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2004.02.07

アルゲリッチのコントロールCD購入－ルガノ音楽祭ライブ

(3)

テーマ：好きなクラシック(2294)

カテゴリ： Classic Music

スイスのルガノ湖の辺の小さな町ルガノで毎年行われるルガノ音楽祭、2002年には「マルタ・アルゲリッチ」プロジェクトとしてアルゲリッチが招聘されたCDがありましたので購入しました。

町中にある普通のCDショップで見つけたのですが、コントロールCDと従来CDが同じ棚に並んでいると思いました。
東芝EMI発売のコントロールCDは定価2800円、Windowsパソコンでは再生出来ますが、Macintoshパソコンでは再生不可と記載されています。
もう一方のCD版は直輸入盤の様で1850円、何の見出しスリップも無く日本語解説も無さそうでした。何故同じ録音内容で値段が違うのかと疑問に思いつつ、日本語解説は要らないと直輸入CDを購入しました。
従来CDの積もりでMacintoshパソコンを使って再生出来ましたので従来CDだと判断したのですが、嵩に図らんや、将にコントロールCDそのものでした。
パソコンのMP3ソフトを使って再生しつつコピーしようと思いましたが出来ません。可笑しいなと思いCDパッケージ裏面を見ると“Copy Controlled”と表示されています。やはり新譜はコントロールCDしか無かったのです。

音楽CDのパソコンによる違法コピーを防ぐ為にコントロールCDが増加している様で、商売上仕方の無いことなのでしょうが、色々使用制限が追加されて面白くありません。個人的な楽しみとして圧縮ソフトでiPodに落として自由に聴く等と言うことも出来なくなりました。

カップリングされていますのは、アルゲリッチが演奏する「ベートーベンのピアノ三重奏曲第４番“街の歌”」、他の演奏者による「ピアノ四重奏曲第1番K. 478」でした。

ベートーベンのピアノ三重奏曲と言いますと、“大公トリオ”、“幽霊”が知られていて、“街の歌”はあまり演奏されることがありませんが、どういう訳か、この曲は好みなのです。
このライブ録音ではバイオリンの代わりにクラリネットを起用して演奏していますが、これはベートーベンが作曲した原曲で、クラリネット部をバイオリンに置き換えて人気の出た曲と言われています。

アルゲリッチは原曲を採用してロシア人演奏家を引率して、思うがままに女王然と演奏します。録音がライブの為でしょうか、新しくてダイナミック・レンジが大きい為でしょうか、きらびやかに聴こえまして従来のしっとりした情感が無くなってしまって、好みの演奏方法と違ったのは残念に思いました。
元来、アルゲリッチが骨太のしっかりとした演奏をするピアノ奏者ですから、当然の結果だったかも知れません。

アメリカのマイナーレーベルVox社のレコードをテープに落とした“街の歌”、“仕立屋のカカドゥ”（演奏はマンハイマー・トリオ）を聴いて見ました。音は痩せていますが、こちらの方がしっとりとした室内楽の香りがしました。

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