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今夜のNHKニュース。最初に報じられたのは、東京をはじめ、各地で桜の開花宣言が出された、という話題でした。当初の予報よりかなり遅れたことが注目を集めたとはいえ、「花が咲いた」という報せがトップニュースになる平和な国、日本。なかなか麗しいことではありませんか。いま、満開に咲き誇っていたかと思うと、見る間に風にのって、いさぎよく散ってしまう桜。この花だけが、こんなにも日本人の血を騒がせてしまうのは、不思議なような、でも何となくわかるような…明日から、4月。新しい年度のはじまり、色々な場所で「最初の一歩」を踏み出す人も多いことでしょう。みんなのスタートが、それぞれの人生の「サクラサク!」でありますように。大好きだった、目黒川の桜並木。ライトアップに浮かび上がる花の美しさは夢のよう。 designed by hana さて、「お花見」という言葉で、いつも真っ先に思い浮かぶのが、この映画です。細雪谷崎潤一郎の原作を、市川昆監督が目もくらむような美しさで映像化した作品。着物好きな方の中にも、ファンが多いと聞きます。主人公の四姉妹たちが、満開の桜の下をそぞろ歩くシーンは、私の「お花見の理想像」でもあります。♪人気blogランキングへ♪
2005.03.31
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会社勤めをしていた頃は、人と会うことの多い仕事だったので、スーツやジャケットをやたら持っていました。退職して、主人の赴任地に引越しをするとき、クローゼットの整理をしたら、出るわ出るわ。中には、がっしり肩パットが入っていたりして、すっかり時代遅れになってしまったデザインも多く、思い切って処分をしました。オフィスでのアクセサリー使いというのはなかなか難しいところもあって、いくら好きでも、耳・首・胸・腕・指と全身フル装備してしまうと「…今日、どうしちゃったの?」ということにもなりかねない。ボリュームのあるデザインが×、というのではなくて、あくまでも組み合わせの問題なのでしょうが…。「ゴージャス」と「下品」、「シンプル」と「貧相」…ちょっとしたことで印象が大きく分かれてしまう、とっても微妙なセンスを要求される問題だと思うのです。それでも、シンプルな紺や黒のスーツを選んだときなど、何となくペンダントやネックレスだけでは味気ないなぁと思うことが多く、そこで意外と活躍してくれたのが、ワンポイントのピンブローチでした。 【私のコレクションから】 カッチリしたビジネススーツでも、どこかに、楽しい雰囲気のアクセサリーで「可愛い」感じを出したい。そういう気分のときに、動植物のモチーフのピンブローチを襟につけると、ちょうどいいさりげなさかな、と。価格も手ごろなので、大好きな真珠製品を中心に、いくつかのお気に入りをそろえて楽しんでいました。スーツ類をほとんど着なくなった今では、寒い季節から春にかけて、タートルネックのセーターの首の折り返し部分に着けたりします。ちょっと外に食事に行くときなどの、気軽でささやかなおしゃれに、十分活躍してくれます。ふだんのセーターを小さなブローチで飾る、それだけのことでも、「おめかし」の気分を味わえて、楽しい気分になるものです。年齢を重ねても、「かわいい」モチーフのおしゃれを、上手に楽しみたいですね。 Designed by unamama
2005.03.30
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来月から、月に二度、茶道のお稽古に通うことになっています。(くわしくはこちらの日記で)いつかは、お茶を本格的に習いたい…と、強く思うようになった最初のきっかけは、この本との出会いからでした。日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ 著者は、フリーライターの森下典子さん。週刊誌の連載をまとめた「典奴どすえ!」という本は、以前賀来千賀子さん主演でドラマ化されたのを覚えています。彼女が、二十五年にわたって続けてきた茶道のお稽古を通して、節目節目の自分を見つめたエッセイ集が、この本です。近所に住む品のいいおばさんが、茶道の先生をしていることを知った親に勧められ、半ば強制的にお稽古に通いはじめた、当時大学生の著者。最初は、メモをとることも許されない中、ひたすらに決まった動作を繰り返す「お点前」の練習に何一つ楽しみを見出せない。その彼女が、やがて鋭い観察眼で、茶室で繰り広げられる世界に感覚を開かされていく過程。それがとってもドラマティックで、一気に読んでしまった本です。(本文より抜粋) 学校もお茶も、目指しているのは人の成長だ。 けれど、一つ、大きくちがう。 それは、学校はいつも「他人」と比べ、お茶は「きのうまでの自分」と比べることだった。さらりと読みとおせるやさしい言葉づかいで、本来複雑で、表現しにくいはずの心の動きが、実に的確に描き出されていることに驚きました。そして、地道に週1回のお稽古に通い続けることで、著者がいくつもの発見を重ね、心のドアを開いていく…やがて、茶室の中で『「生きてる」って、こういうことだったのか!』という思いを得るに至った、その「茶道」の世界自体にも、強く惹かれたのでした。「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)というタイトルが持つ意味については、本の途中で明かされます。読んだとき、まるで推理小説の鮮やかなラストに出会ったときのように、「なるほど!」と膝を打つ思いでした。実はこの本、発売当時、新聞や雑誌の書評欄で取り上げられることがとても多くて、しかもいずれもが絶賛に近い評だったので、興味がわいて手にとってみたのでした。久しぶりに読み返してみましたが、とても新鮮に感じられ、飽きませんでした。文章を書いて生活してきた人の、職人芸に出会える一冊でもあります。※人気blogランキングへ※**追記**昨日まで、毎週月曜日は、NHK教育「人間講座」の美輪明宏さんのお話を楽しみに見ていました。ちょうど、その前の「趣味悠々」という番組で、裏千家のお家元と女優の羽田美智子さんが「くらしの中のお茶」というテーマで出演されていたので、こちらも一生懸命見ていたのですが…羽田さんの、家元を前にまったく物怖じしない「天然」ぶりがすごく面白くて、途中から興味の対象がそちらへシフトしてしまいました。面白かったなぁ。
2005.03.29
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海のそばに住む親戚のお宅から、「今シーズンはこれで最後」のメッセージ付で、美味しそうな牡蠣をいただきました。夫も私も、牡蠣は大好きなシーフードのひとつ。この冬も、お鍋に、牡蠣フライに、生牡蠣に…いろいろと楽しませてもらいました。どんな料理を作ろうか考えた末、どちらかというと和風のメニューが多かったので、目先を変えてクラムチャウダーを作ることにしました。「クラムチャウダー」材料(2人分): 牡蠣(加熱用) 1パック(200g程度) ジャガイモ 1個 タマネギ 1/2個 ベーコン 2~3枚 (お好みで季節の野菜) 牛乳 1カップ 白ワイン、バター、コンソメキューブ、塩、コショウレシピ: 牡蠣は軽く塩でもんで水洗いした後、さっと茹でる。茹で汁は漉してとっておく。 玉ねぎ(みじん切り)、じゃがいも(1cm角のサイコロ切り)ベーコン(短冊切り)をバター炒めにして、軽く火が通ったら水(1カップ)と白ワイン(大さじ2くらい)、コンソメを入れて煮る。 煮立ってきたところで、牡蠣の茹で汁(1カップ位)を加え、じゃがいもが柔らかくなるまで煮込む。 牛乳を加え、塩・コショウで味を調えてから、茹でておいた牡蠣を入れる。 3~4分煮込んだら、味見をして、仕上げにパセリとブラックペッパーをふる。 *今日は彩りにホウレン草を加えました。ニンジンを入れてシチュー風にしても合います。*牡蠣の季節が終わったら、剥き身のアサリで作ります。 牡蠣を煮すぎないことが、美味しさのコツでしょうか?本でレシピを見ると、小麦粉を加えてクリーミィに仕上げるのが正統のようですが、私はいつもサラッとしたスープに仕上げています。でも、今日は大失敗!お皿に盛り付けた後で、クラッカーを買ってこなかったことを思い出しました…薄い塩味のクラッカーって、クラムチャウダーに本当に合うんですよね。仕方なく、いつもよりしっかり目にトーストしたパンでいただきました。今日は、ご近所の方が突然夏みかんを分けてくださったりもして、「いただきもの」のツキが回ってきた日でした。◎人気blogランキングへ◎
2005.03.28
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夫は、今日は会社のゴルフコンペのため早朝からお出かけ。期末で、ただでさえ毎晩帰りが遅いのに、休みの日くらいゆっくり寝坊させてほしい…とブツブツ言っていましたが、久しぶりにコースに出るのはうれしいのか、いそいそと出かけて行きました。そんな訳で、一人で過ごすことになった日曜日。昨日は、整体で治療を受けた背中や腰に反動が来て、ぐずぐず寝てばかりいましたが、今日目が覚めたら、あの辛さがうそのよう。朝、洗面台に立った時、自分の体がまっすぐ伸びて、両足がしっかりと地面に着いているのが実感できるような…(施術時は、先生に『左右の足の長さ、結構違ってますよ』と指摘されたのです)人間の体って、骨のつながりで出来ているんだなぁ…と、当たり前のことをしみじみと実感したのでした。体が快調になってエネルギーが湧いてきたせいでしょうか?簡単に片付けをするつもりが、何だか止まらなくなってしまいました。せっかく早起きもしたことだし、お天気もいいし、こうなったら行けるところまで!…という訳で、ゴム手袋を装着し、古い歯ブラシや雑巾を総動員して、時ならぬ大掃除のはじまり。お昼の休憩を挟んで、お茶の時間まで。レンジにガス台に排水溝に窓ガラスに…と、いつもの掃除では省略している汚れを磨いて、スッキリ、サッパリ。いい気分でした。大掃除の間、テレビは消して、BGMにはピチカート・ファイヴのCDを続けてかけていました。ピチカート・ファイヴ/singles「渋谷系」と呼ばれるジャンルの音楽がもてはやされていたのは、もう十年以上も前のことかと思いますが、当時からピチカートの音楽は大好き。ポップでおしゃれなアレンジ、ちりばめられた楽しい仕掛け、鼻歌で口ずさみたくなるキュートなメロディ…「ハウルの動く城」のソフィーばあさんみたいに、元気よく掃除をするにはピッタリの音楽です。(もちろん、それだけじゃありませんけれど…)とても明るいサウンドなのに、歌われている詞には、幸せな生活のすぐそばに別れや死の匂いが潜んでいるような。そんな乾いた哀しみがこめられている歌が多いのも、たまらなくいいのです。もし、ピチカートのCDがおうちにあったら、ぜひお掃除の時、お部屋に流してみてください。掃除機をかける足取りも、心なしか軽くなると思いますよ。ピチカート・ファイヴは、2001年に解散してしまいましたが、メンバーの小西康陽さんはその後もヒットメーカーとしてご活躍。「慎吾ママのおはロック」なんて傑作もありました。最近のお仕事で目立つのは、やっぱりこちらでしょうか?
