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4月30日(木)第十三回角川短歌賞(105) 受賞作品「声また時」(武田弘之)(4)(昭和42年)(注)第十二回は該当者無しふるさとにかつてわが知らざりしことどの家の主婦も眠りの早き日の出より日のただに射すふるさとの空気は甘く睡りもよほすさまざまの事ありてもとにかへりゆく肉親の死もしづかなるもの昔見し君と逢ひたるふるさとに少年少女となりて遊びぬ死に隣る日々 ありふれしことながらめぐりの人へ放つにくしみ(つづく)
2020.04.30
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4月30日(木)萬葉集入門(36)著者:土屋文明発行:筑摩書房 昭和56年4月(注):短歌作品を中心にして、簡略化してあります(後藤)労働の歌(1)文明:萬葉時代の人は労働、あるいは労働から受ける苦しみを何によってなぐさめたか。苦しみを何によってやわらげたか。わたしは、恋愛感情をもってしたと見ていいのじゃないだろうかと思います。稲つけばかがるあが手をこよひもか殿のわく子がとりてなげかむ (十四巻: 三四五九)稲をつけばヒビの出るわたしの手を今夜はまア殿の「わく子」が、身分の高い若様が撫でて、手をとり上げて撫でて歎いてくださるでしょう。こういったぐあいです。(つづく)
2020.04.30
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4月30日(木) 古泉千樫歌集(78)中公文庫:日本の詩歌6より昭和五十一年四月十日初版歌集「青牛集」(2)大正七年(2)病児を持ちて(2)日の光あかあかと日の光あび土の上にわが児とあそぶこのしましくを靄ながら朝日にほへりものみなは濡(ぬ)れて静かに息するらしもわくらばに我家に居りてあかあかと日のさす障子ながめけるかも(つづく)
2020.04.30
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4月30日(木)新古今集(625) 岩波文庫:佐佐木信綱訂新古今和歌集第十四(20)戀歌四(20) 八條院高倉千二百七十二曇れかしながむるからに悲しきは月におぼゆる人のおもかげ 百首歌中に 太上天皇 千二百七十三 忘らるる身を知る袖のむら雨につれなく (つづく)
2020.04.30
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4月30日(木) 昭和萬葉集(巻十)(170)(昭和二十七年~二十九年の作品)講談社発20行(昭和55年)Ⅲ(24)きびしい生活(24)住まいの歌(13) 橋本喜典やがてわが流さむ汗に生甲斐の生れよと執る履歴書の筆馬場あき子職安に雪踏みてゆく子等の影卒業見込書手に手にもちて吉田 漱希望工場の見学終へて少女と歌ひつつ帰る風立ちし土手幾人かこの工場につとむべき少女らとベンチに待たされてをり荒木幸雄雇はるる子と下り立ちし上野駅何に心のおどおどとして(つづく)
2020.04.30
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4月30日(木) 一遍上人語録(123) 岩波文庫:昭和60年5月16日発行 巻下(43) 門人伝説(43) 四三 又云、無心寂静(じゃくじょう)なるを仏といふ。意楽をおこすは、 仏といふべからず。意楽は妄執なりと云云。此風情(このふぜい)は常 の仰(あおせ)なり。 注 意楽をおこす:心の満足を俗事に求めて悦楽することを 目的として意をおこすことをいう。 (つづく)
2020.04.30
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4月30日(木)「内村鑑三書簡集」(岩波文庫より) (注)文語を口語に、わたしの意訳箇所もあります。明治44年より人の欠乏今日の日本に政治家はおります、しかし、すばらしい人物がいないのです。今日の日本に実業家はおります。しかし、すばらしい人物がいないのです。今日の日本に教育家はおりますが、すばらしい人物がいないのです。今日本に学者はおりますが、すばらしい人物がいないのです。今日本に学者はおりますが、すばらしい人物がいないのです。すべての分野にその道に優れた人や才能のある人はおります。しかし、神様と交わりインスピレーションを受け永遠に生きられる、常に隣人を愛し真理を喜ぶ神の子としての資格のある人物がいないのです。この日本にもっとも不足しているのが今言ったような人物がいないことです。日本国が危険なのはこの人物不足です。わたしは、日本国に今述べたような人物が出て来るようにと祈りたいのです。
