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今回はウチョウラン(羽蝶蘭)の植え替えです。去年植え替えたばかりなので、妥協すればゼニゴケの幼生で黒く変色した表土を交換するだけで、もう1年辛抱させてもいいのですが、球根(バルブ)の様子も確認したいので、大盤振る舞いで植え替えることにしました。去年秋には球根は6個ありましたが、春になっても5株しか芽出ししませんでした。今回掘り出してみると、6球を回復していました(円内)。この内、上段の3個は無事に夏越しできれば・・・の話ですが、分球しそうです。家族が増える(かも知れない)というのは、嬉しいものです。 元の5号陶鉢をきれいに洗浄し、ウチョウラン専用の用土に少量の固形培養土と化成肥料一つまみを混ぜたもので植え戻しました。冬の冷え込みには割合強い方なので、春の芽出しや花期は心配する必要はないと思うのですが、問題はやはり夏越し・・・ だな。
2012年10月31日
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今回は日本シュンラン(春蘭)・「天紅香」の手入れです。現在のポットに植付けて2年経ちました。表土に被せていたミズゴケは、当初はベージュに近かった色が、コケの幼生で黒褐色に変わってしまいました。このまま放置すると、暖かくなる頃には一面ゼニゴケに覆い尽くされてしまいます。もう一つ、画像の左に見えている3芽は既に成熟期を終えて枯れるのを待つだけなのですが、思い切ってこれを切除することにしました。 手入れに先立っての観察で、来春開花する花芽が3芽確認できました。我が家にやって来て数年(詳しい年数は忘れてしまいました^^;)、やっと日の目を見ることができそうです。花芽を傷付けないよう、慎重に用土を排出しましたが、特段用土の疲労はなかった様子でした。次に古株の切除ですが、想像以上にバルブの結合が固く、切り離しには骨が折れました。 ポットをきれいに洗浄した後、常用の配合比の用土に固形培養土を加えたもので植え戻し、表面に新しいミズゴケを張って作業を終了しました。作業の過程で花芽へのストレスはなかった筈なので、来春への心配は必要なかろうと思います。半年後が楽しみです。
2012年10月30日
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原種ネリネ(Nerine.undulate)が開花期を迎える前に植え替えようか・・・と、プランタを引っ張り出したところ、何と花芽が顔を出しているではありませんか。これでは今植替えを強行すると、軟弱な花芽を損傷してしまいかねません。ということでやむなく(実は、これ幸い・・・かも)秋の手入れは見送ることにしました。花後の1-2月、土いじりや水仕事を一番したくない時期にやり直すことになるかもしれません。 この花、南アフリカ原産でヒガンバナの仲間ということですが、12月から1月にかけて咲くことで、殺風景な冬枯れの我が家のベレンダに、一時的ですが華やぎをもたらしてくれる貴重な存在です。この状態の花芽が開花するまで、過去の例では3週間から4週間かかっています。今年は早ければ11/20前後の開花になるかと思いますが、株の太さなどから推測すると、今年はそこそこ豊作になるかも・・・などと、捕らぬタヌキが太り始めています。
2012年10月29日
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一昨日残した作業の続きです。プリムラ・マルギナータの定植と種子2点の種を蒔くことにします。プリムラの方は黄変した葉を切除して、現時点で元気そうな葉だけを残しました。あと1ヶ月もしない内に全て枯れるのですが、ま、その辺は気休めですが暫く残すことにしました。新居は5号の陶鉢で、深さはこれまでと大差ありませんが、面積は2倍以上になります。常用の配合比の用土に固形培養土少々と化成肥料をを一つまみ混ぜて植え付けました。出来上がった様子は、首がやたら長いように見えますが、これでも塩ビポットの時より1cmほど深く植付けています。この次の植え替えの際には、もっと深いポットに切り替えて、もう一息深く植える必要に迫られるかもしれません。 もう一つの種蒔きの方は、用土を篩にかけて一回り小粒のものを選別して使用しました。配合比率は同じで、肥料はこの時点では混ぜていません。種子は数えてみると2点とも10粒ちょうど入っていました。3.5号の塩ビポットに適当に散らせて蒔き、軽く覆土して一丁上がりとしました。
2012年10月28日
