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2023.09.14

Geared Turbo Fanの信頼性に疑問

テーマ：気になる技術動向(1282)

カテゴリ： Technology

Turbo Fan Engineはバイパス比が大きい程、飛行推進効率が改善するのですが、バイパス比を大きくするにはFan直径を大きくすれば良いのです。
しかし、ファン直径が大きくなりますと、先端スピードが音速を越えて衝撃波が出現して効率が格段に低下してしまいます。
其処で、考えられましたのは遊星歯車（Planetary Gear）を介して、回転数を下げてファン先端が音速以下にする方法で、高バイパス比のGeared Turbo Fanが考えられたのです。
しかし、歯車は一体に衝撃に弱く、飛行機の急上昇・急下降と言った非常時に耐久性の可否が問題となり、信頼性確保の為のシミュレーションや実証試験が必要となるのです。

三菱重工の中距離旅客機MRJは残念ながら撤退となってしまいましたが、Geared Turbo Fanを搭載する計画だったのです。
MRJの型式承認が遅々としていたのは、この新エンジンの所為だったのではと危惧していたのですが、その主要因を知らぬままとなってしまいました！

航空機エンジンのP&Wの親会社であるRTXが大幅安となっている。P&Wの手掛ける「ギアード・ターボファン」方式エンジン製造過程での欠陥の影響が、想定よりも大きくなることが判明したため。9月末までに200基を回収する方針を示していたが、回収の必要があるエンジンは600-700基にまで膨らむもよう。同社らも同エンジンに参画しており、今後の業績への影響があらためて警戒される形に。

ユナイテッド・テクノロジーズ（United Technologies Corporation）は、アメリカ合衆国コネチカット州ハートフォードに本部を置いていた多国籍企業で、事業が多岐に亘たるコングロマリットであったのですが、ロケットエンジン、ヘリコプター、燃料電池、空調装置、エレベータ、エスカレータ事業などは売却された。2020年4月、航空宇宙事業がレイセオンと合併し、レイセオン・テクノロジーズ（RTX）となった。

米RTXの大幅安受けて、IHI株は大幅続落。P&Wの手掛ける「ギアード・ターボファン」についてはIHI社も参画しており、今後の業績への影響があらためて警戒される形に。

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