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2013.04.29
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カテゴリ: 気になる本
日曜日の朝日新聞に読書欄があるので、ときどき切り取ってスクラップで残していたのだが、これを一歩進めて、無料デジタル版のデータで残すことにしたのです。


・Y.Ernest Satow
・SF JACK

さっそく、図書館に借り出し予約するのもいいかもね。
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Y.Ernest Satow より
サトウ

<Y.Ernest Satow:森村泰昌(美術家)>
 得も言われぬ美しい写真集である。作者は日本人の父とアメリカ人の母を持ち、日本に生まれアメリカで写真家となった。戦後、「来日/帰国」し、京都で結婚、晩年は大学で教鞭をとった。音楽家バーンスタインやソビエトの首相フルシチョフのポートレイト、あるいはアメリカ、メキシコ、日本など各地の風景を、時には構成主義風に、時には豊かなロマンチシズムを漂わせて撮った。1990年、63歳で逝く。
 アメリカでデビューを果たしたアーネスト・サトウが代表作を次々と発表したのは、50年代後半から60年代初頭のことである。「ライフ」に代表されるグラビア誌が隆盛だったこの時期、世界は写真の力で変えられると、写真家たちは自らの仕事に高い理想を掲げていた。その息吹を浴びて、サトウの写真にも溌溂たる青春が薫る。
 ニューヨーク、リバーサイド・パークの雪景色を撮った代表作がある。画面のほとんどは雪で、埋もれた樹々や鉄柵がわずかに垣間見える。雪の白はハイキーにプリントされ、印画紙の白い地色がそのまま雪の色となる。描かないことが空間表現の最高の手法であるという水墨画の美学を、写真というモダニズムの美学に置き換える。その置き換えにあざとさはなく、なにか、発見の素直な歓(よろこ)びに満ちている。
 「日本」はこの写真家の心奥に潜む見果てぬ夢の美であり、アメリカはその美を育む「今」だった。このふたつが重なった「得も言われぬ美」に、アーネスト・サトウの面影を見るのは私だけであろうか。
    ◇

アーネスト・サトウ著、916 press、2013年刊

<商品の説明>より
本書は、氏が写真を始めて間もない1955年頃より、1976年頃までの約20年間に絞り、写 真を撮ることの喜びに溢れ、夢と情熱がほとばしり輝くニューヨーク時代を中心とし た66点を収めた一冊となっております。

<大使寸評>
書評がいみじくも水墨画と表現しているが…
まるで長谷川等伯の松林図屏風のようですね。
大使もこの写真をみたとき白い地色が日本的だと思ったのです。
アーネスト・サトウの見果てぬ夢は「日本」だったのでしょうか。

amazon Y.Ernest Satow



SF JACK より
SF

<「今」を通して、未来を映し出す:]川端裕人(作家)  >
 日本SF作家クラブが、創立50周年を迎えた。星新一、小松左京、筒井康隆といった初期メンバーが「ジャンル」を確立した時代から半世紀以上が過ぎ、SF的な手法は拡散している。映画、アニメ、ゲームなどのメディアでも、当たり前のように使われる。しかし、核心的なSF小説のコミュニティーも健在だ。
 12人のSF作家が書き下ろした本書は「日本のSFの現在」を示す。道具としてSFを使うのではなく、みずからSFの射程を広げ、深めようとする探求心がある作品群。
 そのような志を持ったSFは「“今”のフィルターを通して未来を映す遠見眼鏡」だ。ここで読む限り、目下、SF的想像力の探求の対象となりやすいのは、昨年話題になったiPS細胞をもとにした再生医療などバイオ関連技術、そして、急速に我々の生活を変えつつある情報技術の2方面であるようだ。12篇中の半数がこれらのいずれか(時には両方)をテーマとしたり、舞台設定の重要な要素として組み込んだりしていた。
 硬軟ある中で万人にお奨めしやすいものとして、まず「リアリストたち」(山本弘)が印象に残った。ネットが普及した果てに、今の我々のように直接人と会って交流する者「リアリスト」がマイノリティーとなった世界を、自宅から出ずネットのみで生活する「ノーマル」の視点から描く。こういった「倒置」は「今」を逆照射する作用もある。「楽園(パラディスス)」(上田早夕里)は、同じく情報技術を扱い、人の生死について切り込む。SFの思弁的な面が強く出ている。さらに「宇宙縫合」(堀晃)のような、古くからのSFファンがニヤリとする仕掛けを施したハードSFもある。
 なお「50周年」と連動し、早川書房からも、傑作SF短篇を編んだ「日本SF短篇50」が全5巻のシリーズとして刊行中。2013年は、SFの年になるか。
     ◇

日本SF作家クラブ編、角川書店、2013年刊

<商品の説明>より
新井素子、上田早夕里、冲方丁、小林泰三、今野敏、瀬名秀明、堀晃、宮部みゆき、山田正紀、山本弘、夢枕獏、吉川良太郎の総勢12名の豪華執筆陣! 従来のSFファンはもちろん、色んな人が楽しめる短編集!

<読む前の大使寸評>
図書館で伊藤計劃の「ハーモニー」を予約しているが、まだ順番が回ってきません。
伊藤計劃や冲方丁の出現を期に、およそ40年ぶりに日本SFの最新作が気になるのです。

rakuten SF JACK


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(新聞紙面のデジタル版はだいたい2~3日後にUPされています。)
朝日デジタルの書評から13
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Last updated  2013.04.29 17:10:05
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