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本日付の東京新聞朝刊で、「ツアーバス快走」と報じていただいた。東京新聞のウェブでは、画像は集合場所の風景の写真だけが使われているが、実際の紙面では、3列シートの車内風景(それも、「旅の散策ツアーズ」の車両だから前後も9列とほんとうにゆったり)の写真が大きく掲載されていて、多くの読者の目を引いただろう。この記事では、私のコメントもフルフルに使っていただいていて感謝感謝である。一点、(これはどうしようもないのだが)、今の私の立場としては、取材を受けると、どうしても「高速ツアーバス陣営」に立った発言をしないといけない点が難しい。今回も、記者さんは、「不況の中、高速バスが好調らしい」という情報から取材に入り、ところが実際に高速路線バス事業者に取材したところあまり好調とは言えない状況だったらしく、私のところでは「対前年3割増し、5割増し」というような数字が出てくるものだから、結果として「高速ツアーバスが高速路線バスに対して好調」という記事になっている。私自身は、「そんな状況だからこそ、高速路線バスのお手伝いもしたい」という思いなのだが・・・それと、とにかく規模感の差である。記事中にもあるように、輸送人員の単純な比較では、高速ツアーバスは高速路線バスのわずか3%程度しかない。「公共交通機関」として一定の存在感がある高速路線バスの場合は、不況や好況といったマクロ経済の動き(外部要因)の影響を受けるだろう。それに対し高速ツアーバスはまだまだ小規模だから、マーケティング活動やレベニューマネジメントの成否などといった内部要因が、外部の環境の変化など帳消しにしてしまう。まだまだ小さな子供だから、ちょっとくらい寒かろうが暑かろうが、どんどん背は伸びている、というイメージに過ぎない。また、このような取材を受けるたびに「高速路線バスと高速ツアーバスの違い」についてもご説明をすることになる。そのたびに、うまくご説明できなくて困惑する。いやもちろん、法的な相違や事業者のタイプ(老舗か新興か、など)といった背景についてはいくらでもご説明できる。ただ、「高速ツアーバスの方がいろいろ柔軟にでき消費者にも事業者にも都合がいいんだったら、なぜ老舗事業者も高速ツアーバスに移行しないのか?」という問いを受けると正直言って困ってしまう。取材どころか、たまたまご縁があった大手私鉄の営業責任者の方に、その子会社の路線バス事業者をご紹介していただこうと思ってご説明したところ「じゃあ、なんでウチ(の子会社)は、高速ツアーバスをやらないんでしょうか?」と逆に質問されたことさえある。まあ、高速ツアーバスは当日発券が基本不可だから、事前入金を必須としない短距離路線は高速路線バスのほうが向いている(このあたりは、『運輸と経済』3月号「特集・新時代の高速バス」で、名古屋大学の加藤博和先生が詳しく指摘されている)という話もあるが、おそらくそういう問題ではないだろう。三重交通、サンデン交通、弘南バスといった一部の事業者を除き、既存事業者にとっては「高速路線バスこそが高速バス」と認識されているのは、しばらくは揺るがないだろう(細かい点を上げれば「会員バス」という存在もあるにはあるが、それをあえて持ち出すのは少し違う気がする)。私自身、なぜ既存事業者が路線バス業態にこだわるのか、という点は「感覚的には」よくわかるだけに、記者さんや上記鉄道会社(つまりバス事業者の親会社)の方のような「バス業界以外の人」から、「高速ツアーバス業態のほうが柔軟に事業ができ、かつ国土交通省も認めている業態なら、なぜみな高速ツアーバスに移行しないのか?」と正面から尋ねられると、まるで自分が路線バス事業者になったように口ごもってしまう・・・とはいえ、このように多数の読者を持つ一般紙のそれも社会面に、カラー写真入で大きく高速バスの話題が載るのは喜ばしいことである。正直、一般の読者は、この記事だけで「高速路線バスはダメで高速ツアーバスは好調」などと区別をつけて覚えないだろう。3列シートの写真を見て「へえ、安いだけと思ってた高速バスも、意外と快適なんだ」という認識を持つ程度だろう。その上で、いざバスに乗ろうと思ったときにどちらのバスを予約するか。答えは簡単である。地方路線には高速路線バスが強いから高速路線バスを予約するしかないし、競合する大都市間の路線であれば、あとはお互いの販売力しだいである。いずれにせよ、このような記事が大きく露出することは、高速バスに携わる全ての人にとって絶対にマイナスではないと信じている。
2009.06.30
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先週土曜日付けの『観光経済新聞』に「観光庁が、大学の協力を得て、観光経営マネジメント研修モデル事業を実施する」と報じていた。私が学生の頃には、観光や宿泊産業(ホテル・旅館)について専門的に教育する大学はほとんどなかった(立教の観光学部くらい)し、まあ私自身は学生時代には観光や宿泊に限った勉強をするつもりはなかったから特別そのような教育は受けていない。そもそも不真面目な学生だったから、仮にそのような学部に行っていたとしても大した勉強をしてはいなかっただろう。実際にホテルで実務を始めてから、その学術的背景に興味を持って業務のかたわら勉強させてもらっていただけだ。それでも、このような話を聞くと、今でも前の会社の若手の顔を思い出して「あいつらも、もっとこういうことを勉強しないと」などと思ってしまう。海外には、ホテルあるいはホスピタリティ産業の経営に特化した学部は数多くあるし、グローバルなホテルチェーンは、そこから輩出された、まさにホテル企業の経営に携わるために生まれてきたような優秀な若手をどんどん採用して日本にも攻めてくるのである。そして、古巣である日本の老舗ホテル企業を案じるより先に、バス業界にはこのような取り組みが見られないことが非常に残念である。バスのことを研究なさっている大学の先生や研究機関の研究者の方々は、けっこうな数いらっしゃる。私も、そのような先生方とかなりお知り合いになれた。しかし、その先生方のバックグラウンドは、都市計画であったり、あるいは交通論であったりして、「企業」という切り口でバスを見ている方はほとんどいらっしゃらない。交通論をバックグラウンドとする先生によると「交通論は学問の系統としては商学だから、その意味では経営学と近いんだよ」とのことだが、では交通論を極めればバス事業者の経営に携われるかというと難しい気がする。ホテルや旅館でもそうだが、企業経営に携わろうと思うと幅広い知識が求められる。関連法規はもちろん、人材の用い方や組織のあり方、該当商品にあったマーケティングの手法、財務や会計、そしてもちろん実務のノウハウまで、である。バス事業者で言えば、「減損会計の適用が義務化されて以降、赤字路線に対する行政からの補助金が欠損補助方式であればバランスシートに影響し、たとえ補助金でキャッシュが回っていても営業所の閉鎖につながるリスクがある」というような守りの視点から、「高速バスの新規利用者を一人でも多く開拓するためには、ウェブマーケティングをどのように活用するのが最適か」という攻めの視点、そしてもちろん「A社製のバスは他のメーカーよりちょっと高いけど、その価格差ならどっちの方がコストパフォーマンスが高いか」という現場の視点まで幅広く知識をもって、あらゆることに瞬時に判断を下していくのが経営者である。これまで、地域独占の免許秩序の元にあったころには、路線バス事業者には必要なかった知識かも知れない。しかし、免許制度が変わり、バス事業者どうしの競争が始まり、モータリゼーションの進展や少子化といった「バス以外の」敵が加わってきた。さらには、バス事業者に限らず日本のほとんどの企業を安定して成長させてきた高度経済成長は終焉し、地価の右肩上がり神話も崩壊した。「地域の公共交通維持に対する思いと誇り」については仮にどの事業者も共通だとしても、それを実現できる環境を永続的に維持できるかどうかは、経営の腕にかかっている。というよりも、いくつかの事業者の経営破たんなどを見てもわかるように、その嵐は既に吹き始めているのである。
2009.06.29
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「発車オーライネット」のUI(ウェブ画面)がリニューアルした。メインの動線を県-県検索にしたあたりはかなりの前進。それ以外のところは、失礼ながら「?」な箇所が多いが、そこはまた直接情報交換をさせていただくとして。象徴的なのは、路線の検索結果一覧画面に、各路線ごとに一行の「キャッチコピー」が入れられるようになったこと。私は常々、「お客様がバスを選んで乗る時代」と申し上げているが、既存の乗り合い事業者の皆様にも、この「一行」がきっかけでその意識がより強くなればうれしいのだが。私が既存事業者にお邪魔すると、端的にいえば「御社の高速バスを販売させてください」というご提案をするわけだが(実際には、その何倍もまわりくどい言い方をするが)、よく返ってくる答えが「インターネットは、既に『発車オーライ』をやってるから」。いやいや、そこは違うのだと何度も何度も繰り返しご説明するハメになる。「発車オーライネット」は、本来的には業務用アプリケーション。高速バスや定期観光バスの座席管理から精算(の手前)まで行なう「基幹システム」である。それが、たまたまユーザーにインターフェイスしているが、あくまでも、これまで電話予約センターや窓口で行なっていた予約受注→発券という行為をウェブにおきかえ、利用者が自ら行なえるようにしたものである。それに対し、私のサイトが行なっているのは「集客→予約受付・決済」である。