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2014.10.11
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カテゴリ: カテゴリ未分類
図書館で、川上未映子のエッセイ集『人生が用意するもの』を見つけたのだが・・・
この本は、週刊新潮連載の「オモロマンティック・ボム!」というコラムから生まれたようです。

このようなエッセイ集を発刊するのが出版業界のドル箱になっているようだが・・・
この際、週刊誌連載コラムをあれこれ集めてみます。

・オモロマンティック・ボム!:川上未映子、週刊新潮
・週刊鳥頭ニュース:西原理恵子×佐藤優、週刊新潮
・官々愕々:古賀茂明、週刊現代
・さすらいの女王:中村うさぎ、週刊文春
・風まかせ赤マント:追って記入(するかも)




<オモロマンティック・ボム!>
彼女は紫式部文学賞なるものを授賞しているそうだが・・・
なるほど、長くつづる文体は紫式部のようでもある。
でも、彼女の文体は、清少納言や吉田兼好のような随筆にこそ生きるのではないかと思うのです。

川上

避けがたい死とは生物の摂理であるが、そのあたりについて語っています。

<すべてはあの謎にむかって>
 先週、実家で暮らしていた犬が死んでしまった。
 人間でいえば80歳の13年を生きたのだから大往生とはいえ、元気だったのに、突然ころんと寝転んで数時間後に息を引き取ったらしくて驚いた。上京してからは別々に暮らしたけれど、どこまでも仲の良い我々だった。生まれたばかりのころのまだ歩くこともできなかった足、毎日拭き取った緑色のうんちのことなど、全部がついさっきのことのように思いだせて、すごく悲しい。

 しかし人間関係のことならいざ知らず、ペットの死、とりわけその悲しみについて書くのは剣呑だ。経験のある人は「わかるぜ」と深く肯いてくれるだろうけど、そうでない人にとっては比較的どうでもいい&残念だとは思うけどそんなに共感できない、そんな話であるわけで。

 しかし人間の死と動物(特に犬)の死にそれぞれ接してみて、深い感謝とともにある種の後ろめたさがあってしまうのは後者なんだよね。それはやっぱり彼らのふるまいを人間の都合によって解釈しつつ、際限なくその献身を享受しつづけたことによるのかも。
 冷静に振り返ってみれば我々は話しあいをしたこともないし、気持ちを確認したこともないし、いつだって成立していたのは人間の言葉を介した想像の当てはめなのだった。
 あんなに通じあっていたのに、そういえば1回だってしゃべったことないんだったなあ、と思うと少し不思議な気持ちになる。人間にとって言葉は大きなものだけど、しかし人間だって死んだ後、思いだして苦しくなるのは手触りとか一緒に時間を過ごした感覚そのものだったりして、ああ世界は言葉とそれ以外のもので今日も順調に満ち満ちているのだった。

 しかしそれが誰であれなんであれ、大事だと思うものに死なれてしまうのはやっぱりいやなことだと改めて思う。もう会えなくなる、触れなくなる、見えなくなるという実際的な悲しみの恐怖も大きいけれど、「生まれて、生きて、死んでいく」という、この避けがたくいつかすべての生き物を必ず捉えてしまうこのサイクルの訳のわからなさを何度でも思い知らされることもまた、恐怖のひとつだと思う。思えば人類の歴史を推進してきた巨大なエンジンのひとつは、この訳のわからなさに対しての抗いでできあがっている。宗教も科学も戦争も愛も哲学も、けっきょくは生を維持すること=死への恐怖、そしてその解明と克服とを原動力として日々育っている最中なのだ。

 だからまあ、生きている者が死んだりすれば、そりゃ悲しくて怖くて、訳がわからないのは誰のせいでもなく、それはもう誰かと関わりあって生きているだけでどうしようもなく備わっている限界というか摂理みたいなものだから、悲しいあいだはずっと悲しんだっていいような気もするよ。無数にある悲しみのなかには、いつか忘れられるものもあるだろうし、どうしたって忘れられないものもあって、その濃淡だって日々変化していくものになるかもしれないし、ならないかもしれない。努力でどうにかなる生活上のこともあるけど、世界の初期設定&ルールは我々にはどうすることもできないことで、がちがちにできあがっていることに、改めて感嘆の溜め息つきつきだ。

ウーム 哲学的な一文ですね。
若いわりに悟りきっているのがなんともはや?というか・・・・ええでぇ♪



<週刊鳥頭ニュース>
このエッセイ集から『週間とりあたまニュース』という単行本が生まれたのだが・・・
どちらが主客なのか?・・・サイバラの勝ちやで♪


【週間とりあたまニュース】
とりあたま
西原理恵子×佐藤優著、新潮社、2011年刊

<「BOOK」データベースより>
“知性”と“お笑い”で世相を斬る!向かうところ敵だらけ!「週刊新潮」の“無法地帯”がついに単行本化。

<大使寸評>
美大中退のサイバラと佐藤優という取り合せの妙♪ 文章とマンガがあまり関係ないのもシュールでいいかも。

Amazon 週間とりあたまニュース




<官々愕々>
「語られる言葉の河へ」というブログから 【古賀茂明】コラム記事 を引用させてもらったのです。
このブログをじっくり見てみると週刊現代に載った【古賀茂明】コラム記事のアーカイブがきちんと整理して保存してあるのです。

