、清原和博の「KK」や立浪和義、福留孝介らプロでスターとなる選手が次々と門をたたいた。 「PLはブランド品。実力が同じならPL出身者を取った」とプロ球団の元編成担当者は語る。 77年度卒の23期生から25年、各年代に必ずプロ入りした選手が出た。 A氏:中村氏は98年選抜後に退任、井元氏は3年後に定年退職となった。 直後の2001年4月、部内の暴力事件が発覚したね。 私:2001年4月、PL学園硬式野球部(大阪)は、上級生が下級生に暴力を振るっていたことを日本高校野球連盟に報告した。 その後も不祥事が明らかになり、半年間の対外試合禁止処分を受けるね。 この時取りざたされたのが、下級生が上級生の「付き人」となり生活の世話をする過度な上下関係だという。 暴力の温床が日常の中にあったと、日本高野連は判断した。 事件発覚の直前、野球部専用寮「研志寮」を廃止していたが、事件はいずれも専用寮で起きていたという。 しかし、付き人制度を支持するOBもいて、ヤクルトで活躍した宮本慎也氏(45)は「今の時代では許されないが、信頼関係を築くには良い伝統だったし、PLの強さと関係していたと思う」という。 清原など、ホームランを打つと嫉妬した先輩に殴られたという。 その清原は、今は、執行猶予の身。 A氏:2013年春、再び暴力事件が明らかになり、半年間の対外試合禁止処分となり、この付き人制度は廃止されたね。 私:14年夏は大阪大会の決勝で敗れ、あと一歩のところで甲子園出場を逃した。 すると秋、学校側は新年度からの部員募集停止を保護者らに通告。 PL教団の信者数はこの30年で3分の1近くに減り、不祥事が再発し、学校経営における野球部の位置づけの見直しは当然で、監督として春3度、夏3度の甲子園優勝に導いた中村順司氏は「強かったころは今より野球部を取り巻く環境に活気があった。教団、学校、野球部が一体となって戦っていた」という。 いま、部員は3年生12人。 この夏で、一時代を築いた高校野球部の歴史が途切れる。 そのPLのグランドは、「夏草や、強者どもの夢の跡」だね。
2016.06.30
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私:タイには十数年前に2回ほど、仕事で行ったが、タイ人は仏教の国らしく温和で、挨拶するときは、拝む姿をとるね。 ところが、この映画をWOWOWで見たら、激しいアクションの連続だね。 タイのイメージが変わる。 アクションといってもブルース・リーばりのカンフーのアクションで、そのアクションが1時間近く連続する。 ブルース・リーの映画以上のアクションの連続だ。 しかも、カンフー・アクションの中心役は、若い女性ジージャー・ヤーニンで、当時24歳。 A氏:ウィキペディアによると、彼女は、幼い頃は体が弱く、体力をつけるために11才でテコンドーを習い始め、12才で黒帯を取得、14才でインストラクターになり、1996年のバンコク・ユース・テコンドー大会では金メダルに輝き、翌97年には国家が育成するテコンドー強化選手にも選ばれているという。 私:「チョコレート・ファイター」は、彼女の映画デビュー作で、撮影に至るまでの4年間はみっちりと基礎トレーニングを積み、更に撮影には2年ほどの歳月がかかっている。 日本の俳優阿部寛が、日本ヤクザの幹部で、彼女の父親役で出ているね。 番組案内でのこの映画のあらすじは、日本ヤクザの幹部・阿部寛は抗争相手であるタイのマフィアのボス・ナンバー8の女ジンと恋に落ち、これに激怒したナンバー8はマサシの命をつけ狙うようになり、マサシの身を案じたジンはマサシを日本に帰国させる。 マサシの子を身籠っていたジンはマフィアの世界から足を洗い、お腹の子を一人で産み育てる決意をする。 A氏:その子が、ヒロインになるのか。 私:生まれた女の子は特別な能力を持っていて、自分の目で見た体術を一瞬で習得できて、チョコレートとTVのカンフー映画好きで、知らず知らずのうちにそれらの格闘技をマスターしていく。 そんなある日、母が白血病に倒れ、高額な治療費の工面に母が昔にお金を貸していた人たちを尋ね回り、その類い稀な身体能力をもって借金の取り立てを始めるが、その噂は、街を仕切るナンバー8の耳にも届いていて、抗争に展開し、父親ももどってくる。 この映画のすごいところは、ノースタントだから、主人公も相手の役者もやたらにケガをする。 だから、そのケガの手当のシーンが連続して白黒で映画の終了後に撮影余話として、出てくる。 これでは、撮影に2年かかるはずだね。 「チョコレート・ファイター2」は、2011年4月から日本ロケの予定であったが、東日本大震災の影響などで撮影延期となり、中止の正式な発表はないが、今のところ、制作に関する話は全く出ていないという。 ノースタントのタイのアクション映画は、一見の価値ありだね。
2016.06.29
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私:イギリスの教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」が発表した最新のアジア大学ランキングで、3年連続でトップだった東京大学が7位に転落するなど、日本の大学が全体的に後退したね。 同誌の「日本の大学は20年間にわたって資金の制約を受けており、世界の大学との競争や国際化のための支援が少ない」との指摘で、日本の現状は、GDPに占める教育予算の割合がOECD加盟国中最低であるという。 A氏:このブログでも「『文系学部廃止』の衝撃」吉見俊哉著で、現代の日本の大学の問題点をあげているね。 私:グローバル化の中、教育問題は大きな問題を抱えているね。 今朝の朝日新聞の社説に「プログラミング 小学生全員に必要か」というのがあったね。 社説はあまり読まないが、これは興味があったね。 プログラミングとは、コンピューターに動きを指示するプログラムを作ることだが、その教育の小学校での必修化について、文部科学省の有識者会議が議論をまとめたという。 プログラミング教育は、特別な技術を教えるのが目的ではなく、コンピューターを考えた通りに動かす体験を通じて、必要な手順を論理的に考える力を育むことだと定義づけたとのこと。 社説は、論理的な思考力を養うことは大切で、そのために、プログラミングによる学習を選ぶ子どもがいてもいいが、果たしてそれが小学生全員に必要なのかは疑問であるとしている。 A氏:そもそも小学校の教員のほとんどは、プログラミングを学んだことがないだろう。 必修化は安倍政権の成長戦略に盛り込まれた政策でもある。 私:学校は既に環境教育、食育、金融教育など「○○教育」でいっぱいになっていて、社会で必要だからといってあれもこれも指導要領に詰め込めば、教員だけでなく子どもがパンクする。 無理が現場にしわ寄せされる結果を招いてはならないから、中教審は指導要領の全体の中に位置づけて検討してもらいたいと社説は要望している。 一方、今日の朝日新聞の社会面では、2022年度から始まる高校の新学習指導要領について話し合う中教審の部会は27日、「総合的な学習の時間」を充実させる案を了承し、科目名を「総合的な探究の時間」(仮称)に変更し、自ら課題を見つけて解決策を探る力を養うと報じている。 A氏:総合学習は02年度以降、小中高校で順次導入され、地域の課題を調べて活性化策を議論したりといった実践的な学習が行われてきた。 私:中教審は課題を解決することを明確化するため、高校では科目名を「学習」から「探究」に変えるよう求め、文科省はこの方向に沿って指導が充実するよう、総合探究の補助教材をつくる方針で、情報を分析して思考する技術や成果をまとめて発表する方法などを効果的に身につけられるようにするという。 「東工大、集う文系の達人 中島岳志氏・磯崎憲一郎氏ら次々教授陣に 教養重視の伝統」、「大学病院革命」でこのブログでとりあげたリベラル・アーツ学習の重要性かね。
2016.06.28
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私:岡山県北部にある、人口約10万人の津山市は、静かな地方都市だが、その農協で、多くの職員が未払いの残業代の支払いを求める訴訟を起こす異例の事態になっていると報じている。 正職員の3分の2にあたる200人超、求める残業代は約3億円にのぼるという。 A氏:報道によると、訴えたのは、津山市などを管轄する津山農業協同組合(JAつやま)の職員で、追加分も合わせると221人。 未払い残業代に加えて、労働基準法違反があったときに裁判所が支払いを命じる付加金も求めており、請求額全体は6億円近く、提訴は岡山地裁津山支部だが、金額が大きいため岡山地裁本庁で審理することになった。 私:4、5年前から農繁期を中心に休みがとれない状態が続いていて、残業が月に100時間を超えるケースや休日がゼロの月があり、何とかしなければならないと団体交渉をしてきたが、抜本的な改善がされていなかった。 2014年11月には、労働基準監督署がJAに対し、残業代を支払うよう是正勧告を出していて、JA側は一部の支払いに応じたが、翌15年3月に代理級職員を「管理監督者」に一方的に変更したという。 A氏:よくやる手だね。 高度成長期の初め、俺も経験していて、当時皆、残業が多く、これを企業側が残業代を抑制するため、基本給の約3割の管理職手当を考え出した。 まだやっているのだね。 まだ、この手を使っているとは、姑息だね。 俺のところは、当時は、労働基準監督署が強く、その指摘ですぐやめたがね。 課長以上だけが、残業代無しで、当然、組合員でもなかったね。 もっとも、課長になると基本給はぐっと増加し、ボーナスもいい。 私:労基法では「管理監督者」には残業代を支払う必要はないが、これまでの裁判や行政通達では(1)経営者に近い立場で働き方に裁量がある(2)十分な賃金をもらっている――などの条件が必要で、地位が高い管理職に限られ、原告の約1割が管理監督者扱いになっているが、代理級職員には課長代理も含まれ、とても管理監督者とはいえないようだ。 A氏:JA側の主張は労組と対立していて、22日、岡山地裁で開かれた第1回の口頭弁論で、JAは未払いの残業代はないとして、訴えの棄却を求めたという。 私:今後の裁判では、(1)「管理監督者」の範囲(2)タイムカードの記録が勤務実態と合っているか(3)残業命令があったか――などが争点になるとみられるという。 JA側にも最近流行のブラック化の発想があるようだね。
