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2008.02.21

東芝がHD-DVD撤退－早期決断を評価

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テーマ：家電よもやま(9467)

カテゴリ： Opinion

HD-DVD vs BDの争いに決着がついた様です。
私自身は、次世代DVDは現行DVDの延長上にあるHD-DVDで十分と思っていましたので、残念ですが市場が決めたことだと納得いたしました。
東芝はHD-DVD撤退による損失は、600億円程度の直接損失に加え、既存使用者への8年間サポートも義務もありますので、更に損失拡大することも予想されます。しかし、その早期決断は、消費者への混乱回避を避けたことで、評価して然るべきだと思っています。

そもそも、現行DVDでさえCDに比べ極めてスクラッチノイズに弱く、専用カートリッジが必需品ではないかと感じられますので、況して次世代DVDではベアディスク型はあり得ません。
近頃はDVDよりも、インターネット配信で動画を楽しみ、放映される映画は200GB以上の大型HDDに直接録画することが主流になって来ましたので次世代DVDの需要はそれ程あるとも思えません。
加えて、使い勝手も良く駆動装置を要しないNAND型フラッシュメモリも、既に市販4GB容量にも達していますので、次世代DVDの将来はどれ程あるのか、疑問に思っているのです。

東芝が2月19日、3月末にHD DVD事業から撤退することを正式発表し、次世代DVDはBlu-ray Disc（BD）に一本化されることが事実上決まった。
会見した西田社長は「HD DVDの優位性は現時点でも変わっていないので、お客やパートナー企業を考えると苦渋の決断だった」としながら、米Warner Bros.の離脱を受け「変化を冷静に直視し、対応する必要がある」と早期決断を決定した。
東芝が初のHD DVDプレーヤー「HD-XA1」を発売したのは2006年3月、「次世代DVD戦争」はちょうど2年で決着することになった。
約10年間にわたって国内メーカーを二分したVHS対ベータマックスの争いに比べ、短期間での終戦を迫ったのは、生き馬の目を抜く世界的な企業間競争と、加速を続ける市場のスピードだった。

一方で、同社が世界2位の市場シェアを持つNAND型フラッシュメモリの新工場を、1兆7000億円規模の巨費を投じて建設する計画も同時に発表、会見中は「先手」「スピード」という言葉を繰り返した。

下記の様に、BDの保護層は極めて薄く、プラスチック材の経年変化に脆弱さを抱えていると思っています。
次世代DVDのライフサイクルは意外に短く、大容量フラッシュメモリに取って替わられるも直ぐなのかも知れません。

各々の特徴
BD
保護層 0.1mm
形状フルカートリッジタイプ、半カートリッジタイプ、ベアディスク
容量 1層：25GB、2層：50GB
多様化の可能性 8層200 GB
設備投資新たな設備投資が必要

HD-DVD
保護層 0.6mm
形状ベアディスク
容量1層：15GB、2層：30GB
多様化の可能性 3層：45GB
設備投資既存DVDの設備を活用可能

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