これはありがたい♪

古賀茂明

ということで、関心のある【原発】テーマから、ひとつ紹介します。

8/27 【古賀茂明】【原発】凍らない凍土壁に税金を投入し続けたわけ より
 2011年の事故直後、馬淵澄夫・総理補佐官(当時菅内閣)が遮水壁の設計をするよう東電に指示したのだが、これを東電が先送りすることを海江田万里・経産相(当時菅内閣)は認めてしまった。1,000億円の巨額費用負担公表が、東電の破綻につながることを心配したからだ。
 破綻処理は、経産官僚にとって、絶対に許されない選択肢だった。
 何故か。

 原発事故直後に、松永和夫・経産事務次官は、三井住友銀行(東電のメインバンク)に対して緊急融資を求め、見返りに東電は破綻させないことを確約した、とされる。東電と銀行を丸ごと守り、経産省は東電ばかりか銀行にも恩を売って、天下り先の拡大を狙った。
 これ以降、東電を破綻させないことが、経産省の事務方に課せられた至上命題となった。

 2013年春以降、汚染水問題が再びクローズアップされた。
 この時も、松永次官が作りだした制約があったため、専門家でもない経産官僚が一番安上がりで済む方法を検討し、凍土壁方式に決めた。
 決めるにあたり、安いこと以外にもう一つ必要条件があった。それは、「できるかどうかわからない」ということだ。
 鉄とコンクリートの壁だと誰でもできる。しかし、巨大な凍土壁は研究開発的要素が大きくてリスクが高く、東電にやらせるのは酷だ。だから、国の研究開発事業としてやる、という理屈をつけた。それで税金投入が可能になった。 
(中略)
 基本的に、この時の構造が今も続いている。
 海側の工事でうまく地面全体が凍らず、諦めるしかない状況になったが、今さら止められないので氷やドライアイスを大量に投入する・・・・という漫画的泥縄になった。
 それでもダメなので、凍らない部分にコンクリートなどを注入して壁を作る、と言い出した。
 最初からコンクリートでやればよかったのだ。
 泡と消えた費用は数百億円にもなる。

 実は、日本で最も有力な専門家たちが、茂木敏充・経産相などに、新たな廃炉方式として「空冷式」の廃炉をずっと前に提言している。 
 経産省は、新たな廃炉方式を検討する、と言いながら、その事業への補助金はたったの5,000万円。これでは世界の有力企業は見向きもしない。真剣に考えるふりをするだけだ(アリバイ事業)。

□古賀茂明「凍らない凍土壁 ~官々愕々第121回~」(「週刊現代」2014年9月6日号)




<さすらいの女王>
出張の楽しみといえば、車中で読む週刊誌がある。
私の場合、週刊文春を買い求め、とりあえず・・・
中村うさぎの「 さすらいの女王

女王

今回の「さすらいの女王」433回が面白かったので一部を紹介します。

世の中には、「自分は他人から無条件に愛される資格がない」と思い込んでいる人間がいて、女王様も、そのひとりだ。
だから、ついつい男に金品を貢いでしまう。金を払わなければ、愛してもらえないと考えてしまうのである。
 我ながら卑屈だと思うけど、どうしようもないのよ。金を払わなきゃ、罪悪感に責め立てられて、いても立ってもいられないの。
で、金を払えば罪悪感が治まって心が安定するのかというと、これがまた、そうではない。
今度は金なんかで愛を買おうとした自分に怒りと情けなさが募り、またもや落ち込んでしまうのであった。
 金を払っても地獄、金を払わなくても地獄。どちらも地獄なら、払わないほうがマシじゃん、とも思うのだけど、どうも女王様にとっては、「愛されない地獄」のほうが「金を払って自己嫌悪地獄」より耐えられないらしく、ついつい歯軋りしながら金を払ってしまうのだった。うーん、業が深いというかバカというか、何とかならんのかね、これ。
 他の人のことはよく知らないけど、女王様にとって、人生はいつも「どちらの地獄を選ぶか?」の選択だったような気がする。

この文章のジャンルは何だろう?
エッセイでもないし・・・雑文とでもいうのかな?
とにかく、思わず吹き出すこの語り口には毎回感心するんですよ。
それで、日記に書き写して“うさぎ文体”を会得できないかと思った次第なんです。





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Last updated  2014.10.11 08:20:23
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