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2015.08.16
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カテゴリ: 気になる本
<少数民族の染織文化図鑑>
図書館で『少数民族の染織文化図鑑』という本を手にしたが・・・
おお 藍染めが載ってるやないけ♪ 藍染は大使のツボでもあるのです。

重たい大型本であるが、豊富なカラー画像と14,040円(税込)という価格に圧倒されるのです(笑)。


染織

カトリーヌ・ルグラン著、柊風舎、2012年刊

<「BOOK」データベース>より
伝統的な織物に魅了された著者が、各地を訪ね、衣服や装飾品の多様性や、人々の生活に密着した染織技術を記録。模様や色、形に込められた意味や民間伝承も紹介。衣服や装飾品はもとより、染色工房の親方や針仕事にいそしむ女性たちなど、少数民族ならではの生き生きとした表情をとらえた約700枚のカラー写真を掲載。イラスト画で民族衣装の細部を解説。巻末に用語解説、索引を付記。
【目次】
ベトナム、ラオス、タイ いろいろな民族、いろいろなスタイル/丹精こめたプリーツと息をのむ藍のブルー/ステッチのことば/重要な細部/オリッサ、ラジャスターン、グジャラート インドの多彩な色/インドのプリント布/星、ストライプ、ミラー/メキシコとグアテマラ マヤ系のモザイク/アイデンティティの糸/どの人もみな優美〔ほか〕

<読む前の大使寸評>
重たい大型本であるが、豊富なカラー画像と14,040円(税込)という価格に圧倒されるのです(笑)。

rakuten 少数民族の染織文化図鑑


藍染が生活に密着した地域(ラオス、北ベトナムと中国の国境あたり)を見てみましょう。
p18~21
<一体化する青>
 藍染の材料となる不思議な植物は数種類あり、アフリカをとおってグアテマラから日本までグリーンベルトのように世界をとり囲んでいる。この緑の植物がいったん発酵すると、無限の青を生むことになる。

 東南アジアでは、国境を越えて、藍はさまざまな民族に用いられ、服装の基調色として一体性をもたらしている。ラオスのランテン(Lanten)と北ベトナムの黒モン(Black Hmong)は、どちらも少数集団であり、民族出自も言語も衣装も互いに異なっているが、藍色の青でつながっている。ここでは藍植物からその生活サイクルを紹介していきたい。

<ルアンナムター峡谷のランテン女性と藍植物の収穫>
 藍植物の酸っぱい匂いが、バーンナムディーに垂れこめている。かごを背負って村から出ていったり、帰ってきたり、ここは、女性たちがつねに往来し、帰りは持ち帰った植物の重荷で腰をかがめて通る拠点である。

 彼女たちの歩みについていくと、いくつかの小川を渡り、サトウキビ農園をジグザグに進み、足が泥に埋まりそうな田んぼのあぜ道と悪戦苦闘し、丘の斜面を登って藍植物の栽培地へたどりつく。女性たちはそこで青いシルエットとなって、丈高く茂った緑のあいだに立ち、ナイフを手に藍の葉茎を根もとから刈りとってかごの中をいっぱいにしていく。
 蒸し暑いモンスーンの季節が収穫のピークにあたる。川のそばで、女性たちがかごを降ろし中身をひっくり返すと、周囲の空気は急ににぎやかになる。緑葉のたくさんついた茎を半分に折っては桶の中に入れる一方で、すでに浸かっていた古い葉茎を河岸に投げ棄てる。

 女性たちはせわしなく働き、子どもたちも手伝っているが、ときどきはしゃぎすぎて藍桶から青い水しぶきをあげている。桶の中にはさらに粉末の石灰を加える。これによって溶液の酸素含有量が増し、発酵プロセスが促進される。

 その後ようやく藍染の工程に入り、古く色あせた服、木綿糸のかせ、生成りの布などを、熟成した藍桶の中に浸していく。これは2回以上、藍染の青がほぼ黒くなるまでくりかえされる。その後、染めたての布を大きな船の帆のように竹竿に吊るして乾かす。何枚も吊るされると、村がすっぽり隠れてしまうほどである。

 インディゴ(藍)の中国名はランディエンであり、ランテン民族の名前に由来すると言われるとおり、ランテンの女性たちは、織りと染めの仕事を休みなく循環し、自分たちの衣類をまかなうだけでなく、余った分は、ほかの少数民族に売ったり、別の品物と交換したりする。

<サパの黒モンの女性たち>
 サパは高地トンキンのフランス人植民者によるかつての別荘地で、ファンシパン山の間に位置し、ハノイからは380km離れ、中国雲南省の山々と国境を接している。

 ここは、黒モンすなわちモンデン民族の多い土地で、女性たちはまるで藍桶に浸かったかのように全身黒ずくめである。服は濃い藍色で、銀のジュエリーがよりかがやいてみえる。彼女たちの両手は藍染の作業で青く染まり、ふくらはぎにもレギンスの藍色が染みついている。

 衣類は、特有のやや酸っぱい匂いと、家の中で焚く火でいぶされた木の匂いが混じっている。山に雨が降りだし、道はぬかるみ、靴底に鉛のように重たい泥がつく。

 彼女たちは、この気まぐれな雨にたいしてビニールシートで身体を包み、ナイロンの小さな傘にビニールのサンダル(または裸足)という姿で、平然とした表情である。こうした山岳地方の人々は、孤立した地域でヘンプ(大麻)、コットン、ラミー(芋麻)を栽培し、織物をこしらえてきた。

 黒モンは、植え付け、収穫、機織り、染め付け、縫って服にするまで、今なお自分たちですべてを行う数少ない民族のひとつで、サパ近辺のほかの少数民族は、現代では布を買うか物々交換に頼っている。

 黒モンのどこの家も、ヘンプとインディゴを育てる小さな土地を持ち、娘たちはみな母親から必要な技を習って自分の結婚式で着るズボンを織る。


『西遊旅行HP』で黒モン族を見てみましょう。
魅力的な旅ではあるが、先立つモノが・・・

アジアの民族を知る より
【黒モン族】
藍染めで濃紺に染めた衣装が特徴です。サパ周辺に多く暮らし、珍しく男性でも民族衣装を着用した姿を見ることができます。 何度も染めて濃紺に仕上げた衣装は虫除けの効果があり、藍染めの上からロウを塗り重ね、光沢を出したものもあります。

黒モン


もうひとつ、おまけだ♪

サパの黒モン族 より
モン族

 表布の大麻は藍に染まりやすいから深い色に、裏の木綿は染まりにくいので水色、表裏の配色は心憎いばかりだ。女の衣装はキュロットスカートに脚伴、頭に筒状の帽子を頂く。男も女も子供も、民族の服をこんなに大事に着ているのは、アジアにあっても稀有なことだろう。

 かつて中国に暮らしていたモン族は、いくたびも戦渦に巻き込まれ、この地へ移り住むようになった。他民族に迎合せず、独自の文化を守り貫いてきた誇り高き人々。彼らにとって衣装は他民族と分かつしるしであり、民族の矜持そのものだから。






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Last updated  2015.08.17 15:54:10
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