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2013.10.23
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カテゴリ: アート
昨晩のNHK「歌謡コンサート/荒木とよひさ名曲集」という番組を見たが・・・

でも、荒木とよひさ作詞の曲はどれもなかなか良かった…と負け惜しむ大使であった。
・想いで迷子
・哀しみ本線日本海
・恋唄綴り
・つぐない
・時の流れに身をまかせetc.

テレサ・テン
エンレイさんの歌う日本語もテレサを彷彿とする美しさがあったが・・・


ここで、図書館で借りた「歌謡曲」という本から、テレサ・テンのあたりを紹介します。



 70年代初頭にアイドル歌謡が台頭するのとほぼ同時に、アダルト・オリエンテッド・ポップスともいうべき大人向けのポップス系歌謡曲が川口真や筒美京平を推進力に誕生した。
(中略)
 テレサ・テンは本名トウ麗君。香港でスカウトされて74年3月に「今夜かしら明日かしら」(山上路夫・筒美京平)でデビューしたが不発で、第二弾が「空港」(山上路夫・猪俣公章)だった。その後も「雪化粧」、「ふるさとはどこですか」といったヒットでポップス系演歌の中堅として期待されていた。
 80年代を迎えた演歌シーンにおいて、60年代に確立された純粋演歌の流れを汲む多くの歌手はカラオケ・ファンを含む熱心な聴衆を対象に保守本流の楽曲作りを重ねていた。都はるみは「大阪しぐれ」、「浪速恋しぐれ」といった伝統的な作品でミリオン級ヒットを放ち、五木ひろしは83年に「細雪」、「長良川艶歌」と大ヒットを連発。細川たかし「矢切の渡し」、大川栄作「さざんかの宿」、日野美歌、佳山明生競作の「氷雨」といったミリオン・セラーをはじめ、森昌子、石川さゆり、川中美幸、小林幸子、瀬川瑛子等の女性陣も充実していた。

 また一方でアダルト・オリエンテッド・ポップスの流れに位置する作品は、80年代に入って欧陽フィフィ「ラブ・イズ・オーバー」、森進一「冬のリヴィエラ」、上田正樹「悲しい色やね」、高橋真利子「桃色吐息」といった作品で健在だった。岩崎宏美「聖母たちのララバイ」も同じ潮流に位置する作品である。

 テレサ・テンはこれら二つの要素を兼ねた逸材だったが、78年に一度離日して82~84年は活動の拠点を香港に移していた。84年に再来日しての第一作「つぐない」が大ヒット、続く「愛人」も連続ヒットした後を受けた第三弾が「時の流れに身をまかせ」である。作詞作曲編曲は三作とも荒木とよひさ・三木たかし・川口真のトリオ。これらは伝統的な演歌とアダルト・オリエンテッド・ポップスの融合されたAOR歌謡ともいうべき演歌の新たな潮流を形成する作品だった。

 冒頭から16符の連符を繋いでいるが、これは「舟歌」でも触れた手法で「時の流れに身をまかせ」も倍テンポで解釈して実際のBPMの半分で聴かせている。黛ジュンの実兄である作曲家の三木たかしは、67年に泉アキ「恋はハートで」で作曲家デビュー、69年の森山良子「禁じられた恋」を皮切りに70年代はあべ静江「みずいろの手紙」、西川峰子「あなたにあげる」、西城秀樹「君よ抱かれて熱くなれ」、石川さゆり「津軽海峡・冬景色」とポップス、演歌を横断してヒットを放った。

 「時の流れに身をまかせ」の構成はA7-1/2小節B12-1/2小節の二ハーフ。“時の流れに~”から始まるサビの部分で、後半の“だからお願い~”へと連なるドラマチックな展開は聴きどころである。とくに“だからお願い、そばに置いてね”のコード進行A7→Dm→DmM7/C#→Dm6/Bは楽器編成はオーソドックスだが、シティ・ポップス顔負けの新鮮かつ深みのある響きで、川口真の真髄ともいうべき洗練されたサウンドである。川口真はいずみたくのオールスタッフ・プロで活動を開始。63年の坂本九「見上げてごらん夜の星を」が編曲家としてのスタートで、作曲家としての初ヒットは69年の広田三枝子「人形の家」。編曲家でありながら作曲家として多くのヒットを放った唯一無二の散在である。

 テレサ・テンの歌唱はコブシもヴィブラートもレガートもない清涼感に満ちたナチュラルなスタイルである。中国語は日本語に比べて言語音程がやや高く、裏声と実声が違和感なく自然に繋がるのは、それらが関係していると考えられる。倍音の響きがなめらかで美しい。


テレサ・テン byドングリ
エンレイ公式サイト







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Last updated  2013.10.23 00:06:56
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