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今年も夏の暑さを凌ぎ切れず、姿を消したものがたくさん出てしまいました。この時期は秋の手入れと共に、欠員補充の時期でもあります。ということで、今回は第1次補充として札幌の業者さんから調達しました。画像の2点はいずれもサクラソウの仲間で、左はネムロコザクラ(根室小桜)、右はプリムラ・マルギナータです。この他に種子2点も同時に調達しました。 当日中に全てを定植はできませんでしたが、取り敢えず1点、ネムロコザクラのみを定植しました。塩ビポット内はかなり根が回っていましたが丁寧に解して、常用の用土で4号陶鉢に植え付けました。何とか無事に定着しますように・・・・ 残りの苗と、種子2点は今日中に処理するつもりです。
2012年10月27日
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今回は黄葉の始まったアポイギキョウの植え替えです。現在のポット(6号)に植え付けて既に3-4年が経過してしまいました。土壌はかなりお疲れで、赤玉土は微塵化がかなり進んでいます。加えてこの夏の低気圧の通過に伴う強風でポットが吹き倒されてしまい、その衝撃で用土が5cmほど浮き上がって戻らなくなってしまいました。幸か不幸か、根が回り切っていて土壌が崩れなかったことで大事には至りませんでしたが、この際株分けも行い株立ちの軽量化も図ることにします。 黄葉の始まった地上部は全て刈り払い、土壌を取り除くと野球のボールほどに肥大化した塊根が出て来ました。この塊根を切り分けたいのですが、「ここなら安全」と言えそうな切り分けの手掛かりが見つかりません。かなり乱暴なやり方にまってしまいましたが、エイヤッと切り離して、何とか3つに分割しました。一番大きい塊根は、これまでより少し大きめの7号ポットに植付けて作業を終了しました。残る2つの落ち着き先は、1つは元の6号ポットに、残りは露地植えにして一件落着となりました。
2012年10月26日
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今回は我が家にやって来てちょうど2年が経過した、白花・四季咲コマクサ(駒草)の植え替えです。ポットには沁み出した水分の気化熱により、自身の温度を下げることを期待して素焼きの陶鉢を選んだのですが、この水分が裏目に出てカビが繁殖するようになってしまいました。今回は用土の総入れ替えと共に、カビの元になっている陶鉢も変えてしまうことにしました。 用土の疲労は比較的軽微で、土壌だけに着目すればもう1年我慢させてもよさそうな状態でした。ただ今回は転居が目的なので、敢えてこのポットの用土は破棄して、株だけを掘り出すことにします。株は大きく2芽に分化しかけていますが、現時点ではかなり固く結び付いています。ということで今回は株立ちはそのままにして、ほぼ同サイズで釉薬のかかったポットに植え付けました。用土は常用の配合比の用土で、固形培養土と少量の化成肥料を加えています。
2012年10月25日
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今回は来春に向けての”期待の星”・キクザキイチゲ(菊咲一華)の植え替えです。この春の芽出しの時点で、過密気味であることは理解していました。合わせてこの点の対策(=分割)も行うことにします。 主が深い眠りに就いている隙を突くように、雑草どもが大きな顔でのさばっています。画像の左は野芥子、右の小さいのは白花タンポポです。これらはいずれも”駆除”という処置になります。鉢の側面を軽く叩いて土壌を緩め、鉢を傾けると、土壌はサラサラと落ちてキクザキイチゲの塊根が溢れ出るように姿を現しました。一つ一つに来春新芽となる越冬芽が用意されています。これらを全て掘り出し、大雑把に2つのグループに分けました。一方を元の陶鉢に、残りを別のプラ鉢に定植することにしました。常用の配合比の用土で埋め戻して作業は終了となりましたが、プラ鉢に植え付けた方は来年秋までに花壇の土壌改良を進め、路地植えに切り替えるつもりです。
2012年10月24日
