IAEA事務局長に日本人選出の意味より IAEA事務局長となる天野は、かなり大変なことを米国からやらされるだろう。その最大のものは「イスラエルに対する核査察」である。オバマ政権は今年5月、イスラエルに対し、NPT(核拡散防止条約)を批准してIAEAに加盟するよう、初めて求めた。イスラエルは原子炉を持ち、核兵器開発もしており、400発といわれる核弾頭を保有しているものの、NPTにもIAEAにも参加していない。イスラエルは米政界を牛耳って、この不正状態に対して何の非難も受けない状況を維持してきた。しかし今、イスラエルの優勢は急速に崩れ、世界から非難される国になっている。(U.S. urges Israel to sign anti-nuclear arms treaty)(反イスラエルの本性をあらわすアメリカ)
ここ2-3年の趨勢が今後も続くなら、米英が崩壊してBRICや途上諸国の主導となっていく国際社会からイスラエルへの核査察要求は強まるばかりだろう。隠れ多極主義の米政府も、その傾向を煽るだろう。日本の天野ではなく、南アやスペインの外交官、もしくはエルバラダイが続投していたら、南アやスペインやエルバラダイは、イスラエルに対する非難をしたことがあり、多極主義的な傾向もあるので、話はややこしくなかった。しかし日本は従来、イスラエルに脅されたらいっぺんで萎縮してしまうような「初心者」の国である。(だからイスラエル政府筋は、天野がIAEA事務局長になって良かったと言っている)(New IAEA Head Is Israel's Preferred Candidate)