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「熱域―ヒート・ゾーン―」(森真沙子、小学館文庫)を読む。本との出会いは人との出会いに似ているところがある。ふとしたきっかけでの再会、それが私と本作との出会いだった。森真沙子の作品は大学時代にけっこう好きで読んでいた時期がある。学園ミステリの「転校生」シリーズが特に印象に残っている。が、それ以外は読んだことがなかった。それが最近、近くの図書館の書架(しかも普段チェックしない文庫本の書架)で偶然発見したのだ。すぐにあらすじをチェックして「これは読まねば」と思った。私は神は信じないが、何かしら「見えざる手」に導かれて本書にいざなわれたのではないかと思う。ストーリーは、民間の気象予報会社に勤務する女性気象予報士を主人公にしており、彼女の父親が危篤になったことを知らせるために家出状態にある弟(しかも暴走族メンバーでもある不良少年)を捜すことから始まる。しかしその弟というのが、猛暑の夏の昼間にひとりでバイクを暴走させていたところ、白バイやパトカー、挙句の果てにはヘリにまで追跡され、交差点でハンドル操作を誤って死亡してしまう。ところが、その事故の目撃者によると「バイクが炎上する前に、ライダーの体が発火した」ように見えたという。「人体自然発火」なんでホントに起こるのだろうか?主人公は事件の謎を追い始める。そしてその行方に待ち受ける意外すぎて巨大すぎる謎の正体とは…というSFホラーミステリ。あぁ、何かやっぱり私ってこの人の作品好きだなぁ、と長い年月を経て再認識した気がする。科学とホラーとオカルトとミステリが適度にミックスされていて、勿論ストーリー展開や個性的な登場人物も魅力的だし、これが一番大事なのだが「読んでいて楽しい」作品だった。以下、印象的だった箇所の引用。「地球は凄い音を立てて自転しているけど、その音は僕らの耳には聞こえない。気象って、その音に耳を傾けることなのかなと……」電話はろくな知らせを運んでこないくせに、ベルの音はいつも危機感に満ちていて、いつまでも鳴り続ける。台風は突然、予報を裏切る動き方をする。あまりに的確に人の弱みを突いて、嘲笑うように大災害をもたらす。本書にも登場するが、ホラーで人体発火と言えばスティーヴン・キングの「キャリー」などがあるが、アレは念力発火で本人は燃えない。「きゃりー」は「キャリー」に燃やして欲しいが…。
2019.10.30

さて、昨夜もギガ伝説級に挑んだ。今回の相手は、命竜アルバナム。しかも「ソロ」で挑んでみた。結果から言うと…勝つには勝ったけど、ジェム復活を6回も行う羽目に。ラストゲージまで行ったら引くに引けなくなって、私史上最多回数のジェム投入になってしまった(これまでは、1st・2ndシーズンそれぞれのボスでの5回)。教訓:ギガ伝説級はソロでやるものではない!その後、ロト編のほうのギガ伝説級の命竜アルバナムにマルチで挑戦。昨日と同じく、装備品と復活の石で2回は死んでも自動蘇生できるようにして挑んだが、確実にこの2回は使い果たす。で、更にもう1回くらいはやられるので、メンバーさんが世界樹を使ってくれるのを待つしかない。でもそこはこれだけの強敵にマルチで挑む人たちなので、蘇生やサポートは優しくして下さる。私も逆に自分が世界樹使えるときは勿体ぶらずに使う。マルチはソロでは倒せない強敵を協力して倒すというのが魅力だし、参加者も基本はそう思っているので、みんな協力してくれる。無課金冒険王の私には有難い限りだ。だけど、中には困ったマルチ参加者もいて…私個人が思うに「目標レベルをはるかに下回るレベルでの参加」「リーダーの食べ物に合わせない」「参加しても戦わない」のはやめて欲しい。あと「1211」にするのも。リーダーはスタミナを供出しているので、「食べ物合わせ」くらいの我儘は通ってしかるべきだと思う(私も合わせて欲しいし、何度か合図しても合わせてくれなければ解散する)。まぁとにかく、マルチではみんな協力しよう。ゲーム内の勇者たちだってそうしてるじゃん!