「発車オーライネット」については、もともと「○○行きの高速バスは△△バスが運行している」と知っている利用者が△△バスの公式サイトに来て、そこから予約しようとすると「発車オーライネット」にリンクされている、というのがメインの使われ方である。一方、私のサイトは、これまで高速バスに縁がなかった利用者に対して需要の掘り起こしを行なう。あるいは「高速バスには乗りたいけど、どの会社が運行しているかわからない」という利用者をサイトに集める。そして乗車区間や日付を指定して空席検索してもらえれば、複数の会社のバスを比較することができ、希望の条件にもっとも近いバスを予約してもらう、という役割である。だから、「発車オーライネット」と私のサイトは、決して並列で考えられる競合(ライバル)ではなく、むしろ上流と下流というか、お互いに役割分担し協力して高速バス事業を支援するパートナーである。残念ながら、今のところ、「発車オーライネット」のクライアントである既存事業者から私のサイトが受け入れてもらえていないので、未だ協働は行なわれていないわけだが。どうも、同じ「インターネット」というくくりになることが誤解を招いているようだ。だが役割は明確に違う。「発車オーライネット」は基幹システムである。仮に「発車オーライ」が障害を起こして止まってしまえば、ウェブ予約はもちろん窓口での発券も座席表の印刷もできなくなり、まさにいま出発しようとするバスさえ出せなくなる。彼らの本分は「安定した(止まらない)システム」を目指すことである。対して私のサイトは、多くの利用者を送客しなければ予約サイトとして存在意義がなくなるから、「たくさんのお客様を送客する」ことが本分である。高速ツアーバスについては、各企画実施会社の基幹システムや自社サイトとの住み分けはうまくまわっているので(高速ツアーバス各社は、私のサイトに払う手数料を抑えるために自社サイトのマーケティングも行なっているから、私のサイトとしても集客に手を抜くわけにはいかない)、高速路線バスについてもそれが回り始めれば、もっと伸びると考えているわけである。そんなことを、全国を回って何度も何度もご説明することが、いまの私の仕事である。
2009.06.26
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昨日は、地方のある老舗路線バス事業者の部長さんが東京出張とのことで、仕事を早めに切り上げて食事にいった。部下にあたる課長さんが人事異動で交代になったということで、その新任の課長さんと一緒に共同運行会社にご挨拶にお越しになったのだという。で、新任の課長さんは飛行機でお戻りになったが、部長さんお一人、帰りは夜行の高速バスを使うということで、出発までの時間にビールをご一緒した。「帰りは高速バスだから」というご連絡を頂戴して、てっきり自社の高速バスかと思ったが、出発時刻をお聞きすると微妙にずれている。もしや、と思ったら、やはり私のサイトから高速ツアーバスをご予約なさっていた。自分の会社で直接運行しているわけではないとはいえ、やはり老舗事業者の部長さんが高速ツアーバスに乗るというのをお聞きすると、なんとなく冷や汗が出る。が、食事の後、集合場所でのチェックイン、係員のバスへの誘導、そして乗務員が車内へご案内するまでご一緒したところ、とりあえずそこまでは安定したオペレーションでほっと一息。むしろ、ご予約成立時や、乗車前日に私のサイトから自動配信されるメールのテンプレートについて、初利用者の立場からアドバイスなどいただき、まったくご指摘のとおりだったので、次の改修時にプログラムを修正するよう、担当者に本日、部長さんのお言葉そのままを指示した。会社としてはそれぞれ事情があるから、すぐにその事業者と契約ができるかどうかというと難しいところだが、貴重な東京へのご出張の際に、お声がけをいただき食事をご一緒してくださるというのは、少なくとも情報交換などを有意義だと感じてくださっているということだろう。私の方で、なるほどと感じたことが一つ。その会社は既に持ち株会社化(一部は社内カンパニー化)されており、バス部門も一つのカンパニーとして独立して運営されているらしい。そうすると、バス部門の若手・中堅にとっては、自分の事業が客観的に見て将来的に先細りであることはある程度認識されているのだそうだ。では、それを「座して待つ」のか、という問いを、その部長さんが中心になって社内の若手・中堅を集めた会で投げておられるそうだ。「お前たちが定年になるまで、あと20年30年、この会社が必要なんだろう?じゃあ、何をしないといけないのか自分で考えろ」という部長さんのメッセージは明確であった。持ち株会社化、あるいは社内カンパニー化のメリットについては教科書で読んで頭では理解しているが、直接そのようなお話をお聞きするとあらためて納得した。また次は、私の方からその事業者に出張でお伺いし、その際はまたお食事をご一緒することをお約束したので、その際には上記若手・中堅のメンバーから何人かご紹介いただけるとうれしい。
2009.06.25
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路線バス事業者の皆さまに対し私のご説明が不足しているな、と感じるのは、一つは昨日の日記に書いたように、私のサイトはあくまで予約サイトであって、必ずしも「高速ツアーバス陣営」に偏って立っているわけではない、という点である。そしてもう一つ、説明不足だなと思う点がある。それは、どうしても「高速ツアーバスは安いから成長した」と思われている点である。たしかに、総体的に見て高速ツアーバスの料金は高速路線バスの運賃に対して安い傾向にある。公共交通機関としての社会的責任感と社会的存在感を持つ(まあ、強い労働組合の存在、という点は置いておくとして)既存の路線バス事業者に対し「新免」の貸切専業者の運行コストが安いとか、そもそも後発参入だから価格訴求戦略を採ったとか、そこにはさまざまな背景がある。一般論として、高速ツアーバスが安いというのは事実であるし、そのスタートダッシュにおいて安さが武器になった点も否定しない。あえて言うなら、その安さゆえに、高速路線バスに比べて、一定した品質を提供できていないという側面も否定はできない。ただ、高速ツアーバス成長の理由が安さだけであるならば、首都圏~仙台線の例にあるように、高速路線バスが戦略的に運賃を下げ、高速ツアーバスの料金と逆転した時点で、高速ツアーバスの成長は止まっていたはずである。しかしながら、この路線では高速ツアーバスは依然として対前年5割増しのペースで成長を続けている。仙台ほど総体的な価格逆転は起こっていないとはいえ、首都圏~京阪神や首都圏~名古屋においても、高速路線バスの方が割安となるケースはよく見かけられるが、今のところ高速ツアーバスの好調さにはかげりがない。仙台の例など、数年前に比べて明らかに高速路線バスの便数は増えており、それに加えてその3倍もの便数の高速ツアーバスが運行している図を見る限り「高速ツアーバスが高速路線バスの乗客を奪った」というのも正しくない。あくまでも、そこにあるのは、ウェブを積極的に活用したマーケティングと、新型シートの開発やアメニティグッズの配布といった消費者志向の商品作りによって、鉄道などから乗客の転移を促すとともに新しい移動需要を掘り起こしたという構図である。その意味では、大都市間路線(首都圏~京阪神・名古屋・仙台)においては、(その路線を運行している既存事業者の皆さまには大変失礼ながら)本来のポテンシャルに比べて、既存の高速路線バス事業者が十分な市場開拓をできていなかったということであるし、全く違うマーケティング手法を持ち込むことで、その「耕し忘れていた畑」を、いま高速ツアーバスが耕していることになる。だからこそ、高速路線バスの側も、新しいマーケティング手法を活用すれば確実に成長できるはずである。一方、大都市と地方都市、あるいは地方都市同士を結ぶ路線においては、既に高速路線バスが一定の存在感を持つ。既存の路線バス事業者は、少なくともこれまで自ら徹底して高速バスの需要を掘り起こしてきたことにもっと自信をもっていい。さあ、高速ツアーバス各社は、これからその地方都市マーケットに進出してどんな戦い方を展開するのか。合わせて、これまでこのマーケットで相応の成功を示した高速路線バスの側も、移ろいやすい消費者の嗜好に対応し、変化を続けなければ、成功は「ただの伝説」になってしまう。そのように見れば、市場ポテンシャルと比べて既存の高速路線バスが成功していたとは言えない路線でのみ、高速ツアーバスは成功しているのである。大都市間においては、鉄道や航空を含む全体の輸送量があまりに大きいために、高速路線バスが、ごくごくわずかなシェアを取っただけで「高速バスが成功した」と感じていたが、実際にはまだまだ開拓の余地が大きく残っていたのである。よく「高速ツアーバスは、高速路線バスの成功路線にだけ後発参入している」と言われるが、本質的には全くその逆であるというのがなんとも皮肉である。
2009.06.23
