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山根妃羅莉:昼ごはん何にしようかなーと考えている。奥寺舞子:晩御飯は夏野菜のカレーにしようかと考えている。VAMPIREEYE59「小豆と蜥蜴」地下2階に降りる山根妃羅莉、ネズミを召喚しマネージャー真柴の魔力を追いかけていく。「この先に続いてる?…ん?」上の階で大きな音が響いている。「わぁ…燿子さんかな?それとも萌絵ちゃん?派手にやってるねー」妃羅莉はネズミに促され再び走り出す。廊下を進んでいくと妙な音に気がついた。『ショキショキショキ…』「んん?声?それとも音?」『小豆研ごうか人取って食おうかショキショキ…』「誰かいるの?」妃羅莉はネズミを先に行かせる。「チュチュー!?」体を両断されたネズミが転がる。魔力が抜け消えていく。「ショキショキショキ…これ以上は行かせねえべ」猫背の小柄な男が現れた。スーツを着て桶を持っている。「無駄な殺生はしたくね、帰れ」「そう言われても…人探してるんだよね。背が高くておかっぱで鋭い目つきの女の人なんだけどオジサン知らない?」「知ってても言う訳ねえべ、言う事聞かねえなら痛い目にあわせるしかねえな」猫背の男は桶に手を突っ込んだ。そして何かを掴み取り投げる構えをとった。妃羅莉は殺気を感じ取り腰を落として身構える。「ショキ!」男の手から投げ放たれたのは小豆であった。「!?」勢いもなく軽く投げつけられた小豆。次の瞬間目眩を起こす妃羅莉。続けて小豆を投げつけられる。「ショキショキ」「おー…とっと…え?なにこれ?」膝をつく妃羅莉。立ち上がろうとするがすぐにこけてしまう。「なにこれ…目が回った時みたいな…」「ワシは『小豆洗い』の小倉忠興。どうじゃ?立ってられねえべ?もしこれが川辺なら水の中に落ちて溺れるところだべ」近づく小豆洗い。妃羅莉は頭を振って立ち上がろうとするが完全に平衡感覚を失い地面に倒れてしまう。「ショキー!」「げふー!」腹を蹴り上げられ転がる妃羅莉。しかしダメージは無い。「堅い!なんちゅー体だべ」「へへへーあたしの取り柄だからね~」魔力で覆った妃羅莉の体は鋼鉄に匹敵する。妃羅莉は立ち上がるのを諦め四つん這いで小豆洗いを見据える。「だったら鉄にも匹敵するワシの小豆棒をくらいなぁ!」桶の小豆を固め棍棒状にする小豆洗い。「あずきのバー!?」「こいつでドタマかち割れば懲りて出て行くべ!ショキイイイイ!!」小豆棒が振り下ろされる。妃羅莉は前転でそれを回避。「この!」「おっととっと~」今度は後転で回避する。そして体を丸めたままネズミを数十匹召喚、妃羅莉の背中に張り付いていく。「なんだべこのネズ公!」背中のネズミの毛が逆立ち針状になっていく。「チュチュー!!キラリ・ザ・ヘッジホッグ!!」飛び上がり高速で前方回転、そのまま小豆洗いに体当たりを仕掛ける。「な、なんだべ!?」小豆棒で防御。妃羅莉はそのまま高速回転を続け小豆棒を削っていく。「ぬぬぬぬ…まるでハリネズミだべ」妃羅莉の体は更に回転の速度を増し小豆棒を削っていく。警察署の廊下に小豆が散らばっていく。小豆洗いは小豆棒を折られる前に体を捻り妃羅莉を躱した。「なかなかやるべ~ネズミのねえちゃん。ワシも本気だすかねぇ~」小豆洗いの目が光る。床に落ちた全ての小豆が宙に浮く。小豆洗いの手の動きに合わせて舞い、妃羅莉の体にぶつかっていく。「どうだべ?五感が失われていくべ?小豆はワシの意思で動かせるべ、逃げれないべ」―警察署1階西棟。奥寺舞子は警戒しながら糸を引きながら探索を続けていた。「この建物…やっぱりおかしいわね」壁に手を当てる舞子。「こんなに複雑に廊下が入り組んでて…それに『新しすぎる』…人間の気配が全くしないのは元からここには居なかったと考えていいわね」舞子は明命館高等学校での事を思い出していた。吸血鬼の沖田は大掛かりな結界を作り校舎全体を覆っていた。「あの時と違ってここは…結界は張られてない…ここは府警本部ではなくて別の場所?府警本部だと思い込まされていた?」「フフフ…ご名答。ここは府警本部ではありませんよ土蜘蛛」「誰?」