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2017年03月17日

サッカーチェコ代表発表(三月十四日)




 それはともかく、代表監督のヤロリームが、リトアニアとの親善試合、サンマリノとのワールドカップの予選のための代表選手を発表したので、コメントしておく。親善試合と、予選とはいえ相手を考えるともう少し新しい選手を試して試してほしかった。

 ゴールキーパーは、引退したチェフの後を継いだバツリークに、2015年のU21ヨーロッパ選手権でレギュラーの座を争ったスパルタのコウベクと、スラビアのパブレンカが選ばれた。ライバル関係は継続中というわけである。U21での活躍がA代表への選出につながり2016年のEUROにも召集されたコウベクに対して、U21の大会で出番がなかったパブレンカは、A代表に呼ばれたのはコウベクよりも早かったけれども出場は遅れ召集された回数も少ないはずである。出場回数では大差がないので、今後バツリークの後釜を目指して切磋琢磨していくことになるのだろう。
 二人とも若いうちから下位のチームで一部リーグの試合を経験し、スパルタ、スラビアという強豪チームの主力となっているのは、今後に期待できそうである。国外移籍をして出場機会を失うことがないようにしてほしいものだ。スパルタからフランスに行ったチェフや、スイスに行ったバツリークのように、国外に移籍してからも試合に出続けることが大切なのだ。

 ディフェンスの選手は、ゲブレセラシエ、カデジャーベクのドイツ組に、トルコにいる超ベテランのシボク、そろそろ中心になってもらわなければ困るスヒーの以前からの常連に、デンマークで活躍しているらしいノバーク、ベルギーに行ったブラベツ、そしてオロモウツ時代から期待され続けているカラスが呼ばれた。
 いつまでもベテランに頼っていたら未来がないのだから、二試合のうち一試合はカデジャーベク、カラス、ブラベツ、ノバークの組み合わせを見てみたい。シボクもいざというときのために代表においておくのはいいだろうけど、そろそろ引導を渡すような若手が出てこないと将来は暗い。ここは期待に応えられないカラスよりもブラベツに期待するしかないか。

 年齢的に見ると中盤の選手が一番若そうだ。一番上が多分中国に売られたドチカルである。ドチカル移籍後チームはまだ勝てていないようだが、中国リーグで壊されて帰国ということにならないように祈っておく。去年の秋は怪我で欠場したダリダが帰ってきたのは大きい。やはりチェコ代表はダリダのチームであるべきなのだ。かつてのネドベドのような頼れるリーダーになってほしいなあ。
 イタリアのボローニャに行ったクレイチーは最近活躍しているのだろうか。移籍当初はしばしばニュースに登場したが、最近全く聞かない。サイドハーフはコピツもコバジークもシュラルも調子が悪かったり怪我だったりで、クレイチーしかいないという面もある。同じイタリアのウディネーゼにいるヤンクトは、本来U21の選手じゃなかったか。シクほどではないにしても活躍しているようで、結構紙面をにぎわしている気がする。ヤロリームのことだから、呼んだからには試しに使うに違いない。
 残りの三人は監督交代してから絶好調の中華スラビアの選手で、夏のイタリア移籍が決まっているバラーク、秋の代表戦で活躍したズムルハル、それに秋はまだリベレツの選手として代表に来ていたシーコラの若手三人組である。この中だと、シーコラが一押しかな。

 フォワードは、遅咲きのシュコダとイタリアに行って予想以上の活躍を続けているシクという対照的な二人に、秋の代表で大活躍したのに春のシーズンいまいち調子の上がらないクルメンチークの三人。シクはこのまま行くと夏にはサンプドリアから高値で移籍するんじゃないかといわれるぐらいの活躍をしているようなので、コレルの背の高さとバロシュの俊敏さを兼ね備えたストライカーに育って、これから十年ぐらい代表に君臨してくれないものだろうか。そうすれば、あのころのように代表の試合をある程度安心してみていられるのだけど。

 さて、選ばれたメンバーをぱっと見て気づくのが、ここ数年代表選手を輩出してきたプルゼニュとスパルタの選手が減って、スラビアの選手が増えたことだ。現時点ではかつてのプルゼニュ中心の代表、スパルタ中心の代表のような、スラビア中心の代表とまではいえないのだけど、このまま選手の大売出しをしなければ、チェコリーグに中華マネーが君臨する時代がやってきてしまうのかもしれない。うーん、そいつは嫌だなあ。
3月15日23時。



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