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先ほどまで、高速路線バス関係のお仕事をしている方と電話で長話をしていたのだが、私自身がいま感じていることをあらためて強く意識させられた。それは、私のサイトの立ち位置についての、路線バス業界に対する私の説明不足である。例えば、先ほどお話していた方とはもう3年くらいのお付き合いになり、何度も一緒にお酒を飲んでいるし、ことあるごとに情報交換しているので、私のサイトが「予約サイト」であることをご認識いただいている。そのほか、私がお邪魔している大手の路線バス事業者の皆さまも同様である。私のサイトが自ら高速ツアーバスを走らせているわけではないことはご理解いただいている。しかし、やや不安なのが、まだお目にかかっていない高速路線バス事業者の皆さまが、私のサイトを「高速ツアーバスの本丸」のように感じておられるのではないか、ということである。普通に考えれば、私の会社のメンタリティからいって、取扱う商品や取引先を限定しなければならない理由は何もない。なるだけ多くのお客様をサイトに集めた上で、なるだけ多くの商品をわかりやすく比較のうえ簡単に予約へつなげる、というのが本来のあり方である。繰り返すが、ごくごく普通に考えて、取扱う商品を「どっちか」に限定する必然性がないのだが、そのことをご理解いただいているかどうか。その点は、少なくとも事実としてはご理解いただくよう、もっと積極的にお伝えしていかないといけない。そのうえで、「高速ツアーバスという存在」をどう捉えるか、という問題は残る。昨今、行政や研究者の方から「高速ツアーバスは違法ではない」という発言が続いた(※下記参照)。おかげで、既に路線バス事業者の皆さまも、「違法だ」とはおっしゃらなくなったのは確かではある。ただ、「お上が認めている以上仕方ないけど」というなんとも歯切れの悪い言葉を何度もお聞きした。これまで「闇バス」とか「海賊バス」と呼んできたものと同じ商品棚に並べられることに抵抗があるのはよく理解できる。実際には、高速路線バスと高速ツアーバスで路線ごとの得意不得手がはっきりしている以上、明確に両者が並んで乗客が二者択一をするようなシーンはほとんどないのだが、それでも感覚的、生理的に抵抗があるのは、私自身もよく理解しているのだ。この「感覚的、生理的に抵抗がある」点は、何度も繰り返すが私自身がよく理解できるだけに、あるいは私自身がそれを乗り越えてきただけに、時間をかけて何度も何度もご説明し、最後にご納得いただくしかないと考えている。あとは、それでも自分の高速バスの乗客数を増やしたいと考えるかどうか、である。その意味では、例えば大手路線バス事業者の若手から、「出張の際、高速ツアーバスに乗ってみました。勉強になったところもあったし、やっぱり勝ってるなと思った点もあったし。むしろ、勝ってる点をどう乗客に伝えるか、ですね」というようなご連絡をいただけるのは大変うれしい。少しずつ、その輪を広げていくしかない。※「高速ツアーバス」をめぐる発言の一例2008/6/18『日本経済新聞』:「ツアーバスが路線バスのように“定期運行”を増やしている状況について国土交通省は『旅行業者と契約して運行すること自体、道路運送法上、問題はない』(旅客課)としている。」『運輸と経済』2009年3月号 特集「新時代の高速バス」 加藤博和・名古屋大学准教授の論文など。この論文では「路線バス事業者であっても高速ツアーバスを運行するという選択肢がある以上、不公平とはいえない」としている。ただし、これらは「ビジネスモデル」として違法性がない、ということであり、個別の違反(乗務員の拘束時間や駐車、速度などに関して)が何もない、と言っているのではない。その点については本来的には「路線かツアーか」という問題ではないとはいえ、高速ツアーバス各社は、自らの事業を永続的に行なうためにも今後ますます襟を正さないといけない。
2009.06.22
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先週、出張で関西の大手事業者にお邪魔したとき、私鉄・地下鉄の駅で無料配布している小冊子『スルッとKANSAI遊びマップ』を読んでいたら、大手事業者が高速バスの広告を出稿しているのが目に付いた。同誌は、関西の私鉄・地下鉄・バス事業者などで構成される「スルッとKANSAI協議会」が発行しており、会員事業者の駅などに大量に設置されている。私自身が関西に住んでいたときの実感としても、老若男女問わず読まれている印象がある。その同誌に高速バスの広告を出稿するというのは正解であろう。事業者の立場にすれば、同誌の性格から考えて出稿は半ばお付き合いみたいなものだろう。どうせ使うお金である。また、親会社にあたる鉄道系の媒体(駅貼りポスターなども含む)で高速バスの告知をしてきたその延長線上にあるわけで、特段新しいことをしているつもりはないかも知れない。しかし私には象徴的な「一歩前進」に思えた。地方都市では、仮に松山市を例に挙げれば、バス事業者は基本的に伊予鉄道1社である。伊予鉄道は、鉄道とバスのほか、百貨店や不動産など地元に根付いた事業を総合的に行なっている。いわば、松山市民の生活になくてはならない企業である。その伊予鉄道が松山で高速バスの告知をすれば、浸透度は大きいだろう。さらに、松山市民が出張や旅行でどこかに出かけるといえば、東京か大阪か、または四国内(高松など)か、といったあたりだろうが、そのいずれの行き先へも伊予鉄道が高速バスを運行している。告知の手法そのものは新聞等への広告出稿や車内吊りポスターなど伝統的なものが中心だろうが、本質的には「松山市民」というセグメントに対し極めて有効な「ターゲティング広告」ということができる。一方大都市ではどうか。例えば東京の京王電鉄も百貨店、ホテル、スーパーから保育園まで展開し、松山における伊予鉄道同様に「沿線住民にとってなくてはならない企業」である。そして『京王ニュース』の配布を始め、伊予鉄道と同様にグループ内の各事業の告知を、沿線を対象に積極的に行なっている。同様に高速バスの告知にも積極的だ。ただ、百貨店やホテルと高速バスが大きく違う点がある。百貨店やホテルというのは東京に数多くあって競合している。その数ある競合の中から利用者が選択する基準のうちもっとも重要なのが「立地」である。京王百貨店や京王プラザホテルは、京王沿線に住む(あるいは通勤通学する)乗客にとって「新宿にある」ということ自体で、日本橋にある三越や日比谷にある帝国ホテルよりもインセンティブが大きい。京王沿線の住民が家族で買い物に出かけるとか、結婚披露宴で親族や会社の同僚を呼ぶなどといった際に、「新宿にある」ということが大きな意味を持つのである。しかし高速バスはそうではない。過去の経緯から、京王は主に中央道方面に高速バスを運行しているが、京王沿線の住民が帰省や旅行をする行き先は別に山梨・長野とは限らない。「直江ブームだから新潟に行こう」と仮に京王沿線の住民が思ったとしても、実は西武バスが新潟行きを運行しているなどという情報には、京王沿線の普通の生活の中では触れることがない。逆に山梨や長野に旅行に行こうと考えている首都圏住民のうち、京王沿線の住民などわずかな比率だろう。地方都市では伝統的な手法であっても「面」を対象とした効果的なマーケティングが可能であるのに対し、大都市で同じ手法を採れば「線」しか対象にできない。そして百貨店やホテルのマーケティングなら「線」だけで十分だが、高速バスでは「面」を対象にしないといけない。その意味で、手法そのものは従来どおりの「親会社の鉄道系の媒体に、半分お付き合いでの広告出稿」というものであったとしても、対象が「関西全域」であるという意味で、『遊びマップ』への出稿は象徴的な第一歩なのである。阪急や京阪の沿線住民に対し、近鉄が運行する仙台線や宮崎線の告知ができるというのは、間違いなく前進である(なお、それはウェブでも同じである。「近鉄バスが宮崎まで高速バスを運行している」「新潟行きなら阪急バス」という情報を事前に知っている人だけが訪れる自社サイトや、そこからの予約受付ツールとしての発車オーライネットなどの存在は重要だが、もう一つ、より効率的に高速バスの存在を訴求するツールとして、ウェブマーケティングを位置づけていただければと思う)。東京バス協会が東京発着の高速バス一覧をパンフレットにして配布したり、事業者が高速バスのポスターを相互に自社のバス車内に掲示し合ったり、というような活動は以前からもあった。だがこの『遊びマップ』の件は、関西全域で大量に(公称70万部)配布されている点が大きな意味を持つ。首都圏でも、なにか同じような取り組みがあればいいのだが。
2009.06.20
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<<先日よりPC(メーラー)の調子が悪く、何人かの路線バス事業者、およびその関係者の方からご意見やご感想を頂戴しているのはわかっているのですが返信ができない状態になっており申し訳ありません。もうすぐ復旧しそうですのであらためてご返信します。7月上旬にイベントが続くので、それが終われば時間ができます。みんなで飲みに行きましょう。それと、本日の社内会議で、大手路線バス事業者への新しい提案内容が無事に決まりましたので、またお持ちしますね>>さて、大阪の知人からの連絡によると、大阪市交通局のバス事業について経営改革案が決まったそうだ。現在、年間15億円の赤字、累積で561億円の損失を抱えているのだという。私も大阪に住んでいたので実際に大阪市バスを通勤にも使う立場だったが、まあ、正直に言って、彼らのコスト構造は必ずしも適正だとは言えないだろうし、営業施策にもさらなる工夫の余地はあるだろう。計画案には単年度黒字化を目指すと書かれているものの、その時期は明記されていないそうだ。そして仮に単黒になったとしても、累積損失が目に見えて減るレベルまでは難しいだろう。累積561億円の赤字というのはかなりの金額である。それも大阪市という大都会で、である。決してモータリゼーションの進展や過疎化の進行が直接の原因ではない。もちろん、バスは鉄道の末端輸送しか担えないとか、渋滞のために車両や乗務員の運用が非効率になるとか、都会には都会なりに、地方とは別のバス事業の難しさというのがあるのだろう。しかしそれにしても、561億円という大きな金額の損失があることは事実である。