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2004.12.14

振り込め詐欺対策法案－2006年では遅すぎる

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テーマ：徒然日記(23535)

カテゴリ： Opinion

「オレオレ詐欺」は、複数人で本人、警察官、弁護士を装い、家族への携帯電話連絡網を断ち、携帯電話で銀行まで誘導し、交通事故示談金と称する相当額を指定口座に送金させる様に巧妙化しているらしく、支払ってしまった被害者には度重なる詐欺仕掛けにもなって、被害額も場合によっては数千万円に達してしまいます。
最近「オレオレ詐欺」から「振り込め詐欺」に呼称変更となったのは、交通事故だけで無く、近頃医療事故についても同様な送金要求詐欺事件にも発展し、又携帯・固定電話だけで無くパソコンメールにも波及し有料HP登録料請求等のトラブルが発生している為らしいのです。
各地方自治体に設置されている国民生活センターには多くの相談が寄せられています。私も携帯の音声メッセージについうっかりと返信しQ2に入ってしまい相談したこともありました。
詐欺は巧妙を極めていますので個人対応は難しく、少額の支払い請求ですと恐喝を怖れて送金してしまう例も少なく無いようで、被害拡大している様です。
対応に限界のある個人に代わって、専門知識のある消費者団体が訴訟出来る制度が検討されていますが、産業界の反対が強く、導入は2006年迄延ばされてしまいました。
ディーゼル排気問題もそうですが、消費者生活を保護します法案・条例等に、産業界の反対が多いのは既得権益を守る姿勢しか感じられないのは残念です。

企業の社会的責任（CSR）、即ち企業を取り巻く様々な利害関係者との関係を良好に保ち社会的責任を果たさなければならないと言う立場から、産業界からの声として率先して顧客保護の為導入促進を図って貰いたいもので、被害が甚大になってからでは遅すぎるのです。

インターネットニュースで次のように報じられています。

悪徳商法などの被害から消費者を守るため、消費者団体が被害者に代わって裁判を起こせる「消費者団体訴訟制度」の骨格が、12月13日開かれた国民生活審議会（首相の諮問機関）の検討委員会で決まった。同委員会が来年6月をめどにまとめる最終報告を受け、内閣府は2006年の通常国会への法案提出を目指す方針だ。
制度の骨格案では、消費者が不当な契約条項に基づいて高額な解約料を求められたり、事実と異なる勧誘で商品を買わされたりした場合に、消費者団体が被害を受けた消費者に代わり、企業を相手取って差し止め請求訴訟を起こせる。

契約・解約を巡るトラブルは全国で相次ぎ、2003年度に国民生活センターなどに寄せられた消費生活関連の苦情・相談約146万件の内の8割を超える。消費者個人が企業を相手に損害賠償請求訴訟を起こすのは、ただでさえ負担が大きい。しかも１件当たりの被害額が比較的少額なケースが多く、大半の被害者が泣き寝入りしている。

消費者団体が消費者全体の利益を代表して裁判を起こし、企業の不当な契約などを差し止めることで、被害の拡大を未然に防ぐ狙いがある。
消費者団体には、活動実績や事業者からの独立性などの要件を満たすよう求める。団体による損害賠償請求については、乱用への懸念などから産業界の反対が強く、制度開始時点での導入は見送った。

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