2019.10.30

昨夜、初めてギガ伝説級に挑戦した。相手は現在コラボ中のDQ8のボス・暗黒神ラプソーン。ソロの伝説級でもなかなか「一人も死なない」が出来ないレベルの私のこと、勿論マルチである。供出したキャラはゴッドハンド(Lv.99)、2回強化の天空の剣に回復系のスキルや呪文もつけて、更に死亡時復活の特性のある兜と復活の石を持って、死んでも2回は自己復活できるようにして参加した。幸い、周りは私より強い人ばかり。おまけに回復手段を多く持っているので、サポートしてもらいながらけっこう攻撃に専念させてもらえた。アレ、意外とこれは死なずにいけるかなと思ったのだが、さすがにそうは問屋が卸さず、2回の自動復活のあと更に1度死んでしまい、でもそこもザオリクで復活させてもらい、更に更にあと少しというところで全滅…したかと思いきや、そこでも何か私の知らない復活特技で全員復活、そこからは全力を攻撃に注ぎこみ、何とか倒すことが出来た。一緒に戦ってくれた皆さん、ホントにありがとう!ギガ感謝!下のスクリーンショットを見て頂ければ、いかに苦戦したかが判って頂けると思う。
2019.10.29
最近専ら聞いている音楽は、アニメ「からかい上手の高木さん」のエンディングで高木さんがカバーしたJ-POPの曲である。「高木さん」のアニメ自体は、1期をたまたま見始めてはまってしまい、2期はtokyo mxとBS日テレの両方で(間に1日挟んで同じものを)見てしまうほどのはまりっぷりになってしまった。小難しい設定はなく、女子中学生の高木さんがクラスメイトの男子の西片をひたすらからかう、というもの。勿論、西片もいろいろ策を弄して仕返しを試みるが、すべて高木さんに読まれてしまう。女子にからかわれることを蛇蝎のごとく嫌う中学生男子の心理を巧みに描いていて微笑ましい。2期では高木さんの「小悪魔度」が高まった気もするが、二人の仲も深まった気がする。で、この作品のもうひとつの見どころ(というか聞きどころ)が、高木さんがカバーするJ-POPの曲がエンディングに使われていることで、アニメを見ているときから毎回どんな歌を高木さんが歌うのかが楽しみだった。曲は毎回変わるし、元歌も女性ボーカルだけでなく男性のものもあり、またラップなんかもあってバリエーションが非常に広い。しかも凄いのは、そのどれもを声優の高橋李依さんが「高木さん」の声で歌っていることである。「歌える声優」は今や普通であるが、「キャラクタボイスを維持したまま歌える声優」はなかなかいない。しかも、高橋李依さんの歌声というのがこれまた凄く耳に心地よい高音で、どんな歌を歌ってもその歌詞が描いている風景だったり歌詞の世界観だったり感情だったり、そういったものを際立たせるタイプの声質なのである。私は最近のJ-POPには疎いほうで、この作品で使われた曲の半分くらいしか元歌を知らないし、知っている曲もしっかり聞くのは今回が初めてだったりする。そういう新鮮さと、高木さんを演じる高橋李依さんという、これまた私にとっては初耳な女性声優の声質が相まって、聞いていると凄くイイ気分になれるのである。聞いていると自然と体が動いてしまうような感覚になる。なかなかこういう声質の声優っていないよなぁと思う(単に私の好みだ、と言いたいだけ)。で、「どんな顔をしているのだろう」と思って先日調べてみたら…声の印象を裏切らない可愛らしい人でした。高橋李依さん、今後もちょっと注目してみたい。
2019.10.28