2016.06.27
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私:ピケティ氏は、相変わらず、金持ち増税を問題にしているね。 来年の仏大統領選に向けた右派の指名争いでは、間違いなくほとんどの候補者が富裕税の廃止を主張するはずだという。 これに対して、ピケティ氏は、それでは、政治的にも経済的にも重大な誤りを犯すことになると批判しているね。 A氏:金持ちの資産がぐんと増える一方、給与所得が停滞し、社会が危機にひんしている今、一番の富裕層を優遇している時ではないと指摘しているね。 フランスでは社会保障の財源を確保するため、給与所得にかかる負担が大きすぎ、支出では教育と研究にこそ投資すべきなのだという。 私:他国と同様、フランスでも資産税の中心は圧倒的に固定資産税で、富裕税の税収50億ユーロに対し、固定資産税のそれは250億ユーロにのぼり、不動産を買おうとする人々にとっては極めて重いうえ、その配分は不公平となっているという。 富裕税の対象は人口のせいぜい1%にすぎないが、該当する社会集団は資産を増やし続けている。 つまり1%の最富裕層が全資産の約25%、2兆5千億ユーロを所有する。 税収はそれでも50億ユーロを少し上回る程度で、課税率はせいぜい平均0.2%。 A氏:近年、固定資産の税収は増え続け、250億ユーロを超え、これは課税対象となる資産価値の0.5%にあたる。 固定資産税は、原則的には資産価値に比例して払う。 全員が、平均で資産価値の0.5%を納める。 つまり20万ユーロの資産に対しては年間1千ユーロ、100万ユーロの資産なら5千ユーロを払う。 私:金融資産や負債が考慮されないため、実際には逆進性がひどく強い。 たとえば20万ユーロの資産を持つ人が15万ユーロの負債を抱えているとすると、この人の純資産は5万ユーロにすぎないが、20万ユーロの相続資産+30万ユーロの金融資産の計50万ユーロの純資産に恵まれた人と同額の固定資産税を納めなければならない。 A氏:この不公平の歴史的背景は、固定資産税は2世紀以上前、米国などほとんどの国が用いる「財産税」という複雑なシステムと時を同じくして作られ、当時の所有物とは、主に土地や不動産のことであり、金融資産や負債は存在しなかったに等しかったということだ。 私:ピケティ氏は、いまや、この古びた制度を近代化しなくてはならず、まずは国レベルで税率と課税ベースを統一し、さらに負債の控除を導入し、金融資産も計上する必要があるという。 オランド仏大統領の任期が終わろうとしているが、その5年間では、予算相の資産隠しが取りざたされたカユザック事件や、パナマ文書が印象的だったという。 富裕税の申告における透明性を高め、フランスと外国の銀行が、金融資産の総額を税務当局に通達し、その額を申告するようにし、確定申告についても、同様の手続きをとるべきだとピケティ氏は言う。 フランスの富裕税の行方はどうなるか注目すべきだね。
2016.06.26
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私:今朝、25日の新聞は英国の国民投票の結果を報じて大騒ぎだが、俺は、投票前の23日のこのコラム記事に大いに興味を持っていたね。 この欄の記事で、国松氏は、「何より解せないのは、EU残留を主張する英キャメロン政権の態度で、残留を望むのなら、国民投票など最初からしなければいいではないか」と言っていることだね。 A氏:首相は賭けに勝つと思って、勝負に出たら負けたということか。 私:もちろん、反EU世論を抑えたいなど、国内事情があるのだろうが、それは本来、全欧州から日本企業まで心配させる大騒ぎなどにしないで、キャメロン首相自らが国民を説得すべき筋の話だと氏は言う。 国民投票は、民意を政治に反映する手段であるとともに、ヒトラーが多用した危険な制度でもあり、何より、多様な世論を無理やり二つに分類してしまい、国内に亀裂を生じさせがち。 難民問題やテロなどで欧州全体が大変な時に、なぜこんなマッチポンプをしなければならないのかと氏は疑問を呈していた。 A氏:英国の離脱を望む割合は、投票前の調査で、フランスでは34%で3人に1人が「出ていっても構わない」と思っていたという。 仏保守系紙フィガロのネット調査だと、英国の国民投票前に、7割近くが英国離脱を歓迎したという。 私:仏有力紙ルモンドは、その社説で「『英国離脱』という破滅的なシナリオに備えると同時に、『英国残留』という衝撃にも備えよ」と訴え、残留するなら残留するで、英国がEU内でうるさいことを言い出しそうで厄介だ、というのだという。 英国は出るも残るも痛しかゆし。 氏はフランスに長く暮らしたので、その気持ちには多少共感できるという。 今回の英国の振る舞いには、納得しかねる部分があまりに多いとしているね。 私:振り返ると、単一通貨ユーロや、移動の自由をうたうシェンゲン協定など、欧州統合で負担のかかりそうな部分は拒否してきたのが英国。 最初から本気でつきあう気がなく、取れるものだけ取ろうとする魂胆だったのかと、疑いたくなってくると氏は言う。 つまるところ、他の国々は奔放に、気の向くままに立ち振る舞える英国がうらやましいのだという。 もし、ドイツやフランスが同じことをしたら、EU全体が崩壊しかねないし、相互依存を強めた独仏や他のEU諸国は、つきあう相手を自由に選べないしがらみの中に生きていることになる。 氏は、このコラム記事の最後に「不満はあろうとも、長年連れ添って思い出を紡いだ間柄だから、できれば別れず、互いに我慢を重ねた方が、少なくとも世間体は保てるというもので、面倒もより少ないに違いない」と投票前に述べたが、投票結果は別れとなったね。
2016.06.25
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私:今月の「池上彰の新聞ななめ読み」は、オバマ大統領の広島演説の訳文を演説翌日の28日付朝刊各紙(朝日、毎日、読売、日経、中国新聞)の演説の日本語訳を「ななめ読み」しているね。 中国新聞は、地元・広島の地方紙で、掲載した日本語訳は共同通信社が配信したもの。 A氏:演説の出だしの朝日の訳は、「71年前、明るく、雲一つない晴れ渡った朝、死が空から降り、世界が変わってしまいました」だね。 池上氏は、「新聞社によって、演説を『です・ます』調で和訳したところと、『である』調で訳した社に分かれている」という。 私:「死が空から降り」(朝日)という表現は、原爆投下の責任を回避する絶妙な表現で、まるで運命や宿命のようではないかと池上氏は指摘する。 池上氏はこの「主語」について特に他紙との違いを強調していないが、朝日以外は「空から死が降ってきて」だね。 朝日だけ、主語が「死」で明らか。 英語の特徴は主語が明確なことだから、俺は英語の原文を見たが「death fell from the sky」で、「death」が主語だね。 その点、朝日は、英文に忠実に「主語」を明確に訳したことになる。 A氏:実際に原爆を落とした「主語」は、米軍機だから、池上氏は原爆投下の責任を回避するオバマ大統領の微妙な表現と言っているね。 私:次に池上氏は、朝日の「なぜ私たちはここ、広島を訪れるのか。私たちはそう遠くない過去に解き放たれた恐ろしい力に思いをはせるために訪れるのです」は、日本語としておかしく、「なぜ訪れるのか」と文章が始まれば「~だからです」と受けるべきだという。 他紙で日経だけがそういう日本語訳になっている。 この部分で読売だけは「我々はなぜこの地、広島に来たのか」と「来た」と過去形になっていて、原文を見るとcomeでcameではなく、どうして、こんな日本語になるのかと池上氏が細かく指摘しているね。 A氏:演説の最後に「広島と長崎は、核戦争の夜明けではなく、私たちの道義的な目覚めの始まりであるべきです」(毎日) 「その未来の中で広島と長崎は、核戦争の夜明けとしてではなく、我々の道義的な目覚めの始まりとして記憶されるだろう」(日経) とあるね。 私:池上氏は「『あるべき』なのか、『される』ものなのか、翻訳はむずかしい」と最後に皮肉めいた指摘しているが、俺は英語を見たら「あるべき」に当たる単語はないから意訳だね。 それにしてもこのオバマ大統領の広島演説は長いね。 英文全文を読んでそう思ったね。 もっと、簡単でよかったのではと思ったね。
2016.06.24
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私:魚は健康に良い食品だと言っているが、この記事では、大きさが5ミリ以下の「マイクロプラスチック」による海の汚染とそれによる魚の体内汚染が懸念されているという。 A氏:5月に富山市で開かれた主要7カ国(G7)環境相会合でも「海洋生態系にとっての脅威」との認識で各国が一致したという。 私:米ジョージア大などの推計によると、プラスチクごみの海への流出量は世界で年間480万~1270万トンで、これが太陽の熱や紫外線、波の力などで細かく砕け、「マイクロプラスチック」となり、長期間にわたって海の中を漂うんだね。 これを魚が食うのだね。 A氏:東京農工大の研究チームは昨年8月、東京湾で食用魚のカタクチイワシを捕獲し、消化管の中身を調べたら、64匹のうち49匹から、計150個の「マイクロプラスチック」が見つかり、大半はポリエチレンやポリプロピレンの破片で、大きさは0・1~1ミリのものが多く、エサのプランクトンと一緒に体内に取り込まれたとみられるという 私;「マイクロプラスチック」は小さくて回収が困難なうえ、有機塩素系の農薬やポリ塩化ビフェニール(PCB)など、海水に含まれる汚染物質を吸着する。 海鳥や魚がエサと一緒に「マイクロプラスチック」を体内に取り込むと、吸着していた汚染物質が体内に移行・蓄積することが、国内外の研究で確認されているから、魚を食べると汚染物質まで一緒に口にすることになるね。 A氏:人体の影響については、東京農工大の研究チームは、今回調査したカタクチイワシでは、もし人が食べてもプラスチックは体外に排泄されるため、現時点では健康への悪影響はないとみているというが、海のプラスチックごみが今後さらに増えれば、汚染物質が人体に移行・蓄積する機会が増える恐れがあると指摘しているね。 私:「マイクロプラスチック」には、もともと小さなサイズで製造された粒状のものも含まれていて、その一つが「マイクロビーズ」で、スクラブ洗顔料などに使われることがあり、海の汚染が指摘されていて、米国では昨年、「マイクロビーズ」を含む製品の流通を段階的に規制する法案が成立。 欧州では化粧品の業界団体が自主的な使用中止に動き出し、国内でも今年3月、日本化粧品工業連合会(東京都港区)が、約1100社の会員企業に対し、使用中止に向けた対応を呼びかけているという。 しかし、プラスチックのうち「マイクロビーズ」の数は1割弱で、約9割はプラスチック製品の破片。 東京農工大の高田教授は「『マイクロビーズ』の規制だけでは問題は解決しない。海に流れ込むプラスチックを全体的に減らす取り組みが必要だ」と話しているという。 新たな石油製品公害だね。
