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2015.02.16
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カテゴリ: アート
海外で、ジャパンと言えば漆器を意味するし、ジャパン・ブルーと言えば、日本の藍染めを意味するように・・・


図書館で『日本の藍 ジャパン・ブルー』を借りたのは・・・
このところの大使にとって、「藍」がミニ・ブームになっているからでおま♪



s藍

吉岡幸雄著、宮帯出版社、1997年刊

<「BOOK」データベース>より
紺絣の着物や藍絞りの浴衣、筒描きの祝風呂敷など、藍染めの衣料はつい先頃まで、私たちの暮らしにいつでも身近に溢れていたものでした。かつて諸外国から日本を訪れた人々は、この藍のいろを「ジャパン・ブルー(日本の青)」と呼んで賞賛しました。染めを重ねることによって、藍の呈色は、白に近い気品ある薄青から、黒と見紛うばかりの濃い藍色まで、それぞれに美しい色相が得られます。今に伝わる古の染織品の数々を見ると、日本人ほどこうした藍の豊富な色相を生かしきった民族はない、との思いを強く感じます。

<読む前の大使寸評>
ほぼ全ページがカラー写真なので、きれいな本になっています。
海外で、ジャパンと言えば漆器を意味するし、ジャパン・ブルーと言えば、日本の藍染めを意味するように・・・
最近、とみに日本の文化が評価されているのは、我がことのように嬉しいのだ♪

rakuten 日本の藍 ジャパン・ブルー


この本の冒頭で著者は、藍の豊富な色相について次のようにたたえています。

<ジャパン・ブルー> よりp4~5
 紺絣の着物や藍絞りの浴衣、筒描きの祝風呂敷など、藍染めの衣料はつい先頃まで、私たちの暮らしにいつでも身近に溢れていたものでした。かつて諸外国から日本を訪れた人々は、この藍のいろを「ジャパン・ブルー(日本の青)」と呼んで称賛しました。

 この言葉を最初に提唱したのは、明治8年に日本政府の招きを受けて来日した英国人化学者アトキンソンでした。彼は「日本においては藍を染料となし、これを使用するの糧極めて大なり・・・全国到るところ、青色衣裳の非ざるなき」と述べています。
 明治23年に日本へ渡ったラフカディオ・ハーンにとっても、この国は「大気全体が、心もち青味を帯びて異常なほど澄み渡っている」「青い屋根の下の家も小さく、青い暖簾をさげた店も小さく、青い着物を着て笑っている人も小さいのだった」という。神秘なブルーに満ちた国でした。

 藍染めは、日本に限らず古来より世界中で行われているものです。世界に共通の、「藍」という名の染料植物があるわけではなく、藍色(青色)の色素を持つさまざまな植物が、各々の気候風土に応じて用いられてきました。

 日本ではタデ科の1年草「蓼藍」が、藍色を染める草となります。絹などの動物性繊維にも、麻や木綿など植物性繊維にもよく染着し、退色し難く、藍で濃く染めた布や紙は虫除け、蛇除けの効果があるとされます。大切な経典を藍で染めたり、野良着などに多く藍染めが用いられたのは、この性質があるためです。

 染めを重ねることによって、藍の呈色は、白に近い気品のある薄青から、黒と見紛うばかりの濃い藍色まで、それぞれに美しい色相が得られます。今に伝わるいにしえの染織品の数々を見ると、日本人ほどこうした藍の豊富な色相を生かしきった民族はない、との思いを強く感じずにいられません。

 さらに日本の人々は、藍の生み出す多くの色相に伝統的な名称を付けて分類し、愛してきました。藍甕に一、二度浸けた程度の極く薄い青という意味の「甕覗き」から水浅葱、浅葱、薄ハナダ、薄藍、ハナダ、納戸、藍、紺、カチ色、濃紺等など。

けれどこうした豊かな色の文化は、科学染料の導入や急激な生活環境の変化のもとに、私たちの周りからいつか姿を消してしまいました。ハーンが謳った「異常なほど青く澄んだ大気」も、遠い昔の話です。今では目にすることも稀な藍染の布たちですが、青と白の永遠の美をたたえて懐かしく、私たちを魅了してやみません。