「名探偵だって恋をする」(伊与原新・椹野道流・古野まほろ・宮内悠介・森昌磨、角川文庫)を読む。短編小説というのは難しい、書くのも読むのも。ましてそれがアンソロジーとなると…。執筆陣の名前を見るとみんな超一流なのに、蓋を開けてみると「ハズレを引かされた」と思わされる、そんな経験が私にもある。しかし、本作は決してそんな「ハズレ」ではなかった。収録作はどれも他の長編やシリーズものからのスピンオフ短編で、そもそも私が知っていたのは伊与原新と古野まほろの2名のみなので、他の作家や作品に対する不安はあったのだが、読んでみて基本どれも面白かった。伊与原新は「プチ・プロフェスール」のスピンオフで、「リケジョ」を夢見る女の子が主人公のちょっとした「科学謎解き」的な作品。古野まほろは私も大好きな超本格学園ミステリ「セーラー服と黙示録」のスピンオフで、学園で発生したロザリオ盗難事件を描いている。他の初読作家の作品もなかなか面白く、森昌磨の作品は大学の「推理研究会」ならぬ「酔理研究会」という「酒飲みサークル」を舞台にしたミステリ、宮内悠介は「幽霊船」ならぬ「幽霊飛行機」を舞台にした音楽家たちの物語、椹野道流はロンドンを舞台に、日本の「寄木細工」を証拠品とした事件の謎解き、といった感じ。どれも個性的な世界観で読ませるミステリ。因みに、タイトルに反してどれも恋愛小説ではない。以下、気に入った箇所の引用。酔えば素敵な理が見える(森昌磨「花酔いロジック」より)「―迷いを持つ者の音には、爪の先ほどの値打ちもない!」(宮内悠介「空蜘蛛」より)「そのお菓子」とみづき。夜のみづきはちょっと怖い。「今日子はどこに隠匿してたの?」「図書館のコピー機のなか。図書委員だし、B4とA3のトレイってまず使わないから」(古野まほろ「消えたロザリオ 聖アリスガワ女学校の事件簿1」より)
2019.10.24

今まで星ドラをプレイしてきてほとんど使ったことのない武器、それは「弓」である。勿論福引きで入手したことはあるのだが、今使ってる武器から乗り換えたいほどの魅力はどれもなかったし、特に序盤から中盤にかけては弓を得意武器とする職業にあまり就いていなかったというのもある。そんな中、今朝福引きで当たったのが「ナイトメアスナイパー」。ナイトメア系の他の武器は以前出たことがあったが、結局質草にするか破壊するかして、実戦投入はしなかった。でも今回のナイトメアスナイパーは、スーパースターが使うことを前提とすれば、メインスキルの「夢幻の矢」が復活、ハッスルダンスと盾の機能で回復、緑スロットには所謂「バフ」のサポート系呪文、そして青スロットに唯一の攻撃スキルをセットというイメージが沸く。回復・サポートを中心としつつ、余裕のある時には攻撃もできる、という感じ。しかし、今使っているグリンガムのムチには劣るかなぁというところ。攻撃面では間違いなく劣る。回復・サポート面では勝っているから、そこが使いどころかな。弓、使ってみたいという気持ちはあるので、使いどころを見極めて実戦投入したい。
2019.10.19
「酒は人の上に人を造らず」(吉田類、中公新書)を読む。最近ではTVの「酒場巡り番組」はBSを中心に様々なものがある。最近では芸能界引退で話題になった夢眠ねむに始まり今では3代目が放送中の「アイドル酒」シリーズ(←勝手に命名)では、人気女性アイドルと酒場という一見ミスマッチな組み合わせが観ていて意外と楽しく、アイドルに詳しくない私もつい「酒飲みの同志」という視線になって観てしまう。とはいえ、そんな数ある酒場巡り番組のパイオニアと言えば誰が何と言おうと本書の著者・吉田類さんの「酒場放浪記」であろう。私もいつしか知らぬうちのこの番組の虜になり、姉妹編の「おんな酒場放浪記」ともども、ほぼ欠かさず観ている。本書はそんな「大衆酒場の伝道師」吉田類さんの「酒縁」四半世紀をまとめたエッセイである。日本各地のみならず海外の様々な土地の酒と食文化は勿論のこと、その土地土地の歴史や伝統、習俗、信仰など、また登山愛好家でもあることから山や野生生物などの自然に関すること、そして何といっても人との出会い(=酒縁)が、独特の優しい詩的な語り口で描かれている。「酒場放浪記」や大衆酒場好きならば必読の一冊。以下、印象に残った箇所の引用。吉井勇は、伯爵の爵位を持つ歌人であった。大正時代の流行歌「ゴンドラの唄」(作曲/中山晋平、歌/松井須磨子)の作詞で広く知られている。”♪いのち短し 恋せよおとめ 赤き唇 あせぬ間に”「富士山へ女連れで登ったのは間違いやったかもしれんね」姫神コノハナノサクヤヒメの嫉妬心が一切を幻にしたのかというのだろうか。「逆鱗に触れるほどの美人さんだったんでしょうね」「ストロベリームーンですね」誰かが呟いたような気がした。「いやあ、チェリームーンでしょう。山形の月だから」酔った僕の眼には二粒の月が映っていた。どうやら飲兵衛の父親が反面教師となっていたに過ぎず、飲酒に対する封印は呆気なく解けた。最初の引用は勿論、WANDSの「恋せよ乙女」を連想したからだ。
