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大野隆之

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ウルトラマンとは何であったか。

0.まあM78星雲の「光の国」から来た宇宙人なのであるが、このこと自体にそう大きな意味は無い。問題はほぼ無償の行為として、地球人を助けてくれるウルトラマンとは何者なのか、ということである。

 例えばウルトラマンに先立つ「鉄人28号」はあくまで機械であるし、ほぼ同時期に放映されていた「マグマ大使」は地球の精であるから、人間もしくは地球のために戦うのは当然である。

 ウルトラマンが人間のために戦う動機は、公開された作品から見る限り2点である。一つはうっかりとハヤタ隊員と接触してしまい殺してしまったこと。二つめは「光の国」に帰る手段が無いこと。しかしこれは命がけで戦う動機としては不十分であり、それゆえこの問題に対する説は多くある。本当はまだ内容を検討するためには先行文献の収集が不十分なのであるが、ある程度まとめておく。

1.ウルトラマンは神である。
 シリカゲル氏は「ウルトラマンは神である」と主張している。
http://homepage3.nifty.com/umt/um1.htm
 実際古代の地球でウルトラマンが「神」として信仰されていたらしい事は、第七話「バラージの青い石」(金城、南川竜)で示される。

2,ニライカナイの神
 『ウルトラマン昇天』において、山田輝子氏は、上原輝男教諭(後、玉川大学教授)の金城哲夫に対する影響を重く見る。上原氏はニライカナイの神が「土地に棲む、人間に害悪を及ぼす精霊達を服従させるためにやってくる」と言ったらしい(p.30)。



 さらに山田氏は、金城の戦争体験をふまえ、次のように論じている。
「(沖縄戦中)彼はいまかいまかと救世主の出現を待ち望んでいたに違いない。おばあさんの昔語りに聞いたニライ・カナイからくるという神は、こんな時に現れるのではなかろうか」(p140)
「それ(最終回のエピソード)はニライ・カナイから訪れたまれびとが人々に祝福を与えたのち、ふたたび遠い南の空へ帰っていく姿を連想させた。このシリーズが神秘性をただよわすのは、ウルトラマンがまれびとだからではなかろうか」(p.141)

3.ウルトラマンは宇宙の米軍である
 この説は佐藤健志氏が『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』において主張し、後に非常に有名な社会学者、大澤真幸氏が『戦後の思想空間』(1998.7 ちくま新書)で、肯定的に引用したものである。これは比較的よく読まれた本であるから、インテリの間では、もっとも流通している考え方かもしれない。
 大澤氏は大変立派な学者であるが、少なくともウルトラマンの記述については結構いい加減である。私より四才年上の大澤氏は、少年時代の記憶にのみ基づいており、おそらくビデオ等により再確認はしていない。
 佐藤氏は大澤氏よりは本気度が高い。佐藤氏は金城が「強い者が弱い者をやっつけるというのは間違っていますよね。僕は、もっと人間の優しさを作品の中で表現したいんですよ」と語っていたこと、さらに琉球ナショナリズムと本土へのあこがれを強く持っていたことに出発する。これを両立させるのが、「善意の強者」という概念である。
 沖縄を日本が助ける(金城)。日本をアメリカが助ける(当時の日本国民)。この同床異夢が、初期ウルトラマンの爆発的なヒットにつながった。すなわち「善意の強者」=ウルトラマン=米軍、という事になる。
 ここで注意すべきは、金城がウルトラマン=米軍と考えていた、というわけではなく、金城の博愛主義的な世界観がウルトラマンという、「善意の強者」を生み出し、それが防衛をアメリカに全て依存する日本人の心情にマッチした、ということである。

4. 今日の所は、諸説の紹介だけで、自分の考えはあまり書かない。これら諸説を考察するためには、まだまだ準備不足である。

4.1 ニライカナイについて、まだ本気で勉強していない。



おまけ
 どうでもいいこと。「帰ってきたウルトラマン」は最近の子供向けの本では「ウルトラマン・ジャック」と言う名前になっている。いつからなのか、と思っていたが今日ようやくわかった。
 現在、円谷プロの公式設定では、「帰ってきたウルトラマン」の本名はジャックとなっている。しかし、この呼称が初めて使われたのは、1984年の映画「ウルトラマンゾフィー」においてであった。


必要文献追加『宇宙からの贈り物』





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Last updated  Jun 16, 2003 08:08:22 PM
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