2005.03.27
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去年の暮れ頃から、時折腰の痛みに悩まされるようになりました。1日~2日で痛みは去るのですが、腰の右側だけが体をひねるたびに、ピキッ!と痛むイヤな感じ。そこで、意を決して昨日、知人が通っているという近所の整体院に行ってきました。以前、体調を崩したときにカイロプラクティックのお世話になっていたことがあって、体の歪みを矯正してもらうとどれだけ調子がよくなるか…逆に言えば、体を歪ませないことが健康に過ごすためには大切だと、わかってはいたのですが…触診の結果「頚椎のあたりと背中の中心が、かなりずれてます」との診断でした。確かに、今の私は椅子に座ってしばらくすると、足を組まずにはいられません。背骨を押して、ポキポキと施術してくれた後、先生曰く「とにかく座るときには、両膝をそろえた状態でまっすぐ前を向くように…」とのこと。首を横に曲げるのもいけないし、治療当日はお風呂に入らず安静にしてください。と言われて、ソロソロと帰ってきました。でも、強張っていた背中のあたりがかなりすっきりしたし、何より、足を組まずに膝をそろえて座っていることが苦にならなくて、感動!しかし、夫と夜のサッカー中継を見ていてだいぶ肩に力が入ってしまったようで、今日になって「もみ返し」のような状態になり、一日ベッドで横になっていました。これも、よくなって行く過程でしょうが、こうなる前に「まっすぐな体」で生活しておけばよかった…としみじみ思いました。*どうやって使うか、おわかりになりますか?骨盤・背骨の歪みに効くグッズいろいろ*※人気blogランキングへ※- Designed by tickle*tickle -
2005.03.26
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昨日に引き続き、毎日のお弁当づくりについて。「作り続けることに意義がある」と言わんばかりに、時々すさまじい手抜きメニューも登場するわが家のお弁当ですが、食べる側の夫・作る側の私、それぞれに「これだけは崩したくない」という大原則があります。<その1>ごはんの上には、必ずトッピングがあること夫がお母さんにお弁当を作ってもらっていた高校時代。食べ盛りの大きなお弁当箱にぎっしり詰まったごはんが、いつも真っ白なのがとても不満だったそうです。義母はとても料理が上手いのですが、どういうわけか?夫がいくら頼んでも、ふりかけも梅干もごま塩も、一切ナシ!だったとか。そんな訳で、今は日替わりでいろいろな味のふりかけをかけて、防腐効果も期待して梅干をのせています。間に海苔がはさんであるのも必須条件で、たまたま切らしてしまい(海苔くらい、抜きでいいかな…)と省略したところ、その夜の帰宅第一声が「今日の弁当、海苔入ってなかった!!」という抗議の声だったことがありました(笑)<その2>玉子焼きが必ず入っていることどうも、卵料理ならなんでもいい…という訳ではないらしいのです。お弁当を作り始めたころ、いつも同じ厚焼き玉子ではつまらないかな?と思い、チーズ入りのオムレツ風にしたり、ゆで玉子にしたり、いろいろ変化をつけてみたのですが、夫に言わせると「ふつうの玉子焼きが一番いい」。ふだんの食事にはほとんど注文をつけないのに、なぜお弁当になるとうるさくなるのか?男心は不可思議です。結局、今ではお弁当箱に玉子焼きの定位置が出来ています。<その3>赤・緑・黄色の食材が入ることこれは、作る側の私が自分で決めているルール。ふたを開けたとき、少しでも美味しそうに見えるよう、三色の食材を彩りよく揃えるように心がけています。黄色は、玉子焼きが毎日入りますし、緑は野菜のおひたしを常備しているので簡単です。難しいのは赤色で、80%はニンジンにご登場いただいています。主菜に焼き鮭を入れたり、ミニハンバーグにケチャップをかけたり…という手もありますね。お弁当を作っている方、あるいは作ってもらっている(いた)方…皆さんにも、「これじゃなきゃ!」というこだわりはありますか? **今週のおべんとう箱は、こんな風です** ◎火曜日◎にんじんといんげんの豚ロールほうれん草のお浸しウィンナー玉子焼き(たんぱく質多い…)◎水曜日◎筑前煮ブロッコリーのごま和え玉子焼き(前の晩のおかずで超・手抜きバージョン)◎木曜日◎銀鮭菜の花のからし和えエリンギのバターソテー玉子焼き(写真は一番きれいに撮れた?) designed by hana 「主食(ごはん)3:副菜(野菜など)2:主菜(肉・魚類)1」という割合で、自分に合ったサイズのお弁当箱に食材を詰めると、ちょうどその人にピッタリの量と栄養バランスの食事がとれる…という記事を、以前何かで読んだ覚えがあります。野菜をたくさん入れて、品数を増やして…と、理想は高くても現実は厳しいですね。こうして写真を撮って、改めて見ても反省ばかり。(しかも、携帯のカメラで画質も???ですし…)家で一人で食べる昼食は、お弁当のおかずの余りなどで割と適当に済ませてしまうのですが、ある朝思い立って、自分の分の昼食をお弁当箱に詰めてみました。何だかちょっと気分が変わって、いつもより美味しく、楽しいランチタイムになりました。お弁当箱って、なかなか偉大な存在なのかもしれないですね。
2005.03.24
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平日の朝は6時過ぎに起きて、夫の朝食とお弁当を作ります。炊きたてのご飯に海苔をはさみながら詰め、日の丸弁当にしてふりかけをパラパラ。フライパンで厚焼き卵を焼いて、ほかに2~3種類のおかずを用意します。といっても、大したものは作りませんし、作れません。前の晩の煮物の残りとか、冷凍食品のおかずも活用します。お弁当箱に詰め終わったらコーヒーを淹れて、パンをトーストしはじめたところで、寝室の夫を起こす…。朝の段取りも、すっかりパターン化されてきました。毎日を決まったリズムで過ごしていると、季節の移り変わりにとても敏感になります。空気の冷たさ・暖かさ、水道の水の温度、日の長さの変化…とはいえ、大抵は眠い目をこすりながらのバタバタ作業で、あまり心に余裕がないのが哀しいところですが。まだ、東京でお互い仕事を持っていた頃から、朝のお弁当づくりを始めました。それぞれ、職場には社員食堂があったのですが、きっかけはダイエットのために、二人で玄米食を始めたことでした。早く効果を実感するためにも、出来れば三食玄米を食べたい…ということから、では昼食も自分で作ろう!ということになったわけです。最初のうちは、おかずの量の目安がわからず、スカスカのお弁当箱になったり、逆にぎっちり詰めてもまだ余る…なんてことになったり。そのうち、友人やネットからの情報で、ちょっとした工夫でお弁当づくりの手間が省ける「小技」も習得しました。*自家製冷凍食品*ひじきや切干大根の煮物、青菜のごまあえなどは、多めに作って、アルミカップに小分けしてタッパーに並べて冷凍します。凍ったまま、アルミカップごとお弁当箱に詰めると、お昼には自然解凍で、ちょうど食べごろになっています。私は、タッパーの代りにジップロック・コンテナを愛用しています。*レンジ用 ゆで野菜調理器*ブロッコリーなら1分、にんじんなら1分30秒。お弁当の彩りに欠かせない野菜類を、レンジで茹で調理するための便利なアイテムです。これで切った野菜の下ごしらえをして、市販のドレッシングやマヨネーズで味つけすれば、美味しいおかずが5分足らずで完成です。*小さな中華鍋*いただきものの中華鍋セットのうち、一番小さい片手の鍋が大活躍。炒め物にはもちろんですが、適当な深さと熱伝導の良さで、煮たり茹でたり揚げたり、少量のおかず作りにとても使い勝手がいいのです。芋の煮っころがしから鶏の竜田揚げまで、毎日お世話になっています。夫の会社の食堂は、揚げ物やボリュームのあるおかずが中心で、あっさりした味付けが好みの彼には「今ひとつ」という評価らしい。冷たいお弁当でも、ふたを開けるときのワクワクする感じが、お昼休みのたまらない楽しみなんだとか。…そんな風に言われてしまうと、大変だけれど、がんばるしかないなぁと思うのでありました。喜んで食べてくれる人がいるって、幸せなことですものね。□■■□□■■□楽しく続けたいお弁当づくり、わが家の必需品電子レンジOKスリム弁当ゆで野菜調理容器 お弁当用ジップロック・コンテナ-角型中華片手鍋 24cm小風呂敷・ます□■■□□■■□Designed by unamama
2005.03.23
