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大野隆之

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カテゴリ: 文化研究
 私は組踊の舞台を批評するほどの十分な観劇経験はないので、以下は個人的な感想・メモである。

 まずやや誤解を招きかねないのは、今回の「義臣物語」はどこかの村で伝承されているものの再現ではないということである。「村々に伝わる組踊」という企画は当初、本当に地方に伝承されている組踊を公演する予定だったようであるが、それが流れた。私は後述するように「義臣物語」に非常に満足したので、いいのであるが、今回上演された「義臣物語」は高度に洗練されたプロの芝居であり、いわゆる「田舎芝居」とは縁遠いものである。

 私の理解によれば今回の「義臣物語」のコンセプトは、地方に伝わる組踊や古い台本の再整理を通じて、王朝時代の組踊の再現を目指したものではないのか。だとすればタイトルはむしろ「王朝時代の組踊の再現へ」ぐらいの方が分かりやすかったのではないだろうか。

 その一方「華風」(有料のパンフレット)を読むと、もう一つのコンセプトとして、「よりリアルな演劇としての組踊」というのが挙げられている。これは本来組踊の古形と矛盾するのではないだろうか。この辺の説明も十分でなかったような気がする。

 だがそれゆえにこそ、私には非常に面白い舞台であった。私がこれまで見た舞台の中で最もおもしろかったのは大城立裕作の「遁ぎれ、結婚(ひんぎれ、にーびち)」である。どこがおもしろいかというと、復帰直前のコザを舞台とし、米兵相手の風俗、沖縄の伝統的な文化、やがて来るヤマトの文化という多様で雑多な、本来水と油のはずのイメージが並列され、独自の演劇空間を形成していたからである。「組踊」とされているが、当然伝統的な組踊を尊重する立場からみれば眉をひそめたくなる舞台だったかもしれない。

 今回の「義臣物語」はそれほどぶっ飛んだ演出ではなかったが、やはり異質な文化的コンテクストの並列という要素があったように思う。玉城匠氏の身体に組み込まれた、伝統的な沖縄の所作。四人の童の着た緑の衣装という、もしかすると琉球王朝時代のものでありながら、現代ではむしろ新鮮な視覚イメージ。高宮城実人の演じる滑稽な夜回りではあるが、拍子木と太鼓との絶妙な聴覚イメージ。

 まあ、多少屁理屈を述べているが、要するにとても面白かった、ということである。








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Last updated  May 11, 2014 11:00:23 PM
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