2020.04.30
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4月29日(水)第十三回角川短歌賞(104) 受賞作品「声また時」(武田弘之)(3)(昭和42年)(注)第十二回は該当者無し身のまはり清くととのへふるさとに寡婦となりたる母の老いゆく生きゆきて穢るるさまをためらはぬ人か華麗に死者を葬ふふるさとの祖父の忌日は不思議に晴れまだ生きてゐる人が来る来る肉親の法事営むために来て数珠忘れたる冬の日永しふるさとに遊ぶ子見れば処女(をとめ)らの卑しき遊び今に残りぬ
2020.04.29
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4月29日(水)萬葉集入門(35)著者:土屋文明発行:筑摩書房 昭和56年4月(注):短歌作品を中心にして、簡略化してあります(後藤)東歌(3)紫草(むらさき)は根をかもをふる人の子のうらがなしけを寝ををへなくに (十四巻: 三五○○)未勘国歌染料紫根を、自分等が染色に用いる場合よりも、その根だけを取って中央に貢進したことの方が多いのから生じた作であろう。苗代(なはしろ)のこなぎが花を衣(きぬ)に摺(す)りなるるまにまにあぜかかなしけ (十四巻: 三三六五)未勘国歌これでは小なぎを染色に用いたことが知れます。小なぎは当時の普通の野菜ですから、これもあり合せの野菜の花を取って簡単に白い衣に染めつけた程度のことを歌ったもの。(つづく)
2020.04.29
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4月29日(水) 古泉千樫歌集(77)中公文庫:日本の詩歌6より昭和五十一年四月十日初版歌集「青牛集」(1)大正七年(1) 病児を持ちて(1)深夜病める児(こ)を入院せしめわが戻る濠端(ほりばた)さむく夜はふけにけり夜のひかりかそけき濠に鴨小鴨列をつくりて泳ぎをり見ゆ貧しさはかにもかくにも病める児を病院におき安しといはむ病院病院の明るき室にみとりゐる妻の身なりのあはれまづしも病める児はよく眠りたり落ちつきて妻よ夕食(ゆうげ)をたうべて来れ(つづく)
2020.04.29
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4月29日(水)新古今集(629) 佐佐木信綱校訂新古今集巻第十四(19)戀歌四(19) 西行法師千二百七十 隅もなき折しも人を思ひ出でてこころと月をやつしつるかな千二百七十一 物思ひて眺むる頃の月の色にいかばかりなるあはれ添ふらむ (つづく)
2020.04.29
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4月29日(水) 昭和萬葉集(巻十)(169)(昭和二十七年~二十九年の作品)講談社行(昭和55年)Ⅲ(23)さびしい生活(23)職を求めて(4)塩田白栄叶ふならば保安隊員にてもよしと今日も思ひぬ職なきわれは薩谷武夫職につかむ焦(あせ)りもみじんに砕かれぬ炎天を帰りきてぬるき水飲む大石絞吉あぶれ日を動かず寝ねて日ぐれどき麦のみの飯むさぼり食(くら)ふ安田安雄職を得るあてのなければ早寝して目をつむりおり眠るにあらず大塚千玖ゆるくゆるく葛湯(くずゆ)を茶碗に容いている採用試験駄目かも知れぬ(つづく)
2020.04.29
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4月29日(水)一遍上人語録(123)岩波文庫:昭和60年5月16日発行巻下(47)門人伝説(42) 四十二 又云、唯信(ゆいしん)罪福のものは、仏の五智を疑ひて、みづからが情をもて往生を願ずる故に、往生はしながら花合(けごう)の障(さわり)あり。六識の凡情をもて、たとひ功徳(くどく)を修し、観念を凝(こら)すとも、能(のう)縁(えん)の心虚妄(こもう)なれば、所縁の浄土も亦(また)もて実体なし。極楽は無我真実の土なれば、自力我執の善をもては、またく生ずべからず。