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先日参加して来た中国茶教室が本当に楽しくて、帰宅後、覚えたばかりの知識を自慢気に披露した私。それを聞いていた夫が一言、「試食付の『教室』って、楽しそうだなあ。」このつぶやきをきっかけに、以前の日記でも書いた、「伊賀の里 モクモクファーム」へ、ロングドライブで出かけてきました。遊んで、食べて、学べて、温泉にも入れる農場…というコンセプトのこの施設。以前から、一度足を運んでみたいと思っていたのです。いろいろなイベントが企画されている中で、私たちがぜひともチャレンジしたかったのが、体験ゾーンで実施されている様々な手づくり教室。休日で混み合うことが予想されたので、ちゃんと電話で予約をして出かけました。本当は、国産小麦で作るパン教室に参加したかったのですが、すでに定員オーバーで、午後のウィンナーづくりのプログラムに行くことにしました。園内の、お野菜たっぷりのメニューが並ぶバイキング方式のレストランで昼食を済ませ、お腹いっぱいになって、会場へ。持参のエプロンをつけ、手を入念に洗って、いよいよウィンナーづくりに挑戦です。挽き具合の違う二種類の豚肉。手の熱で傷まないよう、クラッシュアイスを混ぜ込みながら赤身肉を入念にこねていきます。***粘りが出てきたら、歯ごたえを出す荒挽き肉を混ぜ数種類のスパイスと、パセリのみじん切りを混ぜます。ピストル式のソーセージメーカーに出来上がった挽肉を詰め水に浸した羊腸を取り付けて、先端を結びます。空気が入らないように気をつけて、お肉を押し出して…ソーセージメーカーに詰めた挽肉が全て詰まったら最後の端も結んで、好みの長さのところでひねっていきます。これで、生ソーセージの完成!教室の奥にある調理場の大鍋で、係の方が低温でじっくりとウィンナーを茹で上げてくれます。その間、使った道具を洗って片付け、手を洗って、仕上がりを待ちます。15分後、私たちの手づくりウィンナーは無事完成。半端に余ったお肉で作った、小さいウィンナーをその場で試食させてもらいました。粒マスタードをつけて頬張ると、パリッと弾ける皮の歯ごたえと、ジューシーな中身のコントラストが絶品!大満足で、保冷袋に出来上がったウィンナーを入れてもらい、敷地内の天然温泉にゆっくり入って、慣れない作業で疲れた腕をいたわりました。ファームの中には、なんとミニブタが数頭、放し飼いにされていまして、売店でお土産のパンやベーコンを選んでいたら、足元にいつの間にかブーちゃんが佇んでいました。そして、帰宅後当然のごとく、ソーセージメーカー買っちゃおうか?とはしゃぐ、夫と私でありました…【手づくりのスローフードが自慢。お子様連れのお出かけにもお薦めですよ】伊賀の里 手づくりモクモクファーム ◇◆人気blogランキングへ◆◇
2005.03.22
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私が家の中で本を読むスペースは、だいたいリビングのソファの上と決まっています。そして、そこから手を伸ばせばすぐ届くテーブルの一角に、いつでも置いてある本が数冊あります。そのうちの何冊かは、時を置いて本棚の本と入れ替わるのです。でも、詩人の川崎洋さんが編者となったいくつかの詩集は、絶対にいつでも、すぐに手に取れるように置いてあります。おひさまのかけら 「こどもの詩」20年の精選集 実は、私が読売新聞を購読している大きな理由の一つは、家庭欄に連載されている「こどもの詩」と、その選者である川崎さんの、一言の寸評を読むのを、この上ない楽しみにしていたからでした。毎朝、子どもの視点から生まれた言葉のきらめきに、ハッとしたり、笑わされたり、涙ぐんだり。私にとって大切な日々の行事です。そして、二十年以上の長い間、送られてきた詩のいくつかが、川崎さん自身の手によって、数冊の詩集に編まれています。その詩集を読むたびに、その都度、どういう訳か涙がにじんできます。ちょっと、心がささくれだったり、イヤなことがあって落ちこんでいるとき、手にとってパラパラとページをめくると、温かい気持ちになっている自分に気づきます。たとえば、「あたまわるいけど学校がすき」という詩集の表題作と、川崎さんの寸評は、こんな風です。 『ぼく』 ぼくは今二年生です あまりべんきょうができません でも ぼくもぼくなりに 生きています あたまわるいけど 学校が好きです (評)じんとしました。川崎洋さんが、過日突然お亡くなりになって、今は「こどもの詩」の選者が長田弘さんに引き継がれています。今日、川崎さんが関わった最後の「こどもの詩」の詩集、にんげんぴかぴか/川崎洋 編(中公新書ラクレ)を注文しました。いつでも、詩を書いた子どもたちの心に寄り添って、温かい一言を送りつづけた川崎さんの、言葉の贈り物を大切に読み続けたいと思っています。
2005.03.21
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「あの日」、私はいつも通りに会社へ行っていました。8時45分の始業のチャイムがなった直後、電話が鳴りました。かけて来たのは、休暇を取って、青森へ家族でスキー旅行へ出かけた同じ部の先輩でした。「おはようございます。スキーはいかがですか?何か、ありました?」「何言ってんだー!!すぐテレビつけろ!!皆はちゃんと会社に来てるのか!?」…日比谷線と銀座線の駅に、はさまれるような場所にあった私たちの会社。その周辺で、とんでもない騒ぎが巻き起こっていることを、遠い雪国からの電話で知ったのです。ほとんど時を同じくして、窓の外から救急車や消防車のサイレンがひっきりなしに聞こえて来ました。テレビのニュースで、地下鉄の構内で何かが起こったらしいということは、わかりました。若草色の、営団地下鉄(現在の“東京メトロ”)の制服を来た駅員さんが、改札からカメラマンに「危ないからこっちへ来ないで!」と叫んでいる様子に、ただならぬことが起きたのだという緊迫感で体が硬くなりました。周囲では、驚きで涙ぐんでしまう女子社員の姿もありました。社員の安否を問うご家族からの電話もかかって来ましたし、とにかく異様な雰囲気の朝だったのを覚えています。それでも、1時間後には社員が全員無事であるということの確認が取れた、という通達が出て、いつものように業務に戻りました。中には、いつも乗る丸の内線から、たまたま1本早い電車に乗ってきた…と、間一髪で難を逃れて興奮気味の同僚もいました。インターネットも、メールも、誰もが当たり前のように使う時代ではなくて、携帯電話でさえまだ完全には普及していなかった頃のことです。その時、実際には何が起きていたのか、すべてを知ることが出来たのは、夜になってからでした。『1995年3月20日、晴れ上がった初春の朝。まだ風は冷たく、道を行く人々はコートを着ている。昨日は日曜日、明日は春分の日でおやすみ──連休の谷間だ。あるいはあなたは「できたら今日くらいは休みたかったな」と考えているかもしれない。でも残念ながら休みはとれなかった。あなたはいつもの時間に目を覚まし、洋服を着て駅に向かう。それは何の変哲もない朝だった。見分けのつかない、人生の中の一日だ……。変装した五人の男たちが、グラインダーで尖らせた傘の先を、奇妙な液体の入ったビニールパックに突き立てるまでは……。』これは、村上春樹さんが、オウム真理教による地下鉄サリン事件の被害者への膨大なインタビューをまとめた著書「アンダーグラウンド」からの一節です。私は、事件の当事者ではなかったけれど、「何の変哲もない朝」が、忘れられない出来事に変わってしまったあの日を境に、「平凡な毎日なんて、いつ崩れてしまっても不思議ではないんだ…」という思いが、頭のどこかに染み付いてしまったように思います。9・11の米国同時多発テロが起きる、6年も前。オウム真理教の人々が起こした、前例のない無差別テロは、直接サリンを吸わなかった私の心の片隅も、確実に破壊したのです。その年の1月には、阪神大震災が起きていました。当時、大阪に住んでいた夫へは、横浜の自宅から電話をかけても通じない状況が続き、夫は同期の友人を亡くしました。時をおかず、立て続けに起きた大きな事件に、離れて暮らしていることをどれほど不安に思ったことか。今日も、福岡で大きな地震がありました。お彼岸の休日を過ごしていた中で被災された方々にとっては、どれほどの衝撃であったかと思います。中越地震で、避難所暮しをしていた小学生の男の子に、アナウンサーが「今、どんなことが一番の望みですか?」と尋ねたら、帰ってきた答えは「ふつうに暮らしたい。地震が起きる前みたいに、ふつうに」というものだったことを、思い出します。いつか、あっけなく壊れてしまうかもしれない、それでも。おだやかな暮しの中で、いろいろな楽しさや、安らぎを感じながら、大切な人と共に毎日を送れる幸せを、いつもいつもちゃんとかみしめていたい。そんなことを考えた、10年目の今日の日でした。【辛いけれど、読んでよかったと思う本】アンダーグラウンド(村上春樹・著)
2005.03.20
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ご近所の方に誘われて、自治体主催の「中国茶藝教室」に参加してきました。庁舎のホールで開催された、3時間弱のプログラムです。今まで、何となくいただいていた中国茶について、初めて知ることもいろいろあり、とても有意義な時間を過ごせました。日本茶は茶葉を「蒸す」のに対して、中国茶は釜で「炒る」ことによって作られること。血液の循環をよくして、体を温める作用があること。そして、紅茶も発祥の地は中国であること。…実は、私は長い間「お茶の葉を運んでいたイギリスの船の中で、偶然茶葉が発酵してしまい出来たのが紅茶のはじまり」と思っていたのです。うーん、一体誰に教わったのだろう…【中国茶の区分は、発酵の進み具合で決まる】 ◇緑茶◇発酵していない茶葉を釜炒りしただけのもの。↓ ◇白茶◇日干しにして乾燥させた微発酵の茶葉。↓ ◇青茶◇半発酵状態の茶葉。ウーロン茶は青茶の部類に入る。↓ ◇黄茶◇↓釜炒りした茶葉を、80%程度に発酵を進ませたもの。 ◇紅茶◇100%完全発酵した茶葉。 ↓ ◇黒茶◇発酵させた茶葉から、さらに後発酵させたものその他、ジャスミンなどの花や果実の香りをつけたものを◇花茶◇と呼んで区別する。講義のあとは、もちろん!講師の方が自ら淹れてくださる、中国茶のテイスティングです。ちょうど、時間も午後のティータイムだったので、三種類のお茶と中国のお茶菓子がたっぷり用意され、おもてなしをしていただきました。【今回飲んだお茶】*安渓鉄観音 春茶 (青茶)*茘枝香 (紅茶)*千日紅仙桃 (花茶)茶葉の入った茶壷(急須、と言ってはいけませんね)にたっぷりのお湯を注ぎ、いったん捨てて、さらにお湯を注いで1分間。ここで、飲み頃のお茶が、それ以上濃く抽出されないようにするため、茶壷から「茶海(ちゃかい)」という、小さい水差しのような器に移します。それぞれのテーブルに回って来た茶海から、各自の茶碗にお茶が注がれた瞬間「いい香り~!!」という声が、会場中からひびき渡りました。「一煎目で香りを、二煎目からは味を…三回、四回とお茶を注いで楽しめますよ」という先生のお話に、遠慮なくお代りをして、味わいの変化を楽しんでしまいました。