2016.06.23
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私:ジム・ロジャーズ氏は、ジョージ・ソロス氏と創設した「クォンタム・ファンド」で高収益を上げたあと、独立し、21世紀はアジアの時代だとして、07年にシンガポールに移住している。 A氏:氏は、安倍政権が2012年末に発足した当初、政策に期待して日本株を買ったが、3年半たった今、アベノミクスには、正直、がっかりしているという。 安倍首相は、経済を再興させ、海外と競える環境を作り出すと公言していたのに、結局、何もやらなかったという。 やったことは増税、そして税金で道路や橋を造り続け、お札をじゃぶじゃぶ刷り続けたことくらいだという。 私:12年末の安倍首相の就任時に、彼の手腕に期待して株を買い増していたが、構造改革は進まず、安倍首相はかつての日本の指導者たちと同じ間違いを犯しており、この先良いことは何一つ起きないとあきらめ、昨年夏に日本株を全部売り払ったという。 アベノミクスは常軌を逸したようにお金を刷り続け、円の価値はわずか数年で一時3割も落ちたので、短期的に輸出企業は助かるが、輸入コストが上がって物価の上昇を招き、国民生活は厳しくなり、物価が上がれば、いずれ輸出面でも国内産業は価格競争力を失っていく。 自国通貨の価値を下げたり、インフレを起こそうとする手法で成功した国は過去にどこもないと氏は言う。 A氏:市場や企業は成長戦略という『第3の矢』に期待したのだが、矢はいつ放たれるのかと氏は言う。 この間に、日本が抱える問題は大きくなっていて、人口が減って高齢化が進む一方で、国の借金は将来の世代で返せないほど積み上がり、安倍首相は日本を破綻に追い込んでいると、厳しいね。 私:日本銀行が導入したマイナス金利政策はひどい間違いで、経済や社会、国家を支えてきた人々を破滅させるという。 氏は、自分が10歳の日本人なら、両親を説得して日本を逃げ出すという。 なぜなら、新しいリーダーが出てこない限り、40歳になった時の日本経済は悪夢だと思うからだという。 A氏:米国人記者で、ウォールストリート・ジャーナルのジェームズ・シムズ氏のアベノミクスの考察も、このインタビューに追加して載っているが、日銀の大胆な金融緩和を行ったことで株価は一時的に上昇したが、その時から、世界中の投資家は「果たして『成長戦略』という『第3の矢』は本当に存在するのか」との疑問を持っていたという。 その疑問が的中してしまい、多くの外国人投資家は失望しているというのが現状だという。 いま、「『第3の矢』は行方不明」だと氏は指摘しているね。 アベノミクスの成果は、「第3の矢」の成果にかかっているのに、それが行方不明なうちに「新3本の矢」が出たのは心配だね。 俺の10歳の孫には日本を逃げ出すように考えないといけないのかね。
2016.06.22
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私:日本会議国会議員懇談会は、安倍首相が特別顧問を務め、衆参の約290人が所属。 今年3月には、安倍首相が自民党大会の後、日本会議地方議員連盟の総会に出席し、憲法改正への決意を語った。 ところで、「親としての学び」や「親学」という呼び名で、子育てについて学ばせる動きが広がっているという。 A氏:「親学」という言葉は07年1月、第1次安倍政権の「教育再生会議」第1次報告に、「親として必要な『親学』を学ぶ機会を提供する」と盛り込まれたという。 日本会議の運動方針作りに関わる政策委員の明星大学特別教授の高橋史朗氏は、著書で「母性本能の遺伝子がスイッチ・オンになっていない大人が増えている」と指摘し、別の著書では「(女性の中に)保育所に子供を預けておいたほうが『得』という意識が浸透した」と批判的。 3歳までの「脳の発達」も重視し、「脳科学にもとづく発達段階に応じた子育て」を理念としているという。 「母性」と「父性」の役割を分けるのも特徴で、「親学」は父親母親の違いを明確にし、結果として男らしさ女らしさを育むという。 私:これは、「個人の尊厳と両性の本質的平等」を定めた憲法24条は「GHQから押しつけられた」と問題視する考えと結びつくね。 ところで、13年6月、文部科学省と文化庁は、「子供」と「子ども」が混在していた公文書の表記を、「子供」にするよう周知徹底したという。 A氏:「『子供』の『供』には従者の意味があるという教育評論家の説が広がり、『子ども』が使われるようになっていたのではないか」という。 私:伝統的な家族を重視する日本会議は、2010年9月に事務総局が改訂した冊子で、夫婦別姓によって親子が別姓になり、「子どもが先祖からつながる『タテの流れ』から遮断されてしまう」としている。 日本会議の運動方針は、政策委員約20人が参加する政策委員会(月1回)、常任理事会(3カ月に1回)を経て、全国理事会(年1回)で承認されると、正式な運動方針になり、運動手法は主に、署名集め、大規模な集会、地方議会での決議だ。 三つを総動員した運動は、日本会議が発足してから2回しかなく、夫婦別姓の反対運動と、教育基本法の改正運動。 どちらも日本会議の主張通り、政府の法案が提出されなかったり、法律が改正されたりした。 日本会議によると、憲法改正のために集めた賛同者は、5月3日現在、700万2501人。 33都府県の議会が、憲法改正を求める意見書などを決議しているという。 今後の動きが注目されるね。
2016.06.21
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今週の書評には興味がある本はなかった。 本命の書評でなく、同じ読書欄でのビジネス書1冊と、「悩んで読むか、読んで悩むか」という「相談」欄の記事に興味を持った。 1.(悩んで読むか、読んで悩むか)『相談』欄・「みな『日本教』信者、掛け持ちOK」精神科医で批評家の筑波大学教授・斎藤環氏筆 北海道、主婦・65歳からの相談で、「8年ほど前、知人から紹介された宗教に入り、親切丁寧に話をきいてもらい、現在は円満に暮らしていたが、最近、尊敬する人に別の宗教に誘われ、月1回の集いは笑顔が絶えない明るい雰囲気で、終わるとすっきりした気分になるという。以前から入っている宗教に脱会届を出すべきか」という相談。 これに対して、斎藤氏は、「恐らくあなたは、宗教の教義に魅力を感じているのではなく、勧めてくれた人や、集会の雰囲気に惹かれているのでしょう。別に悪いことではありません。もともと日本人は、神とか教義とかいった超越的な存在に対しては、あまり信頼を置いて来なかったからです」と言う。 そして、日本人が信じるのは「人間」だけで、これをイザヤ・ベンダサン(山本七平の筆名)は『日本人とユダヤ人』というベストセラーの中で「日本教」と呼んだという。 「そう、あなたは典型的な『日本教』信者なのです。それを恥じる必要はありません。浮気、掛け持ち、大いに結構。『日本教』ではどちらも認められています。神前結婚と仏式葬儀が両立するのも、クリスマスの数日後に初詣に行けるのも、日本人が「無宗教」だからではありません。私たち全員が『日本教』という一種のメタ宗教の信者だからです。あなたに必要なのは信仰心ではなく、宗教的「空気」です。要は気分がちょっと厳粛になったり、スッキリしたりすれば、それでいい。実は私は、こういう姿勢が、宗教との距離感として最も健全ではないかとすら考えています」と相談に答えている。 2.(ビジネス)『ゼロイチ トヨタとソフトバンクで鍛えた「0」から「1」を生み出す思考法』 林要〈著〉評者・勝見明(ジャーナリスト) 0から1を生むような創造や革新を「ゼロイチ」と呼ぶ。 米タイム誌が発表した「世界に最も大きな影響を与えた50のガジェット(道具)」の上位20のうち7つは、ウォークマンなど、高度成長期からバブル期に日本で生まれた。 著者は、トヨタのF1チームの開発スタッフとして独創的アイデアで入賞に貢献。 ソフトバンクに転じ、人型ロボット「Pepper」の開発リーダーを務めた後、ロボット・ベンチャーを起業した、 自称、非「エース級」技術者によるゼロイチの体験的指南書だという。 「必要なのは『才能』ではなく『練習』」。 一貫するのは「論理思考」よりも「経験」の蓄積を重視していることで、「『99%の無駄』がなければ、ベストの『1%の解』は得られない」等々、効率優先とは真逆の実践訓の連発。 失敗し、つまずき、進む先にひらめきが生まれ、ある種の不器用さ、ゼロイチとは生き方そのものだとわかるという。 アベノミクスの成長戦略の成果に乏しい現在の日本の民間企業の参考になればと思う。
2016.06.20