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今回は長い間手入れを怠って来たスズランの手入れです。元々は1芽から出発したのですが、次第に株別れして7芽まで増えてしまいました。既に4-5年は経ったように思うのですが、これまで一度も花を付けたことはなく、期待裏切り度では5本の指に入る強情者です。 用土に少量の軽石を混ぜている性もありますが、経年変化で表面はかなり白っぽく変色してしまいました。株を掘り起こしてみると、根が回り切っていてかなり深刻な状態になっていました。何とかヒゲ根を解して、株をバラバラにしたかったのですが、元は1株だっただけに地下では塊根が一つに繋がっていました。このままにしておく訳にはいかないので、ダメージの少なそうな部位を選んで、エイヤッと4つに切り分けました。4つの構成は1芽が2個と2芽、3芽の塊で、これ以上分割する度胸はありませんでした^^。新居は一回り大きな7号プラ鉢とし、常用の用土に固形培養土と化成肥料少量を混ぜて植え付けて作業を完了しました。
2012年10月23日
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今回は雪割草・紫二段のチョイ手直しです。この子は今年6月に我が家にやって来て定植したばかりなので、用土の疲労は殆どない筈です。ただ、表土には一面ゼニゴケの幼生が広がって、黒く変色し始めています。ということで、この秋の手入れは表土を数mm剥ぎ取って、新しいものに交換するだけに留めます。 昨年、雪割草全般に猛暑と強烈な日差しによる葉焼けで、全点”葉なし”で秋を迎えるという悲惨なことになってしまいました。今年は1点を除いてこうした被害を出すこともなく、無事に秋を迎えることができました。この子も人並みに葉を揃えていて、中心には大きな越冬芽を用意しています。この時期葉柄は硬くて脆くなっているため、乱暴に扱うとポキンと折れてしまうことがあります。で、慎重に葉っぱを持ち上げ、変色した表土を掬い取ります。その後、減った分だけ新しい用土を補って作業は終了しました。 開花の順番はどうなるか分りませんが、雪割草は早ければ1月の半ばには開花が始まります。という意味では、この個体は新春を迎える準備が整ったことになります。綺麗に咲けヨ!
2012年10月22日
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今回はシラネアオイ(No.2)の健康診断を兼ねた植え替えです。春の芽出しの頃から軟弱で、入梅の頃には葉を落として姿を消していました。その隙にこぼれ種から発芽したカナダオダマキが、主の休眠中をいいことに、大きな顔をしてのさばるようになってしまいました。このエイリアン(?)は駆除・・・という判決です。 主は生存中ということを前提に慎重に用土を崩して行くと、ジリ貧ながらも何とか生き延びていました(円内)。次の春に向けて些少ですが越冬芽も用意してあります。用土の疲労はさほど進行してはいませんでしたが、住人の勢力復活を期する意味で、全面的に新しいものに入れ替えることにしました。いつものように常用の配合比の用土に、固形培養土適量と化成肥料少量を混ぜたもので埋め戻して完~成ということにしました。この塊根のサイズでは来春いきなり「お花見」という訳にはいきそうにありません。来年1年はリハビリ期間と覚悟して、体力回復に当らせることにします。目標は、せめて盛夏を過ぎるまで葉や茎が生き延びられるよう、それに見合う地力を付けさせることです。
2012年10月21日
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今回取り上げるのは青花ホタルブクロ(蛍袋)の植え替えです。”青花”とは言いながら、本当の所は鮮やかな紫・・・というのが正直な表現なのですが、ま、その辺は大人の事情でそのまま話を進めることにします。 話が脱線しかけましたが、最後の植え替えから2年余りが経過して、用土はお疲れの局地に達している上に、表土の一部にはゼニゴケが侵食し始めています。それだけが原因ではなさそうですが、株の勢いはジリ貧です。今年は用土を全面的に新しいものに交換し、肥料も少々奮発することにします。常用の用土(赤玉土3:鹿沼土2)に、固形培養土1と緩効肥料も少量混ぜたもので植え戻し作業終了としました。来年には草の勢いは回復する・・・という前提で(根拠はありませんけど ^^)、2芽を少し離して植付けてありますが、果たして期待通りにことが運んでくれるかどうか・・・ 余談ですが7月上旬に持ち込んだ白花ホタルブクロの方は、露地植えにしているのですが、猛烈な勢いで増殖しており、早晩規制対象になりそうな雰囲気です。
2012年10月20日