唯弘願(ただぐがん)の一行をもて往生を得べし。しかれば凡夫の意楽(いぎよう)をもては生ずべからず。畢命為期(ひつみよういご)の称名の外に、種々の意楽をもとむるは、真実の仏法をしらざる故に往生すべからず。 (注)仏の五智:弥陀の智慧を五種に分類したもので、仏智・不思議智・不可称智・大乗広智・無等無倫最上勝智をいい、無量寿経巻下に見える。みづからが情をもて:自分の迷いの心情をもって。花合の障:蓮華のつぼみの中に身を入れながら、いまだ出ることのできない障礙。弘願の一行:弥陀の本願の一行である南無阿弥陀仏の名号。畢命為期:命のおわるのを最後として。一生涯をとおして。(つづく)
2020.04.29
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4月29日(水)「内村鑑三書簡集」(岩波文庫より) (注)文語を口語に、わたしの意訳箇所もあります。明治44年より死以上の災害この世で、死はまことに怖ろしいことです。しかし、死がこの世で一番怖ろしいかというとそうではないでしょう。世の中には、死よりもっと怖ろしいことが色々あります。それは、まず神様を棄てることです、また卑しい人間で一生を終えることです、また罪を罪とも思わないことです、また不義をすることです、また善人を嘲ることなどです。わたしが思うに、これらはみな死よりもはるかに怖ろしいことです。わたしは、神様にお祈りいたします、わたしに不信不義の災害がくるよりも、死をたまわりますようにと。
2020.04.29
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4月28日(火)第十三回角川短歌賞(103) 受賞作品「声また時」(武田弘之)(2)(昭和42年)(注)第十二回は該当者無し土にかへれ土に還れといふごとく穂波のそよぐふるさとにをり亡き父が一生を読みてわれも読み子に継がむ本手垢染みたり知る知らぬはらからに見る人間のみにくき性(さが)は父逝きてよりいつまでも嗤ふ幼なに物くれてしばしして喪主のわれ寂しきぶざまにて早く死にたる父思へばわが生きざまの凛々とあれ(つづく)
2020.04.28
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4月28日(火)萬葉集入門(34)著者:土屋文明発行:筑摩書房 昭和56年4月(注):短歌作品を中心にして、簡略化してあります(後藤)東歌(2)高麗錦(こまにしき)紐解きさけて寝(ね)るがへにあどせろとかもあやにかなしき (十四巻: 三三六五)未勘国歌高麗錦は実際の紐の資材というよりも単なる詞のうえのあや、すなわち枕詞として用いられた。あり衣(ぎぬ)のさゑさゑしづみ家の妹に物言はず来にて思ひ苦しも (十四巻: 三四八一)人麿歌集「あり衣」はその実体も分かりませんが、ここでは単なる枕詞。から衣(ころも)裾のうちかへ逢はねどもけしき心を我がもはなくに (十四巻: 三四八二)未勘国歌の「から衣」も枕詞であって、東国人がから衣を用いていたという証拠には遠い。(つづく)
2020.04.28
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4月28日(火)古泉千樫歌集(76)中公文庫:日本の詩歌6より昭和五十一年四月十日初版歌集「屋上の土」(69)大正六年(22) 牛(七)六、露降る朝なさなおく露寒み秋の野の草の葉硬(かた)く肥(こ)えにけるかも秋ふかみ刈る朝草(あさくさ)は短(みじ)かけれど硬く肥えつつ手にここちよし (つづく)
2020.04.28
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4月28日(火) 新古今集(628) 岩波文庫:佐佐木信綱校訂新古今和歌集巻第十四(18) 戀歌四(18) 後徳大寺左大臣千二百六十八 憂き人の月は何ぞのゆかりぞと思ひながらもうち眺めつつ 西行法師千二百六十九 月のみやうはの空なる形見にて思ひ出でばこころ通はむ (つづく)
2020.04.28