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私:参院選でアベノミクスの看板になってきた株高にはいま、翳りがみえるとして、投資家たちは何を感じているのか、お金を刷るばかりの政策は大丈夫かということで、学者でなく、マネー誌編集長神門学氏、元日銀政策委員会審議委員須田美矢子氏、元金融担当相・元自民党税調会長柳沢伯夫氏という実務レベルの3氏にインタビューしているね。 A氏:神門氏は、投資家はアベノミクスに乗って踊っていると思われがちだが、先の見えぬ老後の資金の足しにするために、必死に投資している人が多いという。 投資家の間では、アベノミクスの株式市場への効果は2013年末(日経平均株価1万6291円)までだったという見方が一般的とのこと。 私:結局、効いたのは黒田総裁のバズーカ第1弾だけで、上昇局面の株価を金融緩和でさらに上げる「攻め」の政策のため、その姿勢を投資家が評価し、株価は上がった。 ところが第2、第3弾は、株価下落時に下げを止めようという「守り」の政策で、投資家心理が上向かず、マイナス金利導入は、むしろ手詰まり感を露呈してしまった。 週ごとの売買高は投資家の「アベノミクスへの期待値」を如実に表していて、13年の前半が突出して多く、14~15年は株価の上昇局面でも、売買高は増えていないという。 皮肉なことに、アベノミクスへの投資家の失望は、日本に地道な投資を広げていて、それが良い企業の成長を後押しし、日本経済の本当の再生につながるかもしれないと神門氏はいう。 A氏:須田氏は、この3年間の日本経済の実績からみると、アベノミクスは全体として、さえない結果にとどまり、なかでも「第1の矢」の金融政策は、大量の資金供給でデフレ脱却をめざしたリフレ派の「敗北」だという。 有望な成長分野がなければ、いくら資金を供給しても投資に結び付きようもない。 黒田日銀の思惑外れを突きつめていけば、結局は、3本目の矢、成長戦略の不在に行き当たるとして、緩和規模の縮小に向けて具体的な出口戦略をどうするか考えておくほうがいいという。 私:柳沢氏は、柳沢氏たちが自民党の国会議員として経済政策を仕切っていたときは、金融緩和で通貨供給を増やせば、経済が循環するという、いわゆる「リフレ派」「上げ潮派」の意見は、封じ込めていて、金融緩和をしても、それが民間需要につながる「波及経路」がなければ、経済は良くならないと考えていたからだという。 アベノミクスは「リフレ派」の政策を体現しているが、いくら金融緩和しても、民間需要に火はついておらず、柳沢氏たちが懸念していた通り「波及経路」はいまだにないままだ。 このまま成長施策が現れてこなければ、黒田総裁はとんでもない誤りを犯したことになり、今度の参院選でもそうした分析的な評価が出てきていないのをいいことに、時限爆弾をどんどん積み上げている状態で、その爆弾がいま時を刻んでいて、爆発し、国債価格が下がって大混乱に陥らないか、本当に心配だと柳沢氏はいう。 3氏のアベノミクスの評価は、成長戦略の成果にあることは共通しているね。
2016.06.19
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A氏:昨日のブログで君は今度の舛添問題はテレビ報道が大きく影響していると言っていたが、この「メディアタイムズ」欄でも、実態を詳細に報じているね。 私:フジテレビ系「直撃LIVEグッディ!」1部は疑惑追及の場になった都議会の集中審議を伝えた13日、平均視聴率が前4週平均から2・5ポイントアップし、昨年3月の放送開始以来最高の5・6%を記録し、同時間帯の日本テレビ系「情報ライブ・ミヤネ屋」も、TBS系「ゴゴスマ・GOGO!Smile!」もそれぞれ2ポイント以上アップし、10・1%、4・9%だったという。 A氏:ある情報番組のディレクターが手応えを感じ始めたのは、舛添氏が家族で泊まった千葉県内の温泉ホテルに会議費名目で約37万円を支出していたことを報じた5月から。 公用車での別荘通い、政治資金での美術品購入……。 辞任を決意するまで日に日に数字が上がったという。 私:なぜ、こんなに注目を集めたのかというと、図らずも記者会見や議会審議が放送時間に重なり、連日、舛添氏がカメラの前に登場したことが高視聴率を下支えしたようだね。 番組側は、生中継でとにかく舛添氏の「生の声」を放送することを意識し、発言を切らずに流したほうが視聴率が伸びたという。 A氏:君の言うように、都知事の表情や言葉がサスペンスのテレビドラマの演技のように映ったのだろう。 私:ある民放プロデューサーは「舛添氏は何度もカメラの前に登場してくれて助かった。ふつう『渦中の人』はあそこまで出ませんから」と言う。 舛添氏自身が「怒りの燃料」を投下したとみる民放のチーフプロデューサーもいる。 「疑惑を認めない彼のスタンスに対して、人々は自分の生活に引きつけて怒り、もっと知りたいという欲求を高めていった」。 A氏:連日、報じるなか、ある民放のディレクターは「さすがに放送はもういいだろう」と思ったというが、視聴率は伸び続けたという。 「他局も流しており、やめられなかった」、都庁の記者クラブには外部から「もっと追及しろ」「質問が甘い」と電話がかかってきたという。 私:消費増税の先送りや待機児童問題、五輪誘致の贈賄疑惑など報じるべきことが他にあるのに、メディアがわかりやすいスキャンダリズムに走り、軽重が逆転してしまったという見方もあるね。 森達也氏は「舛添氏の問題はあまりに身近で分かりやすく、たたきやすかった。タレントの不倫報道もそうだが、『水に落ちた犬をたたけ』という現象が以前より強まっている」と指摘。 結局、舛添氏は辞任に追い込まれたが、疑惑の全容解明はならなかったね。
2016.06.18
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A氏:舛添都知事の今回の一連の公私混同問題は、最初、週刊誌が報じていたが、テレビ報道がメインになってから、世論が拡大したね。 テレビ映像の威力だね。 特に、毎週金曜日の定例記者会見で、LIVEでの知事の表情、記者の質問に答える言い方は、雑誌や新聞での活字では表現できない生々しさがあったね。 犯人はわかっているが、証拠がない。 証拠を問い詰めるという、毎週連続のテレビサスペンスドラマに、はからずもなったね。 A氏:特に興味があったのは、千葉県木更津市内のリゾートホテルに家族と宿泊したのに、家族が宿泊する客室で、選挙関連の会議をしたとして、宿泊料が政治資金で支払われた問題だね。 私:最初、「事務所関係者ら」と複数の参加者の会議のようだったが、例の「第三者」というヤメ検の調査では、会議出席者は元新聞記者の出版社社長という舛添氏の説明をもとに調査したというが、肝心のその社長とは社長の都合がつかないとかで、直接会ってヒアリングしていない。 関係者のヒアリングで会議があったというヤメ検弁護士の説明だった。 A氏:ところが、記者が「関係者とはどういう人ですか」と弁護士に聞いたら「関係者は関係者だ」と怒ったような口調で答えたね。 私:弁護士は痛いところを突かれたのかね。 これでテレビを見ていた人は、この「第三者」はいい加減なものだと直感したろうね。 その後、マスコミの取材に弁護士は社長名をあかしていないね。 A氏:最初、会議の相手は「事務所関係者ら」と説明していたのに「社長一人」との会議だというのは矛盾するのではないかという記者の質問に「極めて親しいから、事務所関係者」だという誰でも呆れる屁理屈が飛び出す。 私:13日の共産党の都議の質問は鋭かったね。 実際に木更津市内のリゾートホテルに宿泊し、書類の流れを把握して質問していた。 舛添氏の記録では、ホテルの明細書がなく、明細書の下の領収書だけが切り離してあり、使用目的の「但し書き」欄がないから、書いておらず、これは違反だという。 明細書には子どもの人数も書くようになっている。 また、領収書の宛先が団体名で印刷されているのは、最初のチエックインのときに手書きで団体名を書いたからだという。 A氏:最初から、政治資金で払うつもりだったことになるね。 私:チエックアウトのときに政治団体宛の領収書に変更したなら、宛先は手書きになるというわけだ。 これらの一連の関係書類を提出させ、20日の集中審議で追及する予定だったが、辞職でパーになったね。 このミステリードラマはもう少しというところで、ミステリーで終わったね。 それにしても都知事の首をかけても隠し通した社長とは誰なのかね。 そんな人物はおらず、会議もなかったのが事実だろうかね。
2016.06.17
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A氏:2016年6月3日に発表された米5月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比3.8万人増と、予想(16.0万人増)を大幅に下回る伸びにとどまった。 米国の中央銀行、FRBのイエレン議長は6日、この雇用統計について「景気の先行きに新たな疑問が示された」として、FRBの金融政策を決める今月14、15日のFOMCでの利上げを見送る可能性を示唆したという。英国のEU離脱を問う国民投票も判断要素の一つだという。 私:この米雇用統計は相変わらず、合計数字だけで業種別の数字がないね。 ところで、安倍首相は「正規雇用は昨年、8年ぶりに増加に転じ、26万人増え、アベノミクスは順調に結果を出している」と強調しているが、この26万人の業種別の数字がないね。 それを、この新聞記事で述べていて、「26万人」の内訳は、介護職など「医療・福祉」は25万人増えた一方、「製造業」は19万人減。 介護職の平均月給は22万円台で、全産業平均の33万円台より低いので、収入低い職種に人材流入しているね。 A氏:介護事業は、公的な介護報酬に頼った運営になりがちで、高齢化で需要は増えているが、提供するサービスを充実させて、従業員の賃金も上げる、という循環になりにくい業種構造だね。 アベノミクスの雇用回復の大部分は、介護など医療・福祉従事者の増加で、高齢化の要因が大きく、賃金の上昇圧力は高まっていないという指摘もある。 私:求職者1人当たりの求人を示す有効求人倍率は、就業地別では全都道府県で1倍になったが、これも少子高齢化が影響していて、今年1倍に改善した鹿児島県では、求人倍率が高い職業は介護や建設で、人気がある事務職は低く、倍率が上がっていても、雇用の「ミスマッチ」があれば、望む仕事に就いている人が多いかどうかはわからないという。 A氏:労働者全体でみると、正社員より待遇が不安定な非正社員が増え続けていて、非正社員は昨年18万人増え、伸び率は0・92%。 正社員の伸び率の0・79%を上回り、労働者に占める割合は約4割にのぼる。 そんな非正社員で目立つのが中高年の増加で、44歳以下は、新卒や若手の採用増で17万人減った一方、45歳から54歳は11万人増えた。 企業がリストラで中高年の社員を減らしていることも背景にありそうだという。 私:こうした非正社員の待遇改善のため、安倍政権は「同一労働同一賃金」を掲げるが、賃金が低く、待遇が不安定な仕事が増えるばかりでは、消費は増えず、経済成長にもつながらない。 雇用指標を上向かせるだけでなく、どう実態を改善していくかが問われているね。