市内の「平バス」は公益性が大きい事業だから、絶対に赤字であってはならない、というわけではない。ただ、561億円という累積損失は誰かが負担するしかなく、最終的にはそれは大阪市民みんなの負担、ということになる。組織としての大阪市(橋下知事が目立っている大阪府もそうだが)の財政は大変厳しい状況だろうし、最終的にはバス以外の市民サービスのレベルにも影響してくるだろう。長い目で見れば生活の場、企業活動の場としての大阪市の魅力低下につながり、それがさらに大阪市の財政を圧迫する、という負のサイクルにもつながるだろう。もし仮に、大阪市内の乗合バス事業を、公共ではなく民間事業者が担っていたら…今よりは効率的な経営が可能だったかも知れない。赤字額は小さかったかも知れない。しかしそれでも事業として成立していたかどうか。考えれば考えるほど、事業としてのバスの難しさが目についてしまう。諸外国の例に見られるように、市民の理解を得て交通目的税を導入するなどして財源を確保することは選択肢の一つだろう。一方、利用者のニーズにビビッドに応えつつ常に効率化を目指すよう(つまりせっかくの財源の垂れ流しにつながらないよう)、努力と工夫をした分は事業者や行政に経済的メリットとして戻ってくるようなインセンティブを組み込んだ制度も必要だろう。逆に言うと、バスの今後のためにやれることは数多くあるわけで、今後ともバスで生計を立てていきたいと考える者たちは当事者意識を持ってアイデアと努力を出し合わなければならない。微力ながら私もそのお手伝いをしていくことができれば、と考えている。
2009.06.19
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東北地方のブロック紙『河北新報』で、私のサイトが仙台発着の高速ツアーバス取扱いを強化と報じていただいた。先日来行なっている地域を限定してのパブリシティ活動の結果である。実は本日この記事について書こうと思っていたら、ある路線バス事業者の管理職の方からメールで「記事見たよ」と先制攻撃をいただいてしまった。その事業者にも関係がある話なので非常に書きづらかったり…今回の記事は、そのまま読むと仙台~青森線など新規路線充実のニュースで、もちろん新路線を告知できることは非常に有意義なのだが、実際には、ボリュームではその何倍も期待できる既存の仙台~首都圏線の告知という意味でありがたい。というより、それが本音でもある。いずれにせよ、宮城県で「高速バス」という言葉(と、私のサイト名)が露出すればそれで十分だ。繰り返すが、高速バス(この場合は「路線」も「ツアー」も関係なく)という輸送モード自体、鉄道などに対し挑戦者の立場なのだから、足元の数字を確保するための活動と、長い目で、高速バスの存在をより多くの人に「刷り込んで」いく活動をバランスよく行なう必要がある。このようなマス媒体への露出は後者の代表例である。記事にあるとおり、仙台~首都圏線は私のサイト全体の15%を占める。さらに対前年5割増しのペースで成長しており、かなりの成功路線といえる。一方、この区間の高速路線バスは、数年前まで東北急行、および東北急行/JR系共同運行の2路線、合わせて6往復程度であった(その他に千葉、八王子発着もあるにはあったが)。地元で十分な存在感がある宮城交通は、東北域内の路線拡大には熱心だったが、過去の経緯(当初東北急行に出資)から東京(新宿)線に参入したのは規制緩和後である。私の言うところの「第1フェーズ」の面影を色濃く残していた路線と言うことだ。つまり、路線のポテンシャルに比べて高速バスが十分に市場を掘り起こせていなかったということだろう。その結果、「高速ツアーバスの草刈り場」となったのがこの路線である。現在では高速路線バスは数社が競合しているが、それでも全部合わせても10往復程度か。一方、高速ツアーバスは平日基準で見ても約30往復。よく「高速ツアーバスとの競合激化で高速路線バスの売上が落ちている」という話も聞くが、客観的に見て全体のパイは大きく拡大しているのである。JRバス東北の「仙台新宿号」、東北急行の「ニュースター」が、現在、どちらも4列シート・トイレ付き車両で3000円(JRは週末4000円)。高速ツアーバスは平日に1社だけ2900円をつける会社はあるが他は3000円から(この価格は4列スタンダード・トイレなし車両のもの)で、週末はスタンダードでも4500円程度(3列シートなら7000円程度)までコントロールしている状況を見ると、必ずしも「安いから高速ツアーバス」というわけではないだろう。仙台~首都圏は中途半端に「第1フェーズ」時代から路線があった(つまり、旧国鉄バスや、東北急行のような合弁事業者が運行)ために「第2フェーズ」の波に乗り切れず、結果として高速ツアーバスの成長を許した。これは首都圏~名古屋・京阪神なども同じである。逆に言うと、「第2フェーズ」に入ってから誕生し成長した路線では、路線バス事業者が自ら運行に乗り出すことで、特に地方都市側で徹底して需要を掘り起こし、路線バス事業者が実力で十分に路線を育て上げたと言える。ただ、それは地方都市側在住者には十分に効果があったが、大都市側ではまだ掘り起こせていない需要が残っているはずである。そうやって見てみれば、仙台~首都圏においては、高速路線バスの側も車両タイプ別の柔軟な運賃設定を行ない、ウェブマーケティングにも比較的力を入れていて、首都圏~京阪神などと同様「第3フェーズ」的な要素、すなわち「高速バスはお客様が比較検討して乗る時代」に近づいていると言える。「第2フェーズ」に成功した他の多くの高速バス路線においても、そのよかった点は残しつつ、次のフェーズの長所は取り入れ、少しずつ変化をしていただきたいのだが。
2009.06.18
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昨日は、都内の大手路線バス事業者に営業にうかがった後、その事業者の営業部長、IT担当の若手と食事にいった。このブログを読んでくださっている東京周辺の路線バス事業者の皆様なら、「T部長」と言えば事業者名までお分かりになるだろう…。部長は今お酒を控えめにされているらしく、ビール2杯のあとは「メロンソーダ」を注文されていた。あのコワモテ?のT部長がかわいらしくメロンソーダを飲んでいる姿を想像していただければ、とかく利害が対立すると言われる共同運行事業者どうし(特にその事業者がからむと?)の次の打合せも円滑に進むのではないだろうか?一方、別の路線バス事業者の若手(けっこう初期からこのブログをお読みいただいているはず)からは、「なぜそこまで、あえて『内部補助』を否定的に書くのか?」というご質問のメールをいただいた。彼の会社は地方の事業者ほど経営が苦しいわけではないが、内部補助はかなり行なわれていて、もしそれを完全にやめてしまえば廃止せざるを得ない路線がかなりの数になるのだという。おっしゃることはよくわかる。私自身も、過去の経緯も踏まえ、内部補助を全てやめられないことは承知している。何度も書いてきたように、それが路線バス事業者の誇りにつながっていることも、私自身がそう感じていたことも含め、よく理解している。内部補助はどの企業にもある。私の会社でも、グループ内に赤字事業は数多くあるが、インターネット上で総合的にサービスを提供することに意義があるとして、黒字事業(私の担当もその一つだが)で上げた利益を赤字事業の維持に使っている。自動車メーカーは莫大な費用を投じてモータースポーツに参戦しているし、文化事業や社会貢献活動にお金を使っている企業もある。だから私も、今すぐに全ての内部補助をやめろと言っているのではない。問題は、内部補助を「前提」に「本業」を行なう姿なのである。繰り返し書いてきたように、この国を取り巻く経済環境が変化していく中で、本業である「平バス」事業はますます赤字額が増えていくだろうし、一方で副業からの利益は圧迫されている。例えば、古い事業者の多くは市街地(駅前)に土地を持っているが、駅前に大きな土地を持っているだけで意味があった時代は終わり、その駅前はただのシャッター通りになっている。かつて地域で大型のスーパーや百貨店を展開できる資本力を持つのはバス事業者程度だったが、全国チェーンのイオンやヨーカドーが進出してきたとき、バスの赤字を埋めるために牛乳を3円高く売るわけにはいかない。「本業の利益で副業を維持する」くらいは可能でも「副業の利益で本業を維持する」のは大変だろう。一方、当面の逃げ道として行政からの補助金でしのいでいる現状はあるが、財政の緊迫度が増していく中、垂れ流しの補助は今後許してもらえないだろう。その中で「高速バスの利益で地域の足を確保する」と社会に約束してしまうことは、今後ますます増えていく「平バス」の赤字を事業者が一身に背負ってしまうということであり「しょせん高速バス程度の利益を担保に、地域交通に責任を負わされる」のは、株主と企業経営の関係性の変化も含め、企業として現実的でないと申し上げているのである。だからこそ、どのようにすれば公的なお金をバス事業に投下してもらい、かつ、事業者や行政が努力すればその分それぞれに戻ってくるインセンティブも組み込んだ制度設計を検討しないといけない。ただ、上記のことは、私一人が叫んでいることではない。現在の道路運送法は上記精神にもとづいて改正されたものであるし、国土交通省と日本バス協会が共同で行なってきた「バス産業勉強会」の報告書など、そのものずばり「バス事業者は、路線バスの赤字を高速バス・貸切バス事業や関連事業の黒字で補填する構造を見直す方向を目指し」「持続可能な産業として自立」すべき、と書かれているのである。むしろ問題は、国交省や日本バス協会がそのように考えていることを、比較的情報収集に熱心な路線バス事業者の若手が知らなかった、という事実である。この業界がこれからどう進んでいこうとしているのか、業界全体に周知していく努力が求められているのではないだろうか。