2019.10.18
このブログをチェックしてくださっている世界で一番奇特な方ならばご承知の通り、私はスティーヴン・キングのホラーが大好きである。ところが、理系出身の私がホラー好きだと言うと怪訝な顔をされることがしばしばある。「科学的(合理的)であることを重んじる理系の人が、ゾンビや吸血鬼の話を読んで面白いのか?」と。別に悪意はない。純粋に好奇心からである。まぁ私もその質問に対する「銀の弾丸」のような回答は持っていないのであるが、強いて言えば「面白いから」。そしてもう一言突っ込んだことを言えば、「ホラーは怖がらせるだけが主眼ではなく、人間や世界の本質を描き出すための手段・ツールのひとつにすぎない」と思う。だからその意味では、純文学もホラーもこの世界の真理や本質に迫る人間の営みとしては何も違いはないと思っている。そしてホラーに似て非なるものに「オカルト」がある。折しも台風の夜にオカルトのドラマを見ていた私であるが(何て悪趣味!)、あれは確かに怖い話ではあったが、切れ味はイマイチだった。で、ドラマの内容はともかく、ホラーとオカルトの違いって何だろうか?これはもう明確に違う。私が思うに…オカルト:その人は(幽霊なり何なりを)見たと主張しているが、同じ状況にいた他の人には見えなかったり、同じ状況を再現しても確認できなかったりする現象。すなわち、再現性を欠いているので実験などの科学的手法による客観的な検証が(少なくとも今の科学力では)できない。よって科学的な考察の対象にはほとんどならないし、「理工学部オカルト科学科」は存在しない。ホラー:こちらは初めからフィクション(作り話)であると銘打って作られた作品(小説にしろ映画にしろ)である。フィクションであるからには勿論そもそも科学的な検証など必要としていない。寧ろ「文学的」な観点から評価されるべきものであるが、表現の下劣さや悪趣味性によって長らく正当に評価されてこなかった。ようやく20世紀の終盤にスティーヴン・キングが登場し、世界的人気を博したことから文学的な考察や論評が行われるようになった。キングに影響を受けた作家やロックバンドは米国内外を問わず多い(日本で言えば、例えば直木賞作家の辻村深月がそうである)。といったところだ。別にオカルトを馬鹿にしているわけではなく―私も中学生くらいまでは、UFOとか心霊とかのTVをよく見ていたものだ―オカルトは「現象(体験)の報告」に過ぎず、ホラーは「知的な営み」であるから、高校時代にはオカルトからホラーに舵を切ったのである、今にして思えば。
2019.10.17

現在絶賛「強化期間」開催中の星ドラ、中でもDQ7~DQ9を「神」をキーワードにまとめたイベントが面白く、また大変でもある。地図のお題は毎度手間がかかるし、勿論進めば進むだけ敵は強力になる。そんな中、ようやく命竜アルバナムの伝説級(ギガ伝説級ではない)の「一度も死なない」でのクリアが出来たので、ごく簡単にではあるが備忘録を書いておく。基本の職業と武器はここ最近の強敵対策と変わらないが、スキルを若干付け替えて以下の通りとした。●魔賢導師(Lv.99)はぐメタの杖+25・ベホマラー・イオナズン・アリアハンの祝福・ジコフラッシュ・スクルト●ウルトラスター(Lv.99)グリンガムのムチ★+25・白蛇の加護・地這い大蛇・アークウィップ・地走り打ち・ライデイン・ホイミ●ゴッドハンド(Lv.99)天空の剣★+35・降臨黄金竜・ギガソード・天空のベール・超ドラゴン斬り・稲妻斬り・マジックバリアグリンガムは従来と全く変えてないが、天空のベールを天空の剣に移した。