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今回は”不気味3兄弟”の一角を占めるユキモチソウ(雪餅草)の紹介です。最後の植え替えから既に3-4年が過ぎてしまいました。早々と休眠に入った主人を脇に押しやって、昨年こぼれ種から発芽したアポイギキョウがポットの中心でふんぞり返っており、更に表土は全面がゼニゴケに侵食されています。用土もかなり疲労しており、今年はこれを全面的に更新します。 用土を掘り返してみると円内のような球根が出て来ました。直径は凡そ7cmで、我が家にやって来た頃と殆ど大きさは変わっていませんが、7号ポットではこの程度がベスト、かつ限界かもしれません。この他にピーナッツ大の小玉が4球ほど出て来ました。常用の用土に固形培養土と化成肥料を少量混ぜた用土で、中心に大玉、周辺に小玉4個を配して埋め戻し、作業を終了しました。 尚、エイリアンのアポイギキョウについては、初代が一つの株で白と紫の花を同時に咲かせるのに発芽から3-4年かかったところを、この個体は発芽2年目で達成したという功績(?)に免じて、露地に植え替えて残すことにしました。
2012年10月19日
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大文字草が開花しました。この個体には「天輝」という銘が付いています。この花のルーツに当る花は、先般の黒部峡谷・下の廊下を徘徊した際、標高1000m前後の岩場でたくさん見掛けました。私が徘徊する範囲内では、自然界で見られるのは白花だけですが、園芸種としては実に多様な色や弁の形状のものが出回っています。購入に当り参考にしたカタログ画像では、もっと暗い赤だったのが気に入って購入を決めたのですが、いざ開花してみると赤が鮮やか過ぎて、正直な話少々ガッカリ・・・といった気分がないでもありません。ハズレ・・とは言え我が家に興し入れした以上、この先は長~いお付き合いをして行くことになります。 この品種はユキノシタの仲間ということなのですが、生命力という点では遠く及びません。過去にの何度か類似品を購入したことがありますが、なかなか夏越しできず姿を消してしまい、新顔のこの子以外は1点も残っていません。夏越しという、初歩中の初歩が課題と言う、いささか情けないところからのスタートになりますが、次の秋にもこの花が見られるよう頑張ってみることにします。
2012年10月18日
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今回はトキワホウチャクソウ(常盤宝鐸草)の植え替えです。この品種は昨年冬購入してこのポットに定植したもので、ものぐさ園芸家としてはこのままでもう1年我慢して欲しいところなのですが、今年の芽出しがポットの端に偏り過ぎてしまったことで、この際中心寄りに移動させることを目的に植え替えることにしました。 株を掘り出してみると、親株に引けをとらないサイズの越冬芽が用意されていました。これなら来春花を付けるのは高望みし過ぎとしても、今より大柄の株は期待できそうです。常用の用土に固形培養土を適量配合し、化成肥料も少量加えて植え戻して、一丁上がり・・・としました。
2012年10月17日
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今回紹介するのはショウジョウバナカ(猩々袴)の大株です。我が家にやって来て5年経ちましたが、この間1回植替えを行っただけで、かなり冷遇されている方に属します。この10号ポットには家主のショウジョウバカマの他に、ユキノシタ、カナダオダマキなどが居候しており、季節によっては居候が主人より大きな顔をすることも珍しくありません。今回は巨大化した株の分割を兼ねた植え替えと、居候どもの駆除を行うことにします。 ポットの胴を軽く叩いて裏返すとスポッと抜けましたが、根は回り切っていてポットの形を写した様に塊になっていました。竹串、ピンセット、フォークなど小道具を総動員して、絡み合った根をほぐしました。この時居候どもは千切っては投げ、千切っては投げ・・・という具合で、今回は再利用は一切考えません。さて、株の分割の方はそうそう簡単ではなく、等分という訳にはいきません。いくらか不揃いは良しとしてエイヤッと切り分け、もう1サイクル(2~3年)元のポットで暮らして貰うことにして、新しい用土で植え戻しました。今年の開花期、込み合いが災いして、花茎は放射状に伸び上がってしまいましたが、次のシーズンには大半の花茎は垂直に立ち上がれるものと思います。
2012年10月16日
