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2016.07.04
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カテゴリ: 歴史
図書館で『日本滞在日記』という本を手にしたのです。
ロシアの全権大使が見た鎖国時のニッポンが興味を惹くわけだが・・・
この本が1994年まで非公開であったこともまた、謎の多いロシアである。



レザーノフ

ニコライ・ペトロヴィチ・レザーノフ著、岩波書店、2000年刊

<「BOOK」データベース>より
 1804年9月、長い航海の末長崎に到着したロシアの全権大使レザーノフ。通商を求めて交渉するが、日本側の対応にいらだちを募らせるー半年余りの日本滞在中の日記。
 本書は長年出版が禁じられ、1994年に初めて公刊された。開国への胎動のうかがえる日本社会や、日露交流史を考える上で、興味ぶかい数多くの事実に満ちている。

<読む前の大使寸評>
ロシアの全権大使が見た鎖国時のニッポンが興味を惹くわけだが・・・
この本が1994年まで非公開であったこともまた、謎の多いロシアである。

rakuten 日本滞在日記


レザーノフと長崎通詞たちのその後を「解説」に見てみましょう。
p430~432
解説 より
 日本にとって、レザーノフの長崎来航は、鎖国政策をとっていた幕府が海外に目を向けざるを得なくなった発端となった事件と見なすこともできる。そしてその先鞭をつけたのは、レザーノフと丁々発止とやりあった長崎通詞たちである。

 本書は長崎での日露交渉の裏面を知る上で貴重な史料となっているが、もうひとつレザーノフとの交渉の窓口となった長崎通詞たちの素顔が生き生きと描かれている点でも興味深いものがある。

 忠実な官吏としてレザーノフに信頼された大通詞石橋左衛門、逆に大胆で野心に満ちた言動で、レザーノフから煙たがれた小通詞本木庄左衛門、常にレザーノフの味方のように立ちふるまう馬場為八郎などは、この日記の影の主人公たちだといっていいだろう。この中で、レザ-ノフ来航に大きな影響を受けた本木庄左衛門と馬場為八郎のふたりがたどるその後の運命は、見事に明暗を分けている。

 レザーノフが長崎を出発する日に、通詞目付の名村多吉朗が通訳団を代表して、オランダ船にロシア人を忍び込ませ、長崎に送り込むよう提案したあと「急ぐ必要はありません。そのあとご自身で松前に来て、交渉を始めるのです。この時私たちがいなければ、うまく事は運ばないでしょう。誰にくじがあたるか見ていてください。全員あなたのために働く準備ができています」と予言めいたことを言っている。

 この名村の予言はロシア船の来襲という思わぬ事件で実現する。そしてこのくじにあたったのが、馬場為八郎であった。馬場は「蝦夷地御用」として文化4年夏、任命され、いったん江戸に上がったあと、文化5年3月江戸を出発し、松前に入り、ロシア船襲撃の事情調査をする。この襲撃事件の首謀者がレザーノフだと見なした幕府が、場合によっては彼と交渉する局面もあるかもしれないと判断し、レザーノフに信頼されていた馬場をこの役に任命したことは十分に考えられる。結局馬場はレザーノフと会うこともなく、文化6年春長崎に戻る。彼はこのあとまもなく小通詞に任じられている。

 馬場が長崎を留守にしていた文化5年8月英国船のフェートン号が長崎港に乱入し、オランダ人を人質にし、食料や貨物を略奪するという事件が起きる。英国船の狼藉を許したことに対して、長崎奉行松平康英はフェートン号が長崎を発った翌日、切腹してその責任をとった。

 北からロシアが押し寄せ、南からはイギリスが襲来するという事態を重く見た幕府は、これまで以上に海上警備を強化することはもちろんのこと、オランダ語以外の語学学習の必要性を認め、文化6年2月、長崎通詞たちの中から、本木庄左衛門、末次甚左衛門、馬場為八郎、西吉右衛門、吉雄忠次郎、馬場佐十郎の六人を選び、ロシア語と英語の学習を命じた。

 この中で中心的役割を果たしたのが、41歳になった本木庄左衛門であった。彼はこの任を受けた直後大通詞に昇格している。次に大通詞になるのは自分だとレザーノフに言っていた彼の予言に偽りはなかった。そして彼は英語学習の責任者として、指導的な役割を果たし、日本で最初の英語の学習書をつくることになる。


wikipediaでニコライ・レザノフを見てみましょう。

ニコライ・レザノフ
レザノフ

 ロシア帝国の外交官。極東及びアメリカ大陸への進出に関わり、ロシアによるアラスカおよびカリフォルニアの植民地化を推進した。

 露米会社(ロシア領アメリカ毛皮会社)を設立したほか、クルーゼンシュテルンによるロシア初の世界一周航海(1803年)を後援し、自ら隊長として日本まで同行した。この日本来航(1804年、文化元年)はアダム・ラクスマンに続く第2次遣日使節としてのものである。

 露日辞書のほか多くの著書は、自身も会員だったサンクトペテルブルクのロシア科学アカデミーの図書館に保存されている。彼は40代で死んだが、その早い死はロシアおよびアメリカ大陸の運命に大きな影響を与えた。

・・・・若くして病死したが、学究的で、やや荒っぽくて波乱万丈の人生だったようですね。

『日本滞在日記』1





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Last updated  2016.07.05 07:24:57
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