意図としては、魔賢導師が眠り状態などになるとスクルトと天空のベールが両方とも使えなくなるので、そのリスクを回避するためである。理想はスクルト、フバーハ(天空のベール)、マジックバリアの「三大サポート呪文」をそれぞれ分離したいが、なかなか難しい。まぁ今回はマジックバリアの出番はなかったのでこれでOKということで。それに、「天空の剣」に「天空のベール」は組み合わせがいいなぁと思って。防具については詳述しないが、毎日の福引きでだいぶ新しくて強いものが入手できたので、それらから使えるものは使っている。中でもいいのは「命竜の兜」だ。アタッカー向きの特性が揃っているので、私はゴッドハンドに装備させた。紋章は、光&闇ブレス耐性UPのものを優先的につけた。食べ物は「レモンもみじまん」で、デイン耐性と素早さをUPさせた。そして助っ人に、いつもお世話になっている強力な宇宙海賊の方に入ってもらった。これくらい準備すれば、普通に戦えば「一回も死なない」は比較的余裕である。
2019.10.15

私もASMRを知ったのはほんの10日ほど前、深夜のTVのニュースで「咀嚼音萌え」というような感じで紹介されていたのを見た時だ。その時は「クチャクチャ噛む音は不快だしマナー違反だし、だからいくら『それ用』にキレイに録音したとしても、私には不快だな」くらいにしか思わなかった。ところがその後、YouTubeで全く関係ない動画を見ていたら、オススメリストのトップに「ASMR:脳みそが溶ける云々…」という動画が出ていて、ほんの興味本位で見てみたら(というか、聞いてみたら)、これが凄かった!開始数分で鳥肌がサーッと立つような快感。あっというまに理解し、嵌ってしまった。ちなみにその音というのは勿論咀嚼音ではなく、「耳元・はむはむ・囁き・吐息・リップノイズ・水をふくんだ口の音」という感じ。要はエロい音なんである。ASMRという言葉自体は初耳だったが、囁き系の音を使ったものとしては、ゲーム「ラブプラス」のキャラが耳元で囁くCDというのが手元にあり(もうかなり前のものだが)、何も昨今出てきた新参者ってわけではない。詳しくはWikidepiaのASMRの項を見て頂きたい。そして、私がはまった音のYouTube動画のリンクを下に入れておくので、興味のある方はどうぞ。
2019.10.11
「ガラスの殺意」(秋吉理香子、双葉社)を読む。麻由子は気が付くと血だまりに突っ伏している。手には包丁を握って。目の前には見知らぬ男が倒れて―殺されて―いる。夫の光治が言うにはどうやら自分がやったらしいのだが、全く記憶がない。なのに自ら警察に通報、収監されてしまう。実は麻由子は20年前に両親とともにいる際に通り魔事件に巻き込まれた。両親はその場で死亡。どうにか逃げた麻由子も通りがかった車に撥ねられて重傷、その際高次脳機能障害(記憶障害)を追ってしまい、新しいことを覚えることが出来なくなったのだ。そして、何の因果か麻由子を撥ねた車を運転していたのが光治なのだ。光治は麻由子との結婚は純粋に愛情によるものであって、責任や贖罪ではないという。麻由子は独房の壁や衣服に隠れる腕などにメモを書き込むことで、すぐに消えてしまう記憶を補いながら、夫のいうことに従い、外に出られると信じて耐える。ところが、光治・麻由子夫妻とつきあいのあった近所の老婦人が「光治が麻由子を虐待していた」と主張、弁護士まで立てて光治と対決し、麻由子を救出しようとする。一方、この事件を担当する女性刑事は、認知症を患った母親を施設に預けている身。離れて住む男兄弟は「介護は女のもの」と言わんばかりで、女性刑事はひとり介護と仕事の両立という重責と戦っていた。だから彼女は、記憶障害を抱えた妻を支え続ける光治に同情的になりがちで、同僚や上司から「もっと客観的になれ」と窘められる場面も。事件の捜査は二転三転する。当初、麻由子犯人説に傾いていた警察も件の老婦人と弁護士の登場で光治犯人説に舵を切るも、麻由子の記憶がふとしたことから(瞬間的にではあるが)戻った時、「現場に第三者がいて逃走するのを見た」と証言したことで更に空転。