2016.06.16
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私:この数年間で、すっかり図書館利用が身についたが、ドイツの図書館の新聞記事に興味を持ったね。 ドイツ・ベルリンの中心、ミッテ区にある市立図書館では、入ってすぐ目に入るのは「ベストセラーコーナー」の棚で、ドイツのニュース週刊誌「シュピーゲル」に掲載された、その週の売れ筋上位1~20位の小説やノンフィクションなどが、それぞれ3冊ずつ並ぶ。 貸し出しは2週間で2ユーロ(約240円)で、延滞料もあるという。 A氏:一方、日本では、公共図書館での貸し出しは、図書館法で「いかなる対価をも徴収してはならない」と規定されていて、図書館が人気の新刊本を多数購入して無料で貸し出すことを問題視する声が、1990年代後半に作家や出版社から上がるようになったという。 いわゆる「複本問題」。 私:日本の公共図書館が貸し出しを重視する傾向は、高度成長期の70年代に始まり、新たに都市部にできた図書館の多くが、利用者を増やそうと貸し出し機能の強化を進めたという。 作家側からは「図書館が無料貸本屋化している」との批判が上がる一方、図書館側の「貸し出しの増加が本の売り上げ減少を招いているわけではない」との反論も根強く、出版不況が深刻化する現在、図書館は商業出版にはできない資料のストック機能をもっと重視していくべきだと指摘する意見もあるという。 A氏:塩尻市立図書館(長野県)では、館長は「書店で買える本は書店で買ってもらい、図書館は書店にないような本に出合える場所でありたい」と話しているという。 私:今、俺が使っている横浜市の市立図書館と全く違うね。 図書館での貸し出しが文筆家の生計を脅かす――。こうした議論は、19世紀末のドイツで巻き起こり、第2次大戦後、経済成長で図書館が増えると再燃。 旧西ドイツでは1972年、作家らの要請を背景に著作権法が改正され、図書館で貸し出された書籍の著作者に一定の補償金を支出する仕組みである「公共貸与権」が導入された。 A氏:日本でも90年代後半、出版物の売り上げが減少に転じると、公共図書館が人気の新刊本を大量購入して貸し出す「複本」に対する批判が表面化。 2002年に大手出版社による「出版社11社の会」が発足し、作家が希望した本は一定の貸し出し禁止期間を設けることなどを図書館側に求めたという。 私:こうした流れを受けて、日本での「公共貸与権」の導入もこの年、文化審議会の著作権分科会で検討され、図書館が本を購入する際に「貸与権使用料」を上乗せして支払う方式での導入が提案されたが、図書館側と出版社側の双方が「図書館が購入できる資料の減少につながりかねない」と懸念を表明し、引き続き双方で制度のあり方を検討するとして、結論が持ち越されたという。 いずれにせよ、今の無料の図書館利用は検討が必要かね。
2016.06.15
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私:クルーグマン教授は、トランプ氏が大統領になるのは反対だね。 今月のコラムではその理由が環境問題に対するトランプ氏の姿勢だとしているね。 教授は、環境に関していえば、われわれは特別な時代に生きており、恐れと希望をあわせ持った時代で、現在の政策が続くなら、気候変動のこの先の見通しはかつてなく悪くなる一方、破滅への道から転換を図れる見込みもかつてなく大きく、これから数年間、だれがホワイトハウスのいすに座るかに、すべてがかかっているというわけだ。 A氏「地球温暖化は止まった」「気温は1998年以降、上昇していない」とする温暖化否定論者の主張は、度重なる気温の記録更新やその他の多数の指標を総合すると、その主張はもう論破されていると教授は言う。 同時に、再生可能エネルギー技術の急速な進歩が、温暖化対策に反対するもうひとつのくだらない議論を無意味なものにしているという。 太陽光発電や風力発電は年々コストが下がっており、化石燃料からの転換を促す奨励策があまりなくても急速に増えており、奨励策をとれば、エネルギー革命はすぐにでも起きるだろうと教授はいう。 私:この国にいま必要なのは、オバマ政権の「クリーン電力計画」などの対策を実行することだけで、新しい法案さえ必要なく、最高裁判所が邪魔するのをやめるだけでよいという。 そうすれば、昨年のパリ協定で米国が果たした役割を続けることができ、排出量の大幅な削減に向けて世界全体を導くこともできる。 A氏:そこで、共和党に視点を向けると、共和党が気候科学と気候変動の対策に敵意をむきだしにしているとしているね。 その理由は、一般にイデオロギーと利益団体のもつ力があるためだという。 自由市場の原理主義者は、政府の規制が必要な場合があることなど認めず、科学を拒絶したがり、一方で、(大きな影響力を持つ)コーク兄弟のような化石燃料業界の大富豪にとって、政治家をお金で抱き込むことができれば、かなり良いビジネス投資になる。 私:コーク兄弟が出てきたね((7日朝日新聞・書評)「アメリカの真の支配者 コーク一族」)。 兄弟の10億ドルの献金がトランプ氏にいくのだろうか。 トランプ氏に教授の視点が移る。 現代の保守派の本能とでも呼ぶべきものを、最もあからさまに体現する人物がトランプ氏だという。 政治家たちはふつう、偏見を覆い隠して立派な人物に見せかけようとごまかすが、こうしたごまかしも全くしない。 トランプ氏は環境保護を嫌っていて、風力発電にも、激しく反対している。 最近では、聴衆の前で「カリフォルニア州で干ばつは起きていない。ただ当局が放水を拒んでいるだけだ」と発言した。 髪形を気にする金持ちのせいで、地球が危機に直面するなどということが本当にあっていいのか。 だが共和党の人々は、トランプ氏の下に結集している。 民主党も同じように力を結集させないと、ひょっとしたら、トランプ氏が大統領になってしまうかもしれないと教授は危惧している。
2016.06.14
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今週は書評から、下記の3冊に興味を持ち、それぞれ図書館に予約。 1.『英語と日本軍 知られざる外国語教育史』江利川春雄著・武田徹氏(評論家)評 旧日本軍の外国語教育史を調べた著者によれば帝国海軍も英語を教えていたが、才能ある若者を選抜し、軍事教練すら省いて日本語を集中的に学ばせた米軍と比べると戦略性に乏しいという。 文化の機微にまで通じた語学の名手を輩出できず、頂点を極められぬ一方で裾野を広げることも怠り、海軍は予備校から、陸軍は幼年学校からそれぞれ英語と独語偏重に凝り固まり、日本周辺諸国の言語を本格的に学ぼうともしなかった。 こうした言語文化の深さと多様性への軽視が孤立と敗北を招く一因となった。 同じ轍をグローバル化の現代も踏んではいないか――。 語学教育の「今」の検証にも役立つ温故知新の一冊だという。 2.『時代の正体 vol.2 語ることをあきらめない』 神奈川新聞「時代の正体」取材班〈著〉・斎藤美奈子氏(文芸評論家)評 中立公正ぶっちゃって、近頃の新聞は歯がゆいという、そんな不満を抱える読者に神奈川新聞の一撃は新鮮だった。 「ええ、偏っていますが、何か」。 同紙「時代の正体」シリーズに寄せられた偏向報道だという批判に答えての一文だったという。 権力のメディア介入に異議を唱えるジャーナリストらの声が中心となるが、本書の白眉は自民党が推す育鵬社の歴史と公民の教科書が横浜市や藤沢市で採択されるまでの経緯を探った箇所だろう。 自民党改憲案とも重なる愛国的、軍国的な内容。 背後にちらつく右翼組織「日本会議」の影。 川崎のヘイトスピーチから、安倍首相がビデオメッセージを寄せた「今こそ憲法改正を! 一万人大会」まで、今般の不穏な動きを追い、警鐘を鳴らす。 空気は読まないと公言する一地方紙の面目躍如たる一冊だと評者は言う。 3.『未来化する社会 世界72億人のパラダイムシフトが始まった』アレック・ロス著 依田光江訳・梶山寿子氏(ジャーナリスト)評 今後20年、社会を劇的に変えていく産業とは何か。 取り上げられる分野は、ロボット、ライフサイエンス、デジタル通貨、サイバーセキュリティー、ビッグデータなど、世界各地で起こりつつある変化の胎動を、その光と影を含め、鮮やかに描き出しているという。 著者の見識と洞察は深く、数ある未来予測本とは一線を画する。 近い将来、ロボットに職を奪われるという漠とした危機も、読後はよりリアルに感じたと評者はいう。 「50年先まで安泰で高給取りになれる業種」はサイバーセキュリティーとの論に納得し、就職や転職を控えた若い世代は、読んでおいて損はないと評している。俺は、孫のために読んでおこうと思ったよ。
2016.06.13
