かつて電子書籍を購入するのに使っていた「ウェブの書斎」「ビットウェイブックス」は、電子書籍の何回目かの夜明けであった2010年前後にリニューアルをし、hontoとか、BookLiveとして生まれ変わった。その結果、使いにくくなり使わなくなったのだが、使いにくさの理由の一つが、汎用の電子書籍リーダーではなく、その店の本を読むためにカスタマイズされたリーダーを使う必要があり、読むためにはPCなどの端末を登録する必要が出てきたことだった。お試しで使ってみたリーダーは、使い勝手が悪い上に、外国語のウィンドウズ上では非常に読みにくい表示になるという問題もあった。
そして、もう一つの問題だったのは、特にhontoのほうだが、支払いがウェブマネーではできない本が増えてしまったことだった。読みたいと思ってもウェブマネーでは買えませんとかいう表示が出ることが多く、これならパピレスのほうがましだと、それまで避けていた会員登録をしてウェブマネーを全てポイントに買えたのだった。時期には多少の前後があるかもしれないけど。
hontoのホームページは、以前は海外のカードは使えないと書かれていた記憶があるのだが、今回確認したら、その記述はなくなっていた。紙の書籍の海外への販売をやっておきながら、海外のカードは使えないというのはおかしいのかもしれない。あれこれネット上で検索してみたら、アメリカ在住の人がアメリカ発行のカードが使えたということを報告されていた。アメリカがいけるならヨーロッパもいけるだろう。旧共産国とはいえEUにも入ったし銀行は外資に支配されている。
ということで試してみることにしたのだが、パスワードだと思しき言葉を入れてもログインできない。パスワードを忘れた方はこちらと書かれているところから入ったページを見て納得。hontoはこちらが使うのをやめて以来、大きくリニューアルしたらしく、古いアカウントは新しいものに更新しなければ使えないようになっていたのだ。文教堂などの書店網と連携して、ネット上で注文したものを近所の本屋で受け取れるなんてことも始めているみたいだし、日本に住んでいたら無駄遣いしていたに違いない。
そのアカウントの引継ぎだか統合だかは意外と簡単にできた。それにしても、登録しないと買えないというのは、ポイントなんかの優遇はあるにしても、ふらっと出かけて立ち読みをして気に入ればすぐに買える一般の書店の便利さには追いついていないよなあ。本の見せ方も、なんかこう現実の書店に近いような形での見せ方はないもんかね。
ネット上の本屋の派手な表紙が並んでいる画面を見ると、本屋の店頭に並んでいるのが平積みばかりのような感じで落ち着かない気分になってしまう。署名と作者名、出版社名しか入っていない背表紙だけが見える書架のような表示になっていて、クリックしたら表紙や背表紙の本のあらすじが読めるようになるなんてことはできないのかね。一部は平積み扱いで表紙が見えるように置いてあってもいいけどさ。生粋の活字中毒者としては、文字から本を探したいものなのである。
現代書館のホームページがちょっとそんな感じで好感が持てるのだけど、いかんせん並んでいる本の数が少なすぎる。とにかく、今のネット上の書店は一度に視界に入ってくる本の数が少なすぎ、偶然の発見という読書家にとっての最高の歓びの一つを味わうことができない。もう十年近く日本の本屋に入っていないせいか、不満たらたらである。最初から買う本が決まっている場合には、問題ないのだろうけど……。
さて、再登録の時点ではクレジットカードの情報を求められたりはしなかったので、カードの登録を試してチェコのものが使えるかどうかを確認してから、電子書籍を一冊かってみようと考えたのだが、どこから登録できるのかよくわからない。実際に買う本を選んで購入手続きに進まないとカードの登録もできないようだ。もし購入手続き以前にカードだけ登録する方法があるのだとしたら、わかりにくすぎる。この辺も現実の書店に完全に負けている。わからなかったら店員さんに質問なんてこともできないし。
それにしても、ネット上の書店って、特に電子書籍の書店って、どうしてどこもここもあんなに似ているのだろうか。余計なことを書いていたら買い物の話に到達しかなかった。ということで続きはまた明日。
2018年4月9日23時。
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