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4月28日(火)昭和萬葉集(巻十)(172)昭和二十七年~二十九年作品 ) 講談社発行(昭和55年) Ⅲ(22)きびしい生活(22)職を求めて(3)秋吉義之癒えてなお働く所なき日々のこの悲しみがいつまで続く職もなくただいらいらと臥す窓に今日も豪雨のはげしき音す関口福衛職求めていで来し吾に会釈して近づく見れば夜の女なり上野久雄電柱の求人広告見て佇つに娼婦が二階からやさしく呼びぬ高浜平七郎就職をせねばならぬと知れるとき誰もはかなき偽りを持つ島 磯子思想なきわが愚かさが倖ひし採用されて寮母となりぬ(つづく)
2020.04.28
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4月28日(火)一遍上人語録(122)岩波文庫:昭和60年5月16日発行巻下(41)門人伝説(21) 四十一 又云、往生といふ事、往は理なり、生は智なり。理智契当するを往生といふなり。 (注)理智契当:理は見られる道理、智は観るところの智慧で、理と智が完全に合一すること。(つづく)
2020.04.28
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4月28日(火)「内村鑑三書簡集」(岩波文庫より) (注)文語を口語に、わたしの意訳箇所もあります。明治44年より恩恵と永生神様の恩恵は大きく広いものです。その大きさ、広さはこの地上で表すことが出来ないほどです。たとえれば、宇宙と無限でしょうか。この地球は大きいといいいましても、神様の恩恵を容れるには小さすぎます。ですから、この地球上以外にも神様の恩恵は満ち満ちているのです。この無限の恩恵こそが永遠の生命があることを示しています。わたしの一生は短いので、神様の恩恵を受け尽くすことはとても出来ません。ですから、死後もわたしが恩恵を受けるための時間も場所も用意されていると思っています。恩恵の無尽、これが永遠の生命の証明となります。
2020.04.28
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4月27日(月)第十三回角川短歌賞(102) 受賞作品「声また時」(武田弘之)(1)(昭和42年)(注)第十二回は該当者無しみづみづしひそかに光りふるさとの夜を行くものけものか霊か家に棲む蛇の「やぬし」をうやまへるふるさと人に親しみゆくも掘り返しわが父祖の田に他人(ひと)の家建つさま見つつ時過ぎにけりオソガイはオソロシの謂(いひ)ふるさとびと「まむしや人はおそがい」と言ふ太陽に土あたたまる時待ちて働く人らのどかに暮らす (つづく)
2020.04.27
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4月27日(月)萬葉集入門(33)著者:土屋文明発行:筑摩書房 昭和56年4月(注):短歌作品を中心にして、簡略化してあります(後藤)東歌(1)染色や綾織に関係ある歌きべ人の斑衾(まだらふすま)に綿さはだ入りなましもの妹(いも)が小床(をどこ)に (十四巻: 三三五四)遠江国歌「きべ人」という特別の部落人、ことによれば帰化人か…染色衣がむすろ普通でないため目を引いて作られたか。伊香保ろのそひの榛原(はりばら)わが衣(きぬ)に着(つ)きよらしもよひたへと思へば (十四巻: 三四三五)上野国歌榛を染料に染色したことの知られる少数の歌の一つ。 (つづく)
2020.04.27
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4月27日(月)古泉千樫歌集(75) 中公文庫:日本の詩歌6より昭和五十一年四月十日初版歌集「屋上の土」(73) 大正六年(21)牛(六) 五、白日真夏日の潮入川(しおいりがは)の橋のかげ大き牛立てり水につかりて橋のかげすずしく映る水中(すいちゅう)に白牛ひとつ立ちてうごかず川中に立ちて久しきことひ牛水にぬれたる尻尾ふりつつ(つづく)
2020.04.27
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4月27日(月)新古今集(623):佐佐木信綱校訂 新古今和歌集巻第十四(17) 戀歌四(17) 題しらず 藤原経衡千二百六十六 今はとて別れしほどの月をだに涙にくれてながめやはせし 肥 後 千二百六十七 面影のわすれぬ人によそへつつ入るをぞ慕ふ秋の夜の月 (つづく)
2020.04.27