藍染めについても中国伝来のようだが、そのあたりについて見てみましょう。

<世界の藍染布> よりp46~48
 数千年の昔から現代に至るまで、世界にはどのような藍の布があったのだろうか。私たちが現在目のあたりにできる古代から近代にいたるまでの、代表的な裂を思いつくままに列記してみると次のようになる。
(中国)
 中国では、古代シルクロードの発掘品のなかに藍で染色されたものがいくつも見られる。オーレル・スタインが発掘した敦厚出土の藍地草花文様の夾ケチ、アスターナ出土の菱つなぎ文の蝋ケチ染、織物では我が国の大谷探検隊が発掘した半月に文字文様の裂などがその代表的なものといえようか。

 宋、明などの時代になると、日本に将来された、いわゆる名物裂のなかに美しい裂がいくつも見られ、藍地に金糸で織られた大内桐金襴などがとりわけ印象に残るものであろう。清朝に入ると、いわゆる官服は繊細な絹地に綴と刺繍で文様を表した豪華なもので、そのなかに見られる藍は澄んだ空のような色相が特徴的である。

 中国においてはこのような中央の権力者のための染織品だけでなく、庶民的な型染、印花布なども忘れてはならないものであるし、南の貴州省、雲南省、そしてラオス、タイなどへとつながる苗族系の人びとは、自ら製織した麻に細かいペンに蝋を付けて細かな幾何学文様を描き、藍染したものをスカートなどに着用している。

苗ヴェトナムの苗族( 藍布の源流 より)

 インドネシアは数千からなる島によって形成されている国家で、それぞれの地域で伝統的な染織品が作られている。気候的にも藍はインド藍、ナンバンコマツナギなど熱帯性のものが用いられている。バティックの名で知られるジャワ更紗などは現在は合成藍を使っているが、東部の島々では現在も、家々の近くに生成する天然の藍を刈り取り、その葉を沈殿させて利用している。

 インドネシアの藍の布をあげればきりがないほどである。前述のジャワ更紗、スンバ島、チモール島の絣、スラウェシ島トラジャ族の蝋ケツで藍一色の幡などがその代表的なものといえよう。

コレクション展示「中国・雲南の絞り藍染め ─ 大理ペー族の村から」


大使が幼少の頃には、田舎町のなかにも紺屋町という町名が残っていて、まだ数軒が紺屋を営業していたくらいなので、全国には膨大な数の紺屋があったのでしょうね。
絣と絞りについて見てみましょう。

<絣(かすり)> よりp160
 経糸や緯糸を部分的に防染して白く染め残すなど、意識的に染め分けた糸を機にかけて文様を織り出す絣の技法は、インドで生まれ、南方諸島を経て、14,5世紀頃に沖縄に伝えられたという。

 古くは大使間道とよばれる絹絣が奈良の法隆寺や東大寺に伝わるが、それらは中国からもたらされたものであり、わが国で織られ、広く親しまれた麻や木綿の絣は、沖縄に伝わった絣技法が全国的に広まったものといわれる。18世紀の終わりの頃である。

 沖縄から貢納布として薩摩へ運ばれた絣は、やがて薩摩と交易のあった麻織物の産地、越後へももたらされ、彼の地で織り始められた麻絣は大和や近江などへも広まっていった。またあまり時を経ずして久留米や伊予でも木綿絣が織られるようになり、紺屋の普及もあって藍染の紺絣はまたたくまに全国に浸透していった。

絣

 木綿絣は、普段着や仕事着として老若男女の別なく用いられ、また風呂敷、蒲団表などに仕立てられるなど、庶民の日常生活には欠かせないものであった。

藍絣の画像


絞りの技法の数の多さに驚くのだが・・・


<絞り> よりp180
 布の一部をつまんで括る、縫って引き締める、芯に巻きつけて括るなど、ごく単純に見える防染技法を駆使して、数えきれないほどの文様を生み出す絞り染め。正倉院に伝来する染織品にもコウケチとよばれる絹の絞りがあるが、技法の種類は十種に満たないほどで、現在見られるような多種多彩な技法を見るのは、江戸時代中期、木綿と藍染の普及以降のことである。

絞り

 17世紀の初め頃、名古屋の有松村で街道をゆく人々に売り出された「括り染」は爆発的な人気を呼び、木綿の大産地三河地方を控えた有松、鳴海両村では、さらに意匠を凝らし、技法を競い合ってまたたくまに木綿絞りの一大産地として名を馳せるようになった。主な技法には、次のようなものがある。

 ・つまむ、括る:三浦絞り、疋田絞り、蜘蛛絞り
 ・縫い締める:平縫い絞り、折り縫い絞り、養老絞り、白蔭絞り
 ・芯を入れる:帽子絞り

藍絞りの画像








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Last updated  2015.02.16 08:52:30
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