最後にいただいたお茶は、工芸茶と言う、茶葉が水中花のようにお湯の中で開くように細工をされたものです。私もまわりの人も、「あぁ、これはお湯を注ぐと花が咲くのよね」と皆が知っていました。でも、目の前でガラスのポットにお湯が注がれると…ふわぁっ…とひらいた茶葉の間から、真っ赤な千日紅の花が顔を出しました。完全に茶葉がひらくと、ポンッとお茶の中に、紅い花が浮かび上がる趣向です。同じ工芸茶でも、こんな優雅な細工がしてあるお茶の存在を初めて知って、感激でした。ジャスミンの香りがさわやかで、お味もとても結構でした。驚いたのが、お茶の試飲を進めていくうちに、いつも冷えている指の先が温まってきたこと。まわりの人も、お風呂上りのようにほんのりと頬を染めて、「体の中からポカポカしてきた!」と口々に話していました。講義で教わった中国茶の効能が、こんなにすぐに実感できるなんて思わなかったので、ビックリです。「茶酔」という言葉が中国にはあるそうですが、まさにそんな感じの心地よさでした。飲茶も好きだし、家でもよく飲んでいる中国茶。でも、やっぱり本格的な方法で丁寧に淹れると、全然違うのだなぁ…ということを実感しました。一手間かけることで、お茶が本来持っている香りや味の力を引き出せるのは、日本茶も紅茶も同じことですよね。口々に「ちょっと、はまっちゃいそうな予感がする!」と言いながら、上機嫌で帰ってきたのでした。【ちなみに、わが家で愛飲中の中国茶は…】プーアル茶 (20ティーバッグ)実家に帰ったとき、中華街のお茶の店でまとめ買いするこのティーバッグです。なんと、20個入りで170円。(店頭では140円くらいで買えることも)油っこい食事の後、夫からいつもリクエストされるお茶です。やはり、お湯を注いだら1回目は捨てて、淹れなおすとまろやかな味わいになります。でも、これを機にちょっと高級な茶葉を買って、本格的に家でも楽しんでみたいなぁと思っています。◇◆人気blogランキング◆◇
2005.03.18
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この季節、スーパーで買い物をするついでに、ついつい苺のパックに手が伸びてしまいます。幸いなことに、今住んでいる地域では、苺のハウス栽培を手がけている農家が多く、地元で取れた「あきひめ」が豊富に出回っていて、とても美味しいのです。今日は、雨の中出かけなければいけない用事があって、ちょっとくたびれてしまいました。ご近所に、ケーキの美味しいレストランがあって、いつも混んでいるのですが、今日はカウンター席が空いているのが見えたので、優雅なティータイムを楽しむことにしました。定番メニューの、オレンジピールを焼きこんだシフォンケーキ。春先の、苺が出回るシーズンの限定メニューで、今は3ミリほどに薄くスライスした苺を生クリームとともにデコレーションして供されます。 春のシアワセな一皿。 オレンジ風味のシフォンケーキ薄切りのイチゴの花びらで今だけのおめかし。 Designed by hana ケーキのオレンジの風味と、甘い苺がとてもよくあって、アールグレイの紅茶と一緒にいただくと、フルーティで瑞々しい組み合わせ。スイーツに元気をもらって、足取りも軽く家へ帰りました。※人気blogランキング※
2005.03.17
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土曜日に、BSで放映されていた「待ってました!中村屋~十八代目中村勘三郎襲名~」。当日は出かけてしまったので、今日になって、録画しておいた番組を見ました。東京・歌舞伎座で行われている襲名披露公演の中から、昼の部の「口上」と、「一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)」という演目の舞台中継です。「一條大蔵譚」という演目については“ある公家が、敵の目をごかますために『作り阿呆』を装っているというお話”…という予備知識しかなかったのですが、実際にお芝居を見て、平家が栄華を誇る時代の、源氏方の人々を描いた物語だということがわかりました。しかも、勘三郎演じる主人公のもとに身を寄せている美女(雀右衛門)は、「常盤御前」というではありませんか。源氏再興を願う武家の夫婦(仁左衛門&玉三郎のゴールデンコンビです)に、源氏の女でありながら平清盛に身を任せるとは…となじられる場面もありました。…え??では、一條って…えーっ!大河ドラマにおける、蛭子能収さんなんですか??襲名披露にしては、あまり馴染みのない演目に思えたこのお芝居が、急に身近に感じられました。意外と、タイムリー(?)な企画だったんですね。さて、4歳の時に先代に弟子入りして以来、なんと80年間中村家のお弟子さんを務めている、中村小山三さんという役者さんがいらっしゃいます。勘太郎・七之助兄弟が小さい頃、「まったくもう、怒るよ!」「ほらほら、起きてちょうだい!」と、わんぱく坊主の面倒を見て、初舞台が終わると楽屋でホロホロとうれし泣きをされる姿を、よくTVで拝見しました。この小山三さんが、「鳴瀬」という武家の女房役を演じておられます。気品に満ちた堂々とした演技で、小さい体から風格がにじみ出るようでした。何ともくやしい不祥事で、親子三人が揃わない舞台は何だか切なかったけれど、「襲名まではがんばれって皆言うけど、そうしたら何かい、襲名終わったらあたしに死ねってことかい(笑)」と、インタビューで笑っていた小山三さんの晴れ舞台が見られて、よかったです。豪華メンバーの「口上」も、初日は涙、涙で言葉が出ない役者さんもいたようですが、収録のあった日には、皆さんだいぶ「こなれて」来たなぁという印象でした。珍しく、早く帰ってきた夫とふたりで、「玉さんとニザさん(玉三郎さんと仁左衛門さんのことです)、夫婦みたいだ」「左團次さん(義経の“吉次”役ですね)の口上っていつも笑えるんだよね」…などなど、あぁだこうだと言いながら、観劇気分を味わいました。【歌舞伎座ホームページ】http://www.kabuki-za.co.jp/→※人気blogランキング※←
2005.03.16
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郵便局へ行ったら、カウンターに沈丁花を活けた小さな花瓶が置いてありました。どなたが切ってこられたのか、ほんの一枝だったけれど、えもいわれぬいい香りが小さい郵便局の室内に広がっています。用事を済ますわずかな間、とても幸せな気持ちで過ごしました。買い物の行き帰りに、ご近所で紅白の梅が見事に咲いているお庭があって、今週が一番の見頃のようです。車で移動するのは便利だけれど、歩く早さでなければ目に入ってこないものも、確かにあるのですよね。ふだんは、人目につかない植え込みだったり立ち木だったりするのが、年に一度、ありったけのつぼみを咲かせ、香りをつけて「私を見て!見て!」と言っているかのような花たち。目の前の予定を片付けていくことで精一杯になってしまいがちな私たちに、「春が来たよ」と教えてくれる、けなげでありがたい存在だと思います。この季節になると、音楽の教科書に載っていた、大好きな歌を口ずさみたくなります。♪花の街 七色の谷を 越えて 流れていく 風のリボン 輪になって 輪になって 駆けていったよ 春よ春よと 駆けていったよ この歌の作詞をされた、江間章子さんがお亡くなりになったことを今朝の新聞で知りました。「花の街」の作曲者で、随筆家としても有名な團伊玖磨さんの「パイプのけむり」というエッセイ集が私は大好きなのですが、その中で、團さんが江間さんに、中国のお土産をもらった時のことが書いてある一文があります。*** 『紙包みの中からは、褐色の石の立派な印材が出てきた。 「お名前を勝手に彫らせる訳には参りませんでしたから、花の模様に致しましたわ」 材には梅の花が咲いている模様が刻ってあった。 「季節の、中国の花を有難うございました」 僕は嬉しさを胸一杯に感じながらお礼を言った。そして、江間さんらしい美しいお土産だと思った。』 (朝日新聞社「も一つパイプのけむり」収載「印」より)***母が愛読していたこの本を、自分で読んだのは中学生の頃だったかと思います。そして、ちょうどその頃、音楽の時間に「花の街」という歌に出会い、教科書で「江間章子」「團伊玖磨」という名前を見てビックリしたのでした。あんなに美しい歌を作った二人は、やっぱり素敵な大人だなあ…と、感激した思い出があります。すでに、作詞家も作曲者も故人となっていまいましたが、これからも、梅や沈丁花の香りが街に漂いはじめる季節になれば、私はこの歌を口ずさみつづけることでしょう。
2005.03.15
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日曜日の夜、テレビのニュースで、本当にやりきれない事件を知りました。*****【ニュース全文】(TBS News-iより)アメリカのテキサス州で12日、2歳の男の子が4歳の兄に銃で撃たれるという事件がありました。弟は重体だということです。 事件は、テキサス州のヒューストンで現地時間の12日夕方、4歳と2歳の兄弟が家の中でおもちゃをめぐりケンカをしていた時に起きました。 怒った4歳の兄は、母親の部屋へ行き、バッグから銃を持ち出すと、銃口を弟のこめかみに向け引き金を引いたということです。弟は病院に運ばれ手術を受けましたが、 重体だということです。 警察は、本物の銃とおもちゃの銃の区別がつかなかったのではないかとみています。 今後、母親とこの子供を起訴するかどうかを含め、警察で捜査を進めることにしています。(13日 17:11)*****撃たれた子どもの命も心配だけれど、撃ってしまった子どもは、そして周囲の人々は、これからどうしていくんだろう。わが身に置き換えて考えるにしても、あまりにも重い出来事です。米ドラマ「ER」を見ていると、普通の人々の生活に銃の存在が当たり前に入り込んでいて、だからこそ起こる悲劇が次々に繰り広げられます。実際に、子ども同士のケンカで、一人の子どもが親の銃で友達を撃ってしまう…というエピソードもありました。運び込まれた被害者と加害者、双方の子ども達を前にして、真相を知った後、看護婦長のキャロルが「助けが必要なのは子ども達よりも、私達大人の方なのよ」…というようなことを語るシーンを、今でも覚えています。高校における銃乱射事件を扱った、マイケル・ムーア監督の「ボウリング・フォー・コロンバイン」、そして事件をモチーフにしたガス・ヴァン・サント監督の「エレファント」なども、誰でも銃を手に入れられる社会の底知れぬ恐ろしさを考えさせられる映画でした。銃という武器は、それを持つ人間に、自分では責任が取れないほどのとてつもない力を与えてしまうものなのだなぁ…と思うと、そんな恐ろしいものとは無縁でいられる国に住んでいることを、本当にありがたいと感じます。ER 緊急救命室ボウリング・フォー・コロンバインエレファントDesigned by unamama
