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2014.06.05
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カテゴリ: 自然・環境
東急ハンズの木材売り場に行くと、各種唐木の木片を手にして、けっこう時間をつぶすことになります。
樹木大好きの大使には、つきつめると木肌フェチとでもいう性癖があるんでしょうね。

『工芸の博物誌』という本を図書館で借りて読んでいるところだが・・・・
「杢(モク)」の説明など載っていて、もろに大使のツボを突くわけです♪

玉杢玉杢 (たまもく)


如鱗杢如鱗杢 (じょりんもく)

杢の種類 より


<和木、唐木> よりp82~85
 日本では、『日本書記』などに大きな槻(ケヤキ)の木が登場する。蘇我馬子が創建した飛鳥寺の西には大きな槻の木があった。大化の改新後、孝徳天皇と中大兄皇子が、群臣を招集して一心同体の誓訳をさせた「大槻樹下の盟」は、この木の下で行われ、壬申の乱の際に近江方が軍営を設けたのも、蝦夷や隼人などの夷テキの服従儀礼を行わせたのもこの木の下の広場であった。 
 わが国は温暖湿潤気候の好条件に恵まれ、南北に細長い列島という土地柄のため、世界でもまれにみる多種多様な樹木が生育している。四季の移り変わりがはっきりしているため、春材と秋材の別が生まれて明確な年輪となり、木の表面にはさまざまな模様が現れる。この模様が木目や杢で、これが日本の木材の大きな特徴となっている。それはさまざまな木味を賞玩するという日本人の木に対する独特の感性をも育てることとなった。同時に豊富な樹種は、多種多様な木の利用法を生み出した。

 縄文時代には丸木舟・櫂・弓などの用具、椀・高杯などの容器、櫛・腕輪などの装身具など既に多数の木製品が使われていた。弥生時代には鉄製工具が用いられ、さらに各種の生活用具や生産用具が作られた。

<木の工芸的利用>
 樹木には針葉樹と広葉樹、また落葉樹と常緑樹という区分がある。工芸的利用の観点からは、国内産の木である[和木]と東南アジア・インドなどの南方産の硬質な輸入材である[唐木]に分かれる。唐木は、もと中国を経て渡来したのでこの名があるが、種類としては、紫檀・黒檀・鉄刀木・花梨などがある。和木は、桑・欅・柿などの硬木と、比較的軟らかい針葉樹の杉・檜、広葉樹の桐などの軟木がある。

<木を挽く人> よりp92~93
職人

 美しい杢を出すためには、どのように木割りをするかが問題となる。木理には、まっすぐな木理(直通木理)、波打つ木理(波状木理)、また特別な奇形の木理(杢)がある。杢には、円形(玉杢)、円が大きな波の中でうねるようになったもの(如鱗杢)、笹の葉のように揺れたもの(笹杢)、鳥の羽の模様のようなもの(鶉杢)などさまざまな杢があり、珍重される。この木割りによってどのような杢が出るかで、挽いた材の値が決まり、木挽きの技量も試される。「自分の木でもないのに、思い通りになれば、よかったなあと思う」と林さんは言う。木のソッポ(外力、全体の姿)を見、木口を観察する。木の癖を見抜いて、節や虫穴を予想し、最もよい木割りの方法を考えて木挽きをする。乞われて鹿児島まで屋久杉を挽きに行ったこともあるというが、将来は100%、チェーンソーで割る時代が来るだろうと予想する。林さんは「もったいないことだ」と言う。そこにある木を大事にして価値のあるものにしていくことがますますできなくなるからだ。

 木工芸の材料として杢を狙う場合は、こうした連達の木挽きのような眼と腕が必用となる。わが国において営々として蓄積されてきた、木を育て、木を読み、木の美しさを引き出す技量の総体の伝承によって、木工芸は支えられている。


最近、フリーマーケットで柿渋染めの布を見るが・・・なかなか渋い(まんまやんけ)のだ。

柿渋
柿渋染めは使い込むとこうなります より

<柿渋> よりp50~52
 かつて畑の畔をはじめ作物のできないやせた土地などには、小粒の渋柿がたくさん植えられていた。これは食用にするというよりも、柿から渋を取って柿渋を作るのが目的であった。
 柿渋の利用は弥生時代まで遡るといわれるが、防水・防腐剤として近年に至るまで日常生活に密着した利用範囲の広い生活必需品だった。
 近世、京都・大坂といった大消費地には、型紙、漆器、傘、合羽、ぼて(ざるやかごに紙を貼ったもの)などの需要に応えるため柿渋屋が何軒もあった。もちろん、こうした都市のみならずそれぞれの地域ごとに柿渋屋があり、製造にあたってはその地方特産の柿を使った。渋の産地では、都市を中心とする多くの需要に応えるのに、遠隔地から柿を求めなくても地元で充分供給し得るだけの柿が多く植えられていた。
 例えば京都近郊では、京都府南部の相楽郡一帯(木津町、加茂町、和束町など)が昔から柿渋作りが盛んで、こうした地域には最盛期の昭和初期に十数軒の柿渋屋があり、京都のみならず水運を利用して大阪の需要までもまかなっていたといわれている。

 現代の柿渋の需要は、大半が清酒やみりんの清澄剤としてである。これらの醸造品は、透明度の高さが求められるため柿渋を利用している。
(中略)
 柿渋は小型の渋柿から作られるが、このような柿は山野に自生することが多く、採取に労力がかかる上、量にも限界があるため、原料の入手は年々難しくなっている。





工芸

日本工芸会編、淡交社、2001年刊

<「BOOK」データベース>より
伝統工芸は一つの総合芸術である。それは、さまざまな技術の連鎖に支えられ、その頂点に花開くものである。
【目次】
手わざの文化と現代/陶土/陶石/青花/烏梅/柿渋/布海苔/天蚕(山繭)/和木・唐木/漆/朱/胡粉/研炭/「土作りはやきものの基本ですね」

<大使寸評>
工芸品の素材は、つまりアートで言えばマチエールである。
市井のアートをつかさどる職人たちは、生活態度は慎ましいが・・・
職人たちの素材や道具に対するこだわりは、厳しいようです。

東急ハンズに行くと、樹木系の素材につい目がゆきます。(大使の場合)

rakuten 工芸の博物誌







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Last updated  2014.06.05 00:07:28
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