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今回紹介するのは、「今年こそ」「今年こそ」と思いつつ先送りし続けた雪割草の”二段・紫ふきかけ”の植え替えです。一昨年、昨年と2年続けて葉っぱを全て失い、表土の上にチョコンと越冬芽だけが鎮座する、寒々とした姿を晒していたのですが、今年は強烈な日差しへの対処もうまく行って、こんな賑わいが実現しました。少々大株になり過ぎたきらいがあるので、植替えを機に株分けを行うことにしました。 株を掘り出すとポットの形に根が回り切っており、ヒゲ根のほぐしにはかなり骨が折れました。塊根の繋がったところを、大体3等分になるように切り分けたいのですが、そうそううまい具合には株は括れていません。やむなく根や株に最もダメージが少なそうなところを、「エイヤッ」と切り分けた状態がコチラ。3等分とは言えませんが、まあ、こんなもんでしょう。続いて空きポットへの植え付けです。常用の用土で植付けて一丁上がりということにしました。これで来春の楽しみが増える訳ではありませんが、夏越しに失敗して枯死・全滅するというリスクは分散できることになります。
2012年10月15日
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黒部だ、廊下だと浮かれている間、秋の手入れの手が止まってしまいましたが、止まりっ放しでボヤボヤしていると寒風が吹き始めてしまいます。復帰初仕事はコシキジマシライトソウ(甑島白糸草)の種蒔きになってしまいました。 既に株別れで株数は必要数には達しているのですが、折角この春開花して種子(円内)を結んだものを、野晒しにして朽ち果てさせるのは忍びない・・・ということで、採取して蒔いてみることにしました。種蒔き後のポットの様子はコチラ。発芽すれば”メデタシ”、しなくても特段困ることはない・・ということで、いささか緊張感に欠けるのですが、来春に向けて管理だけはしっかりして行くつもりです。
2012年10月14日
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十字峡を後にして10分ほど進むと昨年10月に大崩落を起こした現場に差し掛かります。幅30mほどの岩盤がスッポリ抜け落ちるように崩れてしまい、長い間通行できない状態が続いていましたが、関係者の尽力で上画像のような桟道が取り付けられ、通行が再開されています。 その後も掘削路は延々と続きます。黒四ダムまで残り10kmほどのところが白竜峡と呼ばれるエリアで、黒四ダムから下流ではこの辺りの川幅が最も狭くなっており、川幅は10mを切るようになります。ここに来て黒部本流の流れが次第に白濁し始めました。十字峡を通過した頃には、きれいに澄み切っていたのと比べると様変わりです。原因は黒四ダムの観光放水が始まった影響のようです。白竜峡通過後も掘削路くぐりや崩落しそうな現場を高巻きで迂回する苦難のコースは延々と続きますが、通路と谷底の平均的な高度差は10m前後まで縮んで来ました。 本流に流れ込む大きな支流、内蔵助谷との合流点まで来ると、黒四ダムまでは1時間半を残すだけになります。ここで昼食を兼ねて少し長めの休憩を取ることにしました。ある人は調理を始めるし、ある人は沢水でタオルを濯ごうとして嵌ってしまう(深さは膝上ぐらいでしたが・・・)などと、40分ほどリラックスした時間を過ごし、最後の歩きにかかりました。40分ほど歩いたところで、対岸の山腹に人工の施設が目に入るようになります。更に20分ほど歩き、本流の屈曲部を通り過ぎたところで、巨大な黒四ダム本体のシルエット(下画像)が目に飛び込んで来ました。一同(5名)から歓声が上がります。ダム本体から500mほど下流で、本流に架かった橋を渡りますが、観光放流の飛沫が雨のように頭上から降り注いでいました。 河原からダム堰堤までは高度差200mほどの急登をこなさなくてはなりません。長い間水平歩道を歩いて来た足腰は、平地歩きに馴染みきってしまったのか、この最後の急登は実に応えました。太腿が攣りそうになるのを宥めつつ歩くこと30分、案内板の示すままトンネルに導かれて、トロリーバスを見掛けたところで、今回の歩き旅は無事に終了しました。 今回行動を共にしして来た方々とは、それぞれ行き先が異なるので、ダムの堰堤上まで移動したところで別れました。この方々はルートの途中で出会って、何となく一緒に行動して来たのですが、お陰様で実に楽しい山旅になりました。この場を借りて改めて御礼を申し上げたいと思います。 ≪前の記事
2012年10月13日
