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2020.09.13

商事会社の変貌－貿易介在から開発投資へ

テーマ：会社経営やマネジメントについて語ろう(422)

カテゴリ： Opinion

1960～1980年代には、日本の特異形態ともされる商事会社は、資源や製品の輸出入貿易に介在することで、商人的商売を司り、莫大な利益を享受しました。
大学同期生の世木君は、三菱商事に就職、米国UT社P&W部門のガスタービンを日本中に売り歩いていました。

その中でも住友商事は、住友金属の生産する高品質の継ぎ目無し鋼管を一手に引き受けて、三菱商事や三井物産とは一線を隔して、売り手市場の殿様商売を続けていましたが、会社間直接取引やIT産業がその役割を代替してしまい、所謂口銭商売は時代遅れとなってしまったのです。

其処で、各商事会社は、世界各地の各種資源開発に投資して、創業者利益を追求する様に経営戦略を変更させました。
莫大な経営資金を保持しているとは言え、先物市場に近い、博打相場でもありますので、上手く行っていない例も散見される様です・・

住友商事は2020年7月20日、マダガスカルのニッケル鉱山開発を巡り2020年4～6月期に約550億円の減損損失を計上する見込みと発表した。新型コロナウイルス感染が広がって操業停止が長引き、ニッケル相場も下落した。住商はこれまで数千億円を投融資しており、16年3月期に770億円、19年3月期にも約150億円の損失を計上した。今回の損失によって残高は約9億ドル（960億円）程度となる見通し。

ニッケルはステンレス鋼材や電気自動車（EV）向けリチウムイオン電池材料等に使われる。国際指標となるロンドン金属取引所（LME）の3カ月先物価格は19年夏には1トン1万8000ドル台まで買われたが、20年6月末は同1万3000ドル台。新型コロナの影響で自動車など最終製品の販売が落ち込んでいる影響が、鉱山事業にも及ぶ。

住友商事は21年3月期の連結業績予想を未定としている。市場予想の平均は前期比14%減の1480億円だが、減損損失の計上により1000億円程度にまで切り下がる可能性がある。同社は鋼管事業などでも苦戦が続いている。

しかし、暫時隠忍助長すれば、この投資は先行き明るいと見え、コロナ終息すれば、市場活発化に反騰する筈と思われます。

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