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4月27日(月)昭和萬葉集(巻十)(167)(二十七年~二十九年の作品)講談社発行(昭和55年) Ⅲ(21) きびしい生活(21)職を求めて(2)田村 栄職なくてここに来れる群のなか朝暑き陽にはや疲れつつ渡辺朝一身をかけて職うばひ合ふ壁の向う高だかと笑ふものの声する石田耕三職無き時来よといはれし名刺一枚最後の切り札の如く持ちをり 松尾富雄雨に煙る起重機の見ゆる人事課に紹介状持ちて我は待ちをり西野正男学歴のなきゆゑわれは駄目とおもふ外交にやとはれむと待つ二十三人(つづく)
2020.04.27
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4月27日(月)一遍上人語録(121)岩波文庫:昭和60年5月16日発行巻下(40)門人伝説(40)四十 又云、慈悲に三種あり。いはく、小悲・中悲・大悲なり。大悲といふは法身(ほうしん)の慈悲なり。今の別願成就の弥陀は、法身の大悲を提(ひっさ)げて衆生を度し給ふ。故に真実にして、まなしからざるなり。これを経には、「仏心者大慈悲是、以無経摂諸衆生《仏心とは大慈悲これなり。無縁の慈(いつくしみ)をもつて、もろもろの衆生を摂す》」ととけり。(注)法身:絶対真理の人格化。別願成就の弥陀:四十八願の誓願をおこし、兆載永劫の修行の結果仏となった弥陀をいい、その弥陀を報身仏という。報身は、法身とともに三身(報・法・応)の一つ。
2020.04.27
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4月27日(月)「内村鑑三書簡集」(岩波文庫より) (注)文語を口語に、わたしの意訳箇所もあります。明治44年よりキリスト信者の休息わたしは、少しリラックスしようとしても出来ませんでした。山に行っても出来ませんでした、海辺に行っても、やっぱり出来ませんでした。しかし、イエスキリストの、父なる神様に祈ることによってやっとリラックスすることが出来ました。天にましますわれらの父よと祈り、工場の騒音も森閑とした山にいるようで気になりませんでした。市場の騒々しさも人気のない海辺にいるようで気になりませんでした。真の休息は外に求めてもだめです、自分の心のなかに求めることです。
2020.04.27
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4月26日(日)第十一回角川短歌賞(101) 受賞作品「秩序」(柴 英美子)(10)(昭和40年)明日を恃むさむき貌もて深淵に似し教会のうす闇に居りゆふぐれのちひさき部屋に燈ともせば恢(よみ)がへるゆくこころかなしも雪花石膏(アラバスター)気化を遂げつつある夢の昏き沈黙よりのがれ得ず衰へしやまひの手さへうつくしとわが在りし日の秩序を愛す緋のながれやさしき空へ発たむとすテープまつはる船をあやつり(この項完結)
2020.04.26
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4月26日(日)萬葉集入門(32)著者:土屋文明発行:筑摩書房 昭和56年4月(注):短歌作品を中心にして、簡略化してあります(後藤)萬葉集の民謡(4)しばしばも相見(あいみ)ぬ君(きみ)を天(あま)の川(かは)舟出(ふねで)はやせよ夜(よ)のふけぬ間(ま)に (十巻: 二○四二)天(あま)の川川音(かはかはと)さやけし彦星(ひこぼし)の秋(あき)こぐ舟(ふね)の波(なみ)のさわぎか (十巻: 二○四七)天(あま)の川(かは)渡(わた)り瀬(せ)ごとに思(おも)ひつつ来(こ)しくもしるし会(あ)へらく思へば (十巻: 二○七四)七夕伝説は全く大陸よりうけついだもの。この七夕の歌のごときは、民族の恋愛生活を七夕伝説に投入した点では、民謡化している。(つづく)
2020.04.26
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4月26日(日)古泉千樫歌集(74)中公文庫:日本の詩6より昭和五十一年四月十日初版歌集「屋上の土」(73) 大正六年(20)牛(5)四、朝涼朝庭の梨(なし)の木(こ)かげに牛つなぎ父は立たせり牛をながめて朝草(あさくさ)に足らひたるらしおほきなる項(うなじ)をあげて牛の立ちゐる(つづく)
2020.04.26
