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短編集とはいえ、浦沢直樹節とでもいうべきものは何も変わりません。小説の短編の場合、 星新一 のショートショートがその典型でしょうが、「オチ」のスルドサというか、爽快さというかが読後感を決めるところがありますね。 星新一 の 「ボッコちゃん」 の膝を叩きたくなる「オチ」といい、たとえば、 芥川龍之介 の 「蜜柑」 のさわやかな「オチ」が永遠の名作の所以ということになるのでしょうね。( 「蜜柑」はここをクリック してみてください。お読みになれますよ。)
「くしゃみ」
に載せられている数編の短編も、なかなかな「オチ」が用意されているのですが、どっちかというと「旅日記」、「思い出マンガコラム」風の「 L.A.
音楽紀行」」と「親分衆」の二つが面白かったですね。
「アップル・レコード」社
のもと社長との出会いのエピソードなんて、ビートルズの屋上ライヴ、「レット・イット・ビー」の映画になってるあれですが、ジョージ・ハリソンの奮闘ぶりとか、そうは聞けない逸話も書いています。
もうひとつ、面白いのはこれですネ。フランスのマンガ誌に寄稿した短編 「単身赴任
」。横文字だと 「 Solo Mission
」
になるそうですが、日本のマンガと違うのは左から読むんですね。まあ、当たり前といえば、当たり前なのでしょうが、そこが面白かったですね。
「オチ」は、そう来るとフランス人は笑うか、という感じで、ちょっと洒落てましたが、そのあたりはお読みになってということで。
まあ、とはいいながら、「浦沢さんは長編の人であるな。」というのが偽らざる感想でしょうね。でも、読んで損はないと思いますよ。
「あさドラ!(1)」
・ 「あさドラ(2)」
の感想はこちらをクリックしてください。
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