いろんな証拠や証言が出るたびに謎が謎を呼び続ける。そして麻由子の記憶のごとくそのたびごとにリセットされてしまう。最後の最後まで事件の真相が判らない、面白い展開が続く。ミステリとしての面白さ(記憶障害を持つ者に計画的犯行は可能か?など)もさることながら、愛する人が障害を負っているという共通点を持つ光治と女性警官の二人の共通性と相違を通して描かれる現代社会の問題や「愛とは何か」という究極的な問い、この辺りも読みどころな1冊。因みに、表紙の絵は包丁を持って倒れている麻由子なのだが、これがまた怖い…。以下、印象的だった箇所の引用。「やだよ。やっぱり娘がやるべきなんじゃないの。こういう時こそ、女の出番だよ。俺、料理も洗濯もできないし」と教育の場で男女平等を説いているはずの彼は、即座に却下した。「ええ、ええ、その通りよ。すごいわね、匂いや味がきっかけになって、記憶が連鎖的によみがえることって、やっぱりあるのね」2番目はいわゆる「プルースト効果」ですね。
2019.10.11
また、大きな台風が接近中である。今日は私の台風にまつわる思い出話などを…。あれは今から100万年くらい前。社会人になって数年という頃。大型台風が接近していたその日、私は展示会出展の仕事で休日出勤だった。当時住んでいた千葉から横浜の会場に着いた時点で実は上司から「台風だからブースを開けなくてよい」と連絡が入っていたのだが、それに気づいた時にはもう開けてしまっていて…仕方なく午前中だけ開けることに。で、台風とはいえ休日で一般客も入れる展示会だったのでなかなかの盛況で、「昼に閉める」といっても閉めるタイミングが…で、1時頃の客足が止まった時にやっと閉めて、一緒に仕事をしていた後輩女子とともにランチを食べて帰ることに。で、電車に乗って車窓を眺めているとだんだん雨が強くなってくる。途中、地下鉄に乗り換えている間は外の様子が判らないが、最寄り駅についてみるとけっこうエラいことになってて。でも、長い傘もあるし、徒歩10分もかからないから大丈夫だろう、と歩き始めたはいいが、傘なんてあってないようなもの。というか風で煽られるからなくてないようなもの。でもどうにか自宅アパートの前まで来たところで一陣の強風が吹き、私の傘はねじくれた金属とグチャグチャの布地の塊に…。私はそれをアパートのゴミ捨て場に突っ込んで、びしょ濡れのまま玄関までの数メートルを走ったのでした。
2019.10.10

「短剣」というと冒険の序盤は攻撃力が低く、しかも大したスキルもつけられないということで私は全然使っていなかった。ダンジョンのクエストで「短剣を装備して」とか「2人が短剣で」などの条件がついているものは初めから諦めていたし(大したアイテムが入手できるわけでもないし)。ところが、最近短剣の良さを見直している。私自身は魔法使い系のキャラや職業が好きなので、自ずと「杖」を多用してきたのだが、「短剣」はその代用、いや杖を超えるようなものもあることに気づいた。そのきっかけのひとつが「エメラルドダガー」という短剣。これは「サウザンドダガー」を錬金することで得られるのだが、何故かこのサウザンドダガーが福引きで何個も手に入ったのである。そこで、これらを使ってエメラルドダガーを強化してみたところ、かなり強く(いわゆる「完凸」)なったのだ。何といっても橙スロットが3つあり攻撃呪文を多く持てること。緑スロットも2つで防御回復もこなせる。更に赤スロットもあり、最悪マホトーンなんかを食らってもどうにか戦える。素晴らしい!強いて難点を挙げれば、攻撃呪文のうち2つがメインのバギ系で固定なので、バギ耐性が高い敵に苦戦することくらい。でも、緑スロットにディバインスペルをつければ多少は回避できるし、さして大きな問題ではない。兜をルビスの冠にすれば戦闘開始時に橙スロットが75%チャージされるので、これと組み合わせて使えば更に強い。賢者以外だとバギマータの発動回数が1回減るが、これも正直あんまり気にならないので、私は賢者以外(例えば魔法戦士)の呪文の使い手にも装備させたりしている。まぁ、見た目はサイズの大きな杖のほうが魔法使いらしくていいんだけどね。
