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第1日目の夜は少し興奮気味であったが、この前より心配するようなことはなかった。そして大晦日、ベッドに腰掛けてのリハビリを久しぶりに行う。千葉では毎日していたことだが、こちらでのリハビリは、このリハビリは行われていないようだ。久しぶりの端座位に相当の恐怖があったようだ。体が硬直していた。夜は紅白のテレビで大はしゃぎ。適当に眠りながら、見知った歌手の声に反応して、最後まで見てしまった。刺激大、反応大の2日目が終わった。母さんの腰はすこぶる痛い。
2008.12.31
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家に帰るのが分かるのかご機嫌だったと担当看護師さん。福祉タクシーの寝台車に車椅子のまま乗り込んだ祐二、車椅子が特注で大きいため、入るのに一苦労。50分の道々、済まして乗っていた。駅だよ,コジマだよ、と祐二の知っている箇所では、声をかける。首を車窓の右に左にむけることもあった。家の前では胸を叩いて高笑い。幼児のように感情をむき出して、笑う祐二。さあ今日から、4日までの家での暮らし、楽しんで欲しい。意識のつながりがうんと広がって欲しい。「ここで一緒に寝ていいかい」とお父さんがベッドを覗き込むと大きくうんと笑いながら頷いていた。夜みんなでレコード大賞や物まねを見ている祐二、すっかり昔の顔になっていた。
2008.12.30
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今年も年末年始に祐二は家に戻ってくる。看護師さん達も大分そのことを伝えているようだね。もうすぐ家に行くんだよよかったね。というとニコニコ頷いているんだってね。本当に嬉しいと思っているのかい。期待しているようなら、いいのだけれど。昨日はお父さんが祐二に会いに行ったのだけれど、「本当に穏やかになったなあ」って言っていた。久しぶりの自分の家で、紅白一緒に見ようね。祐ちゃん。去年も紅白を最後までみたけど、今年はどんな反応を示すかなあ。歌手も大分新しい人がいるから、わかるかなあ。祐ちゃん、家では、あんたを迎えるためのベッドの整理や昇降機をきれいに整備してまっているからね。看護師さんや介護士さんの代わりをひとりでするのはきついから、家中で協力してもらわなくては。祐ちゃんを介護するのは体力がいるからね。天気がいいといいのだけど。
2008.12.28
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下野新聞の「また笑って」という遷延性意識障害者の家族会を栃木に、というシリーズが始まった第一回に祐二のことが記された。この1年間の見違えるような進歩が記されていたためか、多くの人からよかったね、喜びの便りが届いた。まもなく7年目にはいる今、日に日に、新しい発見があるのは確かだ。だがいつもよい調子でばかりではない。時に2歩進んで1歩下がりすることもあるが、1歩進んで2歩下がることの方が多いのだ。今日、看護主任さんから、祐二を引き受けるかどうか、看護部長さんともども悩んだということを聞かされた。今まで経験したことがない症状の患者を引き受けられるのかどうかずいぶん話し合ったそうだ。これほど進歩が見られるとは想像できなかったという。とても勉強になったと話してくれた。みんなのアイドルだといって、多くの声かけをしてもらえたということが、リハビリの効果にプラスして、祐二の脳に刺激となったのだろう。遷延性意識障害者の受け入れが難しいといわれる時、祐二は幸せをうまくつかんだということになる。引き受けたからといってもだれもがうまくいくとは限らないと主任さんは言った。
2008.12.23
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今日の祐二は穏やかで、ボール投げをバスケットのパスのようにして両手で投げ返してきた。こちらから投げたボールが右肩のほうにいってしまうと、右手では取れないので左手を懸命に伸ばしてボールを拾い持ち替えて投げてきた。すごい。数字の絵本をみて数だけ手をたたく動作をしてくれた。完全に意識がつながっていた。その後携帯に写してある写真を見せると、実に楽しげであった。その数分後、口を開け、一点を見つめる動作が始まってしまった。祐二が別の世界をさ迷う瞬間だ。こちらの声にも反応しない。これが遷延性意識障害ということなのだろう。
2008.12.21
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病院のクリスマスコンサートが開かれた。会場に集まった人たちは、メロディーに馴染みがない本格的クラシックの曲ばかりだったが、音楽を聴くということに大いに意識をゆり動かされること、生の演奏を聴くことはやはり脳にいいように感じた。チェロの響きがいい。院長先生は今日はピアノではなくチェロを担当していた。ちょっと悲しい暗い曲が多く難しかったかな。祐二の足や手をリズムに合わせてタッチしながら聴いた。音楽療法の一つの方法を試してみた。
2008.12.19
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CDを聞きながら、お兄ちゃんの家の棟上だよ、と今日の様子を話しているとき、祐二の目が赤くなり、見開いた大きな目にいっぱいの涙が溢れ、流れ出した。どうしたの、何か悲しいの、と聞くとこっくりと頷いた。こんな祐二を見るのは初めてだ。なにやらこっちも切なくなった。祐二の頭の中に何が動き出したのだろうか。意識が蘇ると自分の置かれた状況を知ることにもなる。それはそれでつらい事になるのだろうなあ。 歯医者さんが往診してくれた。今心配な状況にはないとの事。食事をしていないから,口内はばい菌が付きにくいのだろう。
2008.12.18
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今日は同年代の新聞記者さんが祐二と握手をしてくれた。しっかり握手の手を差し出していた.この病院でのリハビリが、祐二を大きく進歩させてくれていることは、今の祐二が証明しているように思う。個人差はあるだろうが、リハビリの効力はテレビでも紹介されていた。誰もが平等にリハビリが行える仕組みにはならないのだろうか。
2008.12.15
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同室に新人が入ってきた。この人が、大分乱暴な人らしい。祐ちゃんの様子を見にいったとき、お父さんが、看護師さんをひっぱたいたのを目撃したらしい。災難続きなようだ。担当の看護師さんが、祐ちゃんは優しいね。笑いながらたたくものね。だってさ。このごろ本当に穏やかになって顔を見るのが楽しみになってきた。介護してくださる人たちが、みんなで声をかけてくれているおかげです。ありがたいこと。
2008.12.08
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小春日和の病院の駐車場にて、日向ぼっこ。風もなく本当に穏やかな昼下がり、祐二もきもちよさそうにうたたね。ちょっぴり車いすから、ずりさがっていたけど、文句も言わずに薄目を開けていた。『気持ちいいね』に、こっくりと頷く。このところ、以前のようなわめき声は、ほとんどない。今にもおしゃべりを始めそうな顔してる。不思議だねえ。声は出るのになぜしゃべれないんだろう。ベッドでDVDを見た。相変わらず、8時だよ全員集合、では、胸を叩いて喜んでみている。私が笑ってしまう場面では、満面の笑顔、大口開けて笑っている。可笑しいことはわかるんだよね。
2008.12.04
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