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さて、2日目です。朝5:30、朝食は明るくなってから摂ることにして、そそくさと阿曽原小屋を出発しました。小屋の裏手の急勾配を100mほど登ると、またもや平坦な巻き道になります。1kmほど歩くと、今度は急勾配の下りになり黒部川の本流脇に降りたちます。川沿いに少し歩くと仙人ダムに着きます。この頃にはすっかり明るくなっていました。ダムの堰堤を通って対岸(右岸)に渡りますが、この堰堤上で朝食を済ませました。 そのまま右岸を1kmほど進むと吊橋があり、これを渡って再び左岸に戻ります。吊橋は人の足の部分に板が張ってあるだけで、谷底が透けて見えるので、結構な高度感が味わえます。この後、黒四ダム直下まで、ひたすら左岸を歩くことになります。吊橋を渡るとすぐに樹林に入るため、S字峡と名付けられた足下の黒部本流の様子は窺い知ることはできません。対岸の山のどこかに黒四ダムから引いた水で発電する地下発電所があるらしいのですが、一般の通行人が目にできるのは、送電線がトンネルから鉄塔に切り替わる所だけです。 黒四地下発電所を過ぎた辺りから再び峡谷沿いに進むことになります。切り立った岸壁に、律儀に水平に掘削された歩道は、カーブで山塊の裏に消えるまで延々と続きます。この辺りは歩道と谷底の高度差は20mから100m、昨日通ってきた場所と比べて落ちた時の危険度に大差はないのでしょうが、高度から来る緊張感はかなり軽減します。岩盤崩落などで掘削部分が失われた地点には、昨日の水平歩道と同様に丸太の桟道が敷設されています。こうしたスリリングポイントを辿ること1時間余りで、我々アルキニストの憧れの聖地・十字峡(下画像)に到着です。棒小屋沢、剱沢が黒部本流と一点で合流している、このコース屈指のビューポイントです。画像右下から左上に向かう流れが黒部本流、右上から流れ込むのが棒小屋沢で、水流は痩せ細っていますが、これは途中で取水されているためです。この流れを遡ると鹿島槍や爺ヶ岳に行き当たります。そして左から流れ込んでいるのが剱沢で、こちらの上流には剱岳が鎮座しています。来年以降の話になりますが、こうした山々に裏側からアタックしてみたいものです。≪前の記事 次の記事≫
2012年10月12日
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サラシナショウマ(更級升麻)の生き残りが開花しました。昨年と比べて1週間遅れの開花ですが、まあ、これぐらいは誤差の範囲です。問題は本来純白の筈の花が、今年はかなり赤みを帯びてしまっている点です。日焼けの影響かと思うのですが、何分にも大柄な野草なので遮光対策も思惑通りに運ばず、こんな結果を招いてしまいました。 盛夏を迎える前までは、大量の花穂を見せていたのですが、気温の上昇と強烈な日差しに負けて、一つ、また一つという風に姿を消してしまいました。昨年までと同じ歩みですが、被害のレベルで言えば今年は頭ひとつ抜けており、開花できそうなものはこの1本だけです(泣)。何かいい遮光の方法はないものかネ~・・・
2012年10月12日
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帰りの都合もあって今回はアルペンルートの西の基点・立山駅の無料駐車場に車を置いて、黒部峡谷の入口・宇奈月温泉までは電車で向かいました。ここから下の廊下の出発点・欅平まで、お馴染みのトロッコ電車(上画像)で向かいます。紅葉最盛期までまだ10日ほどあるためか、トロッコはガラガラで、私に指定された車両は乗客1人という状態でした。ガタゴトと揺られながら、1時間15分ほどで終点・欅平駅に到着。 ここからウォーキングの始まりです。のどかな序奏などはなく、いきなり急勾配の山道が始まります。ヒーヒー、ハーハーと高度差350mほどを稼ぐのに約1時間、標高950m付近でやっと平坦な登山路に入ります。これが「水平歩道」の始まりで、この先9km近くは最大でも50m程度のアップダウンしかありません。暫くは広葉樹の森ですが、この森が途切れたところから絶壁コースが始まります。ここから約3時間半、アドレナリン出まくりの第1級のスリルとサスペンスが続きます。 岩盤部分には、何とか人が通れるように「コ」の字型や「L」字型に歩道が掘削されています。この様な掘削路の部分では、余程身体を乗り出さないと、自分の立ち位置から崖下の様子を見ることはできませんが、谷を迂回した対岸のコースを見ると、悠に200mはありそうな崖です(下画像)。それを見せられると、今自分がどんな場所にいるか容易に想像がつき、またまたアドレナリン増量ということになってしまいます。 一方、軟弱そうな岩盤部分や掘削部分が岩盤崩落などで失われた部分には、丸太で組んだ桟道が敷設されています。桟道からは丸太越しに谷底まで見通せるので、高度感は跳ね上がってしまいます。因みにモデルとして画像に登場戴いたのは、京丹後市から来たというIさんですが、この方とは1日目の水平歩道のほぼ全域を一緒に歩き通しました。 約5時間歩いて、1日目の宿泊先・阿曽原温泉小屋に着きます。手続きを済ませて、さて温泉へ・・・と行きたいところですが、浴槽は一つしかないため男女で1時間交代の利用になります。小屋から温泉までは、そこそこ急な道を5分ほど歩かなくていけませんが、きれいに管理された温泉で、十分満足できました。≪前の記事 次の記事≫
