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2011.10.28
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カテゴリ: メディア
軍需企業や衆院へのサイバー攻撃は、人民解放軍の仕業に違いないと思う大使である。(まだ証拠が上がっていないが、そうに違いないのだ)

中華のハッカー集団の手口を探る意味でも、ウィキリークスのノウハウが貴重なんですね。
斯様に読む動機にやや問題があるが・・・・図書館で借りた「ウィキリークスの衝撃」を鋭意読破したのです。

「ウィキリークスの衝撃」菅原出著 日経BP社、2011年刊

ウィキリークスの衝撃

 ウィキリークスが暴露したのは、世界各国の首脳同士の会話の内容を記した議事録や、知られざる国家の内部情報や、国家間の水面下の暗闘を分析した報告書、それに戦場の最前線で暗躍する諜報員たちの秘密の活動を伝えるインテリジェンスだった。
 本来、政府や企業は、その情報を外部者に知られては困るから「秘密」にしている。外部者、いや内部の者に対してでさえ、隠しておきたいと思う情報だから、わざわざ「秘密」のスタンプを押し、特定の者しか閲覧できないようにしている。それがインターネットという公共の場で明かされてしまったのである。
(中略)
 こうした、かっては諜報機関だけが行ってきたインテリジェンス分析作業をウィキリークスのサイトを見さえすれば、誰でも行うことができる。かって冷戦時代に米国と激しい諜報戦を戦ってきたソ連ですらできなかったほどの大打撃を、ウィキリークスは米国に与えていると言うこともできるだろう。
(中略)
 本書は、この、世にも不思議なウィキリークスという存在と、前代未聞である機密情報の暴露にまつわる真相を、あらゆる角度から徹底的に検証することを試みたドキュメンタリーである。
 2010年11月末にウィキリークスの情報漏洩が世界を揺るがしたのを機に、筆者は日経ビジネスオンラインで「シークレットファイル ウィキリークスの機密文書」という連載を開始した。ウィキリークスについて徹底検証するこの連載は、読者から大きな反響を呼び、この度、急遽単行本としてまとめることになった。

確かに、この本は本年3月発行であり、2月時点のホットな情報が載せてあり・・・ネットの ウィキリークス・ウォッチ・ジャパン とあわせて読むと、生々しいのです。


<もはや国家がコントロールできない国際政治上のプレーヤー>p182~183
 ウィキリークスのような活動を正義と見るのか、悪と見なすのか、それは言うまでもなく立場によって大きく異なる。大量の機密を暴露された米国政府や米国民の多くは、ウィキリークスを「悪」と見なし、「とんでもない犯罪」を犯した集団として取り締まろうとしている。
 しかし、その一方で、2011年2月2日に、ノルウェーの国会議員がウィキリークスをノーベル平和賞候補に推薦したと発表したように、ウィキリークスを「正義」と見なす人たちも存在する。この議員は、「汚職や戦争犯罪などを公表することで、人権や自由を求める闘いに貢献している」と推薦理由を説明している(2011年2月4日付『産経新聞』)。
 ウィキリークスを好むと好まざるかにかかわらず、もはやこのような政府や企業の秘密を漏洩することを専門とする非国家アクターが、国際政治上のプレーヤーとして無視できない存在となっているという現実を、否定することはできないだろう。
 日本ではあまりこの事象を自らの問題として深刻にとらえる風潮はないようだ。ウィキリークスがこれまで公開した日本関連の公電は政治的にほとんどインパクトのない内容のものが多かったが、在京米大使館の秘密公電が大量に公開され、日本政府と米政府の、たとえば沖縄の米軍基地問題をめぐる、これまで明らかにされていなかった議論の内容が暴露されたときに、事の重要性を思い知らされることになるだろうか。
 もし政治的に繊細で、それが公開されれば内閣が吹っ飛ぶような内容の機密文書をウィキリークスが持っており、仮にそれが公開されることが事前に分かったとしても、日本政府の力ではもはやそれを止めることができない。国家の一大事にかかわる機密文書を公開する民間組織の活動を、国家が封じることができないのである。この事の意味をもっと真剣に受け止めるべきであろう。


