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2014.09.22
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カテゴリ: 気になる本
先日、『淡河川・山田川疎水記録誌』という文献を読んで以来、産業遺産づいているわけで・・・
大学図書館で『日本の産業遺産300選』という本を借りたのです。
3分冊になっていたが、自動車、航空機、用水が載っている(3)から読み進めようと思ったわけです。



遺産

金子六郎、他編、同文舘出版、1994年刊

<「BOOK」データベース>より
近代の人々の生活を支えてきた「文明財」ともいうべき産業遺産。全国に残されている遺物・遺跡を調査研究し、その意義を説く。
【目次】
・繊維 ・鉄道 ・自動車 ・船舶 ・航空機 ・橋・灯台 ・用水・ダム・土木

<読む前の大使寸評>
先日、『淡河川・山田川疎水記録誌』という文献を読んで以来、産業遺産づいているわけで・・・
この本では、用水、自動車、飛行機あたりが大使好みの領域でおま♪

Amazon 日本の産業遺産300選(3)


昭和30年代、軽自動車の出現もけっこうインパクトがありましたね。
この本からスバル360を紹介します。

<スバル360> よりp104~105
<軽自動車出現の背景>
 軽自動車という呼称と世界で最小の自動車規格が、車輌法のなかに設定されたのは昭和24年7月のことである。この当時、自動車業界でこれに注目する者はいなかった。この規格に該当する商品が、二輪車を除いては存在しなかったからである。エンジンの気筒容積(排気量)が360cc以下と定めれれた規格で、果たして実用に耐える四輪自動車が作れるものかどうか、仮りに商品化したとしてその市場の創出が可能かどうか、自動車業界の思惑はそれを疑問視する方向に傾いていた。つまりは海のものとも山のものとも予見のつかぬまま、軽自動車規格は車輌法のなかにのみ生きつづけた。

 だがそれは乗用車部門に新規参入をもくろむ当時の二、三輪車メーカーに対して、製品企画の具体的ヒントを与える作用をした。人にも時代にも、そして産業の動向にも転機がある。昭和30年5月18日付で通産省案『国民車構想』が新聞にスクープの形で報道された。通産省はその昔商工省の名で発足以来、一貫して自動車工業の確立を自動車行政の基本理念としてきた。自動車工業の確立は乗用車を抜きにしては考えられない。そこで、ではどうしたら乗用車工業を育成できるのか、の検討を詰める過程に国民車の構想が浮かび上がったものであった。折りから日本は『戦後は終わった』を合言葉に、経済、社会、文化などあらゆる面で脱戦後現象が見られるようになり、新しい発想に基づく変革と進歩の気運が大河の流れにも似る進行を始めていた。

<スバル360誕生>
 昭和30年12月9日、富士重工(株)の伊勢崎製作所で四輪車計画懇談会が開かれた。情勢の推移を見守りつづけた同社の乗用車計画が頃合いよしと企画日程にのぼり、この日の懇談会となったものである。この席上で論議を詰めた結果、乗用車部門に新規参入する同社の製品は、1.既存メーカーのモデルと車格の面で競合しないこと、2.作りやすい構造、3.売りやすい(安価)もの、の三項目が基本コンセプトとして合意された。

 こうしてこれらの条件を満たす軽規格乗用車の試作計画が公式に採用され、その開発記号は『K-10』と決定された。このモデルが3年後にデビューするスバル360にほかならない。
 K-10計画はエンジンは三鷹製作所、シャシとボディは伊勢崎製作所の分担で進行した。この計画期間における開発上の主な課題は1.作りやすさと車輌の軽量化、2.大人四人に十分な室内スペースの確保、3.快適な乗り心地の実現、の三つであった。
 百瀬普六をチーフとした開発スタッフは新製品創造の意気に燃え、夜を日についで作業を進めた。翌31年3月早くも第一次計画案が仕上げられ、それを骨子として試作計画書が作成された。この計画書に基いて試作作業が開始され、32年4月、試作1号車が完成する。かくて昭和33年3月3日、K-10すなわちスバル360は報道関係者を集め、正式に発表(5月発売)された。軽規格乗用車としては日本最初の量産モデルの誕生である。

360

 技術的完成度の高さ、特に乗り心地の良さは発表会に立ち会った玄人筋の絶賛を博した。その巧は明治期以来この年まで不毛のままに経過した大衆モータリーゼーションの進行に火を点じたことにある。

マイカー時代が始まった頃に、友人が持っていたスバル360に乗ったことがあるが・・・
走れば走るほど調子がよくなる、空冷エンジンにしびれたわけで、当然として騒音、空調などおかまいなしでした♪


おお この本には阿波藍についても、載っていました♪

<阿波藍> よりp38~39
 四国三郎の名で親しまれている吉野川の中・下流域は、かつて葉藍の一大生産地として全国に知られ、「阿波藍」は徳島県を代表する物産として各地に流通し、最上川流域に産する紅花とともにわが国染色界を二分していた。

 阿波藍の始源は不肖であるが、文献によれば、文安2(1445)年の「兵庫北関入船納帳」に、阿波産の藍が兵庫北関に移入された記録が見え、この頃すでに阿波藍が生産され商品として流通していたことがうかがわれる。
 江戸期に入り木綿衣料の普及による染料としての藍の需要の増大と、阿波藩の強力な藍奨励策によって生産量が急激に増加し、藩財政を潤すとともに藍商人の活躍もさまざまに伝えられている。藍生産の最盛期は明治に入ってからで、36年には葉藍の作付面積が約1万5000町歩にも及んだ。

 しかし日清戦争後の染色工業の近代化による大量生産方式という時代背景をもとに、作業の簡便なインド藍の普及、そして明治末年より導入された化学染料は阿波藍に壊滅的打撃を与え葉藍の作付面積は激減した。一時は栽培面積四町歩と消えかかっていた阿波藍も、佐藤平助翁らの努力によって伝統が守られ、現在すくもを生産する藍師が5戸、葉藍の作付面積も約20町歩余と阿波藍復活の傾向が見られる。

 さて藍の生産は葉藍の栽培から始まる。3月に播種し、7~8月に一番刈りから三番刈りまで行い、切断して乾燥した後「藍師」と呼ばれる作業が藍作農家の庭先で行われる。
 ここまでは普通藍作農家の役割で、つぎは「藍師」と呼ばれる加工業者の手に移る。大藍師は「藍師屋敷」と呼ばれる大きな屋敷を構え、敷地内には藍染めの原料となるすくもや藍玉を製造する寝床や藍納屋、藍こなしのための広い前庭、さらに奉公人の部屋や土蔵・藍倉などを配し豪壮なものであった。藍商を兼ねている藍師の屋敷には商談のための離れや茶室を持つものまであった。
(後略)






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Last updated  2014.09.22 11:44:34
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