2012年10月11日
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10/9-10の2日間、黒部峡谷・下の廊下を徘徊して先ほど(0:30am)戻って来ました。1日目は黒部峡谷トロッコ電車の終点・欅平(けやきだいら)から阿曽原温泉小屋まで、2日目は阿曽原から黒四ダムまでの全工程30km余りのスリルとサスペンス(?)に満ちたコースです。 このコースは関西電力が黒部川にダムを建設するために、V字型やU字型の切り立った峡谷沿いの断崖を、カタカナのコの字型にくり抜き、資材運搬用のルートを開拓したのが起源になっています。画像は全行程のほぼ中間点、白竜峡の上手付近です。道幅は40~50cmほどあり、よろけたり躓いたりしなければ、歩行に不自由はありません。歩道部分から谷底までの高さは画像に箇所で10mほどですが、最大で200mに達するところもあります。小屋の案内によると、天井部分は凸凹があり、頭をぶつけてタンコブを作る人が絶えないそうで、ヘルメットを着用するなど、いつもとは一味違う重装備になってしまいました。現地の詳しい様子は続報で紹介することにして、取り敢えず今から寝ることにします。 次の記事≫
2012年10月10日
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今年のリコリスは、何とも情けない結果に終りそうです。5品種(4色)、40個を越える球根のうち、僅かに2個だけが花を付けましたが、残りは殆どやる気を示さないまま、続々と葉っぱを伸ばし始めました。こうなってしまった株は、もはや花の可能性は皆無で、1年後を待つ他はありません。このまま最悪のケースを辿られてしまうと、開花率5%割れという大凶作の記録を更新することになってしまいます。とは言いながら、まだ全く動きを示していない球根が数個残っています。彼らには何とか一花咲かせて欲しいという願望はありますが、ここまで季節が進んだ今、多くを期待するのは酷かもしれません。あ~あ(溜息)
2012年10月08日
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今回の対象は”秋の手入れ”というより、調達したまま放置していた新顔を、改めて定植しただけ・・・というのが正しい表現になります。品種はダイモンジソウ(大文字草)で、「天輝」という銘が付いています。小さなものですが花芽も発生しているので、根の周りの用土を動かさずに移植するために、少し工夫しました。 まず、塩ビポットの底に沿って1周するようにカッターで切り込みを入れ、次に側面にも縦に切り込みを入れます。このままの形を維持しながら、新居の所定の位地に置いて、底の部分を抜き取ります。続いて新居のポットと塩ビポットの隙間に新しい用土を供給した後、塩ビポットを上方に抜き上げます。縦に切れ込みを入れたのは、この塩ビの動きをスムーズにするためです。最後に用土に空間が残らないよう付き固め、株元の表土をきれいに均して一丁上がり・・・です。この子にとっては「お引越し」という大事件なのですが、身の回りでは空気が入れ代わっただけ(?)なので、根や茎にストレスは殆どなかった筈です。とは言いながら、果たしてどんな結果が待っていることか・・・、暫く注視が必要です。
2012年10月07日
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今回紹介するのは日本サクラソウ「鋸峰」です。この春の芽出しは、ポットの中心をややずれたところに顔を出してしまいました。半年の間に塊根は更に伸びてしまい(円内)、このままだと更に隅に寄って芽を出すことになってしまうところでした。加えて用土はゼニゴケの幼生で真っ黒に変色しています。このままだと、多分年内に一面青々とゼニゴケに覆われることになりそうです。 ということで、用土を全面的に新しいものに交換した上で、芽出しがポットの中心付近となるよう、適正な位地に植え替えることにします。来春の芽出しは多くても2芽どまりになりそうなので、住いはこのまま(3.5号陶鉢)我慢して貰うことにします。赤玉土0.6、鹿沼土0.4に固形培養土、化成肥料を適量混ぜたものに植付けて作業を終了しました。この個体はこの春は花を付けるのを見送ってしまいましたが、多分来春は大丈夫だろうと思います。 期待してるヨ!!
