その代わりといっては何だけど、物書きに特化したコンピューターであるワープロのほうは、いえでは父親が購入したNECの文豪、どこのか忘れたけど今や懐かしいラップトップと呼ばれていた形のものを高校の生徒会で何台か使っていた。だから、フロッピーディスクに関しては、3.5インチの物を最初に使ったため、80年代の末年に理系に進んだ先輩のうちで、NECの98に触らせてもらったときに、5インチのディスクのペラペラ具合に驚くことになる。バイト先でさわったオフコン用の8インチには、存在すら知らなかっただけにさらに驚いたし、昔のMSXのカセットテープというのも今考えるとあれだけど。
その先輩の使っていた98は、まだハードディスクの付いたものではなく、ワープロソフトの一太郎を使うのに、フロッピーを抜き差ししながら操作する必要があるという代物で、理系がデータ処理なんかに使うならともかく、文系の人間が文章を書くのには使えそうもないと思わされた。それで、それまでは、ちょっとかっこつけてPCをワープロ代わりに使いたいなんて色気もあったのだけど、諦めてワープロ専用機を買うことにしたのだった。当時のパソコンは本体だけでも高いのに、使おうと思ったらディスプレイ、プリンターなどを追加で買わなければならないという仕様だったので、経済的にも手が出せなかったというのもある。それどころかOSなどのソフトも全部別売で馬鹿高かった。
その後、90年代の後半になって、職場で本物のマック使いに、あれこれ話を聞かされたのだけど、圧倒的に愚痴が多かった。ただ、OSのアップデートに一晩かけた挙句に失敗したとか、何度再起動してもフリーズして一日仕事にならなかったとか、日本語変換ソフトが使い物にならないとか、内容とは裏腹に、口調は非常に楽しげで、この人は、そんな不具合も含めて、もしくは不具合があるからこそ、マックを愛用しているのだろうと思わされた。そんなソニーマニアや、イタリア製バイクに対する森雅裕のような精神性は持ち合わせていないので、結局自分では職場でも使っていたウィンドウズのパソコンを、値段も落ちていたし、購入することにした。
そんな過去もあって、パソコンじゃなくてもアップルの製品を使うことはないだろうと思っていた。世間で流行った、今も流行っている? スマート何チャラというのも、全く魅力を感じなかったから、アップル製品云々以前に購入検討の対象にすらならなかった。その意味では、タブレットというのも、自分には必要ないと思っていたのだが、ひょんなことからiPADが手に入ってしまった。さて、どうしようというのが本題である。
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