2005.03.14
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車で1時間ほどのところにある、梅園で有名な神社へ出かけて来ました。この週末は、真冬に逆もどりしたような冷え込み。その上、昼食の片付けをしていた頃はよく晴れていたのに、出かけようとすると、空には重く灰色の雲が…まぁ「花曇り」という言葉もあるし、なんてトンチンカンなことを言いつつ、ダウンのロングコートを着込んで出発。到着するころには、なんと、空から真っ白い雪が落ちて来ました… 春の雪としだれ梅 去年も、同じような時期に見物に来たのですが、その時はとてもいいお天気で、うぐいすがたくさん枝に止まってさえずっていたのです。「雪中梅」と言えば、日本酒だなぁ…と、あまりの寒さに熱燗が飲みたくなってしまったらしい夫。重く湿ったぼたん雪は、傘があっという間に真っ白になるほどの勢いで、白く霞んだ向こうに一面の梅の花が咲いている情景は、とても幻想的でした。でも、現実には足先や指先が冷えて、滞在をあっという間に切り上げて、早々に退散した今年の梅見でした。
2005.03.13
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旅行が好きで時々家を空ける私は、それゆえに今はあきらめている夢が二つあります。一つは、生き物を飼うこと。そしてもう一つは、自分でぬか床を作ってお漬物を作ることです。ペットはもちろんですが、ぬか床というのも、毎日かきまぜて手をかけてやらないとすぐにダメになってしまうもの、というイメージがあります。何かのマンガで、お母さんが旅先にまでぬか漬けの甕を持ってくる…というシーンを見たのが印象に残っているせいかもしれません。でも、最近になって、あきらめていたはずの「自家製ぬか漬け」に対する意欲が、再び頭をもたげてきています。きっかけは、わが家で購読している読売新聞(朝刊)に連載中の小説「にぎやかな天地」です。宮本輝さんが書いているこの小説は、自主制作の本を作る仕事をしている主人公が、依頼主から、日本各地の発酵食品を紹介する本をつくるよう注文を受けるところから始まります。主人公を取り巻く状況はドラマティックに動いていて、毎朝読むのがとても楽しみにしているのですが、物語と並行して、主人公が丹念に取材を重ねていく数々の発酵食品(お醤油や鰹節や魚の熟れ鮨など)の描写が、とても面白いのです。発酵食品と関る仕事を始めるにあたって、主人公は自分でぬか漬けを作ってみることを思い立ち、母親にアドバイスを受けながら実際に取り組んでみます。鉄分を加えるために、南部鉄の風鈴(!)を入れてみたり、鮭の頭や昆布茶や、味を良くするためのアイテムをどんどん加えてみる描写が、壮大な実験を見ているようで、(わー、やってみたい!)と好奇心をかき立てられます。それから、仕事の途中で体調を崩して寝込んでしまった主人公が、家から出られず、ずっとぬか漬けとご飯だけを食べていたら、体がスッキリして、発酵食品の威力を改めて自覚する、という場面もありました。体にいいもの、安心できるものを口にしたい、それも出来れば美味しく手軽に…と、常々虫のいいことを考えている私にとって、野菜を突っ込んでおけば体にいいぬか漬けが出来るなんて、ぬか床はまるで魔法の壷のように思えます。あぁ、でも美味しいぬか漬けを作るには、一日も欠かさず丹精こめてお世話しないとダメなのだろうなぁ。これはやはり、旅先にぬか床を持っていくしかないのでしょうか?読売新聞は、土曜日の朝刊でも、一面を使って小説を連載していて、なかなか面白い作品が読めます。とくに、よしもとばななさんの「海のふた」という小説は、土曜日の朝、新聞を読むたびに涙が出てしまって困るほど好きでした。今は小川洋子さんの「ミーナの行進」という小説で、これも最初から、物語の世界にぐいぐい引き込まれています。この度、おかげさまでこのHPのアクセス数が10000件を超えました。10000のキリ番を踏んでいただいたのは、~おたま~さんでした。いつも読んでくださる方、コメントをいただいた方、これまで私の文章を読んでいただいたすべての皆さまにお礼を言いたいです。本当にありがとうございます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
2005.03.12
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春の訪れがうれしい…と日記に書いている一方で、実は目と鼻のムズムズ感をじっと我慢している私。今日は、私の住む地方は朝から雨で、ここ数日ひどかった花粉症の症状が少しやわらぎました。かゆいところに手が届く、という言い方をよくするけれど、身体のケアに関する分野のアイテムの進歩って、すごいなぁと思います。小さい頃からずっと鼻炎に悩まされていた私にとって、ローションティシューの出現ほど「わが意を得たり」という思いになった製品はありませんでした。毎年、季節の変わり目や真冬には必ず鼻風邪を引き、赤鼻のトナカイ状態から、ついには小鼻のまわりの皮がガビガビにむけてしまうのが常だった私。ティッシュにお金をかけるようになって、あのヒリヒリする状態から解放されたうれしさといったら…。昨年からはとうとうスギ花粉症を発症してしまい、今年の未曾有の飛散量にどう立ち向かえばいいやら?と暗い気持ちになりますが、これさえあればガビガビ鼻にはなるまい…と、ことあるごとに買いだめしています。花粉症対策グッズって、顔回りに関連するものだけに、思わず笑ってしまう商品もありますが…(だって、きれいなモデルさんが、鼻に何やらつっこんでニッコリ笑っていたりして)とにかく「こんなものがあったらいいなぁ」というアイデアを形にしてくれる、メーカーの皆さまに感謝、感謝です。ところで、私は中学・高校の六年間を女子校で過ごしたのですが、高校三年になった春、大学受験に向けて予備校に通い始めました。そこで、講義中にいつものように鼻をかんだら、教室中の(と私には見えた)生徒の突き刺すような視線が…追い討ちをかけるように、世界史の講師が話を中断して一言、「俺、授業中に鼻かむ女って、初めて見た」。そう、男性の教諭もいるとはいえ、同世代の男子の目を気にせずのびのびと育ってしまった私。実は、学校では授業中でもお構いなしに、机にボックスティシュを常置し、鼻炎のときには鼻をかみまくっていたのでした。(しかも、それを先生も友達もぜんぜん咎めなかった…)自分の常識=世間の非常識、ということが判明したときはビックリしましたが、鼻をかむたび外に出てたら講義なんて聞いていられない…と思い、それからは「出来るだけ音を立てないように済ませる」という妥協案で、何とか1年を乗り切ったのでした。そういう訳で、女の子のいるご家庭で「娘をおしとやかに育てたい」という希望をお持ちでしたら、その理由で女子校進学を勧められるのは…かえって逆効果になる危険性あり、かも(笑)【最近の我が家の常備品。エリエールがお気に入りです】エリエールローションティッシュエリエール ローションティシュ(ポケット)
2005.03.11
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今週に入ってから、春の訪れを実感するポカポカ陽気が続きました。真冬の防寒コーディネートから、だんだん着るもの選びが華やいでくる、楽しい季節です。ロングマフラーをぐるぐる巻きにしていた首元も、春にちなんで模様替えしてみました。陽射しはまぶしいのに、時折冷たい風も吹いたりする季節の変わり目。こんな時期に毎年活躍してくれるのが、軽やかなモヘアのミニマフラーです。++自分で編みました++ 細いモヘアの毛糸で編んだ かぎ針編みのマフラー 水仙の花モチーフをつなげて。 Designed by hana デザインは、広瀬光治さんがNHK「おしゃれ工房」で紹介していたものです。偶然、その日の番組を見て一目惚れ!再放送を録画し、テキスト(2002年10月号)を買って、一週間で一気に編み上げました。オリジナルの作品は、ピンクの段染めの毛糸を使っていました。私は、手持ちの服に合わせやすいように…と、同じモヘアでも明るめのグレイを選んだのです。でも、せっかく立体的に表現されている水仙のモチーフ。段染めの糸を使ったり、1枚ごとに毛糸の濃淡を変えて、陰翳が際立つように編んでも面白かったかも?なんて、今さらながら思っています。以前の日記でも書いたとおり、私はふとしたきっかけで突然、手芸への情熱が燃え上がることがあるので、「おしゃれ工房」を見たり、手芸用品のお店の会員になって、メルマガを読んだりしています。でも、忙しく仕事をしていた時の方が「やらなきゃいけないこと」と「やりたいこと」のやりくりが上手くて、忙しい中でも時間を作って手作りを楽しんでいたような気もします。逆に今は、分刻みのスケジュールに縛られることもないのに、どういう訳か、毛糸だまにさわることもなく冬を越してしまいました。不思議なことです。本格的な春が来る前に、きれいな毛糸を買って新しいマフラー、編んでみようかな…と、発車直前の季節に駆込み乗車するようなことを、考えたりしています。