2009.06.17
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西武バスと、愛媛県の宇和島自動車が季節限定で共同運行する高速路線バス「宇和島パールライナー号」(「○○ライナー」の後に「号」と付けるセンスが微妙だが)が、この夏の運行から宇和島自動車の松山営業所に停車すると発表された。高速ツアーバスの事業にたずさわり、マスコミ等で「これからはお客様が高速バスを選んで乗る時代」と発言している私が言うのも変な感じだが、西東京/伊予鉄道の「オレンジライナーえひめ」と直接競合することになるのが興味深い。もっとも、「オレンジ」が先に八幡浜まで延伸していて、その時点で住み分けは微妙になっていたわけだが。この「パール」のような季節限定の路線こそ、私のサイトで販売させていただきたいと常々申し上げている。メインターゲットは、首都圏に住んでいて愛媛に帰省する乗客、夏休みに東京へ遊びに来る愛媛側の乗客といったところだ。それに愛媛への観光客が加わるか。愛媛側では、特に宇和島や八幡浜では宇和島自動車の存在感は極めて大きいから、季節限定の比較的新しい路線でも一定の認知は既にあるだろう。逆に言うと、宇和島自動車の力が無ければこの路線は絶対に成立しない。つまり、新規参入事業者(それが高速ツアーバス業態か高速路線バス業態かは関係なく)では入り込めない路線である。一方、では東京側で十分なマーケティングができているかと言うと、失礼ながら心もとない。西武バスとしては、自社の路線バスの車内や、親会社の鉄道系の媒体(車内吊り、駅貼り、フリーペーパーなど)で積極的に告知するだろう。しかし、大首都圏に散らばって住んでいる愛媛出身者がその媒体を目にする機会は限られる。愛媛(南予地区)では宇和島自動車が「面的」なマーケティングを実施できるが、首都圏で西武ができるマーケティングは西武沿線という「線」でしかない。仮に私が宇和島出身だとして、実家の母親がわざわざ「あんた、夏に帰ってくる時はバスがあるからね」などと言ってくるか、あるいは、それを素直に聞くかどうか。さらに言うと、夏休みに愛媛に旅行に行こうと計画中の首都圏の人たちに「高速バスがあるんだって」と伝わるか。だからこそ、そこを、SEMであるとか、会員データベース(現住所や購買・予約履歴)を活用などといったウェブマーケティングでお手伝いしたい、というのが、直接的に既存事業者にご提案中の内容である。さらに、これが東京~箱根、富士五湖、草津といった観光地路線であれば、私のサイトで宿泊予約をしているお客様にも高速バスの存在をアピールできる。そしてもう一つ、さらにその裏側には、失礼ながらこれまでマーケティング意識が十分とは言えなかった既存事業者に対し、より消費者、お客様へ意識を向けていただきたいという象徴的な意味合いを籠めている。何度も繰り返していることだが、公益性が大きいとは言えない高速バス事業はもちろん、社会の足として守っていかないといけない「平バス」にしても、お客様への意識が不足すれば生き残ってはいけない。仮に「平バス」事業に、英国のように積極的に競争原理を持ち込めばそれは当然のことだろう。反対に、欧州各国や米国、あるいはお隣韓国のように、公共と民間が対等に向かい合う形(例えば路線設計とコストは公共負担、実際の運行は民間に委託する方式。またはプロポーザル方式で民間が路線設計から運行まで提案してそれに対して認可、などなど)を導入するにしても、結局お金を出すのは市民であり、その市民に納得してもらえなければ税金投入はできない以上「市民」がお客様である。社会から「バスは不便だし接客もよくないし事前の案内もわかりづらいから乗らない。そもそも必要ない」と思われてしまえば、バス産業そのものが成り立たなくなってしまうのである。諸先進国のなかで日本だけが民間にバスを任せてこれたのは、流通業や不動産賃貸など副業での利益を約束してくれていた高度経済成長、土地の値上がり神話によって、内部補助を前提に考えることができたからである。法改正により内部補助の必要性が否定されたのは、既に高度経済成長が終わってしまった事実と、それらに頼ってきた他の産業では先に崩壊が進んでいる事実を踏まえた、行政や研究者の親心の賜物であることを、バス事業にたずさわる者はあらためて認識すべきである。
2009.06.16
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以前の日記にも書いたことがあるが、私はホテル勤務時代からホテル側担当者として今の会社と付き合いがあった。ホテルの仕事、わけても老舗ホテル企業の再生という立ち位置はやりがいがあったが、高速バスへの思いも忘れきれず、バスの仕事に戻れるものなら戻りたいなあと感じていたときに、当時私の最重要の取引先であった今の会社が高速バス予約事業に参入するという記事を旅行・ホテル関係者向けの業界紙で目にしたのである。心が動いたが、問題は、「当面は高速ツアーバスのみを取扱う」という点であった。業界紙の記事にも「将来は高速路線バスも扱う」という方針は書いてあったし、入社面接の際に私は経営陣に対し唯一の質問で「将来は高速路線バスも扱うんですよね?」と確認していたが、一度高速ツアーバスの販売を始めてしまえば、そう簡単に既存の高速路線バス事業者がうんと言うとは思えなかった。もともと、失礼ながらマーケティング意識に乏しい業界である。ただでさえコストをかけることで乗客数を増やそうという思いが弱い上に、高速ツアーバスと並んで売って欲しくない、という「感情」は私もよくよく理解できる。もしかしたら、長い戦いになるかも知れないな、と感じた。それでも決断したのは、今の会社を取引先としてずっと見てきてきたからだ。ウェブ上での集客力は数字として実感していたし、それまで大手旅行代理店に部屋を預けて「売ってもらう」のが当然だと思っていた温泉地の老舗旅館・大型旅館に対しても、ウェブ上で自らマーケティングする意欲と知識を支援する姿勢にはなるほどと感じるものがあった。もし私が、初期のころから(つまり今のグループに入る前から)この会社を見てきていなければ、「先に高速ツアーバスから始めてしまったら、結局うまくいかないよ」と勝手に切り捨てていただろう。会社としてのビジョン、ミッションと完全に重なるかどうかは自信が無いが、「私が一生かけて取り組むライフワークの一部として、この会社にいる間に私が成し遂げたいこと」は2点である。一つ目は、私のサイトで既存の高速路線バスも取扱いを始め、上に書いた旅館業界同様、「ウェブを活用して自ら集客する」という意識とノウハウを既存事業者にお伝えすることである。私のサイトで高速路線バスと高速ツアーバスを併売する、ということが簡単なことでないのはよくよく承知しているが、それでも、多くの方にお手伝いをいただき、もうあと一歩で実現しそうというところまでたどり着くことができた。もう一つは、本来的に考えれば、公益性の大きい「平場の(一般の)路線バス」と、収益事業である高速バスとでは様々な規制が異なって当然なのに、法改正(規制緩和)前の「内部補助」の考え方からほぼ同一の規制で運用されてきた制度のあり方を変えていきたい、という点である。それが高速ツアーバスとの完全一本化を目指すべきか、予約制と非予約制の二本立てとすべきか、あるいは各事業者が路線によって自由に選択できるようにすべきか等、私自身、あるべき姿については結論を出せていないが、少なくとも「高速路線バス」において営業・運用面での規制の緩和は必要である。ただこればっかりは私が個人で何を叫んでも簡単には実現しない。その意味で、政府系の研究誌である『運輸と経済』に論文を執筆させていただいたことは感謝しているし、行政や研究者、既存事業者の皆様との親交を深めたりという形で一歩ずつ実現に近づけるしかない(法改正があって「内部補助」という考え方が既に否定されているという事実から既存事業者に説明しないといけない状況だったのには驚いたが)。今なぜこんなことを書いたのかと言うと、先日の出張の際、地方の老舗路線バス事業者の若手たちとお酒を飲んだときに「今の仕事は楽しいですか?それとも、なかなか路線バス事業者が契約してくれなくて苦しいですか?」と尋ねられたのが印象に残っているからである。もちろん、既存の路線バス事業者は、「ウチのサイトで販売させてもらえればこんなに乗客が増えますよ」というような数字や理屈では口説き落とせない難関である。未だはっきりとした結果が出せていないのは営業マンとしては忸怩たる思いがある。しかし、難しいのは覚悟の上である。というより、実現したときに業界があっと驚くような「ショック療法」をしなければ、既存の乗合事業者の意識は変わらないだろうから、あえて難しいことにチャレンジしているつもりである。
2009.06.15