米政府が、なぜウィキリークスの息の根を止められないか?・・・・
ということで、技術解説のページを読み進めます。

<ドメイン名を狙えば実質的につぶせるか?>p249~252
 インターネットに必要なアドレス情報として、IPアドレスの他にドメイン名があることはすでに述べた。我々は普段、IPアドレスをウェブブラウザに直接入力してアクセスをすることはない。ウィキリークスの場合も「wikileaks.org」や「wikileaks.ch」のようなドメイン名を指定してアクセスするケースがほとんどである。「213.251.145.96」(wikileaks.chに対応する現在のIPアドレス)を覚えていてアクセスする人はまずいない。
 それならば、IPアドレスを使わせないという方法でウィキリークスを黙らせられなくても、ドメイン名を使わせないように仕向けられれば、実質的にウィキリークスの息の根を止めることは可能ではないか・・・。こう考える人もいるかもしれない。
 IPアドレスと同様に、ドメイン名についてもインターネット全体で決して重複が起こらないようきちんと管理されている。IANAの上位組織にあたるICANNという組織がドメイン名全体を統括しており、ICANNとの契約に基づいて、例えば「.com」や「.jip」など個々のドメイン名を管理する「レジストリ」という組織が存在する。
 レジストリは、ドメイン名を使うために必要なデータベースを管理している組織であり、実際にユーザーに対してドメイン名を販売したり、ユーザーが取得したドメイン名の情報をデータベースに登録したりする作業は、一般にレジストリと契約している別の事業者が行う。この事業者のことを、少々紛らわしい名前だが「レジストラ」と呼ぶ。
 ドメイン名がどのレジストラから登録されたかという情報は「Whois」というサービスを使って調べればすぐ分かる。調べてみると、ウィキリークスがオリジナルのドメイン名として使っている「wikileaks.org」は、米国のレジストラであるDynadot社を通じて取得していることが分かる。Whoisでは、最低限問い合わせを受け付けるレジストラの情報を調べられる他、うまくいけばドメイン名の契約者名や住所まで検索できる可能性がある。このWhoisがあるおかげで、ドメイン名からの逆探知はIPアドレレスよりも簡単である。
 ただし、逆探知が可能であることと使用を止められることは別問題である。第三者がドメイン名の使用を差し止めるのは、IPアドレスと同様にかなり難しい。ドメイン名が有名企業の商標権などを明らかに侵害していれば、最近では差し止めることも比較的容易になっているが、ウィキリークスの場合、そうした商標権問題とは無関係である。
 指し止められるかどうかは、純粋に、「ウィキリークスのような告発サイトを運営するためにそのドメイン名を使わせてよいか」という観点になる。IPアドレスの場合と同様、ウィキリークスの存在そのものが非合法であると世界的に確定していない以上、あらゆるドメイン名の利用を問答無用で差し止めるのは現状不可能だ。
 実際、ウィキリークスのオリジナルのドメイン名であるwikileaks.orgについては、2008年にスイスのジュリアス・ベア銀行による告訴によって米国の地方裁判所によって登録抹消および使用差し止め命令が一時下されたが、その後すぐに命令は撤回されている。
 また、現在ウィキリークスがメインのドメイン名として使っている「wikileaks.ch」に関しては、スイスのレジストラであるSwitch社が米国やフランスなどから使用停止の圧力を受けているが、「使用を差し止めるのに合理的な理由がない」として要求を突っぱねている(英『ガーディアンン』誌ウェブ2010年12月4日付)

<「ミラーサイトの大増殖」で追いかける側が圧倒的に不利に>p254~257
 ウィキリークス本体を叩き潰すのも難しいのに、さらに追いかける権力者側にとって形勢が不利に傾くできごとが2010年末に起こった。
 それは「ミラーサイトの大増殖」である。ミラーサイトとは、ウィキリークスと同じコンテンツのコピーを公開しているサイトのこと。日々変わるため正確な数は把握できないが、ウィキリークス側が把握しているものだけで、世界中に少なくとも1000以上のミラーサイトが存在する。ミラーサイトがこれほど短期間で増殖できたのは、言うまでもなく、紙の文書と異なり、デジタルデータが膨大な量を簡単にかつ完全な形でコピーして短期間で配布できるという特徴を持つからだ。ウィキリークスが持っているとされる約25万件もの米外交文書は、数ギガバイトものデータ容量になるが、最近のブロードバンド環境ならインターネット経由でも数時間あればコピーできてしまう。
 ウィキリークスのミラーサイトを立ち上げるのは、インターネットのサーバー運用について少し知識があれば非常に簡単である。まず、「wget」あるいは「HTTrack」などのパソコン用ソフトウェアを使ってウィキリークスのコンテンツの完全なコピーを入手する。具体的な入手方法は検索すれば山のように出てくる。これを自分のウェブサーバーで公開すれば「勝手ミラーサイト」のでき上がりだ。
 さらに、ウィキリークスに自分のサーバーを登録することで、ウィキリークスからのコンテンツ配信などを受けられる「公式ミラーサイト」を作ることも可能になっている。登録用ページにアクセスし、IPアドレスなどを登録するだけで公式なミラーサイトとしての更新を受けられるようになる。
 ミラーサイトが爆発的に増えたことにより、米国政府などによるウィキリークスを潰そうという試みはほぼ完遂不可能になったと言えるだろう。理論的に潰せるかと問われればイエスだが、時間とコストを考慮するととても実行できそうになあい。もはや本家が潰れても、誰でもちょっと検索すればミラーサイト経由で機密情報を入手し続けられる。
 ウィキリークスのミラーサイトを立ち上げることは、サイバー攻撃や当局による捜査を受けるなど様々なリスクを伴う。このため、実際にどのくらいのミラーサイト構築の協力者が出てくるのか筆者は正直見当も付かなかった。しかし、いざふたを開けてみると、ミラーサイトが山のように出現し、ウィキリークスに好意的あるいは協力的な人間が世界中にごまんといることが明らかになった。仮に、ウィキリークスの存在が世界的に違法と認定され、運営者がすべて投獄されたとしても、こうした協力者がいる限り、コピーされたウィキリークスのコンテンツがインターネットから消え去ることはおそらく永遠にないだろう。
(中略)
 ウィキリークスに関する記事などを読んでいると、米国などが圧力を強めているので、ウィキリークスに対する包囲網が着実に狭まり活動が制約されつつあるといった論調を目にすることがある。だが、筆者の見方はまったく逆だ。少なくともインターネット上での活動に関する限り、ウィキリークスは以前よりも増して自由に活動できるようになっており、暴露した情報が広まる速度も加速している。それに対して、米国政府など追いかける側はまだほとんど有効な手立てを打てていない。


ウィキリークスの威力に驚くとともに、中華のサイバー攻撃に対して 日本人ハッカー養成はどうなっているんだ!?





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Last updated  2012.03.28 17:24:40
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