2005.03.10
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「筆者は、この人物を通して、幕末の青春像をかいている。坂本竜馬をえらんだのは、日本史が所有している「青春」のなかで、世界のどの民族の前に出しても十分に共感をよぶに足る青春は、坂本竜馬のそれしかない、という気持でかいている。」(あとがきより引用)大河ドラマ「新選組!」をきっかけに、幕末をもっと知りたいと思った夫と私。手始めに、なぜかこれまで二人とも読む機会を逃してきた、司馬遼太郎さんの歴史小説をテキストに選びました。1月の日記に書いたとおり、まずは土方歳三の半生を描いた「燃えよ剣」を読み、それに続けてこの一ヶ月、少しずつ読み進めて来た「竜馬がゆく」全八巻。一緒に読んでいた夫に遅れること二週間、とうとう今日、私も最後のページを読み終えました。「明治維新」という革命が、世界の歴史と比べてみてもどれほどに奇跡的で、異彩を放つものであるのかということを、改めて学んだ気がします。この国が長い眠りから覚めて、「世界の中の日本」という国になったときに、強大な外国に侵略されることもなく、民族が分裂することもなく、近代化への道を歩み出すことが出来たのは、まさに「人材がいたから」だったのですね。「薩長連合、大政奉還、あれぁ全部竜馬一人がやったことさ」と勝海舟に言わしめた、坂本竜馬の奇跡的な存在。それ以外にも、今までほとんど名前を知らなかった数多くの人々の「志」が、あの時代、資源も、技術も、知識も乏しい小さな島国の未来を拓いたということ。その事実に思いを馳せると、何だか、胸がジンとしてしまいます。同時代に行きながら、まったく違う主義を貫いていった新撰組の近藤や土方、剣を振り回すことなく、幕臣としての生き方に筋を通した勝海舟…ほんとうに、(男がかっこいい時代だったのだなぁ)と、しみじみと思いを馳せて読んでいました。私は、日本の近現代史を学校の授業で教わった覚えがほとんどないのですが、明治から昭和を経て現在に至るまでの日本の歩んだ道を、もっと子ども達にきちんと教えてあげたらいいのではないか、と思いました。国を、世界を、良くするのも悪くするのも人間の力なんだよ、ということ、この150年間の自国の史実が、鮮やかに教えてくれるのではないでしょうか。歴史が進歩していく過程では、手に入れるものと失うものの両方があるのだということも。(もっとも、受験勉強では日本史が一番得意だったという夫に言わせると、私(世界史専攻)の場合、日本の歴史を知らなさすぎる、ということらしいのですが…)それはさておき、私のように、去年の大河ドラマで幕末に興味を持った方には、何より「痛快で面白い」長編ドラマとしておすすめ、必読の一作です。次は、薩摩の西郷どん・大久保どんを描いた「翔ぶが如く」を読んでみようかと思っていましたが、その前に司馬遼太郎の書いた「義経」を読んでみるのもいいかな?と、夫とプランを練って楽しんでいます。司馬遼太郎の作品※更新中にパソコンの調子が悪くなってしまい、何度も登録作業をすることになってしまいました。申し訳ありません。
2005.03.09
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時々、自分でも不思議なくらい妙なものを、好きで好きでたまらなくなってしまうことがある。ずっとつきあっていく「お気に入り」とはまた別の、何と言うか…そう、一過性の「はしか」みたいなのぼせ方で、スーパーで見つけたお菓子とか、ちょっとひねりの効いた演出のCMとか、たまたまお風呂上りに見た深夜番組なんかに恋してしまう。一定期間、ガーッ!とはまって、いつの間にかその思いが自然消滅している、というようなことが、私にはよく起こるのです。去年の夏頃、まさにそういう感じで「あー、私これ好き!」と目がハートになってしまったのが、そう、「マツケンサンバ」でした。実は、主人の両親が数年前、もらったチケットで「松平健座長公演」を観に行き、当時からフィナーレを飾っていた「マツケンサンバ」を生で見ていまして、「もう、目が点だった!」という報告を聞いていたので、この曲の存在はかなり前からキャッチしていたのです。しかし、ワイドショーその他で話題になりはじめた頃に、TVであのプロモーションビデオを見かけてから、一瞬にしてハートをわしづかみにされてしまいました。松平健さんがお話されていたことですが、ご自分の舞台の歌謡ショーで、ああいう演出をやろうと思うようになったきっかけは、伝説の美男俳優・長谷川一夫さんのショーが元ネタなのだとか。昨年末、紅白歌合戦をはじめとする歌番組で、腰元ダンサーズを従えて歌い踊るマツケンを見て、本当にオーソドックスなレビューの演出がされているのを改めて発見し、古き良き時代のミュージカルをだぶらせて観ていました。バックで踊る人の着物の身ごろは、左右で色分けされていて、一斉に彼女達が回転すると、その衣裳の色が舞台の上で二転三転するように見え方が工夫されているところなんて、マリリン・モンローの映画の中での歌唱シーンを思い起こします。紳士は金髪がお好き今日は、3月8日「サンバの日」にちなんで、東京ドームでマツケンサンバの大コンサートが行われたと、NHKのニュース(!)で見ました。老若男女を問わず、あの金ピカ衣裳と踊りに無条件に反応してしまった日本の皆さん。私もその一人です。たった数分間の短いショーだけれど、理屈じゃなく、見る者の心を躍らせてくれるパワーがありますよね。観客への徹底したサービス精神に、あ然としながらもいつの間にかのせられてしまう。まさに、ショービジネスの基本にして王道!いつか、LIVEで、マツケンの「Ole!」を聴きたいな(笑)
2005.03.08
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毎週月曜日、22時25分からNHK教育で放映中の人間講座「美輪明宏・人生 愛と美の法則」。スマスマの裏番組で、ご覧になっている方は少ないと思いますが、一人でも多くの方に見てほしいと思って、宣伝します。最近、これまでにも増してテレビ出演の頻度が増えた美輪サマですが、この番組では長崎でのご自身の被爆体験をはじめ、バラエティ番組の短い時間では語りきれないような話を色々されていて、ファン歴の長い私も毎回、パワーをもらうような気持ちで見ています。【放映予定はこちらでチェック出来ます】 http://www.nhk.or.jp/ningenkoza/今日は、槙原敬之さんに「本当に美輪さんって天才!」と言わしめた自作の名曲「ヨイトマケの唄」をフィーチャーした回でした。ご覧になった方いらっしゃいますか?リサイタルでもう何十回も聞いた歌だけれど、その都度、心の底をゆさぶられるような思いがします。こんなに素晴らしい歌を、「土方」という言葉が入っているというだけで放送禁止にしてきたテレビ局各社の「文化度」っていったい何なのだろう?ちなみに、今日の回の再放送は、3月14日(月)午前5:05 ~5:30の予定だそうです。これまでのお話は、「天声美語」という、雑誌VOCEの連載をまとめた本の内容を踏襲している部分が多いので、興味のある方はぜひ。蜷川実花さんの写真がたくさん載っていてきれいですよ。来週は、舞台「黒蜥蜴」と「毛皮のマリー」について語られるそうです。両作品とも大好きなお芝居なので、今から楽しみです。
2005.03.07
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ヒラリー・スワンクという女優にあまり魅力を感じない…ということを先日の日記で書きました。昨日、WOWOWで映画「ゴッドファーザー」三部作を一挙放送していましたが、シリーズを通してアル・パチーノの妻を演じているダイアン・キートンについて、かつては全く同じような感想を抱いていました。若い頃…というか、子どもの頃に、私が「どうしてこの人が“きれいな人”の役なの?」という疑問を持たざるを得なかった三大女優、という方々がいまして(笑)それがミア・ファロー、アリ・マックグロー、ダイアン・キートンのお三方だったのです。(なぜか、ウディ・アレンの元連れ合いが二人ランクイン…)でも、大人になってから映画を見直してみると、不思議と彼女達が「美しい人」だったということがすんなり受け入れられるようになりました。「ある愛の詩」でのアリ・マックグローの可愛いスクールガール・スタイルや、「華麗なるギャツビー」でのミア・ファローの、ガラス細工のように繊細な美しさ。そして、最も私の憧れをかきたてたのが、「アニー・ホール」でダイアン・キートンが見せた着こなしの見事さ。ダイアン・キートン本人も、イブニングドレスがきらめくオスカーナイトでもかたくなに肌を出さず、シャツのボタンを一番上まで留めるマニッシュなスタイルを崩していませんが、この映画に出会ってしばらくの間、男物テイストの服に夢中になったものです。自分が年齢を重ねてみて、こんなに人への見方が変わるものなのか…という思いをしたことは他にもあって、そういう経験はきっと、誰にでも共通のものなのでしょう。誰にでもわかりやすい外見の美しさだけでは、醸し出せないオーラ。その人のたたずまい全てから出てくる「雰囲気」の魅力…それを感じ取る“眼力”が、大人になるにつれて育ってくるということなのでしょうか?さて、この“眼力”はもちろん、女性を見る目だけに限ったことではないようです。日曜日に見ていた「ゴッドファーザー」三部作。もう、何度も観ていてあらすじも全てわかっているのに、TVで放映されるたびにチャンネルを合わせてしまうのはなぜか?この映画、ありとあらゆる「男の顔」のバリエーションを取り揃えました、という感じで、出てくるマフィアたちの「顔力」とでもいうのか、単なる脇役の一人ひとりに至るまで、本当にいい味を出しているのです。それが何度観ても飽きないし、新たな発見があります。パート1から時代を重ねて、現代に近づくにつれ、何となくあっさりと、魅力のない顔ばかりになるような気がするのは、とても寂しいのですが…【私は断然、PART2が好きです。不朽の名作・ゴッドファーザー】…テーマからはちょっと飛躍した話題になってしまいましたが、過去のアカデミー受賞作品をたくさん挙げたということでお許しください。