2019.10.09
「絶対正義」(秋吉理香子、幻冬舎)を読む。高校時代の仲良し女子グループの中にいた「正義感の塊」のような生徒・高規範子。グループのメンバー誰もが彼女に助けられた経験を持ち、感謝しているものの、価値観が「正義」のみという堅苦しさや融通のなさから、実はみんな息苦しく感じていた。もっと正しく言えば、「他のメンバーは範子のことを尊敬しているかもしれないが、私だけは嫌っている」とみなが思っていた。そんなメンバーが卒業してだいぶ経ってから定期的に食事会を開き、会うようになる。しかしその頃になっても範子の「おせっかいすぎる正義感」に誰もが悩まされていた。そしてついにある食事会の後、山中をドライブしている最中に誰からということもなく突発的に範子を殺害、死体と車を谷底に遺棄する。そしてさらに時間がたち、そんなことも忘れたころに恐ろしいことが…何と、殺したはずの範子から結婚式への招待状と思しき封書がメンバー全員に届いたのである。これは一体何を意味するのか?殺し損ねたのか?事情を知る者の脅迫なのか?ひょっとしてメンバー内の誰かの悪戯なのか?とりあえず話し合い「招待に応じる」ことにするメンバーたちを待っているものは…。心温まる終末を迎えるのかと思いきや、ラストわずかなところからのどんでん返し。ホントにいろんな意味で怖い終わり方。正義には麻薬作用があり、しかし正義であるから麻薬のように罰せられることはない。ある意味究極的に怖いのは、タイトルにある「絶対正義」なのではないか、と思わせる作品。私は非常に好きなタイプ。以下、印象的だった箇所の引用。Because は、日本では一般的には「なぜなら~」という接続詞として認識されている。しかし、Beause にピリオドを打てば、それは「どうしてもだ」と言い切る意味になる。百パーセント正しい、ということは、それだけですでに大きな欠点なのだと理穂は初めて知った。完璧な正義は、なんと野蛮で暴力的で、禍々しくあることか。そこには少しの優しさも赦しも入る余地はない。
2019.10.05
「自殺予定日」(秋吉理香子、東京創元社)を読む。女子高生の瑠璃は母親を失うが、父親はその後ビジネスパートナーであった若い女性と再婚。しかし今度は父親が死亡し、遺産や保険金などを継母が相続する。瑠璃はある理由から継母が父親を殺害したものと確信するが、証拠となるものが何もない。そこで、自らの死をもって継母の罪を告発しようと自殺を企図する…が、失敗に終わる。彼女を助けたのは、同じくかつて自殺した男子・裕章の幽霊だった。裕章の提案で証拠探しを始める瑠璃。しかし、6日間の期限付き。もしその期間に証拠を発見できなければ瑠璃は初志通り自殺すると決めて。設定が非常に面白く、それだけで読ませてしまうパワーがある。勿論「証拠発見」という謎解きの部分もしっかりしている。結末は予想を裏切る心温まるものだったが…私はもっとダークな結末でもよかったと思う。何か、それまでの流れ(瑠璃の継母に対する憎しみの感情)をひっくり返しすぎというか…まぁダークな結末にすると売れないんだろうけど。良かったのは、瑠璃と裕章の恋模様。これは本作の2番目の読みどころだと思う。この秋吉理香子という作家、まだ私も最近読み始めたばかりだが、どの作品も「死」をテーマにしている。それでいて「ホラー」の色はさほど強くない。キング・ファンの私にとっては「死」はありふれたテーマだが、こういう書き方・作風もあるのかと思わされる。簡単に言えば、もっと他の作品も読んでみたい。以下、印象的だった箇所の引用。罪には問えなくても、社会的に制裁することは可能だ。「……死にたいなんて考えたこともないあなたに、いったい何がわかるっていうのよ」
2019.10.01
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