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2019.10.07
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カテゴリ: 中国
<『チャイナ・スタンダード』3>
図書館に予約していた『チャイナ・スタンダード』という本を待つこと10日ほどでゲットしたのです。






朝日新聞取材班、朝日新聞出版、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
人権、民主主義、サイバー空間、開発協力、生命科学、メディア、決済…。世界第2の経済大国となった中国は、世界のルールを塗り替えるのか。5大陸29カ国で総力取材。朝日新聞好評連載に大幅加筆し書籍化。

<読む前の大使寸評>
チャイナ・スタンダードってか・・・ちょっと昔で言うなら(やや見下した意味を含んでいたが)中華思想であり、今では箍の外れた覇権主義とでもいう怖いスタンダードである。

<図書館予約:(9/22予約、10/02受取)>

rakuten チャイナ・スタンダード




「第7章 海洋進出」で中国の札束攻勢を、見てみましょう。

<第3節 アフリカの中国軍基地> よりp196~200
■港と直結、数千人収容
 アフリカ東部のジブチ。2017年8月、中国はここで初めての海外軍事基地の運用を始めた。その半月ほど前、記者は現地を訪れた。

 ジブチは国土の大半を砂漠と溶岩台地に覆われ、夏の気温は50度を超える。極度の乾燥で草木もほとんど生えない過酷な土地だが、紅海とインド洋が出合うバブエルマンデブ海峡に面し、すぐ沖合を欧州とアジアを往復する船が年間2万3000隻も通るシーレーンの要衝にある。

 地政学的な重要性に各国は注目し、軍事拠点を築いてきた。最初に基地を置いたのは旧宗主国のフランスだった。1977年にジブチが独立した後も駐留を続け、現在も約2000人の部隊を配置する。米国は2001年の米同時多発テロの後、対テロ戦の一環として、アフリカで唯一の大規模基地を設けた。約4000人が駐留し、隣国のソマリアやイエメンで空爆作戦を続ける無人機を飛ばす拠点となっている。

 08年ごろから、ソマリアの沖合で海賊の活動が活発化すると、ジブチは取り締まりに当たる各国の艦船や軍用機の補給地になった。09年から海賊対策に参加してきた日本の自衛隊は、現地での活動を支援するため、11年に初の海外拠点をジブチに開設した。海賊船を上空から監視する哨戒機を飛ばしたり、洋上で活動する護衛艦を寄港させたりするための支援要員として約170人が常駐する。イタリアも最大300人の要員が滞在できる補給基地を13年に造った。

 これら4ヶ国が駐留するのは、首都ジブチ市国際空港の周辺だ。対照的に中国軍の基地は街外れの海岸沿いにある。広さは米軍の基地には及ばないが、自衛隊の拠点の約3倍の約36ヘクタール。コンテナハウスを並べた自衛隊拠点の仮住まい感とは対照的に、重厚なコンクリート製の建物が林立し、部隊を恒久的に駐留させる意図がにじむ。
(中略)

 外国の治安当局者は「駐留は数千人規模になるだろう。建物は地下にも続いている」とみる。
 この基地の最大の利点は海へのアクセスを持つ点だ。中国の融資で建設されたばかりでの多目的港に隣接していて、中国海軍は埠頭の一部の独占使用が認められている。港の関係者は「基地の運用開始前から、中国の艦船が時々停泊している」と話した。

 中国がソマリア沖の海賊対策に艦船を派遣したのは、日本より一足早い08年末だった。補給地としてジブチを利用していたものの、専用の基地の確保へ動き出したのは、自衛隊が拠点を開いた後だった。「中国は日本の動きに刺激を受けたのだろう。自衛隊の拠点ができると、中国政府の関係者が頻繁に外から偵察していた」と日本の外交関係者が明かす。巨額の中国マネーが人口90万人の小さな国を飲み込み始めたのはそのころからだった。
 各国の艦艇が寄港していたジブチ港は当時、老朽化が問題になっていた。日本政府は無償援助で整備する計画をジブチ政府との間で進めていた。ところがジブチ側は突然、港の民営化を発表。「援助は要らない」と日本側に通告した。

 まもなく中国の国有企業が港の運営会社の株式の23パーセントを取得し、港の運営の主導権を握った。さらに首都郊外の海岸に新たな港の建設が始まり、総工費6億ドル(約660億円)の半分以上を中国の投融資でまかなった。中国はその新港に直結する形で基地の用地を手に入れた。

 ジブチ政府の財政基盤の弱さから、融資には慎重だった日本や欧米政府、国際金融機関を尻目に、中国は大量の資金を貸し込んだ。ジブチと隣のエチオピアを結ぶ鉄道(ジブチ側で約550億円)や同国からの水道用パイプライン(約380億円)の建設など、大規模プロジェクトに次々と巨額資金を融資した。無償資金協力が年間20億円程度の日本の援助の存在感は相対的に色あせた。


『チャイナ・スタンダード』2 :中国の潜水艦
『チャイナ・スタンダード』1 :サイバー空間での米中対立





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Last updated  2019.10.07 00:06:52
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