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私:欧州を代表するイスラム世界専門家オリビエ・ロワ氏の見方は独特で「今の現象はイスラム教徒の過激化でなく、過激派のイスラム化だ」という。 学界やメディアで注目を集めるその主張を朝日はロング・インタビューで聴いている。 氏によると、過激になる前から敬虔なイスラム教徒だった若者は全くいないし、布教にいそしんだ人、イスラム団体の慈善活動に従事した人も、皆無に近いという。 A氏:彼らは、イスラム教徒への差別に抗議の声を上げもしなければ、学校での女生徒のスカーフ着用を巡る議論に関心も持たず、礼拝もせず、逆に酒や麻薬におぼれ、イスラム教が禁じる食材も平気で口にしていたという。 彼らの多くはまた、自動車盗やけんかや麻薬密売といった犯罪に手を染め、刑務所生活を経験しており、ごく平凡な「荒ぶる若者」に過ぎないという。 私:こうした若者の6割以上が移民2世で、移民1世や3世はほとんどいない。 残りは、キリスト教家庭からの改宗者が多く、全体の約25%。 テロが起きたフランスやベルギーに限らず、欧州各国で同様の傾向がみられるという。フランスで育った2世たちは親たちの言語を話せず、仏文化を吸収している。 A氏:今起きている現象は、世代間闘争で、若者たちは、自分たちを理解しない親に反抗し、自分探しの旅に出て、そこで、親のイスラム教文化とは異なるISの世界と出会い、その一員となることによって、荒れた人生をリセットできると考える。 彼らが突然、しかも短期間の内にイスラム原理主義にのめり込むのはそのためだという。 彼らが魅せられるのは、ISが振りまく英雄のイメージで、イスラム教社会の代表かのように戦うことで、英雄として殉教できるという考えに染まり、生きることに関心を持たなくなり、死ぬことばかり考える。 自爆を伴うジハード(聖戦)やテロは、このような個人的なニヒリズムに負っているという。 私:「イスラム過激派の脅威」があちこちで叫ばれるが、現実とはかけ離れた、いわゆる「空想的地政学」の産物に過ぎず、中東で起きている紛争も、実際には宗教的要素が薄く、基本的に国家間の争いだと位置づけられるという。 その過程で、国家が国境を管理できなくなり、国内少数派をうまく扱えなくなったのが現状で、IS問題の原因もそこにあるという。 実際には、シリアの紛争は「テロとの戦い」でも何でもなく、地元の事情に基づく地域紛争。 イラクの紛争も、西アフリカのマリの紛争も、みんな固有の事情に基づいていて、それを無視して「イスラムのテロリスト」のレッテルを相手に貼るばかりならば、物事の本質を見失うことになるだろうと氏は警告しているね。 米国の共和党大統領候補のトランプ氏のイスラム嫌いは見当はずれということになるね。
2016.06.12
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私:10日発売の「文藝春秋」で「2020年・4年後のこの国を占う30本」としてトップに「小泉進次郎が安倍総理の後継に」と大きく広告で掲載しているね。 その進次郎氏が、自民党農林部会長として、農業改革で、農協と戦っている姿をこの新聞記事は描いているね。 3月30日、東京・永田町の自民党本部の会議室で進次郎氏は、東北と北陸9県の21農協が扱う農薬のカタログ価格を調べたところ、144種類のうち73種類で、最高値と最安値の価格差が2割以上あり、2倍近い開きがある殺虫剤もあるという資料を配り、説明した。 A氏:人体に有害な物質を含む農薬は、流通に規制がかかり、全体の約6割を農協が扱うが、大きな価格差が生じるのはおかしいという問題意識で、自民党の支持基盤である農協の取引のあり方を、部会長が率先して「告発」するのは極めて異例のことだという。 進次郎氏は、人気があり、任命した首相官邸サイドは、TPP合意に反発する農家の説得役を期待しているが、進次郎氏は「守り」ではなく「攻め」の姿勢を鮮明にし、安い農産物の輸入が増えて農家が厳しくなる前に本格的な農業改革が必要と考え、突破口として農協のあり方にねらいをつけたというわけだね。 私:ところが、4月4日、農林関係の幹部議員が党本部に集まった非公開の会合で、進次郎は集中砲火を浴びた。 ある政府関係者は「避けてきた課題を取り上げ、注目を集めた点は評価できるが、長年のしがらみを打ち破るには力不足だ」と語ったという。 A氏:資材販売や流通など農協組織のあり方は、ここ数年の農業改革で課題となりながら、農協の強い反発で積み残しになっていた。 農協にとって利益が見込める分野だからだ。 私:部会長に就いた昨秋の段階では、進次郎氏は「農業の素人」を自称し、さかんに農政に深くかかわる農林族議員の顔を立てた。 それが、農業の現状を学ぶほど危機感を強めていく。 農業を営む人の平均年齢はいまや約67歳。 農業の総産出額は、ピークの1984年の11・7兆円から、14年は8・4兆円と大きく減り、農業改革に残された時間はわずかしかない。 農家の現状への不満の声が会合であがっても、どう見直すのかという段階になると、農水省など官僚の協力、多くの農林族議員の納得、当事者の農協の説得が必要だが、そのどれもが欠けていた。 進次郎氏は、正論を通し、改革への本気度は示したが、それだけでは成就しない。 求められる資質は、政治家としての「したたかさ」なのか、噴き上がる「情熱」なのか、進次郎氏はいま、熟慮のなかにいるという。 農業改革は将来の総理への試金石だね。
2016.06.11
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私:米大統領選で民主党のバーニー・サンダース上院議員は、自称「民主社会主義者」だというが、目指す国家像は北欧の福祉社会に近く、「社会主義者(ソーシャリスト)」とレッテルを貼られることもあるという。 しかし、社会主義という言葉に拒否反応をするのは、年配の世代で、若い人たちは気にしていないという。 サンダース氏支持の若者は「バーニーはソーシャリストって言われるけれど、フェイスブックと何か関係あるのか」という。 A氏:冷戦終結から時が経ち、今の20代にとって、「ソーシャル」という言葉で最もなじみが深いのは「ソーシャルメディア」なのかもしれないという。 特派員が想像したのは「フェイスブッ主義」。 考えてみれば、フェイスブックで世界の約16億人が、国を超えてつながっていて、こうした巨大なコミュニティーが新しい国家観や「主義」を生む日は、もう近いのかもしれないというね。 私:ところで、サンダースを破りヒラリー・クリントン氏が、民主党大統領候補となった。 これで、共和党のドナルド・トランプ氏と米大統領選で対決することになった。 ともに第2次世界大戦直後に生まれた「ベビーブーマー」の白人で、ニューヨークに選挙の拠点を置き、抜群の知名度を誇ることでは一致するが、政策だけでなく、キャリアや政治の手法など多くの面で対照的な存在だね。 クリントン氏は、政治的に最も経験豊かな大統領候補だが、トランプ氏は公職に就いたことはなく、「政治のアウトサイダー」であることを売りにしている。 A氏:支持層は重ならない。 クリントン氏が予備選で勝利できたのは、黒人やヒスパニックなどのマイノリティー票の力が大きく、女性を中心とした高齢者の支持も厚いが、若者や無党派層、さらには白人男性の間で弱さがあらわになっており、課題となっている。 トランプ氏は予備選を通じ、従来の共和党路線に反発する白人や、学歴がさほど高くない層の有権者から多くの支持を集めた。 私:だが、米国が興奮で沸き立つ様子はなく、8年前、オバマ氏が「変革」を掲げ、民主党の指名を獲得したときとは正反対で、冷めたスープを無理に飲まされているような、シニカルな空気が米国を覆うという。 民主・共和とも予備選で浮き彫りになったのは、「内向き」の候補に支持が集まる米国の姿。 トランプ氏は、移民排斥色が強く、自由貿易にも反対するなど孤立主義的。 サンダース氏も、自由貿易を敵視する点ではトランプ氏と同じで、クリントン氏もTPP反対に立場を変えるなど、保護主義色を強めてきた。 米国の「内向き」の空気は世界経済に悪影響を及ぶすね。
2016.06.10
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A氏:世界銀行は7日、2016年の世界全体の経済成長率が2・4%になるとの見通しを発表したね。 今年1月時点の前回予想(2・9%)から引き下げた。 先進国経済の低迷に加え、原油などの資源安で資源を産出する新興国経済が打撃を受けていることが主な要因だという。 チーフエコノミストのカウシック・バス氏は電話会見で「金融危機から8年たつが、世界経済は極めて低い成長にとらわれている。以前より下ぶれリスクは高まっている」と指摘したという。 私:安倍首相が伊勢志摩サミットで説明した「世界経済の危機」と似てきたね。 世銀は、日本の今年の成長率見通しは、個人消費の弱さや円高による輸出の押し下げにより、前回予想から0・8ポイント引き下げて0・5%として、消費増税の再延期の影響は見通しに反映しておらず、「増税延期は短期的な成長につながりうるが、財政健全化を遅らせる」と指摘したという。 この点は、冷静な見方だね。 A氏:米国の今年の見通しは1・9%で、0・8ポイント引き下げ、原油安による投資削減やドル高、新興国の成長鈍化で輸出が伸び悩むことなどが響くという。 米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は、伸びが急減速した5月の米雇用統計をめぐっては、失望を誘う内容で注視する必要があるとの考えを示したが、「単月のデータを過度に重視すべきでない」と強調し、労働市場に関する他の指標は、よりポジティブな内容になっているとして、自身の見通し変更を迫られるような想定外の事態が起こる可能性はあるとしたが、米景気に対し総じて明るい見方を表明。 米経済に対するリスクとして需要や生産性の鈍化、インフレ、海外リスクの4つを挙げたが、いずれも重要視しない考えを示したという。 私:新興国では、資源の輸出国と輸入国で明暗が分かれ、中国は投資や輸出の減速で成長が鈍化するものの、サービス分野が下支えすると指摘し、今年の見通しは6・7%で据え置いたが、一方、ロシアやサウジアラビアなど主要産油国の見通しは軒並み引き下げた。 オリピック前のブラジルは、不況と政治の混乱に見舞われ、今年の見通しはマイナス4%。 ブラジルや中国など主要新興国の輸入が減り、昨年の世界の貿易量の伸びは「金融危機後で最低だった」と指摘。 「長期化する先進国の低迷や新興国の低成長は、保護主義的な感情を増幅させうる」と警告している。 後は、23日の英国のEU離脱の国民投票がどう出るかだね。
2016.06.09
