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2005.04.10

国連改革の必要性－中国の姿勢？

(7)

テーマ：徒然日記(22825)

カテゴリ： Opinion

日本の安保理常任理事国入り方針が全面的に必要とは思っていませんが、国連改革は是非とも推進するべきだと思っています。

日本外交の基軸は日米同盟と国連中心主義の二本立てあり、国連を中心として多国間外交を行って来ているとされています。国際的な安全保障は国際連合の集団安全保障体制に依存しており、日本国憲法にも国連憲章と同じ理念が盛り込まれています。武力に頼らず経済的な成功によって大国となったことと、国際的な機構に参加し、分担金も遅滞なく払い込んでいることから、国連内では一定の信頼を得ているとされています。

国連の一般会計は加盟国の分担金で賄われますが、上位10カ国は2004年時点では次の様にリストアップされます。しかし、期待される役割の大きさに比べて、財政規模の小ささに驚きを隠せません。

1．アメリカ　362.9MM$ （392億円）　22.0%
2．日本　　　279.6MM$ （302億円）　19.5%
3．ドイツ　　　124.4MM$ （134億円）　8.7%
4．イギリス　 88.0MM$ （ 95億円）　　6.1%
5．フランス　 86.6MM$ （ 94億円）　　6.0%
6．イタリア　 70.2MM$ （ 76億円）　　4.9%
7．カナダ　　 40.4MM$ （ 44億円）　　2.8%
8．スペイン　 36.2MM$ （ 39億円）　　 2.5%
9．中国　　　 29.5MM$ （ 32億円）　　2.1%
10．メキシコ　 27.0MM$ （ 29億円）　　1.9%

一般会計に含まれない、国際連合児童基金 (UNICEF)、国連開発計画 (UNDP)、国連人口基金 (UNFPA)、世界食糧計画 (WFP)等の特別国連プログラムは、加盟国の自発的な支払金によって賄われていて、一般会計に数倍する予算計上がされています。アメリカの支払金がおよそ1500MM$（1620億円）になり、日本も多大な負担金に達していると推測されます。

国連憲章に旧敵国条項（国連憲章第107条）が存在しており、第二次世界大戦時の連合国と戦った枢軸国側（日本・ドイツ・ルーマニア・ブルガリア・ハンガリー・フィンランド）が敵国扱いになっていますが、旧枢軸国側だったイタリアは1945年国連成立時点で降伏していたので敵国扱いとはなっていないのも奇妙です。
これは日本やドイツなどが国際連合成立時にはまだ被占領中だった状態を反映しており、日本やドイツなどが国際社会に復帰し国連に正式に加盟した時点で死文化、日本やドイツではその扱いを撤回させる運動が展開されていますが、国連憲章の変更は常任理事国を含む加盟国の2/3の賛成が必要であるため、実現していません。何と言う現実無視の状況なのでしょうか？

国連の現在公用語は、常任理事国の言語である英語、フランス語、中国語、ロシア語と、その他世界で広く用いられているスペイン語、アラビア語の6言語で、ドイツ語、日本語は除外されたままなのです。

世界平和と人権確立を標榜する国連は、実質的にはサミット7ヶ国で財政運営されていると考えるのが妥当で、現常任理事国であるロシア、中国はその役割の大きさに比べて財政分担を担っていないのです。

国連改革は、旧敵国条項を破棄して、安保理常任理事国は拒否権無と言う条件の下、サミット7ヶ国で構成するのが最善の選択でしょう。

国際的に旧敵国条項を遵守したままで日本非難を重ね、国内的にも人権蹂躙を重ねている中国は要注意の守旧覇権国であって、未来志向の諸国をリードする新たな常任理事国の資格を失っていると思わざるを得ません。

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