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2018.03.14
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『本は楽しい』という本を、手にしたのです。
この本を借りたのは、訳アリで・・・
じつは、てっきり浅田次郎さんの本だと勘違いしていたのです(赤川さんごめんなさい)でも、面白かったので・・・まあ、いいか♪


【本は楽しい】
本は

赤川次郎著、岩波書店、1998年刊

<「MARC」データベース>より
「自分のことを書くというのは、とても気疲れするものです」 小説家となり21年。人気作家が初めて自らの読書体験、文章作法、両親への思いを語る。鶴見俊輔との対談も収録。

<読む前の大使寸評>
この本を借りたのは、訳アリで・・・
じつは、てっきり浅田次郎さんの本だと勘違いしていたのです(赤川さんごめんなさい)でも、面白かったので・・・まあ、いいか♪


amazon 本は楽しい


赤川さんが父親や満映の思い出を語っているので、見てみましょう。
p82~86
<父親>
 父親については、話しだすと、それだけで1冊できてしまう。とんでもない人だったから。だったというか、まだ生きています。明治生まれなんで、もう90近い。母が亡くなったのが77で、このあいだ7回忌をやりましたから。生きていれば85ぐらいです。父親は確か五つぐらい上です。母親は大正元年生まれで関東大震災を覚えていたんです。名古屋にいたからそう大きな被害はなかったようですが・・・。

 父親の影響でいちばん大きな点は、うちにいなかったということです。要するに不在だったということによる影響です。もちろん、経済的なこともありました。ただ途中でいなくなったわえではなくて、僕自身が記憶にあるかぎり、うちにいなかったので、いないのがふつうという状態だったんです。そういう点では上の姉と兄よりは、末っ子の僕のほうがむしろ父親にそんなに屈折したものはもっていない。兄なんかは、父親が外に女性をつくったりしたことを直接見ていますので、いまだに絶対会わないと言っています。

 ただ、最近になって、父の名前をあちこちで見るようにまりました。たぶんきっかけは山口淑子さんの自伝『李香蘭』でしょう。中国で、敗戦の時に甘粕正彦が自殺した時そばにいたのが赤川次郎さんの父親だ、という記述が出てくる。内田吐夢さんの評伝にもその場面が出ているようです。鎌田さんの書かれた『大杉栄 自由への疾走』にもちらっと出てくる。

 それとは別に、NHKの「平家物語」とか「三国志」の人形をつくっている川本喜八郎さんという、人形アニメの世界的な権威ですが、僕は個人的にファンで、人形展が新宿の三越であったとき、初日のレセプションに押しかけ同様で呼ばれていったんです。そのパーティの中で60歳ぐらいの方に声をかけられた。「お父さまはもしかしたら赤川孝一さんとおっしゃるんですか」っていう。そうですと言ったら、「僕は若いころに赤川さんの下で「白蛇伝」という日本初の長篇アニメーションをつくったんですよ」と言われた。あとでご本を送っていただいたんですけれど、橋本潔さんというテレビ美術、セットをデザインする草分けのような方でした。

 そのころ父は東映にいました。「白蛇伝」も東映で制作したアニメで、それをつくるために動画部というのがはじめてできたんです。いちばん最初に橋本さんに声をかけたのが父だったらしい。そのときの思い出が懐かしいので、ご自分の本の中の一章に「白蛇伝」にかかわったという話が5、6ページ書かれていて、なんと父の写真が載っていました。親父の顔を見たのは何十年ぶりかなと思いました。もしできたらご本を送りたいんだけどと言われて、ああ、うちの親父も少しは仕事をしたんだな、ってはじめてそのとき思ったんです。

 父は戦前に東大の哲学を出て、京大に西田幾太郎先生の話を聞きに行ったりしていたそうです。そして、軍隊に行きたくないものだから満州へ行ったんです。満州で仕事をすれば軍隊に入らなくてもいいというわけです。そのころは映画とはまったく関係ありませんでした。ともかく満州に行こうです。

 僕の叔母が当時満州の新京で高級軍人さん相手の大きな料理屋さんをやっていた。ともかくそこへ行こうとなった。行ったはいいけど、父はそこでは何の役にも立たなかったのです。そのうちどういうわけか満州映画協会(満映)で働くようになった。そこでたまたま理事長だった甘粕さんに気に入られて側近の一人になったんです。結局そこで終戦を迎えたのです。そして父は、引揚者のリーダーの一人として日本へ帰った。結構早く戻っています。
(中略)

 その当時、満映にはいろんな映画人が集まっていて、内田吐夢さんなんかは遅れて帰ってきたわけですが、そういう人たちが中心になって、日本へ帰ってから東横映画という会社をつくった。父が戻ってきたのは博多ですから、結局、そのまま福岡にいて、東横映画を発足させたときには父が九州支社長みたいな形になっていた。

 映画のことしかできないという人たちですし、荒れ果てた日本で、いまやるべきなのは、少しでも人に夢を与えるような仕事だということで、東横映画というのができた。それがのちに東映になるんです。僕のちっちゃい頃の写真を見ると、会社の前で撮った写真があって、うしろのガラス戸に東横映画という文字が入っています。九州支社といっても、社員なんか二人ぐらいしかいなかった。そこで、毎週毎週新しい映画のフィルムがくると下の試写室で回すわけですが、僕はそれを毎日見て育っていた。それで何となく、小さいころから映画を見るという習慣ができていたのです。絵本を見たりするより先に映画を見ていた。


「白蛇伝」をくだんのフォームで紹介します。

【白蛇伝】
蛇
薮下泰司演出・脚本、1958年制作、1958年観賞

<解説>より
宗の時代の中国--西湖の畔に住む少年・許仙は、可愛がっていた小蛇を大人たちに叱られて泣く泣く捨てた。何年か後、成人した許仙は、ある朝、自分の吹く笛の音につれて鳴る不思議な胡弓の音を聞いた。彼の子分、パンダ(白黒熊)とミミ(猫熊)は、妖しい少女に誘われて古寺から胡弓を見つけ持ち帰った。翌朝、許仙は、道で昨日の少女・少青に会ったが、彼女の導きで立派な御殿に連れてゆかれ、胡弓の持主という美しい白娘に引会わされた。許仙は一目で恋におちたが、白娘は昔、許仙が可愛がっていた白蛇の精、少青は青魚の精だった。

<大使寸評>
日本アニメ黎明期のこの作品に魅入られた大使であったが、洟垂れ小僧であっても白娘の妖艶な美しさがわかるのでした(笑)

goo映画 白蛇伝





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Last updated  2018.03.14 16:35:41
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