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2015.12.04
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『日本の文脈』という本を手にしたのです。
内田先生と中沢新一の対談ってか・・・なかなか知的な組合せやおまへんか♪


【日本の文脈】
内田

内田樹×中沢新一著、角川書、2012年刊

<「BOOK」データベース>より
『日本辺境論』の内田樹と、『日本の大転換』の中沢新一。野生の思想家がタッグを組み、いま、この国に必要なことを語り合った渾身の対談集。
【目次】
プロローグ これからは農業の時代だ!/第1章 これからの日本にほんとうに必要なもの/第2章 教育も農業も贈与である/第3章 日本人にあってユダヤ人にないもの/第4章 戦争するか結婚するか/第5章 贈与する人が未来をつくる/第6章 東洋の学びは正解よりも成熟をめざす/第7章 世界は神話的に構成されているー東日本大震災と福島原発事故のあとで

<読む前の大使寸評>
内田先生と中沢新一の対談ってか・・・なかなか知的な組合せやおまへんか♪

rakuten 日本の文脈


対談の一部を見てみましょう。

<インターフェイス上の知性>よりp154~156
中沢: 日本とユダヤで共通性はあるんだけど、日本人の書くものや思考法の中には、ユダヤ的知性のような強さはないでしょう。たとえば僕がもっとも日本的な書き方だと思うのは本居宣長とか、明治時代だと柳田国男なんですが、どういう文章かというとエッセイなんですよね。

 事実が次々に列挙されていって、結論は出るのかというと出てこない。けれども読んでいると何かモアーンとした実体が浮かび上がってくるというかたちになっている。本居の書き方を見ても、「情緒」「もののあわれ」というのが湧き上がってくるように書いている。
 それを日本では「随筆」という言い方をするわけだけど、日本人の思考方法を効果的に発揮して、なおかつ世界的に通用する書き方というのは、なかなかないんですよね。自分でも感じるんです、こういう書き方だとヨーロッパ人が見たら完全にエッセイだなって。

内田: 学術論文だとはみなされないでしょうね。でも、僕も調子のいいときに書いたものって、誰が読んでも学術論文じゃない。

中沢: 頭の調子が悪いときに書くと。

内田: 学術論文になる(笑)。頭が不調だから仕方なくデータや資料をたくさん集めて示して、単純に「こういうことを説明しますよ」と言って、「はい、しました」というふうに書くと学術的な文章になる。だけど、調子がいいときというのは、スタートラインから飛び出したら、とんでもない方向に暴走してしまう。自分でコントロールできないでしょ。

中沢: 日本人の思考方法は、論理的な構造体をつくり上げないで、いきなり走り出していく感じ。

内田: 走りながらクルマをつくっていくような。

中沢: 以前、梅原猛さん、吉本隆明さんと『日本人は思想したか』(新潮文庫)という鼎談集をつくったことがありましたが、日本人は思想したかというと、たしかに思想はしたんですが、ヨーロッパのような堂々とした構築物はできていない。吉本さんいわく、日本人は堅固な構築物をつくるように、思想を哲学として表現することをしなかった。じゃあどうしたかというと、日本人は思想を能楽や茶道、華道といった芸道として表現した、と。

 芸道というのは、論理的な構築物がつくれないような場所で何かをつくってるんですね。それはどういう場所かというと、生と死の境界上、インターフェイス上です。そのインターフェイスを理論化しようとすると、必ず柔らかいところを壊してしまうから、うまく理論化ができない。

 インターフェイスをつくっている空間は、言語的な論理が通用しないつくりをしています。そこを無理やり理論化したり合理化しようとすると、インターフェイス自体を壊してしまう。『荘子』の「混沌」の話と同じですよ。混沌には目鼻がなかったんですが、かわいそうだと言って目鼻をつけたとたん、死んでしまったという話。ヨーロッパ型の哲学を見ていると、インターフェイスのこっち側で論理的にしっかりしたものをつくっておいて、向こう側に攻め込むというやり方をとるんですけど、日本人の場合は、インターフェイス上にずっといるもんだから、つくれないんです。

 両方に足をかけているので、論理性のしっかりしたものをつくりそうになると、いやいや、こっちのほうもあるよって死者からの呼びかけがあるので、そちらも取り入れなきゃいけない。それでものすごく不思議な構造体をつくり上げてるんだと思うんですね。

 小林秀雄の評論などを見ても、作品を批評とするよりも、自分自身がインターフェイス上で芸能として批評行為をやっている。そこらへんが、ユダヤ人がつくり上げる高速で走る自動車のような知的構造物と、日本人がつくるものとの本質的な違いがあるように思うんですね。

 そこで、これから日本人はどうすべきかっていうことなんですけど。

内田: 一気に結論に飛びますね。


ところで、myブログを読み返してみると、この本のことを 『日本の文脈』 として半年前に書いていたことが判明しました。

モノ忘れが増えてきて、イカン、イカン。





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Last updated  2015.12.04 23:13:36
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