2012年10月06日
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今回は足回りをびっしりとゼニゴケに絡みとられた、セリバオウレン(芹葉黄連)の救出です。表土はコケの幼生で真っ黒に変色してしまいましたが、梅雨の頃真新しいものを用意して種蒔きポットから移植したものなので、用土そのものはさほど劣化はしていないだろう・・・ということで、コケの駆除とこれに伴って減少する分だけ新しい用土を補充することにします。 今年発芽したばかりの若芽なので、ヒゲ根を痛めないよう慎重に作業を進めます。それでも仮根を含めて1cm余りがゴソッと剥がれると、住人ごと抜けはしないかとハラハラさせられます。こうした作業の中で、今まで気が付かなかったのですが、大きな(と言っても米粒より少し大きい程度 ^^)越冬芽が用意されていました。発芽から1年で花を付けることはないだろう、と期待もしていなかったのですが、ひょっとすると来春にいいことが起きるかもしれません。実現するかどうかは不確かですが、淡い期待を抱きながら新しい用土と肥料を施して作業を終了しました。
2012年10月05日
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このポットには一昨年シャクヤク(芍薬)の種子を植え付け、昨年春1芽だけ発芽しました。少し遅れてカナダオダマキのこぼれ種も発芽したのですが、今では軒先を借したカナダオダマキの方が主人面をするようになってしまいました。今回はこのポットで人質同然になって片隅に追いやられてしまったシャクヤクの救出と、部外者のカナダオダマキを追放することにします(と言っても、露地に移植するだけですけど ^^)。 慎重に用土を崩して行くと、実生2年目のシャクヤクが見つかりました(円内)。部外者の日陰になって早々と姿を消していましたが、地中の根は何とか生き延びていたようですが、発育は遅れ気味です。ポットはもう1期間(2年程度)このまま我慢して貰うことにして、しっかりと洗浄した後、新しい用土に化成肥料を心持ち多めに混ぜて植え戻しました。開花可能な成熟株になるまで少なく見積もってもまだ5年、それまで生き伸びられるかどうか自信はありませんが、しっかり見守ってやろうと思います。
2012年10月04日
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一時は全滅したものと諦めかけていたエゾスカシユリ(蝦夷透百合)が、この春奇跡的に復活し、半年が経過しました。地上部は早いものは完全に姿を消し、遅れていたものも黄変して休眠への道をまっしぐら・・・といった状態です。 今回はこのポットの植え替えと、3年が経過した用土の総入れ替えを行います。球根を掘り上げてみると、直径2cmほどのどちらかというと小ぶりの球根が3個確認できました。このサイズでは来年の花付きはかなり微妙で、もう1年体力造りの期間として猶予する必要があるかもしれません。5号のプラ鉢は綺麗に洗っただけで、そのまま使うことにしました。化成肥料を適量混合した用土で埋め戻して、作業は終了・・ということになりました。来春、無事に再会できますように・・・
2012年10月03日
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我が家では、台風17号の風雨による被害は殆どないまま通過してくれました。強いて上げれば、ヤマイモの蔓に付いたムカゴが大量に落花したことぐらいの”微害”で済みました。 という訳で、昨日も草花の秋の手入れの続きです。画像は日本サクラソウ「青葉の笛」の様子ですが、少し(実は・・かなり)目を離した隙に雑草(野芥子・・・かな?)が大きく育ってしまいました。野芥子の後方には、ゼニゴケが高密度に繁殖してしまいました。今回の手入れのキモは、この雑草やコケの駆除と休眠中の株の再配置、及び用土の補充です。 この春、この陶鉢で芽出ししたのは僅かに1株だけでしたが、今回の確認では2株に増えていました。この株を中心寄りに移動して、バランスを適正化しました。After画像はコチラ。左に葉っぱが写り込んでいますが、これは雑草ではない何者か・・・です。品種は特定できていませんが、暫く様子をみて処置を決める、ということで、処分保留のまま作業を終えました。
2012年10月02日
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リコリス(彼岸花)2番手が開花しました。花の色は動き始めた時点で予想した通り、ごく普通の赤花(Lycoris radiata)でした。後続の花はどうか、ということで、プランタの隅々まで目を凝らしているのですが、今のところ、その兆しはありません。昨年分球が多かったことの影響かもしれませんが、今年の作柄は大きな期待はできないかもしれません。 一時は最悪の場合、台風17号の直撃もありそうな予報が出されていました。そんなことになれば軟弱なこの花は一溜りもなかったに違いありません。幸いなことに台風が少し東にそれたことで、暴風圏の最外周がかすめた程度で済みました。一夜明けて、先ほど懐中電灯を取り出して確認したところ、花も花軸も無事なことが確認できました。この地域の野辺の彼岸花もほぼ咲き揃う頃です。被害が少なければいいのですが・・・。
2012年10月01日
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