2005.03.07
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昨日は土曜日にも関らず、夫が出張で大阪へ。しかも、朝6時半の特急で出かけるというので、ふだんの日より早く起き、駅まで車で送っていきました。私が免許を取るまでは、出張のときも1時間に2~3本しかないバスに乗るか、運転していって駅前の駐車場に丸一日預けるか・・・という状況でした。夫は「便利だなぁ、うれしいなぁ」と私のご機嫌を取るように(笑)はしゃいでいましたが、一人の運転は未だに緊張してしまう私は、眠いのもあってとても笑顔を見せる気になれず・・・ドキドキしながら運転していると、突然、フロントガラスを黒い物体が「ビュウッ!!」とすごい勢いでかすめて行きました。信号のないところで、時速50キロくらいで走っていたので、もうビックリ!なんと、車の前面に貼っていた「若葉マーク」が、風にあおられたのか、はがれて飛んでいったのでした。こんなことってあるんだ・・・と思いながら、慌てて予備に持っていた、吸盤で貼り付けるタイプの若葉マークをフロントガラスに貼り付けました。本当に驚きました。運転を始めてから、「ドキッ」「ヒヤッ」とすることは何度となくありましたが、大抵は「どうってことないことなのに、私が勝手に驚いている」類のものなのです。(例えば、目の前のガソリンスタンドから車が出そうになっているだけでも、私はギョッとしてしまいます。当然、その車も安全確認しているわけで、道に出てくるはずがないのですが)しかし、これまでに2回、本当に「危なかった!」と肝を冷やした経験がありました。最初は、昨日と同じように早朝に夫を駅へ送ったとき。夜が明けて間もない町には、車がほとんど走っていなくて、ちょうど練習にいいかも?と思い近所の24時間営業のスーパーに行ったのです。広い駐車場はガランとしていて、どこに停めようかな・・・とキョロキョロ。駐車スペースの方ばかり気にしていて、足元から完全に意識が離れていました。目安をつけて、速度を落とそうとブレーキを踏んだ・・・つもりが、なんと私、アクセルに足を置いたままだったのです。ギュン、と加速した瞬間、あわてて足を離せたからよかったものの。そして、目の前に車も人もいない、広い駐車場だからよかったものの・・・自分のしたことながら、本当にビックリして、泣きベソかいてしまいました。もう一つは完全に笑い話なのですが、マンションのガレージでのこと。クリープ走行でゆっくり、ゆっくりバックで車庫入れしていたら、あともう少しというところで完全に車が停まってしまいました。アクセルを踏まないと進みませんが、急発進でもして他の車に激突したら・・・などと考えると、怖いことこわいこと・・・教習所の運転教本に「アクセルワークは足の指先を使うつもりで、じんわりと」などと書いてあったことを思い出し、アクセルの上で指先をそぉっと丸くしたら、なんと!その瞬間、右足の小指が攣ってしまったのです!もう、痛いやらこわいやらで半分パニックになり、とりあえずギアをPにして、事態が落ち着くまで冷や汗かいて耐えていました。あとで夫に報告すると、「長いこと運転してるけど足なんて攣ったことないよ??どんなアクセルの踏み方してるの??」と、呆れられてしまいました。そんな訳で、「不測の事態」というのはいつ起きるのかわからない・・・ということを、身をもって学んでいる私のドライバー生活なのでした。時々読み返す、徳大寺有恒さんの決定版・女性のための運転術という本に、「運転中は目に見えるものしか信じてはいけない。“○○だろう”“○○はないだろう”と勝手に予測して行動するのが事故のもと」ということが書いてあって、本当にその通りだと思い、これからも気を引き締めてハンドルを握ろうと思っています。【追記・“油断禁物”といえば】金曜、土曜と、歌舞伎俳優・中村勘三郎さんの襲名に関する特別番組を見ました。母がこの方の大ファンで、TVで特集があると必ずチャンネルを合わせていたのですが、大きな襲名披露の直前に、ご子息の七之助さんがあんな事件を起こすとは・・・まさに「禍福はあざなえる縄のごとし」。人生、どこに落とし穴があるかわからない。気の緩みって本当に取り返しのつかないことにつながることもあるのだなぁと、一ファンとしてあらためて残念に思いました。
2005.03.06
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いろいろと書きたい題材が出来て、続きものとしてベトナムの話を書くつもりが予定が狂ってしまいました。スマトラ沖地震による各地の津波被害を見た今となっては、複雑な思いが胸をよぎりますが、私がアジアのビーチリゾートが好きになったきっかけは、バリ島への新婚旅行でした。滞在したホテルで、本来予約していた部屋から、プール付のヴィラにランクアップしてもらえるという幸運に恵まれ、初めて独立式のコテージで過ごす快適さに目覚めたというわけです。ベトナムで、ここ数年開発が進んでいるリゾート地。サービスはまだまだ未熟だという情報もあったりして、半分賭けのような気持で訪れたのが、ニャチャンのアナ・マンダラです。ana-mandara resortホームページ 結論から言うと、とても充実したリゾートライフを楽しむことが出来ました。ちょうど、こちらのホテルのHPで「Japanese Market Only」(!)の“レディースプラン”なるものが紹介されていたのがラッキーでした。ランチ付のアイランドホッピングのツアーやレストランでのディナー、スパでのエステ1回、アオザイのオーダーメード体験などが、全て込みで一名$159、という非常にコストパフォーマンスの良いプラン。この時(’04年6月)は、私と母、そして叔母と従妹という女4名の旅だったので、まさに私たち「レディ」(笑)のための企画!と大喜び、早速メールで申込をしたわけです。これが大正解で、ともに60代の母親世代二名には、次々に目の前に差し出されるコース料理のように、スケジュールをこなしていくのが本当に楽しかった様子。私の母に至っては、大はしゃぎで「あんまり楽しくて、全然眠る気になれない」と言い出す始末。まるで、お昼寝をいやがる幼稚園児です。呆れました。アナ・マンダラのスパは、海を眺めながら休める中庭のあずまやが素敵で、女性のマネージャーの対応も大変に気持のいいものでした。 また、私たちの一行がプランの中で一番気に入ったのは、ギフトショップでのオーダーメードです。アオザイ以外のものも作れるということで、せっかくだから実際に着られるものを…と、ワンピースや、ブラウスとパンツのセットアップなど、思い思いのデザインをお願いしました。テーラーのお姉さんは、ホテルの近くにある自分の店からホテルまで、スクーターを飛ばして通ってくるとのこと。チラシを切って束ねたようなメモ帖に、私たちのサイズと、大体のデザイン画を書きこんで、採寸の翌々日には見事な出来映えの服を届けてくれました。ベトナム・シルクを使って、自分だけのオリジナルデザインで作るお洋服。正規料金でも、ワンピース1着が約4000円で作れてしまいます。縫製もしっかりしていて、細かい部分の始末にも手抜きがない上に、ホックの代りにリボンで結ぶようにしたり、ボタンを共布のくるみボタンにしてくれたり、可愛い工夫をいろいろとしてくれていたのが嬉しかったです。アナ・マンダラの経営・プロデュースは、各地のビーチにホテルを展開している大手のSIX SENSESグループが行っているので、インテリアや敷地内のデザインに目新しさは感じません。でも、朝食の美味しいフォーと、海辺のホテルでもオーダーメードが楽しめるというのが、ここはベトナムなのだということを実感させてくれました。ベトナムといえば、悲惨な戦争のイメージしかなかった母たちの世代。そして、日本の戦後の復興を目に焼き付けて育った二人にとっては、ベトナムの現在のエネルギッシュな姿に、いろいろと思うところもあったようです。戦争は過去のことになったとはいえ、まだ余韻が色濃く影を落としていて、目を凝らせばその傷跡がいくらでも見えてきました。そういえば、ベトナムの旅行記を書こうと思い立ったのは、映画「地獄の黙示録」がテレビで放映されたのがきっかけでした。そこで、主人公ウィラード大尉が、カーツ大佐の暗殺指令を受け取る司令本部の場所は、アナ・マンダラのあるニャチャンという設定だったこと、先日久しぶりに観てはじめて気がついたのでした。【これまでのベトナム旅行記はこちら】(1)(2) (3)
2005.03.05
