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2016.11.14
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カテゴリ: 歴史
図書館に予約していた『福沢諭吉の朝鮮』という本を、待つこと4日でゲットしたのです。
「脱亜論」で知られる福沢諭吉が、朝鮮をどう見ていたのか、朝鮮人とどう接していたのか・・・興味深いのです。



福沢

月脚達彦著、講談社、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
「転向者」福沢の思想/情念、「アジア主義」の本質的矛盾、挫折する「リベラルな帝国主義」…。『時事新報』での言説と朝鮮開化派との個人的関係から、真実の福沢諭吉像と現代日本の東アジア関係との連続性を提示する。

<読む前の大使寸評>
「脱亜論」で知られる福沢諭吉が、朝鮮をどう見ていたのか、朝鮮人とどう接していたのか・・・興味深いのです。

<図書館予約:(11/06予約、11/10受取)>

rakuten 福沢諭吉の朝鮮


福沢と朝鮮人との最初の出会いあたりを見てみましょう。
p10~13
<福沢諭吉の朝鮮との出会い>
 福沢が初めて出会った朝鮮人は、金玉均の命を帯びて日本に密航した僧侶の李東仁だった。1876年に日朝修好条約が結ばれて釜山が開港場となった。李はそこに進出した東本願寺の援助で1879年に日本に密航して京都にとどまり、翌1880年4月には東京に移って浅草の東本願寺別院に滞在し、福沢と親交のあった東本願寺の僧侶の寺田福寿を介して、福沢の自宅をしばしば訪問するようになった。

 この年、朝鮮から日朝修好条規締結後の2回目の使節である金弘集の一行が日本に派遣された。徳川幕府と外交関係を結んだ朝鮮政府が、日本に12回にわたって通信使を派遣したことはよく知られているが、修信使と名を改めた日本への使節が金ギ秀を正使として派遣されて東京を訪れた。それに続く第2回の修信使がこの金弘集である。李東仁は密航の身でありながらも、金弘集に認められて行動をともにした。朝士日本視察団の派遣に際して、李の意見が朝鮮政府で相当な影響力を発揮したものと推測される。

 金弘集の一行が東京に到着したのは1880年8月12日であるが、朝鮮の官服を着た一行を見た福沢はやはり感慨が深かったらしく、「朝鮮使節渡来」と題する次のような漢詩を作っている。

 異客相逢君莫驚  異客相逢うも君驚くなかれ
 今吾自笑故吾情  今吾自ら笑う故吾の情
 西遊記得廿年夢  西遊記すを得たり廿年の夢
 帯剣横行龍動城  剣を帯びて横行す龍動(ロンドン)城

 「東京で見慣れぬ衣冠装束を身に着けた異邦人を見ても驚くことはない。日本人も20年前に西洋に行ったときには、腰に刀を差してロンドンの街を歩いたのだから」というのである。ここでも福沢は1880年の朝鮮人との出会いを契機に、現今の朝鮮を30年前の日本に重ね、また日本にやってくる朝鮮人を20年前の自分の姿に重ねて、並々ならぬ思いで朝鮮を見ることになった。

 それとともに、日本は朝鮮に対して、かつての日本に対するイギリスの位置に置かれていることも、この漢詩から読み取ることができる。朝鮮との出会いの最初から、福沢は朝鮮を日本より30年遅れた存在と見なしていたのである。

 なお、福沢が初めて接した朝鮮人の李東仁はいったん帰国したが、同年11月に再び日本を訪れた。このときには、李と同じ僧侶の卓挺埴が神戸まで同行し、李より遅れて12月に東京に至った。ところが李は、1ヵ月ほど東京に滞在して帰国すると、翌年初めに忽然と消息を絶った。李は東京でイギリス公使館に出入りし、イギリスとの条約締結の可能性を探っていた。

 そのため、西洋諸国との条約締結に反対する勢力によって殺されたという説が有力であるが、アメリカとの条約締結を決心した朝鮮政府によって殺されたという説もあり、真相はわからない。福沢が初めて接触した朝鮮人は、おそらく本国で消されたのであるが、これはこのあと本書で見るような、その後の福沢と朝鮮人政客との交わりの行く末を予言していた。







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Last updated  2016.11.14 09:06:12
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