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A氏:昨日のこのブログで日本の賃金が低迷しているのに、「コストコ」の時給が高いことにふれていたが、今朝の新聞では、携帯電話大手のKDDIで、正社員と非正社員の賃金格差を縮める取り組みが続いていると報じているね。 私:KDDIは最近、契約社員の給与を徐々に上げていて、14年は一部の対象者に月額平均1万2800円、15年は全員一律で月額4800円、16年は月額平均5457円賃上げされたという。 同時期の正社員の賃上げは、14年はなく、15年は月額平均2700円、16年が一律で月額500円か千円。 いずれも非正社員の方が賃上げ幅が大きかった。 A氏:組合の活動もあるね。 KDDIでは、入社すると必ずKDDI労組の組合員になることになっていて、3月時点の組合員数は、正社員8197人、契約社員2959人。 労組として、3割弱を占める非正社員の待遇改善を重視する必要もあり、執行部は「契約社員も頑張っているのに賃金水準が違いすぎる」と正社員にも方針への理解を求めたという。 賃金水準が低く、契約期間が短いことなどから離職するケースもあり、競争が激化する中で、「契約社員がいないと仕事が回らない」という正社員の声もあり、14年からKDDIの労働組合は、春闘交渉で正社員より非正社員の賃金改善を優先してきたという。 「非正社員の賃上げを優先した14年は組合にとって転換点だった」と話す。 会社側も「業績を上げるには契約社員の活躍が不可欠」と応じ、今春闘で、正社員への登用制度がなかった一部の非正社員について、実施時期は未定だが登用制度の導入も決まったという。 私: しかし、労組の中で、こうした動きはまだ少ないね。 連合の集計では、今年の春闘で非正社員の賃上げを求めた傘下労組は、何らかの要求を出した労組全体の8%にとどまったという。 青山学院大学の山本寛教授(人的資源管理論)は「正規がやっていた仕事まで担う非正規が増えているのに、賃金は低い。KDDIの取り組みは格差を埋める上で歓迎すべきこと」としつつ、「根本的に格差を改善するには正社員への登用をさらに進め、安定雇用にした上で、短時間勤務などでも力を発揮できるようにしていくべきだ」と指摘。 A氏:昨日のブログの「コストコ」の例のように、小売、サービス業の効率化という観点から、非正規社員の賃上げは重要になってきたね。 私:先進国では珍しい日本の平均賃金の横ばいを脱して、低迷する個人消費を向上するキッカケになるだろうか。
2016.06.08
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私:日本の賃金は減り続けている。 OECDの統計によると、日本のフルタイムで働く人の平均賃金は1997年をピークに下がり続け、2014年には400万円を割り込んだ。 主要国でこれだけ長く賃金があがらないのは珍しく、韓国は上昇を続け、07年に日本に並び、今や上回る。 A氏:しかし、GDPや企業の利益は平均賃金のようには減っていないので、生産性が上がっても、その分け前が働き手に分配されにくくなっているのだという 私:転職市場が発達した米国なら、賃金カットすれば働き手が逃げていくので賃金は下がりにくく、市場の力で、伸びる産業や賃金が高い産業に人が移る。 欧州では、産業別組合が賃金を守る。 しかし、日本では職を失うと再就職が難しいし、組合も企業別で弱く、賃金よりも雇用が優先される。 A氏:失業率は上がりにくいが、賃金は下がりやすいという構造だね。 私:もっとも、平均賃金が上がり続けている米国でも、高所得層が全体を大きく押し上げ、普通の働き手には果実が回っていないのが問題になっている。 中間層がやせ細っているのは先進国共通の現象だという。 A氏:GLOBEでは、小売業の「コストコ」の高賃金がかえって、経営コストを下げるという経営方針である例を紹介しているね。 私:米国の小売業は離職率が高く、1年で従業員の半分近くが辞める企業もある。 しかし、相場よりも圧倒的に高い賃金ならほとんど離職しない。 その結果、かえって、ムダな採用コストもかからず、従業員は仕事に熟練していき、客との対応もよく、売上にも貢献する。 A氏:仙台市のベッドタウン、宮城県富谷町に4月末にオープンした米国発の会員制量販店「コストコ」が、アルバイトでも最低時給1200円で募集をかけた。 1200円は、この地域ではずば抜けている。 1月から開いた面接会には計1000人規模の応募者が集まり、約400人が採用されたという。 客からの電話での問い合わせに答える若い女性の時給は1250円で、以前はコールセンターの契約社員として5年間働いたが、時給1000円に届かなかった。 「お給料が増えるとやる気も増します。次に欲しいものを考えるのも楽しみです」という。 私:なにか、日本のかっての終身雇用時代を思い出すね。 日本は1998年が転換点で、企業は利益を上げても賃金で還元しない傾向が強まり、非正規労働者の割合がたかまっていくようになる。 結局、企業は付加価値の高い商品を高く売れるようにならないとダメだね。
2016.06.07
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私:石垣、西表、波照間島など八重山地域は、1962年にマラリアを撲滅した。 ハマダラカが原虫を媒介するマラリア。 今も世界では年間に44万人が死亡し、日本国内でも海外旅行者を中心に年60人前後の感染者がみつかる。 撲滅前の八重山は風土病のマラリア地帯が点在、太平洋戦の戦前戦中、年700~2千人が感染、20人前後が亡くなった。 さらに終戦の45年に患者は住民の半数を超え1万7千人、死亡者は3600人余に急増。 A氏:多くの死は終戦後、撲滅へと住民を結束させた。 米民政府がもたらした多量の薬が、治療と予防に役立った。 住民らはDDTの水田などへの散布で蚊を駆除、49年の患者は17人に激減したが、その後始まった沖縄本島の米軍用地強制収用で、土地を失った4千人が八重山地域のマラリア地帯などへ移住し、56年に感染者が2千人を超え再び流行を招いた。 57年からDDTの屋内散布策を加え、61年に西表島の5人を最後に感染者は現れなくなった。 私:ところで、「@ケニア西部・キスム」欄の記事によると、米国の大統領オバマ氏の祖母がキスム近郊の出身。 ケニア西部キスム近郊の村を取材した記者によると、ここは、マラリアの多発地帯として知られるという。 雨期を迎え、下水設備のない集落では周囲が水浸しになり、裸で遊ぶ子どもたちのまわりを、蚊の大群が飛び交っていたという。 A氏:取材記事によると、土壁の家に暮らす長老ダニエル・オチョラさん(68)が、マラリアに苦しむ地域の状況を話してくれた。 毎年数人の若者が死ぬ。自身も10歳に満たない子ども4人を失ったという。「どうすることもできない。悲しい村だ」。 私:取材後、部屋の奥から米国のオバマ大統領と写った記念写真を持ってきた。 大統領就任前に一緒に撮ったものだという。 「祖母がキスム近郊の出身なんだ。オバマは我々の『孫』なのさ。この地域の誇りなんだ」。 「次はケニアの大統領にと言う人がいるが、私は米国で頑張って欲しい。米国の力で、マラリアの悲劇をこの世から消し去ってほしい。オバマならできる。ここは彼の故郷なんだから」 沖縄の取り組みに学ぼうと、マラリアを抱える国々の医師や看護師らが94年から沖縄を訪れ、42カ国291人が研修を受けた。 沖縄県看護協会の永山さなえさん(64)は「カネ、モノがない時代におこなわれた地域ぐるみの取り組みは受講者を勇気づけています」と語る。 ケニアのマラリア撲滅を期待したいね。
2016.06.06
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私:安倍首相が消費税延期のときにアベノミクスの成果をあげたが、肝心の個人消費のことにふれなかったね。 A氏:アベノミクスで円安が進み、大企業を中心に業績は改善したが、国内総生産(GDP)の約6割を占める個人消費は低迷しているね。 私:安倍政権は1度目の先送りを決めた14年11月の段階では、「8%増税」の影響は16年中には解消していると考えていて、それが当時の記者会見で「再び延期することはないと断言します」と首相が力強く強気で語った根拠でもあったという。 ところが、消費税率を8%に引き上げた14年4月から今年4月までの25カ月のうち、2人以上の世帯は、22カ月で前年の水準を下回り、見通しが甘かったね。 A氏:背景には、バブル崩壊後、所得の減少に歯止めがかかっていないことがあるという。 世帯ごとの所得では、1993年に3分の1ほどだった400万円未満の世帯は、13年には5割近くまで増え、中間層が減り、低所得者層が増えた。 介護保険や厚生年金の保険料率も上がり、手取り額は以前より大幅に減っており、13年以降もこうした傾向は変わっていないと見られるという。 私:一方、これにより、消費者は「節約志向」となり、それに合わせて、例えば、大手牛丼チェーンの吉野家は4月、低価格の「豚丼」を約4年ぶりに復活させたし、「ユニクロ」は、2月中旬から、主力商品を「買いやすい価格」に値下げした。 前回の増税後、2度にわたって値上げした結果、客離れが起きてしまったためだという。「給料が上がらずにモノ(の価格)が上がった」と柳井会長は、「節約志向」が強まっている理由として、収入が増えていないことを挙げたという。 A氏:安倍首相はアベノミクスで、モノやサービスの価格が下がり続けるデフレからの脱却を最優先課題に掲げ、過去最大の金融緩和と財政支出の拡大で、国だけでなく個人や企業がたくさんお金を使うように仕向けたが、足もとで消費者は「節約志向」を強め、売る側もそんな需要に応えて、再び値下げ競争を仕掛け出した。 アベノミクスがめざした方向とは逆向きの動きだね。 私:19年10月に税率を10%に引き上げるためには、あと3年余りで増税に耐えられる消費環境にしなければならないが、その道筋は描けていないと新聞はコメントしている。 20年の五輪の経済効果を期待しているのかもしれないが、「読書」欄では、五輪が経済を後押しするとの説には「実証的な裏付けはほとんどない」と、『オリンピック経済幻想論』(ブックマン社)の著者アンドリュー・ジンバリストは指摘しており、五輪の「経済効果」と言われるのは、どれも「誇張された非現実的な推測値」にすぎないと引用しているね。 どうなるか、また「新しい決断」となるのか。