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一昨日、(株)高知駅前観光の子会社、高知駅前トラベル(株)から、東京線の高速ツアーバスを来月から運行開始すると発表があった。高知県庁で行なわれた記者発表の場には、ちょうど他の都市への出張が重なってしまいご同席はできなかったが、東京からは、記者発表と全く同時に私のサイトと連名のプレスリリースを発表するなど側面支援を行ない、日本経済新聞などに情報が掲載されている。高知駅前観光といえば、タクシーと貸切バスから急成長した事業者である。あえて高知県の事業者に「序列」をつけるなら、土佐電鉄と高知県交通を両「横綱」とすれば「大関」にあたる事業者である。会長、社長は存じ上げているが、大変活動的で、かの竜馬を生んだ土佐の地しく「反骨精神」に溢れた経営者である。その反骨精神の現われか、乗合事業の規制緩和以前から周到に準備し、改正法施行と同時に高知市街~高知空港線に参入、既存事業者とのダブルトラック化に持ち込んだ。今回、念願の東京線参入にあたっては高速ツアーバス業態を選択。私のサイトでも半年以上前から情報の提供など準備にご協力を続けてきた。既存の高速路線バスに対抗して、片道10時間を超える長距離の東京線に参入、と言うと、従来の感覚で見ればきわめてハードルが高いが、高速ツアーバスならではの柔軟な法規制、私のサイトに代表される新しいマーケティング手法、(今回、とりあえず既存車両を使っての参入だが、将来的には)韓国製など購入コストが低い車両の登場といった外部要因の変化に、会長、社長の反骨精神という内部要因がうまく重なった結果である。私のサイトとしては「さあ、全国各県の『大関』級の事業者を口説いて高速ツアーバス業態を一気に拡大。地方の既存事業者は覚悟の程を」と言いたいところだが、そうはいかない。「横綱」に当たる既存事業者と「大関」に当たる貸切専業者との差は、規模だけではない。既存事業者が乗合事業を通じて、まがりなりにも「B to C」の経験があるのに対し、貸切専業者は「B to B」しかやったことがない。その差は大きい。今回のようなパターンが成功するのは、高知駅前観光のように乗合に参入し、それが空港線だったことから「全県的」な注目を浴び地元で相応の知名度を持つ事業者であるとか、既に高速ツアーバスに参入し3列シートの専用車両で安定した運行をしている南薩観光(鹿児島県)や琴平バス(香川県)のように、自社の旅行業部門またはグループ内の旅行会社が相応の規模感で「B to C」を行なっている事業者か、などかなり限定された事業者に絞られてしまう。繰り返し書いているように、大都市間を結ぶだけならインターネットを中心とした「空中戦」マーケティングだけで十分だが、地方都市が絡むと「地上戦」は避けられない。私のサイトの力だけではバス1台を埋めきる自信は残念ながらないのである。したがって、私のサイトの立場で単純にビジネスとして見た場合も、「全国の事業者をどんどん口説いて高速ツアーバスに参入させ、高速ツアーバス業態を全国ネットワークにすることを目指す」というよりは、「既存の高速路線バスも取り扱い、相互の弱い部分を補完しあうことでともに成長する」という図式を選ぶことになる。もうひとつ、私個人のメンタリティもまた、「高速ツアーバスを徹底的に育て上げる」という戦略を選ばせない理由である。私自身、高知駅前観光の会長や社長に負けず劣らず「反骨精神」を持っている。だから会長らと話していると、つい、「このような新興事業者を応援して既存事業者を打ち負かしたい」と感じてしまう。しかし、すぐに思い直す。私の「反骨精神」は、「既存の輸送モード」である鉄道や航空に向いている。「旅行や出張に行くなら電車か飛行機」という常識を覆し、高速バスという「新規の輸送モード」を育て上げることこそ私のなかの「反骨精神」である。当然、ここで言う「高速バス」には、既存の高速路線バスも高速ツアーバスも含まれる。その意味では、自分達を「エスタブリッシュメント」と認識している既存事業者には申し訳ないが、高速バス事業に限ってみれば、私の中では彼らもまた「新興ベンチャーの仲間」なのである。
2009.06.14
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本日は、ある地方都市の老舗事業者にプレゼンのためにお邪魔した。都道府県名を名乗った事業者、といえばその「格」は伝わるだろう。向こうからすれば「わざわざ東京から来てくれた」ということなのか、取締役部長さん以下、総勢8人もの方々がご出席いただいた。まあ、私にすれば、いろんな都市のバスに乗ったりホテルに泊まったりは趣味みたいなものだから、会社の経費で出張を楽しんでいるわけで、「わざわざ」というつもりは全然ないので恐縮しながらお話しさせていただいた。当初思っていたより、みなさん好意的に受け止めてくださったのは本当にうれしかった。もちろん、実際に会社としてご決断下さるかどうかは別の問題であるが、単純に一人の人間として、ご提案申しあげた内容に賛同いただけるのは営業マン冥利につきる。今回のプレゼンのために骨を折ってくれたのはその事業者の若手お二人だが、感謝感謝である。好意的に受け止めていただいた理由としては、もちろん個人的に事前に調整してくれた若手の存在もあろうが、もうひとつ、県内での競合事業者の存在があるかな、と感じた。「県名を名乗った事業者」ということで、この県を代表する老舗事業者には違いないが、それでも、エリアのすみわけは他の県の事例ほどはっきりとしないまま、乗合事業者が複数存在する県である。単純に「平バス」に限定し細かい方面別に見ればそれぞれ独占状態に近いのかもしれないが、貸切バスやその他の副業では競合するだろうし、「○○バスはここまでやってくれるのに○○交通は…」というような感じで比較する、市民の「見えざる視線」の存在を感じた。勤務時間が終わるのを待って、段取りをしてくれた若手お二人と飲みに行った。二人とも、業界内で情報交換できる場を求めておられたのが印象的だった。本日、このブログは、少し酔っ払っていることもあって何も教訓めいたえらそうなことは書かない。もし、私の毒舌を楽しみにしてくれている読者の方がいらっしゃれば申し訳ないが、本日は、皆さんにお話を聞いていただき、私の会社の考えをご理解いただけた、ということで十分。あるいは、そのような場を(社内で多少のリスクを背負って?)セッティングして上司の方にご出席いただくという協力をしてくれる仲間がいることを実感しただけで十分。繰り返すが、結果として、この事業者が私の会社と契約のサインをしていただけるかどうかとは別の問題として、飛行機に乗って出張しただけのことはあったと思う。そして明日も出張は続く。気合いを入れてがんばろう。
2009.06.11
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私の会社では「高速ツアーバス連絡協議会」の事務局をつとめているが、その総会が来月に近づいたので、本日は行政などいくつかの公的な組織に、当日ご来賓としてお越しいただけるようご相談したり、ご講演等をお願いしたり、といったご相談にまわった。ご訪問した先では、当然、協議会以外のお話にもなる。協議会事務局としてのお話しをした上で、一民間企業としての話題も出る。特に本日お邪魔したいくつかの組織では、「私の会社では高速路線バスも取扱おうとしている」という件は、何度お話ししておいても足りることはない。「成定さんのサイトは、あくまでも売ってるだけだから」と皆さん口ではおっしゃってくださる。頭の中ではご理解いただいている。それでも、私のサイトを「高速ツアーバス陣営」だとする前提は、感覚的には皆さん消えないようだ。皆さんのハラに落ちるまで何度も何度もご説明するしかないのだろう。まあ、私も口が悪いから、ついつい既存事業者に厳しいモノの言い方をする(このブログがその筆頭だが…)。それが、どうしても「既存事業者の敵」という印象を与えてしまうのかも知れない。だが、私の会社が、そして私がやりたいことは、まずは「高速バス業界」の、そして次には「バス産業」のエンパワーメントである。決して、新興業者や高速ツアーバス業態のみを手伝いたいと考えているわけではない。私の口が悪いのは、天地神明に誓って、愛情の裏返しでなんだけどなあ……と、久しぶりに愚痴を書いてしまった。一方、本日、驚いたこともあった。お立場的にもご本人の感覚的にも、明らかに「既存事業者側」に当たる、相応の組織の相応のお役職の方が、私の持論に対しこうつぶやいたのである。「そうなんですよね。内部補助、という『美学』は、もう通じないんでしょうね」高速バスや貸切バス、あるいは流通業などの副業の利益で「平バス」の赤字を埋めることで、地域の公共交通網を維持する、という考え方は、法改正(規制緩和)前においては路線バス事業の前提であった。しかし現在は、少なくとも制度的にはその考え方は否定されている。しかしながら、多くの路線バス事業者で「内部補助」は普通に行なわれている。それは、過去の経緯という問題もあろうが、いわば「地域公共交通を守る」という路線バス事業者の使命感の現われであり、それこそが彼らの誇りというべきであろう。それをもって「美学」という表現はなかなかお見事である。彼らの誇りを十分に表現していると同時に、それが決して万人に通用する感覚でないことも、また、現実に即して考えればそれが彼ら自身の手足を縛ってしまっている現状も示している。部外者のお前が言うなと叱られるかも知れないが、ここに「美学」を感じたからこそ、その誇りに共鳴したからこそ、私もバスの世界に入った。しかし今、バスを永続的に産業として成り立たせるためには美学や誇りだけでは不十分だと感じ、あえて自分の中でそれを否定している。本日、まさに「既存事業者側」と思われる方から上記のようなお言葉をお聞きしたことは新鮮であったし、皆さん相応に迷っておられるのだな、とその心中をお察しした。一方、あえて「美学」という表現にこだわるなら、私の会社にとって美学とは、既成概念を打ち崩していくことにより、消費者の満足を最大化することと、それによってこの国をもっと元気にすることだろう。私個人にとっての美学とは、右肩上がりの「古きよき時代」における成功体験にこだわり続け、このままだと滅びてしまいかねない数々の日本の老舗企業に新しい風を注ぎ込み、彼らをまた立ち上がらせることだろう。それを、黒子として陰からお手伝いする、というのが私の美学である。
2009.06.09