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4月26日(日) 岩波文庫:佐佐木信綱校新古今集(627) 新古今和歌集巻第十四(16)戀歌四(16) 題しらず 藤原経衡千二百六十四 今はとて別れしほどの月をだに涙にくれてながめやはせし 返し 肥 後千二百六十五 面影のわすれぬ人によそへつつ入るをぞ慕ふ秋の夜の月 (つづく)
2020.04.26
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4月26日(日) 昭和萬葉集(巻十)(166)(昭和二十七年~二十九年の作品)講談社発行(昭和55年) Ⅲ(20) きびしい生活(20) 職を求めて(1) 山田はま子雪やみし横浜の街洋傘持ち求人広告のビルさがし行く採用試験室の前に群れゐる女達自信なくなりて壁に寄りゆくあせれば又求人広告に欺かれ雪やみし夕べの街帰りゆく百合中三郎職求め職を求めて行きゆきし戦災地広く夕焼けにけり田井安曇職求め雨に一日を歩みつつ風変る夕べのクレーンの下 (つづく)
2020.04.26
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4月26日(日) 一遍上人語録(120)岩波文庫:昭和60年5月16日発行巻下(39)門人伝説(39)三十九 又云、他力称名の行者は、此身はしばらく穢土(えど)に有(あり)といへども、心はすでに往生を遂(とげ)て浄土にあり。此旨を面面にふかく信ぜらるべしと云云。(つづく)
2020.04.26
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4月26日(日)「内村鑑三書簡集」(岩波文庫より) (注)文語を口語に、わたしの意訳箇所もあります。明治44年より山を動かす力神様わたしを活かしてください、神様わたしに真理を教えてください、神様わたしをあなたのために使って下さい。わたしがお願いするのはこれだけです。わたしは、自分で活動しようとは思いません。わたしは、自分から人に教えようとは思いません。わたしは、なにか目的をもってそれを成し遂げようと努力しようと思いません。わたしは、わたしの全てを神様に開放して、たとえば神様の恩恵の受け皿になりたいのです。進んでなにかを取ろうとはしないで、じっと与えられるまで待つのです。そうして、わたしの求めるものはすべてあたえられるのです。それが、聖書に書かれている山をも動かすことが出来る力です。そして、それは信じること、これがその不思議な力を得る秘訣です。
2020.04.26
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4月25日(土)第十一回角川短歌賞(100) 受賞作品「秩序」(柴 英美子)(9)(昭和40年)あぢさゐはかがよふ声となりゐつつ雨晴れてゆく視野を顫はすうす曇る硝子のかなたびつしりと球型の花歪むゆふぐれゆふぞらはひとごゑのたぐひ充ちてゐん泣くべくしてわらひし声も純白の猫ゆらゆらとちかづけり玻璃のむかうの闇にあらはれ雨となる夜の薔薇垣に微光あふれやさしも人の死ぬといふさへ(つづく)
2020.04.25
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4月25日(土)萬葉集入門(31)著者:土屋文明発行:筑摩書房 昭和56年4月(注):短歌作品を中心にして、簡略化してあります(後藤)萬葉集の民謡(3)稲(いね)つけばかがる我(あ)が手(て)を今宵(こよひ)もか殿(との)の若子(わくご)が取(と)りて嘆(なげ)かむ (十四巻: 三四五九)住吉(すみのえ)の小田(をだ)を刈(か)らす子(こ)奴(やつこ)かも無(な)き 奴(やつこ)あれど妹がみ為に私田刈る ( 七巻: 一二七五)等は、労働歌にして恋愛歌たる民謡の代表的なもの。(つづく)
2020.04.25
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4月25日(土) 古泉千樫歌集(73)中公文庫:日本の詩歌6より昭和五十一年四月十日初版歌集「屋上の土」(71)大正六年(19)牛(4)三、草野原草原につなげる牛を牽(ひ)きに行く日のくれ方のひとり寂しきしらじらと茅花(つばな)ほけ立つ草野原夕日あかるく風わたるなり夕ぐれの浅川(あさかわ)わたる牛の足音(あおと)さびしみにつつ鼻綱をひく牛入れて夕(ゆふ)のうまやに吾(わ)があれば牛の水持ち (つづく)