2016.06.05
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私:日本では高齢化と人口減少が進み、高水準の労働参加率確保は容易ではない。 女性や高齢者を労働力に加えると共に、技術のある外国人労働者を呼び込むべきだが、移民受け入れで日本の法規制の壁は高い。 オキモト氏は、だから、テクノロジーという要素は、日本にとって決定的に重要な意味を持ち、技術革新のペースは加速し、その範囲は容赦なく拡大しており、世界経済のあらゆる分野は、ビッグデータ、人工知能(AI)、ロボット、あらゆるモノがネットにつながるIoTなどデジタル技術の変革の波にさらされているという。 A氏:このブログでも「IoT 全てがネットにつながる時代」や「日本を脅かす『第4次産業革命』米独印、次の勝者は誰だ」でふれたね。 日本は岐路に立っており、テクノロジーの荒波に乗れるか、波間に消える泡となるか、だとオキモト氏は指摘しているね。 私:世界市場での競争のため、日本企業は自らを変革すべきで、英語を共通言語とし、技術革新の中で企業文化を育て、自社開発主義を捨てて世界に最先端技術を求め、リスクをとり、決断を早め、多くの外国人技術者を雇用する必要があるという。 デジタル革命の波に乗るため、日本企業は特に、技術革新の先頭を走るシリコンバレー(SV)の隆盛を取り込む必要があるのに、日本はSVとの関わりが極めて限定的で、中国や韓国企業はSVから幅広く果実を得る仕組みを築いているという。 A氏:特に、インドは突出しているね。 私:オキモト氏は、日系米国人として、大企業から中小企業に至るまで、日本企業と、SVの主流の人脈と技術をつなげることを支援する組織として、シリコンバレー・ジャパン・プラットフォーム(SVJP)という非営利団体をつくり、SVで成功しているベンチャー企業創業者や、アップル、グーグルといった有名企業の幹部になっている日系米国人が参加しているという。 A氏:SVJPの目標はシンプルで、低迷する日本経済の再生を手助けし、シリコンバレーと日本の懸け橋となって、米国と日本の関係をさらに強め、米日間に長く残る橋をかけることが、日系米国人の願いだという。 私:しかし、月刊誌「選択」6月号によると次世代の技術革新「第4次産業革命」を推進するドイツと、ネット最先進国の米国がIoTの国際的な規格標準化を共同で進めていくことで合意し、日本国内の製造業に激震が走っているという。 米独主導の「第4次産業革命」共闘で、ものづくり大国日本は崖っぷちに追い込まれるだろうという。 SVJPの努力は報われなかったのか。
2016.06.04
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私:英国の欧州連合(EU)からの離脱を問う国民投票は、6月23日だね。 英国のEU離脱は、主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)の首脳宣言でも、世界経済の成長に向けた「深刻なリスク」と明記され、安倍首相の消費税増税延期の1因ともなったね。 A氏:残留と離脱の支持率が伯仲しているというね。 私:そこで、キャメロン首相は5月30日、与党・保守党内が両派に割れる中、数週間前まで「過激派に近い」と攻撃していた、イスラム教徒として初めてロンドン市長に就任した労働党のサディク・カーン氏と一転して手を携え、超党派の結束を強調し、EU残留を訴えたという。 A氏:5月5日投票のロンドン市長選では、保守党陣営がカーン氏への中傷キャンペーンを展開し、「分断をあおる」と批判を浴び、大敗した。 これは、このブログの「ロンドン市長に初のイスラム教徒、背景は?」でとりあげているね。 私:キャメロン氏は30日、ロンドン南西部の大学キャンパスで、カーン氏を指して「誇り高いイスラム教徒、英国人、そしてロンドン市民」と市長選の勝利をたたえ、カーン氏は「首相と私は多くのことで意見が異なるが、大事なことはロンドンとロンドン市民の利益だ」と述べ、両者は握手を交わして和解を強調したという。 A氏:一方、保守党では、次期首相を狙うボリス・ジョンソン前ロンドン市長が、離脱派の旗振り役として存在感を増しているという。 私:カーン氏は英メディアに「私たちが親友になることは決してないが、EU残留の議論はロンドンや英国の未来にかかわることで、首相や私のことよりよほど重要だ」と語ったという。 残留と離脱が伯仲していることで、株価にも影響を与えている。 6月23日の結果はどうなるか。 安倍首相の言う、リスクは回避できるだろうか。
2016.06.03
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私:14年11月、首相は「消費税増税を再び延期することはない。ここでみなさんにはっきりとそう断言する」とそう明言して衆院を解散したが、今回、その「公約」を覆す再延期をどう説明するのかが、問題になっているね。 A氏:グローバルなマネーゲームの世界経済の中で、随分、大胆というか、無謀というか、思い切った「公約」をしたものだね。 国会会期末の1日に開かれた記者会見では、この判断が間違っていたことの反省の弁がなく、代わりに首相が強調したのは「世界経済のリスク」と「新しい決断」という強気の新語だったね。 こうした「世界経済のリスク」については、5月26、27日に開かれた主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)で「共通の認識」を得たとしているね。 私:増税延期の理由付けにG7首脳会議(伊勢志摩サミット)で、議長国の立場を利用しようという発想は最初からあったようだね。 世界経済について話し合ったサミットの初日、5月26日の昼食会で、首相は原油などの商品価格の下落率がリーマン・ショック時に匹敵することなどを示す資料をもとに、中国や産油国などの新興国が抱えるリスクを強調した。 この資料は官邸主導で作成され、複数の経済官庁幹部が「こんな資料が用意されていたとは、直前までまったく知らなかった」とこぼしたという。 A氏:ところが、「日本が提案した『危機目前』という認識に完全に同意したG7首脳は一人もいなかった」(財務省幹部)。 日本政府は当初、サミットの首脳宣言に「通常の景気循環を超えた危機に陥るリスクがある」との表現を盛り込もうとしていたが、首脳間の議論を踏まえた交渉官レベルの協議は紛糾した。 米英独が異論を唱え、最終的に宣言は「我々は新たな危機に陥ることを回避するため、経済の強靱性を強化してきている」などとあいまいな表現にとどまった。 それでも、サミットを締めくくる27日の議長会見で、首相は「リーマン・ショック」という言葉を計7回も使い、「世界経済が通常の景気循環を超えて危機に陥る大きなリスクに直面している。G7はその認識を共有し、強い危機感を共有した」と宣言。 A氏:この「危機感」を理由として、首相は30日の自民党役員会に出席。 「世界経済が危機に陥るリスクに立ち向かうため、あらゆる政策を総動員する新しい責任を負った」と述べ、「消費税率10%への引き上げについて2年半延期したい」と表明したわけだ。 私:首相は、アベノミクスの成果として、求人倍率の向上をあげたが、GDPの6割を占める個人消費は低迷し、景気は足踏み状態で、税率を8%にした14年4月以降、家計が1ヶ月に使うお金が前年を上回ったのは3ヶ月しかないという最も重要なデータは無視しているね。 口先だけでちょっと先が心配だね。
2016.06.02
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私:高知県安芸市の農協が特産品のナスの出荷をめぐって農家に圧力をかけたとして、公正取引委員会が排除措置命令を出す方針を固めたと報じている。 A氏:安芸市は冬・春ナスの出荷量が全国1位の産地で、同農協に出荷されたナスは全て県園芸連を通して東京の市場などに運ばれ、売上高は年約60億円に上る。 ただ、こうした農協経由の流通は減りつつあり、農林水産省によると、2013年の農業総産出額(8兆4668億円)のうち、農協経由の販売は51%の4兆2843億円。 シェアは1995年から4ポイント減り、右肩下がりにあるという。 私:背景にあるのが、付加価値を付けて高く販売したい農家の農協離れで、農協を通すと自ら販売先を探さずに済むなどの利点がある一方、他の農家の農産物と一緒に出荷され、同じ金額しか受け取れない。 仙台市近郊の農家は十数年前、減農薬の野菜を栽培しようと、農協への出荷をやめた すると、農協からの融資の早期返済を求められたという。 現在は仲間と運営する直売所に出荷したり、首都圏などの消費者に直接宅配したりして、所得は前より3倍以上に増えた。 「TPP発効でも、創意工夫次第でやっていける。農協に頼るだけでは生き残れない」という。 A氏: こうした傾向は農協にとって収入減につながる。 公取委は農協などに90年以降、独禁法違反で計15件の命令や勧告、警告を出しているが「あくまで氷山の一角」で、農水省も「農協はいまだ過半数の農産物の流通を担い、農家の所得増のためには農協の改革が近道だが、農家から必要とされなくなれば、農協だからといって特別扱いはしない」というスタンスだという。 私:自民党農林部会長の小泉進次郎氏が農協改革を進めていているね。 「農林中金の融資のうち農業に回っている金額は0.1%しかない。農家のためにならない」と痛烈に批判したね。 農協利権解体の一丁目一番地は「生乳」の流通改革だという。 農協グループは、「生乳」の国内流通量の95%のシエアを握っているという。 日本の農業は少子高齢化、後継者不足の中で、どのような構造改革をすすめるのか、TPPを迎え、農協改革など、依然として具体的なレベルでは未解決問題が多いね。
2016.06.01
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