瞬時に透明のネットを床に張って下がる舞子。「山蜥蜴の山崖和津(やまぎしかず)といいます。細々と開業医を営んでいる者ですよ。ある方と最近知り合いになりましてね。それでまぁこっち側にいるわけです」「あっそ、それで何が目的な訳?」「スカウト&デストロイですかね。こちら側に来るなら良し、そうでなければ死んでもらう事になりますね。ああ、マネージャーの女性は殺されてるんじゃないですかね?鬼は必要無いとのことなので」「ペラペラとどうも。私たちは仕事に来ただけなんだけどそっちがその気ならこっちも遠慮なくやらせてもらうわね」「ククッ」銃を取り出す山蜥蜴、舞子は糸を飛ばして銃を奪う。「速い!」「そっちが遅すぎるのよ」舞子は銃を後方に投げ捨てる。「成程、聞いていた通り手ごわそうだ」山蜥蜴の腰から爬虫類を思わせる尻尾が生え、爪は伸び牙を剥く。「グワオオオオオオオオッ!」「ふん…」糸を出しながら跳躍する舞子。天井に張り付く。山蜥蜴は最初に設置した透明のネットに足を取られ、上からの糸で腕を背中で拘束される。「グワオオオ!」舞子は山蜥蜴の首に輪っかを作った糸を首に掛けて引き、その糸を天井に固定した。足元をネットで、腕を拘束された状態で首に糸がかけられ張力で締め上げていく。「昔の私なら切れる糸で首切断してるだろうけどね。でも首の骨くらいは折らせてもらうわ、闇の住人ならそれくらいで死なないし」「グ……」両手を封じられ足を固定、その上での首吊り状態。脱出の方法無いように思えた。「グガアアオオオオオッ!」尻尾を振り天井を砕く山蜥蜴。首を絞めながら引っ張っていた糸から解放される。床に叩きつけられた山蜥蜴は咳き込みながら両腕、両足に絡まった糸を尻尾で解こうと暴れる。「はっ」もがく山蜥蜴に糸を浴びせる舞子。今度は全身を包み込み、天井廊下に張り巡らした糸と繋げる。その様子は蜘蛛の巣にかかった獲物を思わせる。舞子は両手でボーリングのボールほどの大きさに糸を固める。それを糸に繋げ頭上で回し始める。「串刺しにしてあげても良いけど死なれたら色々聞けないし全身を砕く程度で許してあげるわ」唸りを上げて放たれる蜘蛛糸の球。拘束された山蜥蜴の胸に命中、大きくしなる体。舞子は連続で蜘蛛糸球を投げつけ山蜥蜴を攻撃する。「そろそろどうかな?」数十回蜘蛛糸球を叩きつけた舞子は山蜥蜴を下ろし、頭部の糸を解く。中から鼻が潰れ牙を砕かれた顔が出てきた。「バ…馬鹿な…この俺が…ここまで一方的に…」「さて、知ってること全部教えてもらうわよ」「勝負はまだついてないぞ…俺には奥の手が…」「あっそ、じゃあ」舞子は山蜥蜴のカカトと顎を海老反り状態にして繋げる。そして天井から吊るす。「てい!」海老反り状態の腹を蹴り上げる。「グアアアアアアアアアッ!」「なんか婦警の格好してこういうことしてると傍から見たらあやしいわね」「このクソ蜘蛛ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」口から炎の塊を吐く山蜥蜴。舞子は難なく躱し顔面を蹴りつける。振り子のように揺れる山蜥蜴の体。天井に激突し戻ってくる。そこを再び蹴りつける。「いい加減観念して吐いたほうがいいと思うけど?それとも私が殺さないからって調子にのってる?」「こんな蜘蛛糸オオオオオオオオオオオッ!!」「あなたにちぎれるかしら?」奥寺舞子の蜘蛛糸は闇の住人であっても簡単にはちぎれない。実在するダーウィンダークスパイダーの糸でさえ炭素繊維の10倍以上の強度を持つ。彼女の糸はそれに加え魔力で強化してある。「その火で焼いてみる?でも私が徐々に焼けていくのを黙って見てるわけないけど」「クソ…こんなはずでは…」「私の事を舐めすぎよ。映画の『Mr.アラクニド2』でトカゲ人間がMr.アラクニドの蜘蛛糸をブチブチちぎってたから勘違いしたとか?」『お見事!』舞子の後ろから声がした。拍手をしている。振り向くとそこには腰にシャツを巻いた肉付きの良い女性が立っていた。「アタシもMr.アラクニドのシリーズ大好きですよ」「誰?」舞子は極細の糸を振り向きざまに張り巡らしている。「アタシはそこに転がってる山崖のパートナーの佐渡川マリといいます。はじめまして奥寺舞子さん」「へぇ…で、殺気向けて魔力がダダ漏れなんだけどやる気なのよね?」「ええもちろん!あなたは確かに強い、まるでMr.アラクニドです。ですけど、Mr.アラクニドも無敵ではありません劇中で何度か敗北しています」笑みを浮かべながら下から睨め上げる佐渡川マリア。「何が言いたいわけ?」「お前もズタボロにしてやるって事だよ!この蜘蛛アマァ!!」口汚くなる佐渡川。舞子は『萌絵に比べたら全然』と鼻で笑った。続く