2020.04.25
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4月25日(土)新古今集(620) 岩波文庫:佐佐木信綱訂新古今和歌集第十四(15)戀歌四(15) 人に遣はしける 紫 式 部千二百六十二入る方はさやかなりける月影をうはの空にも待ちし宵かな 返し よみ人知らず 千二百六十三 さして行く山の端もみなかき曇りこころの空に消えし月影 (つづく)
2020.04.25
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4月25日(土) 昭和萬葉集(巻十)(165)(昭和二十七年~二十九年の作品)講談社発20行(昭和55年)Ⅲ(19)きびしい生活(19)住まいの歌(8) 山本耕一郎督促の苦を語りゐし税吏らの言は次第に穏やかならず藤掛久夫怒りおさへつつ煙草をすすめぬ二言目には差押へですと言う若き税吏に高橋嘉明税吏との争ひに夕べ疲れ果つ争へばそれだけ悲惨になるに(つづく)
2020.04.25
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4月25日(土)一遍上人語録(118)岩波文庫:昭和60年5月16日発行巻下(38)門人伝説(38)三八 又云、如来(にょらい)の禁戒をやぶれる尼法師の行水(ぎょうずい)をし、身をくるしむるは、またくこれ懺悔(ざんげ)にあらず、たゞ自業自得(じごうじとく)の因果のことわりをしるばかりなり。真実の懺悔は、名号他力の懺悔なり。故に、「念念称名常懺悔《念々の称名は常の懺悔なり》」と釈せり。自力我執の心をもて懺悔を立(たつ)べからず。注尼法師:尼や法師の意にもとれるが、仏道を志した尼をさしている。 (つづく)
2020.04.25
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4月25日(土)「内村鑑三書簡集」(岩波文庫より) (注)文語を口語に、わたしの意訳箇所もあります。明治44年より教会と余輩教会は、この世の中で力をますます広げて、地球上をすべてキリストの国にしようとしているようです。わたしはキリストが天から降りてきて、この世の中がキリストに従ってくれるまで待とうと思います。教会は多数の信者を得ようとします。わたしは、本当の信者はこの世が終るまで少ないだろうと信じています。もう一度いいます、教会は信者を作ろうと一生懸命です、一方わたしは福音が本当であることを証明することで一生懸命です。教会はこの世の中に妥協しようとしています。しかし、わたしは聖書にあるように、世の中は創世記より今日まで神様を敵視している現実を、この世の終りまで受け入れてゆこうと思っています。結論をいいますと、教会とわたしでははなはだ考えがかけ離れていますので、いっしょになることはないと思います。
2020.04.25
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4月24日(金)第十一回角川短歌賞(100) 受賞作品「秩序」(柴 英美子)(7)(昭和40年)ガラス器にたまご光(て)りつつうらがなし楕円のなかに透けゐるこころ死はつねに身に添ひゐむともの刻む刃鋼(はがね)の鈍きひかりに憩ふ掌をつたひしたたる果汁みづみづと鬼灯いろにわれを染めしか質(ただ)さるるごとく煮られてゐる果実罪はみのりに似ておもきかな枇杷熟るる空みづみづと暮れゆけばわれにいづくに灯をともすべき(つづく)
2020.04.24
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4月24日(金)萬葉集入門(30)著者:土屋文明発行:筑摩書房 昭和56年4月(注):短歌作品を中心にして、簡略化してあります(後藤)萬葉集の民謡(2)思(おも)はぬに到(いた)らば妹(いも)がうれしみと笑(ゑ)まむ眉引(まよびき)思(おも)ほゆるかも (十一巻: 二五四六)相見(あいみ)てはいくばく久(ひさ)もあらなくに年月(としつき)の如(ごと)思(おも)ほゆるかも (十一巻: 二五八三)馬(うま)の音(おと)のとどともすれば松蔭(まつかげ)に出(い)でてぞ見(み)つるけだし君(きみ)かと (十一巻: 二六五三)吾背子(わがせこ)を今(いま)か今(いま)かと待(ま)ち居(を)るに夜(よ)のふけぬれば嘆(なげ)きつるかも (十二巻: 二八六四)さ檜(ひ)の隈檜(くまひ)の隈川(くまかは)に馬(うま)とどめ馬(うま)に水飼(みづか)へ吾(われ)よそに見(み)む (十二巻: 三○九七)恋愛生活が当時の社会生活の最も重大なる部分であった。素朴なる人間の詩的感動が、恋愛生活において、最も自然にかつ顕著に発言するということによるのであろう。(つづく)
