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2016.09.17
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カテゴリ: 経済
図書館で『グローバル化と食品企業行動』という本を手にしたのです。

大使思うに、食糧戦略といえば伝統的にアメリカの十八番であるが、TPPに見られるようにニッポンの不得意とするところである。これではアカンというわけで・・・
こんな専門的な本を借りたわけでおます。


【グローバル化と食品企業行動】
グローバル

斎藤修著、農林統計出版、2014年刊

<「BOOK」データベース>より
【目次】
第1部 グローバル化と国際分業の新展開(オープン・リージョナリズムと国際分業の新展開/食品産業の産業内貿易の理論と現実/食品企業の海外立地選択行動:新経済地理学からの接近/フードシステムの成長とアジア経済ーアジア国際産業連関表による分析/わが国フードシステムをめぐる経済環境ー地域貿易協定の展開と交易条件)/第2部 食品企業の海外展開とその戦略(食料品開発輸入の転換期ー中国産冷凍野菜を事例に/中国における日系食品企業のパートナーシップ形成/アジアにおける日系流通企業の展開と課題/グローバル化時代の食文化と日本食の海外進出/日系食品企業のASEAN(GMS)への直接投資とその戦略ータイ国への直接投資を中心として ほか)

<読む前の大使寸評>
大使思うに、食糧戦略といえば伝統的にアメリカの十八番であるが、TPPに見られるようにニッポンの不得意とするところである。これではアカンというわけで・・・
こんな専門的な本を借りたわけでおます。

rakuten グローバル化と食品企業行動


人工衛星から見てもわかるように、ブラジルのセラード開発がアマゾンの衰退につながっているのが気になるのだが・・・・
第12章 ブラジル・セラード開発&日系アグリビジネスで、その動向を見てみましょう。
p177~180
<セラード開発を契機に発展する日系商社>
 セラード地帯におけるダイズのダイナミックな増産は、ブラジルにおいて穀物調達を進める日系商社の事業戦略に大きな影響を与え始めている。これまで、カーギルやブンゲなどの大手穀物メジャーから二次的にダイズを購入するという日系商社の買い付けルートは徐々に弱まり、農家からの直接買い付けや現地穀物企業の買収、さらには現地法人の設立(子会社化)によるダイズの調達が主要なルートになりつつある。ここでは、2011年と2012年に実施した現地での聞き取り調査をもとに日系商社の動向について検討する。

 日系商社によるブラジル産ダイズの取扱いは、2000年当時はまだ着手段階にあり、限られた商社による僅かな取り引きにとどまり、買い付け量も30万トン程度でしかなかった。当時はアメリカ産ダイズが世界市場で主流を占め、ブラジル産ダイズに関しては、セラード地帯を拠点に生産量が拡大していたにもかかわらず、未だ4000万トン程度の水準でしかなかった。これは、アメリカのダイズ生産量7000万トン余に比べて、生産量も少なく、供給能力も不安定であったため、国際市場で信頼される状況ではなかった。また、現在、世界最大のダイズ輸入国である中国の輸入量も伸びてはいたが、当時は1000万トン程度にとどまっていた。

 その後、セラード地帯でのダイズ生産が本格化するに伴い、ブラジル産ダイズが拡大する中で、中国のダイズ輸入量増加の動きが活発化するに連れて、生産量とともに、輸出余力の大きさに魅力のあるブラジル産ダイズに対する日系商社の注目度が高まっていった。
 現在日系商社が取り扱うダイズの出荷先は日本市場だけにとどまらず、日本はもとより中国をはじめとするその他のアジア諸国を輸出の対象にしている。さらにはブラジルの国内消費にもその矛先が向けられている。日本の穀物商社MR社(仮称)が主力取扱商品の一つとするダイズは中国の輸入急増とともにその取扱量が拡大し、2011年には500万トンを中国向けに輸出するまでになっている。

 担当者へのインタビュー調査では、「」との発言が聞かれたが、農産物の買い付けは新規参入業者が簡単に実現できるわけではなく、商習慣に基ずく長い付き合いが必要となる。同社は、第1期プロデセル事業が終了した1980年代から、小規模ながらもダイズの買い付け実績を積み重ね、輸出の機械を模索してきた結果が現在の大量買い付けに結びついたと言えよう。
(中略)

 MT社に代表される日系商社による最近のダイズ事業への参入行動からは、アメリカ系大手穀物メジャーへの依存度を引き下げ、生産農家や他の穀物企業の買収や子会社化を通じて、買い入れ先の多元化を図りつつ、グローバルな食糧需要に対応しようとする日系企業の戦略の一端がうかがえる。

 また、サプライチェーンの川上に位置する生産農家からの直接買い付けや生産法人の買収には、非GMOダイズ製品などの生産、販売を取り扱うことで、安心、安全なダイズを提供することによって国際市場での取り扱い商品の差別化を図るという市場戦略がある。こうした取り組みによって、今後、第2、第3の穀物企業の買収や農業生産法人の子会社化の可能性も高まっている。


この本では、アマゾンの森林破壊については、一言も触れていないが、それはないやろと大使は思うのです。


2015/06/22 アマゾンの森林破壊が急速に悪化。サバンナ化の可能性も より
アマゾン

 世界中で森林破壊が深刻化する中、つい最近までブラジルにある世界最大の熱帯雨林、アマゾンはその流れに逆らっていた。1990年から2010年で世界の熱帯雨林は62%も消滅した一方で、ブラジルでは同期間における森林破壊が急減していたのだ。その背景には規制強化や熱帯雨林跡地での大豆栽培の禁止など様々な森林保護活動があった。

 しかし、そんな状況に再び暗雲が立ち込めている。米環境ジャーナルのScientific Americanは、”Amazon Deforestation Takes a Turn for the Worse“と題してアマゾンの現在の状況に対する警鐘を鳴らす記事を掲載している。

 同記事によると、衛星データ分析研究所のImazonによる調査によって2014年8月以降、同国の森林伐採は前年比で2倍以上に急増していることが分かったという。森林破壊を後押ししているのは、畜牛用の牧草地だ。牧草地は現在森林破壊の最大の要因となっており、全体の70%近くが該当するとのことだ。  


中国によるブラジル産大豆の輸入急増についてネットに出ているので、見てみましょう。

【ブラジル】伯産大豆の輸入約5割増=中国(サンパウロ新聞)
 2016年1~5月の中国によるブラジル産大豆の輸入量は前年同時期を48.8%上回る1400万トンに達した。中国の税関当局によって21日公表された資料に基づいて伯メディアが同日付で伝えた。

 中国によるこの5カ月間の輸入量のほぼ半分は5月の1カ月間に記録された。16年5月のブラジル産大豆の輸入量は15年5月よりも約3割多かった。

 中国が16年5月に世界中から輸入した大豆は770万トン。16年1~5月累計の輸入量は3100万トンで、このうちの1570万トンは米国からの輸入だった。


中国人の肉食が広まると、世界中の飼料ダイズが枯渇する恐れがあるのだが、そんなことは商社の知ったことではないのかも?

『グローバル化と食品企業行動』1
『グローバル化と食品企業行動』2






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Last updated  2016.09.17 06:24:40
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