それが、以前もたまにはあったのだけど、今年は毎節一試合だけは水曜日の夕方に行われるようになって、その試合がほぼ毎週放送されている。現時点で二回か三回なので、今後も続くかどうかは不明とはいえ、期待したくなる。チェコのリーグなので、数年前まで朝ノバ系のファンダで放送していたドイツリーグの録画中継の試合ほどの迫力はないのだけど、よその国のリーグの試合を見てもチェコの選手がいないとあまり面白くない。その朝のハンドボールもなくなったから、チェコのハンドボールの人気は落ちつつあるのかもしれない。
そんな水曜日のハンドボールだが、今日は男子のエクストラリガではなく、女子の代表の試合が放送された。来年のヨーロッパ選手権の予選である。ポルトガルと北マケドニア、スウェーデンと同じ組になっていて、上位二チームが出場権を獲得するのかな。スウェーデンの勝ちぬけはほぼ決まりだから、二位の座を北マケドニアと争うことになりそうだ。
そう、またまたバルカンの国なのである。いい加減にしてくれと言いたくなってしまう。チェコが今年の12月に日本で行なわれる世界選手権への出場権を獲得できなかったプレーオフの対戦相手もバルカンのモンテネグロだった。あのときの試合でも見ていただけのファンがふざけるなと思うような笛が吹かれていて、関係者の悔しさは想像に余りあるのだが、二回連続でバルカンの国と勝ち抜けを争わなければいけないとはチェコもついていない。モンテネグロほどの強国ではないはずなので、バルカンの笛を吹かれても勝てるだけの実力差を見せてほしいところである。
今日の対戦相手のポルトガルは、グループ内ではアウトサイダーとみなされている。相手が明らかに格下だからと言って、必ず楽勝できるわけでもないし、負けてしまうこともあるのだから、実はちょっと心配していた。主力選手のフルプコバーが怪我の回復が思わしくなく、欠場するという話を聞いていたし。
中継が始まって最初の印象は、この体育館知っているだった。なんと会場がオロモウツのパラツキー大学の体育館だった。試合開始が8時過ぎだったから、事前に知っていたとしても見に行っていたとは思えないのだが、こういう重要な情報を見落としていた自分には腹が立つ。それで、ついつい客席に知り合いの顔を探してしまった。一人もいなかったけど。
試合が始まると、ルズモバーが出場していなかった。怪我を抱えていて万全の状態ではないので、土曜日の北マケドニアでの試合に向けて温存しているのではないかと解説者が言っていた。ちなみのこの日のチェコテレビのアナウンサーと解説者のコンビは、聞き取りにくいほうのコンビで、しばしば何を言っているかわからなかった。それで、ルズモバーが、結婚したのか名字が変わってコレショバーになっているのに気づくのに時間がかかってしまった。
予選の最初の試合、絶対に、できれば大差をつけて勝たなければいけない試合ということで緊張していたのか、前半のチェコ代表のプレーはちぐはぐで、ミスを連発していた。トルハークに向けたパスがほとんど相手選手に向かっていたし、7mスローも外しまくっていた。2本か3本だけど、多すぎるのには変わりない。
その結果、ポルトガルに先行を許し、追いついて逆転してからも、差を広げられずに、再逆転を食らっていた。流れが変わったのは前半の終了近くに、コレショバー、旧姓ルズモバーが出場してからだった。これでちぐはぐだったチェコの選手たちのプレーがかみ合うようになり、最後は何とか13-11と2点差をつけて前半を終了した。
後半もコレショバーが最初から出たおかげで、チェコがトルハークに入り、10点以上の連続得点なんてのもあって、最後はちょっと気が緩んで連続失点したせいで、31-20と11点差で勝った。結果だけ見れば圧勝である。しかし前半のあの苦戦振りはちょっといただけない。北マケドニアでこんなところ見せたらバルカンの笛にもつけ込まれて、負けかねない。
今日の試合ではセンターの選手の中に何人か、顔も名前も始めてみるという選手がいて、まだ安定感には欠けたけれども、まったくだめというわけでもなかったから、新しい選手の発掘と世代交代も少しずつ進みつつあるのだろう。出場できたとしてもチェコテレビが放送してくれるとは限らないのが悩みの種である。
モストが資金のめどがったのかハンドボール版のチャンピオンズリーグに出場するというニュースもあったんだった。これもチェコテレビが放送は、してくれないだろうなあ。マイナースポーツに心を囚われた人間としては、少しでも多くハンドボールの試合が放送されることを願ってやまない。
2019年9月25日25時。
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