2020.04.24
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4月24日(金) 古泉千樫歌集(72)中公文庫:日本の詩歌6より昭和五十一年四月十日初版歌集「屋上の土」(65)大正六年(18) 牛(3)二、夕渚茱萸(ぐみ)の葉の白くひかれる渚(なぎさ)みち牛ひとつゐて海に向き立つふるさとの春の夕べのなぎさみち牛ゐて牛の匂ひかなしも夕なぎさ子牛(こうし)に乳をのませ居(ゐ)る牛の額(ひたひ)のかがやけるかも (つづく)
2020.04.24
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4月24日(金)新古今集(624) 佐佐木信綱校訂新古今集巻第十四(14)戀歌四(14) よみ人知らず千二百六十 天の戸をおしあけがたの月見れば憂き人もぞ戀しかりける千二百六十一 ほの見えし月を戀しと帰るさの雲路の浪に濡れて来しかな (つづく)
2020.04.24
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4月24日(金) 昭和萬葉集(巻十)(164)(昭和二十七年~二十九年の作品) 講談社行(昭和55年) Ⅲ(18) さびしい生活(18)重税植松寿樹少しづつ増す俸給を追ふ如くなほ大股に税が迫るよ鳳 逸平朝早く微税令書まひこみてまた争論の種をつくるも関口菜津子一枚の税の通知書に怯えもついつよりの習性か小売商人われ(つづく)
2020.04.24
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4月24日(金)一遍上人語録(118)岩波文庫:昭和60年5月16日発行巻下(42)門人伝説(37) 三十七 又云、摂取不捨(せつしゆふしや)の四文字を三縁と釈するなり。摂に親(しん)縁(えん)の義あり、取に近縁(きんえん)の義あり、不捨に増上縁(ぞうじょうえん)の義あるなり。(注)摂取不捨:観経に、「光明は遍く十方の世界を照して、念仏の衆生を捨てたまはず」とある。三縁:親縁・近縁・増上縁。仏と衆生との関係が親密であるのを親縁、衆生が見仏を欲すれば、その願いに応じて顕現するのを近縁、念仏の衆生には臨終に聖衆が来迎するのを増上縁という。 (つづく)
2020.04.24
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4月24日(金)「内村鑑三書簡集」(岩波文庫より)(注)文語を口語に、わたしの意訳箇所もあります。明治44年より義とする力たとえば、わたしが世界のすべての人を信者にすることが出来たとしましても、それだけでわたしは神様に受け入れられることはないでしょう。もし、わたしが一人の人も信者にすることがないとしましても、それだけで神様から罰せられることはないでしょう。わたしは神様の御子であるイエスキリストを信じることによって受け入れられるのです。わたしが神様から受け入れられるのは、わたしの行動によるのではなくわたしの信仰によるのです。わたしは、自分がイエスキリストを信じると言い、心からイエスキリストを信じることによって、その他の事は何もせずとも救われるのです。
2020.04.24
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4月23日(木)第十一回角川短歌賞(99) 受賞作品「秩序」(柴 英美子)(6)(昭和40年)ぎつしりと空壜搬び来しくるま透きとほりたる街を通過す敬老会果てしゆふべをちりぢりに微睡(まどろ)むごともあゆむ老婦ら球型の帽子の鉢に放たれてメダカはさびし直なるからだ白壁のうすき汚れをみつめつつ日々平安のふかき疲れよオレンヂの双掌におもき一果にてそのきんいろの内部(うち)の暗黒(つづく)
2020.04.23
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