May 4, 2015
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木城二郎:動きやすいTシャツとデニム、スニーカー速水恭一:動きやすいジャージ、スニーカー(ブランド物)白峰吹雪:白いブラウスにブルーのキュロット野村萌絵:婦警姿。ネクタイが邪魔VAMPIREEYE58「元興寺」二郎、吹雪、恭一は一階に通じる階段の前で立ち止まった。警察署内に似つかわしくないずぶ濡れの着物の女が立っていた。その姿を見て、大きな魔力を感じ戦闘態勢に入る。「ここを通して。吸血鬼側の闇の住人というのなら容赦はしない」吹雪は太刀を八相に構える。「なるほどなるほど…吸血鬼二人を倒したという実力は本物のようだねぇ~流石は白峰家の者ってところかねぇ」「なんだ?濡女か何かか?」恭一が言った。「あひゃひゃひゃひゃ…このワタシが濡女?馬鹿言っちゃあいけないよ。濡女と言やあ牛鬼に仕える妖よ。ワタシは牛鬼になんか仕えてないわぁ」腕を振る女、光る物体が3人を襲う。吹雪は伏せ、二郎は義手で防御、恭一はジャンプで回避する。「何!?」二郎の義手に粘着性の液体が付着している。飛沫の掛かった肩のシャツが煙を上げている。「おやぁ?その義手は何だね?ワタシの体液で溶けないとはねぇっ!」女の舌が伸び二郎に襲い掛かる。義手に舌が巻きつく。「二郎くん!」吹雪は太刀を女に振り下ろす。女はそれを瞬時に伸ばした右手の爪で払い、左手の爪を伸ばして吹雪の右大腿を貫いた。「うっ…」「てめぇ!」恭一が飛びかかる。女は舌で二郎を引き寄せ振り回し、恭一にぶつける。「ぐっ」「なにっ」「ひゃふううう!!」両手の爪を伸ばし二郎と恭一を攻撃する女、咄嗟に躱し急所を避けるも肩と足を貫かれる。「クソッ!つええぞコイツ…まさか今度の吸血鬼か?」「いや…この魔力の感じは吸血鬼じゃないぞ」「あひゃひゃひゃ…白峰吹雪は殺さずに連れてこいって話だけどお前たちは別に何も言われてないからね、遠慮なくぶっ殺してやるよ」女はゆっくりと二人に近づいていく。「はあああああああああああっ!」女の後ろで吹雪が叫ぶ。小瓶の血を飲み、吸血鬼の力を全開放した。「!!」銀光一閃、吹雪の高速の太刀が女に襲い掛かる。両手の爪で受け止めるがたたらを踏む。吹雪は踏み込み追撃の第二閃、横凪の斬撃は女の着物を切り裂く。続いて刺突、女の頬をかすめる。吹雪はさらに踏み込み下からの逆袈裟斬りで女の脇を狙う。「ひゃううっ!」女は相打ち覚悟で口から体液を吐く。吹雪は加速のついた太刀を止めずに左手を離し半身で体液を躱す。ブラウスをかすめる程度で済んだ。太刀は女の二の腕を切り裂き血しぶきを飛ばした。「今の攻撃よく避けたねぇ…」「………」吹雪はブラウスについた体液を凍らせこれ以上の溶解を止める。「はぁっ!」吹雪は手を振り地面に冷気を走らせる。女は跳躍で回避、爪を天井に突き立て体液を纏わせた舌を伸ばして反撃する。バックステップで回避した吹雪は太刀を女に向けて構える。「ひゃひゃひゃ…ワタシの体液は七歩蛇の毒ほどじゃないけど怖いよ~?その刀も溶かしちまうかもよ~?」「(七歩蛇?彼は教会に属していたはず…それにしてもこの女の正体が分からない…これほどの魔力を持つ者…妖狐、土蜘蛛、牛鬼らに匹敵する…)」「うおおっ!吹雪さんから離れろ!」女の横から二郎がバックルを傘状に変形させて突進。「ひゃうっ!」体液を飛ばす女、バックル傘は煙をあげて体液を受け止める。「ウーーーーラアアアアッ!!」二郎の影からワーチーターに変身した恭一が飛び出す。