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私の地元の地方紙『神戸新聞』で、全但バスの新社長が就任と報じられていた。経営破綻した同社に支援を行なっている神姫バスに長く勤め、その後は地元(全但バスエリア。ぎりぎり神姫バスエリアとの境目)の町長などをなさっていた方というから、適任だろう。兵庫県というのは難しい県で、神戸や阪神間(芦屋、西宮、尼崎など)は、言うまでもなく大都会で工業地帯でもある反面、北部はどちらかと言うと過疎地であり、その北部がほぼまるまる全但バスエリアだから、全但バスの再生というのは、完全な地方バス事業者再生の取組に当たる。記事を読んで、二点、気になる。ミクロには、今後の施策として「城崎-東京の長距離バス運行」という文言が見られる点である。たしかに、東京から直通の高速バスが無い地域というのは、北海道や九州南部を除くと、下北半島や和歌山県南部と、この兵庫県北部などに極めて限定される。その意味では、さもありなん、である。一方、失礼な言い方だが、せっかく「一度潰れた会社」である。従来どおりの、私の定義で言う「第2フェーズ」的な高速バスではない、新しい高速バスのあり方をゼロベースで検討していただきたい。なにも全但バスに高速ツアーバス形式でやれとは言わない。だが、「既存事業者の高速バス=一般乗合=共同運行(または運行支援を受けての片乗り入れ)=夜行なら3列独立トイレ付き、などなど」と言った「公式」にこだわる必要はどこにもないのではないか。高速ツアーバスには高速ツアーバスなりの、JR系高速バスにはJR系なりの長所も短所もあって、それと、支援元である神姫バスがよく知っている私鉄系ならではの「第2フェーズ」高速バスの長所短所と見比べて、「おいしいトコロ」だけを組み合わせればいい。今の法令では、一般乗合であっても運用次第ではかなり柔軟な手法をとることも可能なのである。私の本音は「こういう事業者こそ私達がお手伝いしたい」というところだが、あまりこちらからペースを乱すとご迷惑だろう。何らかの形で、さりげなく「ラブコール」だけはお伝えしたいが。一方、マクロに見た場合は、この再生がうまく行くか、ずばり、失礼ながら「お手並み拝見」である。私は、前職のホテル勤務時代に、自分の会社、まわりの会社の経営が軒並み厳しくなる様子をいやというほど見てきた。外資系・国内系投資ファンドの手に渡った企業もあれば、これまでライバルだったホテル企業や、不動産など周辺産業の企業が再生を手がけたケースもある。もちろん、ある日突然、完全に「閉鎖」が決まり(つまり再生のチャンスさえ与えられず)、既に結婚式の予約を受け付けていた新郎新婦に、担当したセールスマンが泣きながら説明した、などという話も聞く。私の個人的な感覚、とお断りした上で申し上げれば、業界内企業や周辺産業による再生は、どうしても甘えが出る。その点、投資ファンドによる再生の方が、結局は早い再生ができる気がする(※このあたりは、私自身は直接ホテルの再生事業にたずさわったことがないので、あくまで横から眺めての個人的感覚である)。新社長以下、全但バスの関係者には苦しい状況が続くだろう。そのご努力に敬意を払った上で、がんばっている方々の気分を害さないよう最大限配慮した上であえて申し上げれば、今、経営破綻しゼロから事業を組み立てていけるのは、ある意味恵まれていると言えるだろう。今後、全但よりも一見は恵まれた環境にある事業者であっても、いつ破綻を迎えるかわからない。そのとき、誰かが面倒を見てくれるかどうか、保証はまったく無いのである。
2009.06.08
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東北地方のブロック紙『河北新報』本日付の社説が、「路線バス維持/目的意識をきちんと持って」という内容だ。東北地方で路線バス事業者の経営破たんが相次いでいる中、非常に読み応えのある社説になっている。一部を引用すると以下の通りだ。<バス離れの最大の原因はモータリゼーションの進展だ。公共交通機関が未整備な地方ほど、この傾向は強まる。3世代同居世帯にマイカーが3台という例も珍しくない。少子化の影響で、通学客もじり貧気味。かくして「空気を運ぶ」バスが中山間地を巡る。 運賃改定がさらなる乗客離れを引き起こす「負の連鎖」も止まらない。厳しい財政事情を反映して補助金は今後、減額や打ち切りが予想されており、その場合、多くの事業者は路線廃止に踏み切らざるを得ない。>そして、その後に本質をついたパラグラフが続いている。<はっきりしているのは、補助金だけに頼る路線維持の手法が限界にきているということだ。国交省の調査によると、公共交通の専任者不在の市町村は86%にも上る。バス会社に言われるままに漫然と補助金を交付した揚げ句、路線廃止という轍(てつ)を踏んでこなかったか、検証してみる必要がある。>このパラグラフを読むと、二つの点が刺さってくる。一つは、マスコミらしく「公共交通の専任者不在の市町村」のあり方を問題視しているが、「バス会社に言われるままに漫然と補助金を交付」などという表現は、言外に路線バス事業者のあり方を非難していると思われる。路線バス事業者にすれば「自分達が、下げたくもない頭を自治体に下げ、分厚い書類を書いて補助金をもらっているのは、地域交通を守るという責任感を持っているから」ということだろうが、見方を変えれば、無知な自治体に取り入って税金を自分達の事業のために投入させている悪者になってしまうのである。もう一つ、公共交通政策を担うのが本当に市町村でいいのか、という点も気になる。「地域公共交通会議」に代表される今の制度の元では市町村の責任と裁量が大きい。たしかに、これまで民間事業者に丸投げだった公共交通に対する責任感を自治体にもっと強く感じてもらいたいのは私も同感であるが、しょせんは市町村である。限られた人員、人材の中で、公共交通政策に対する意欲や知識を持った優秀な専任担当者を常にアサインできるか、というと難しいのは明白である。もちろん交通政策は地域の事情に大きく左右されるから、中央集権的な全国一律の政策ではいけないことは確かであるが、かといって、各市町村に「自分達で考えて自分達で実行しろ」というのは少し荷が重いのではないか?なお、社説子のように行政や政策を批判することは簡単である。やれ規制緩和が悪い、運輸政策に振り回されている。古い事業者ほど行政を批判する言葉をすぐに口にする。しかし、極論というか、冷たい表現を許していただければ、政治家も、国土交通省のキャリア官僚も、市町村で今たまたま交通政策担当をしている職員も、別にバス事業がどうなろうとどっちでもいいのである(彼らが人格的に無責任、と言っているのではない。ただ、彼らはふだんバスで通勤するわけでもなければ、一生バスに関係のある仕事をするわけでもない。バスの乗客が減ったりバス事業者が赤字になったりしても自分の人生にはさほど影響はないという意味だ)。バス事業がどうにかなって最も困るのはバス事業者でありその従業員である。バスにたずさわることで生計を立てている者たちは、誰が当事者か、ということをもう一度考え直し、危機感を共有すべきである。
2009.06.05
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先日ご紹介した、交通論のO先生のブログでタクシーにおける競争原理導入についての意見が述べられている。バスにもかかわる話だし興味深く読ませていただいた。バス、特に「平バス」における規制緩和であるとか競争原理導入の是非というのも、一概には言えない複雑な問題である。諸先進国がそうであるように、「平バス」の性格を考えると、極めて公益性が大きい事業であり、水道事業やゴミの収集などと同様、本来的に考えると公的セクターが担うべきであろう。それを、日本では主に民間事業者が担当してきた。それには相応の経緯、理由があり、高度経済成長まではおおむねいい結果を出してきた。しかし多くの事業者で「平バス」事業が慢性的に赤字体質となるなか、このままでは立ち行かなくなる。「だからこそ規制緩和」という人もいれば、「だから既存事業者を守るべき」という人もいる。繰り返すが、簡単に白黒がつく議論ではない。私は、「競争原理を導入し、サービスレベルを上げる(価格を下げる、を含む)ことで需要が大きくふくらむ」性格の商品であれば競争原理をもっと導入すべきだし、「サービスレベルが上がっても需要の増加量はそれほど大きくない」事業については一定程度の規制を残すべきだと考えている。具体的に一例を挙げれば、前者は高速バスであり後者は「平バス」である。しかし、では「平バス」については既存事業者を守るために一切の競争原理を否定すべきか、というとそれも違う。競争原理を否定することで経営・運営が非効率になることが明確だからである。特に慢性的な赤字を覚悟しないといけない「平バス」の場合、なんらかの公的なお金を入れる必要がある。これから、税金の使い道についての市民の監視の目はますます厳しくなるだろう。それに耐え、今後も継続してバス事業に公的な補助を入れ続けるためには、経営・運営の効率化と現場でのサービスレベル向上(乗りやすいダイヤ、快適な車両、気持ちいい接客など)によって市民の理解を得つづける以外に方法はない。「バス会社への補助金を全て打ち切ります。その分、税金を安くします(あるいは福祉の充実を図ります)」ということを公約にした市長さんが当選しないとは限らないのである。税金を投入するのではなく、電話事業で行なわれているように「ユニバーサルサービス料」制度を導入する方法もあるだろう。NTTが山間部や離島でも固定電話サービスを提供したり、黒字になりようがない公衆電話、あるいは110番や119番サービスを提供したりする原資として、私の携帯電話代(NTTグループではない会社)には毎月8円、上乗せされている。