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2023.03.18
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米本浩二「魂の邂逅」(新潮社)​
2018年 読売文学賞 をとった 『評伝 石牟礼道子――渚に立つひと』(新潮社) 米本浩二 が、題名の上では 石牟礼道子 と、彼女の、文字通り生涯にわたる伴走者であった 渡辺京二 との関係を、 「魂」の出会い として描いているということなのですが、読後の印象では、晩年のお二人に対して、独特のポジションに立つことのできた 米本浩二 という「書く人」が、そこにいてしまった結果、書かずにはいられなかった、 渾身のルポルタージュ という印象でした。
​​​ まあ、下世話に言えば、あの、 石牟礼道子 渡辺京二 「愛の軌跡」 と、その 「わかれ」 を、
そこまで書いちゃっていいの?
​ といいたくなる暴露本といえないこともありません。実際に、晩年のお二人の傍に立って、その目で見たことを書いているのですから、迫力満点です。​​​​​​​​​
 とりあえず目次です。
 ​ 目次

1 道子の章
2 京二の章
3 魂の章
4 闘争の章
5 道行きの章
6 訣別の章
​  2023年3月現在 では、 石牟礼道子 の闘病と 二人の永遠の別れ を書いている 「訣別の章」 で、ベッドに寝たきりになった 石牟礼道子 の下の世話までしながらも、結局、あとに残された 渡辺京二 も亡くなってしまったということを思い浮かべずに読むことはできませんが、 石牟礼道子の死 の直後、インタビューを求められて断った ​渡辺京二の発言​ には、やはり心打たれました。
 彼が、その時、何といったのか、
「そうか、そりゃあそうだよな。」
​ ありきたりですが、ぼくは、ことばにすれば、そう思いましたが、そのあたりに興味を感じられた方は本書を手に取られて、確認していただくほかありませんね。
​ で、今回は 「魂の章」 から、二人の出会いの一端を引用して、紹介します。​​
​ 道子と京二の魂の邂逅は、世俗的には、すなわち近代社会的視点からは「不義」と見なされる。二人とも近代法に基づいた配偶者がいて子供もいる。引用した文章から分かることは、道子が渡辺に「責任」を求めたことだ。(P118)

 どうかどうか、お子さまたちとあつこさまのこと、私はどんなことでもいたしますから。おねがいします。


 あなたがその責任を僕に誓わせてくれるひとであることに、僕は感謝すべきなのです。


 どこへなりともお連れになって下さいあの月がオレンジにくづれているから

 われにきこえし息くるしげにながければおそれを持ちて微かに身じろぐ
 くづれ去る刹那の如きを保ちおりわが前にかぎりなき交錯あり
 魂を奪いし覚えはないと云うに地の下に来ておとこは去らぬ
 変調の楽章はまだ鳴りひびきふと予感するわれの終焉
 身じろげば闇となるべしわれをめぐり螺旋の青はいまかがやけり

 どの短歌も該当しそうな気がするのが道子の怖いところである。どの歌でもいい、これを道子の甘い声で朗誦されたら、男は悶絶するしかないであろう。(P120)

​ 二人が、あくまでも 「魂」 で出会ったというのが、著者のモチーフですが、肉体の交わりよりも、よっぽど大変な関係だったようです。
 まあ、こういう本の案内は難しいですね。そうであったろうと予想はするのですが、まあ、お読みになっていただけば、少なくとも、 米本浩二 どこまでどう書けば? ということを考え抜いて書き下ろした力作であることに納得なさると思いますよ。
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最終更新日  2023.03.18 00:22:07
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