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今朝のニュースでは雪の東京が映し出されていて、三月というのにまだまだ春は遠い、と実感しました。私の住む地域は雪こそ降りませんでしたが、今日はどんよりと底冷えのする天候でした。冷え込む季節の間、夫と私は、体を芯から温めてくれる鍋料理ばかり食べています。何しろ支度は簡単、野菜もたくさん食べられる!長く共働きをしていた名残りで、得意な料理は「20分で出来るおかず」みたいなものばかり…という私にとっても、ありがたいメニューです。バリエーションは色々あって、魚介類の寄せ鍋、ニラとネギをたっぷり入れたキムチ鍋、じゃがいもやもやしが意外と合う豆乳鍋、鶏の水炊き、金沢のとり野菜みそで作る味噌味の鍋…などなど。仕上げも雑炊にしたり、うどんを入れたり、その日の気分で楽しんでいます。でも一番のお気に入りは、水を張った鍋に昆布を入れてじっくり戻し、お酒を加えただしで、野菜・豆腐と豚の薄切り肉をしゃぶしゃぶ風にいただく、シンプルな鍋です。たっぷりの大根おろしとポン酢と、さまざまな調味料をテーブルに並べて、自分の好みで「最後のひと味」を加えます。これも、長い間に探究を重ね(笑)、美味しさを発見して、冷蔵庫の常備品に加えたものばかり。ちなみに、この冬の新発見は「すりごま」でした。++ あっさり鍋の名脇役 ++ほうれん草と豚肉をお酒で煮る鍋を、毎日飽きないという意味で「常夜鍋」と呼ぶそうですが、まさにこれが「わが家の常夜鍋」です。しかし、鍋料理の欠点は「食べる人が食卓に揃わないと作れない」ということ。一応、100円ショップで買った「一人用土鍋」もあるけれど、やっぱり大きなお鍋で、二人一緒に食べた方が美味しい気がする。夫は仕事柄、期末・期初は忙しく、帰宅の時間も当たり前のように10時を回ります。最近は、帰ってくると、スーツや髪の毛に染み付いたタバコの匂いがすごい。会社のことは何も話さない夫だけれど、オフィスの狭い喫煙コーナーに通って、繁忙期のストレスに耐えているのだろうな。健康と美容のためにはよくないと思うのだけれど、せめてものねぎらいに、二人分の鍋の用意をして帰りを待っている私です。ご飯が美味しくたくさん食べられることは、エネルギーの源。温かい湯気で疲れを癒してほしいと願いながら、今日も白菜を買ってきた私でした。
2005.03.04
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公開時に観た時も、映画館の照明がつくまでに涙が乾かなくて大変だった思い出があるのですが、昨日BSで久々に観て、また大泣きしてしまいました。別にリストカッターやひきこもりじゃなくたって、思春期を乗り越える過程は、誰にとっても大変なこと。精神病棟の少女たちを描いた映画だけれど、「これは、私の物語だ」と感じる人が、たくさんいると思います。「生きにくさ」を感じている若い人たち、そして昔は若かった人たち。大勢に観てほしいと思う傑作です。17歳のカルテ コレクターズ・エディションそういえば以前、お笑いコンビ「品川庄司」の品川さんが、この映画のことが大好きだと熱弁をふるっているのを見たことがあって、私はそれだけで「品庄」のファンになりました。この映画でアンジェリーナ・ジョリーを知って、その強烈な個性にビックリした記憶があります。エキセントリックな役柄は、地でいけるところもあったのかな?なんて…ともあれ、この大熱演は、アカデミー賞の助演女優賞を獲得したのも納得です。(授賞式のドレスは ちょっと??だったけれど)病院スタッフを演じるベテラン女優、ウーピー・ゴールドバーグとヴァネッサ・レッドグレイブの存在感もさすが。そして、主演のウィノナ・ライダー。「若草物語」「キルトに綴る愛」「リアリティ・バイツ」などなど、彼女の出演作では地味ながら好きな映画がたくさんあって、お気に入りの女優なのです。「シザーハンズ」で共演したジョニー・デップとの破局など、プライベートのゴタゴタを経た後の、この作品。プロデュースも兼ねたという彼女にとって、大きなキャリアのステップになると思いました。それなのに、まさかその後、万引きの現行犯で捕まることになるなんて!抱きしめたら折れてしまいそうな細い身体と同様に、彼女はとても繊細でナイーヴな心の持ち主なのだと思いますが、ファンとしては、小さな映画でもいいから、もう一度女優としての返り咲きを期待したいです。(しかし、ウィノナ・ライダー⇒ケイト・モス⇒ヴァネッサ・パラディ。ジョニー・デップの女性の好みは、わかりやすいですね)精神病院を舞台にした映画で印象深いのは、「エンジェル・アット・マイ・テーブル」と「カッコーの巣の上で」の2作。特に、「カッコー…」で出てきた、患者さんが順番にカウンターに並んで、小さな紙コップに入った自分用の薬をもらって飲むシーンが、そのまま「17歳…」にも出てきて、これがアメリカの病院のスタイルなのかーと興味深かったです。(他の人のコップをもらったら大変そう…)こんな風に見聞を広めることが出来るのも、映画がくれる贈り物のひとつです。
2005.03.03
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家からテクテク歩いて、20分くらいのところにこの町の「市民プラザ」があります。半期ごとに、自治体主催のいろいろな講座が開催されていて、恐らく授業料はとてもお安い。以前から、「いつかはきちんと習いたい」と願っていた、茶道のコースもあることを知って、今日、散歩がてら申込みに行って来ました。月に2回、計4時間の「裏千家茶道」。お点前の手ほどきをきちんと受けるのは、恥ずかしながらこの歳になって初めてのことです。「○○一日教室」みたいなイベントにはちょこちょこと顔を出していましたが、本格的に「お稽古ごと」に通うなんて、何年ぶりのことでしょう(去年通った自動車学校は、あまりにも必死な取組みだったので“お稽古”とは呼べない)。まだまだ戸外の空気は冷たくて、歩いているうちに鼻の先が冷たくなるような冬の気候です。でも、温かくなって桜が咲いたら、新しいことが待っている!そう思うと気持ちが弾んで、足取りも軽く家に帰りました。受講案内を見て、「ふくさ」や「扇子」(下記参照)を用意しなければいけないことがわかり、慌てて楽天でお茶道具の店を探したりして。小さな夢だけれど、憧れの実現へ「はじめの一歩」を踏み出しただけで、心がこんなにも浮き立つなんて不思議なものだなぁ…と思いつつ、明日は図書館でお茶の本を借りて来ようかな、なんて思っているのでした。講座は、4月12日からスタートする予定です。
2005.03.02
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昨日に引き続き、アカデミー賞受賞式について思ったこと。賞レースや、それによって浮かび上がる人間ドラマもさることながら、やっぱりきらびやかなファッションを見てあぁだ、こうだと言っているのが一番楽しい、ハリウッドのお祭り。今日は、オスカー公式サイトで、じっくりとスターのファッションをチェックして、余韻に浸っていました。(レッドカーペットの写真で105枚もあるので、見ているとあっという間に時間が経ってしまいますが…)今年は、黒のドレスが多いなぁというのが印象的。ざっと思い浮かべただけでも、チャン・ツィイー、アネット・ベニング、ドリュー・バリモア、ヴァネッサ・パラディ…中でも、アンティークのティアラを頭に載せて、若々しい可愛らしさを見せたS・ヨハンソンが素敵でした。また、キルスティン・ダンストの着ていた、フロントにレースをあしらったコンパクトなドレスもとってもきれいで、思わず「あぁいうの、着てみたい!!」と叫び、隣で見ていた夫に「…どこで??」と真顔で尋ねられてしまいました…(調べてみたらシャネルのデザインだそうです)。一方で、自分の肌の色合いを見事に生かして、カラフルなドレスを着こなしているスターにも目を奪われました。毎年痩せていたり太っていたり、変幻自在のレニー・ゼルヴィガーは、今年は目にも鮮やかな赤いドレスで登場。シャリーズ・セロンの、ロマンチックなブルーグレーのドレスも、さすがはジョン・ガリアーノ!まるでお姫様のようで、去年のドレスより断然好印象でした。審査員2名(笑)の、わが家のファッション・チェックの投票結果では、やはりケイト・ブランシェットのレモンイエローのドレスがナンバーワン。ワンショルダーのデザインに、大きなブローチとサッシュベルトをアクセントにして、エレガントな中にもちゃんと個性が出ていてお見事!でした。一方、ワーストドレッサーというか、TVの前で私達が絶句してしまったのが…主題歌賞発表のパフォーマンスで、「オペラ座の怪人」の曲を歌ったビヨンセ。何しろ、アイメイクに気合が入りすぎて、まぶた全体がアイライン状態!アップになると、まるでドラァグクィーンのようで…他の歌のステージや、レッドカーペットでのベルサーチのドレスは素敵だったのに、どうしちゃったの?とびっくりでした。何はともあれ、この時期になると、「あぁ、せめて顔と体の手入れはきちんとやろう」…と、殊勝な気持ちになる私なのでした。素材の違いはともかく、きれいでいたいという心意気を捨ててはならない、と(笑)さて、ノミネート作品ではダークホースの扱いだった「サイドウェイ」が見てみたいです。出演女優の一人、サンドラ・オーは、「ブルー・イグアナの夜」というストリッパーたちを描いた映画で見た時から、とても気になる存在でした。よしもとばななさんにそっくり!というのが、最初の印象だったのですが、アジア系女優として、ルーシー・リューともチャン・ツイィーとも違うスタンスを確立していくような気がします。毎年楽しみに受賞式の模様を見ていますが、「戦場のピアニスト」で主演男優賞を獲ったA・ブロディが、鳴り出した音楽をさえぎってまで、戦争反対のメッセージを受賞スピーチで語ったのがもう、二年前のことなんですね。去年はショーン・ペンが、イラクにおける大量破壊兵器の有無を巡ってチクリとコメントしていました。今回の式典でも、各地に派遣された米軍兵士へのメッセージが数名から述べられていましたが、冒頭でブッシュ大統領をGAPの店員になぞらえて、イラク派兵を痛烈に皮肉ったクリス・ロックの司会ぶりはなかなかの健闘ぶりでした。来年こそは、もう、戦争にまつわるコメントもギャグも聞かれない祭典であってくれたら…と願いますが、さて、どうなることでしょうか。【女優気分を味わいたい夜に。】
2005.03.01
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