空中で体を折り曲げバネの如く力を溜め、逆関節の両足で蹴りを放つ。虚をつかれた女はまともに恭一の両足飛び蹴りを受けて吹き飛ぶ。交通課の部屋の扉をはね飛ばし床を転がった。「へっざまあ見やがれ!」―警察署一階。奥寺舞子と野村萌絵は東西に別れて探索していた。東棟を進む萌絵、立ちはだかるパワースーツを全て叩きのめしていた。「いやぁんせっかくの制服が汚れちゃった」「汚れどころじゃ無くなるぜ」「あ?」現れたのはタンクトップにアーミーパンツの大男。髪はドレッドヘアーを後ろでまとめている。「牛鬼、俺はよぉ力じゃ誰にも負けねえって思ってるテメエが許せねえんだよな」「へぇ~つまりそれって~………喧嘩売ってるって意味だよな?」萌絵の髪が持ち上がる。「俺は元興寺(がごぜ)の道場敏彦(みちばとしひこ)。テメェをギタギタにし、思い上がりだって事を知らしめてやる」「がごぜ~?…ああ、雷神の申し子とか言われて調子に乗った挙句坊主になった奴か」「そのへらず口聞けなくしてやる!ゼイ!」元興寺は右拳を振り上げて萌絵に突進する。風を切る豪腕の一撃が萌絵の顔面を狙う。「オラァ!」萌絵は右拳に合わせて右ストレートを放つ。両者の拳が激突した衝撃波で廊下のガラスが割れる。「そうこなくっちゃなぁ!」「牛鬼に喧嘩を売ったこと後悔させてやる」髪を伸ばし全身を包み込む萌絵。ゆっくりと道場に近づく。萌絵に合わせゆっくりと近づく元興寺。「オラァッ!!」「ゼイッ!」お互いの右ストレートが顔面に命中する。「オラァッ!」「ゼエイッ!」お互いの左ボディブローが命中する。「オラアアッ!」「ゼイヤァッ!」お互いの右ハイキックが首に命中する。「ちっ…」「がははは…ワザとテメェに合わせてやってんだぜ?この意味わかるよな?」元興寺は萌絵の動きを見てからカウンターでホンのわずか先に攻撃を当てている。元興寺は萌絵の動きを完全に見切っていると、攻撃は効かないと言いたげだった。「オラオラオラオラオラオラ!」「ゼゼゼゼゼゼゼゼゼゼゼイ!」ラッシュを繰り出す萌絵、合わせてラッシュを繰り出す元興寺。すべての拳が萌絵より先に命中する。「ガッハッハー!どうしたどうした牛鬼!!」「オラオラオラオラオラオラオラ」打撃を受けながらもラッシュを止めない萌絵。「無駄なんだよぉ」「オラオラオラオラオラオラオラオラ」「いい加減に…」萌絵の目が鋭く光った。元興寺が焦りから拳の威力を増す為に溜めをつくった瞬間を見逃さなかった。「オオオラアアアアァッ!」「がはあああああああああっ…」萌絵の左アッパーカットが炸裂する。今度は元興寺がカウンターをもらう形になった。浮き上がる元興寺の体。萌絵は体を捻り、魔力を全開にして溜めをつくる。「ぶっ飛べオラアアアアアアアアアアアアアッ!!!」渾身の右ストレートが元興寺の鳩尾に命中。体を折り曲げ一直線に廊下を飛んでいく元興寺、コンクリートの壁を突き破る。「グハアアアアア…」「立てよコラ…まだまだ殴り足りねえぞ」「グエッ…ハァハァ…テメェを舐めてたみたいだな…」嘔吐しながら立ち上がる元興寺。「…こっからは全開でやらせてもらうぜ」構える元興寺。体に蛇の紋様が浮き上がる。「来いオラァ!」萌絵の全身を覆い尽くす髪が変形し頭、肘、膝に角が出現する。「オオオラアアアアアアッ!!」右足で地面を2回掻き、ロケットの如く突進する萌絵。足の爪を地面に食い込ませスパイクがわりに使うことによって実現した加速。二歩目で時速300kmに到達する。「ゼイヤー!」萌絵の突進の合わせ手刀を振り下ろす元興寺。時速300kmで迫る萌絵を地面に叩き伏せた。「…んだとコラァ!」起き上がり際にストレートを放つ萌絵、空気を切り裂く豪拳は元興寺の円を描く受けで流される。そしてそのまま腕を捕まれ膝蹴りを食らわされる。「ちっ…」「力だけではテメェを倒すのは骨が折れそうなんでな、技を使わせてもらうぜ」「早速根を上げたか?全身の骨ぶち折ってやる」萌絵は指を組んで鳴らして言った。続く
May 1, 2015
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