私は「この8円のおかげで、いざと言うとき110番がつながる。田舎のおじいちゃんとも電話がつながる」と言われると納得して毎月8円を支払っているが(まあ、払わない、という選択肢はないのだが)、では「過疎地の老人の足として路線バスを維持するために、高速ツアーバスを含む全ての高速バス、貸切バスの利用者から、運賃とは別に1回10円上乗せして収受する」などという制度を導入しようとしたならば、果たしてお客様は納得するだろうか?つまり、もっともっと競争原理を導入し事業の拡大を目指すべき高速バスにしても、公益性が大きく多少の規制や制度的な補助が必要な「平バス」にしても、最も必要なことは「お客様」の心をつかんでいくことである。高速バスの場合は、まさに高速バスを使って移動している乗客に加え、今回は鉄道や航空で移動したが、バス事業者の努力次第で次回は高速バスを使ってくれるかも知れない潜在的乗客の心をつかむことが必要である。そして「平バス」の場合は、実際にバスを利用する乗客はもちろん、「社会のためにはバスが必要」と理解し税金の投入(またはユニバーサルサービス料の制度的負担など)を認めてくれる市民全員が「お客様」である。だからこそ、どういう形がベストなのか私はまだはっきりと言えないが、公的な役割を担保しつつ競争原理を働かせるような仕組みづくりを、「平バス」の維持のためには急がなくてはならない、というのが私の考えだ。それにしても、今のところは税金を投入してもらえる分、タクシーよりバスは「まし」である。そのことに、バスにたずさわる全ての人間は感謝しないと、と、O先生のブログを読んであらためて感じた。
2009.06.04
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本日は、サンデン交通の取締役がお越しになったので1時間ばかり情報交換させていただいた。言うまでもなく山口県下関市に本社を置く老舗路線バス事業者だが、2年前に、自社の高速路線バスと並行して高速ツアーバスに参入したところ、中国・九州地方の路線バス事業者の間でえらく悪者になってしまい、高速ツアーバス事業をいったん休止していた事業者だ。自らの高速路線バスに並行して東京線の高速ツアーバスを企画実施・運行するというパターンは、昨年末に参入した青森県の弘南バスと全く同じパターンだ。だが、弘南バスは(内情は知らないが)特に大きな問題はなく、普通に毎日、高速ツアーバスが運行されている。もちろん、「ノクターン」「ラ・フォーレ」「パンダ」といった高速路線バスにも変化はない。そう考えると、前回のサンデンの挑戦は2年ばかり早過ぎた、ということか。あるいは、弘南バスの高速ツアーバスが基本的に自社エリアと東京を結ぶものであるのに対し、サンデンのそれは北九州市や山口県東部、それに広島県にも乗下車地を設定していた点が問題だったのか。つまり「乗合許可か募集型企画旅行か」という準拠法の問題ではなく、単純に「隣の事業者の縄張りに進出した」ということが周りの事業者を反発を招いた、というのが本質論かも知れない。それはさておき、前回、私のサイトでサンデンと契約ができたときには、やっぱり嬉しかったのを覚えている。当時既に三重交通の子会社とは契約があったがやはり子会社であり、路線バス事業者そのものと契約ができた、というのは一つの壁を乗り越えたことを意味した。もちろん、私の希望は「あらゆる高速バスを取扱う」ことであり、そのためには「本物の」高速路線バスを取扱いさせていただくことが必要である。まるで私のサイトが路線バス事業者をたぶらかして高速ツアーバスの世界に引きずり込もうとしている、と周りから捉えられるのはマイナスであることは承知していた。それでも、路線バス事業者と契約できたのは嬉しかった。普通は、契約前後の各種手続きやシステムの操作説明は担当者任せなのだが、このときには下関まで自分で出かけていった。「夜は一席設けますよ」と言われていて、うまい魚をいただくという本音の目的もあるにはあった。それでも、まさか春帆楼(全国的に有名な下関の老舗料亭)に案内され、上座に座らされるとは思ってもいなかった。地酒をいただきながら「ようやく、ここまで来た」と感じた。それ以降、私の路線バス事業者への営業活動は必ずしも順風満帆ではないことは、何度も書いているとおりである。しかし、まだ目に見える果実はないが、またここには詳細は書けないが、確実に目的地に近づいている手ごたえはある。あと一息、がんばろう。もっとも、「本物の」高速路線バスを私のサイトが取扱うことそのものはゴールではない。そこから後、私のサイトからどんどん高速路線バスに送客数を増やしていくことこそ、マーケティング屋としての本来の私の腕の見せ所なのだから。
2009.06.03
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先々週の話になるが、新潟県の地方紙『新潟日報』で、GW期間中の私のサイトでの高速バス取扱高が、新潟~首都圏間は対前年比約3倍となり、成長率で全国1位だったと報じていただいた。もちろん、繰り返し書いている「重点路線への地域特化マーケティング」の一環として新潟県の地方メディアに積極的にアプローチした結果として実現した記事ではあるが、さあ、新潟のメディアに露出することをよしとするかどうか、迷いに迷った末の広報活動だった。色々なところで説明している面白いデータがある。まず前提として、新潟県というのは、人口規模、東京からの距離や高速バス、新幹線での所要時間、さらに首都圏との間の流動人口(鉄道や自家用車等、全ての交通機関で両地域の間を移動している人の合計)は、いずれも宮城県(仙台)と瓜二つである。なんとなく、新潟より仙台の方が東京との移動が多そうな気もするが、国交省のデータを見るとほぼぴったり同数だ。では、その移動に占める高速バスのシェアはどうか。これが「雲泥の差」なのである。国交省から発表されている統計(全国幹線純流動量調査)の最新版が2005年度のデータで、すなわち高速ツアーバスが急成長する前の数字だから、ほぼ既存の高速路線バスの輸送シェアと言っていい。首都圏~新潟県の移動に占める高速バスのシェアが5%弱なのに対して、首都圏~宮城県は1.5%しかない。それだけ、首都圏~新潟では既存の高速路線バスが定着している(さらに細かく見ると、やはり新潟県側でシェアが大きく、首都圏側利用者の中でのシェアは低く、首都圏側でのさらなる掘り起しが必要なのだが)。理由は……首都圏~新潟線の高速バスはまさしく「第2フェーズ」型であり、東京側現地側双方の大手事業者による共同運行システムを採用した結果、毎時1本というわかりやすいダイヤ設定の上にフリークエンシーを提供し、かつ現地側事業者が地元での存在感の大きさから徹底的に需要を掘り起こした。それに対して首都圏~仙台は、先に書いたように「第1フェーズ」の面影を引きずり、地元で大きな存在感を持つ事業者(宮城交通)が自ら東京線に参入したのはつい3年ほど前のことでしかない。その結果、何が起こったか? 首都圏~仙台は高速ツアーバスの「草刈り場」となり、私のサイトでも首都圏~京阪神、名古屋に次ぐ大成功路線である。それに対し首都圏~新潟は、既に高速路線バスが定着しており、高速ツアーバス各社は挑戦するものの軽くいなされ苦戦してきた。私のサイトでの両路線の取扱高は、当初、10倍近くの差があった。予約サイトである私のサイトとすれば、普通に考えれば、首都圏~仙台のように既存の高速路線バスが定着していない路線では、新しいアイデアをふんだんに投入できる高速ツアーバスを育てマーケットを掘り起こすことで取扱高を増やしていき、逆に、首都圏~新潟では既に毎時1本走っていて商品力がある高速路線バスを中心に販売し、彼らの乗車率向上に寄与すればいい。ごく普通に考えればそれが全員にとって喜ばしいことである。大切なことは、マーケットのポテンシャルと比較して既存の高速路線バスが定着していなかった路線とは、首都圏~京阪神、名古屋、仙台と事実上3路線しかなく、それ以外のほとんどの路線では既に高速路線バスが一定程度定着していることだ。だからこそ、私のサイトが膨大なエネルギーを注ぎ込んで高速ツアーバスをイチから育てるよりは、既に存在感がある高速路線バスをさらに伸ばすお手伝いをする方が結果も速く出せるし、みなハッピーになれるのだ。しかし、ちょっとしたボタンの掛け違いから、残念ながら既存事業者の理解を得て高速路線バスを取扱うにはまだ少し時間がかかるだろう。で、結果として、主要3路線の「次」の路線、社内用語で「B路線」と呼んでいる首都圏~青森、新潟、金沢、広島や京阪神~九州各地といった路線で高速ツアーバスを育てる、という選択肢を選ぶ結果になっている。その一環としての、新潟県のメディアへの積極的な広報活動だったのである。おそらく、『新潟日報』の記事を読んだ新潟県の老舗事業者の皆さんは、ますます私のサイトにネガティブな感情を持つだろう。とうとう新潟にも攻めてきた、と感じているかも知れない。こちらは、彼らのお手伝いをしたいと考えているに関わらず。ただ、私のサイトが、例えば首都圏~新潟線で高速ツアーバスを育てあげることに成功しても、既存の路線バス事業者にメリットはあるのである。いつの日か、私のサイトで既存の高速路線バスの取扱が始まった際には、同路線における私のサイトの販売力が大きければ大きいほど、彼らにご送客できる数もまた、多くなるのだから。私のサイトのミッションは、高速バスマーケット「全体」をさらに大きく伸ばすことなのである。
2009.06.01
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