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「もう1本も見よう!」 と思った ベルギー の バス・ドゥボス という監督の、もう1本が、この作品 「Here」 です。見たのは2024年の3月の31日(水)です。もう20日も前なのですが、感想を今ごろ書いています(笑)。
「いいよ!いいよ!」 と、先に見て騒ぐのを聞いて、自分も見てきた チッチキ夫人 との同伴鑑賞でした。
「あれってルーマニアやった?」
「違うわよ、ルーマニアから、あっこに出稼ぎに来てはるんやんか。」
「女の人は中国人?」
「顔はね、アジアの人。」
「中華料理屋さんやから、中国の人かな、いう感じやったな。」
「でも、あっこで生まれ育ってはったみたい。」
「苔の研究とか不思議やんな。顕微鏡写真。」
「でも、それと一緒にお日さんの光が漏れてくる、木立のシーンがあったやん。あれが、ものすごく自然でよかったわ。」
「パーフェクトデイにも同じようなんがあったやん。」
「あのな、あの映画な、ウソくさかってん、私には。」
「えっ?どういうこと?」
「役所広司さんには、別に文句はないねんけどね、まず、トイレの掃除の仕方がウソ臭いねん。」
「どいうこと?」
「職場のトイレ掃除とかしたことあったらわかると思うねんけど、床のゴミ、素手で拾ってはったやろ。帰りにお風呂に入らはるシーンで説明してはるつもりかもしれ知れへんけど、私やったら、手袋して拾うし、繰り返し手を洗う気がするし、だから、ピカピカのお便所やけど、あそこを使う気がせんかってん。それに、役所広司が持ってるカセットが、妙に価値があるのも変やなって。あの人、金持ちやんって。」
「なんかを捨ててきた男をしゅじんこうにしてんねやろ。」
「でも、今日の男の人はちがうねんよ。普通の人やん。」
「冷蔵庫の残りもんでスープとか?普通?」
「そうそう、あれすごくジーンときたわ。」
「一人者の料理?」
「いや、そうやなくて、暮らしてた国というか、故郷の普通の味のもんを知ってはって、出稼ぎ先で、自炊してはる時に、それがご馳走で、それを、仲間の人や、世話になった人に配って回ることが自然なんよ。」
「歩いている林の木立を見上げて見える光のシーンも自然?」
「そう、そう、なんか、パーフェクトデイやったら、主人公の、なんかを象徴するようになシーンのために撮ってて、わざとらしいと思うんやけど、この映画の木立は、あるがままなんよね。」
「ふんふん。」
「男の人と女の人の出会いも、なんか、事件が起きそうなのにそのままで、そやから、女の人が最後に男の人の名前もわからへんというシーンが、ものすごくいいなと思ってん。」
「そうかあ、ヴェンダースのは、あれは、あれで、ボクはよかったけど、そうやなあ。」「ちょっと、田舎に帰るけど、冷蔵庫に野菜とか遺ってたからスープ作ってん、食べて、いうて、スープ作って知り合いに配るってすごくない?」
「そうやなあ、ありへんな。」
「みんな、違うとこから来て、ブリュッセルって、ベルギー?、あっこらへんに暮らしてる、いろんな人を描いてはる目線が自然なんよ。」
「苔の研究なんて、変ちゃあ、変やけど、不自然とちゃうもんな。」
「あのね、でもね、わたしはこの前のおばさんの話の方が好きよ。」
「そうなん?」
「そんでね、パーフェクトデイやけど、畳の部屋を歩く時の摺り足の音してたヤロ、あれはよかった思うわ。」
「足音がか?」
「いや。ほやから畳歩く時の足が摺れる音よ。」
「うーん。それは小津かもな?」
と、まあ、帰り道の会話の実況ですが、二人とも、納得だったようですね。
バス・ドゥボス監督
に 拍手!
でした。 若い監督さんらしいですが、映し出される人の姿にウソがないというか、 チッチキ夫人
が 「普通」
といってましが、文字通り普通の人の姿が映っていて、事件なんて何も起きないのですが、そこがいいなあと思いました。
ああ、それから、話に出てくる パーフェクトデイ
は、昨年、2023年の暮れに話題になった ヴェンダーズ
の 「パーフェクト・デイズ」
です。彼女は一人で見に行きましたが、帰ってきて首をかしげていました。ちょっと、そのあたりのことが、この日はことばになったようです。
ボクの感想は題名をクリックしてみてください。
監督・脚本 バス・ドゥボス
撮影 グリム・バンデケルクホフ
音楽 ブレヒト・アミール
キャスト
シュテファン・ゴタ
リヨ・ゴン
サーディア・ベンタイブ
テオドール・コルバン
セドリック・ルブエゾ
2023年・83分・G・ベルギー
原題「Here」
2024・03・29・no051・元町映画館no236
追記
ところで、このブログをご覧いただいた皆様で
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