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2018.01.22
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『本の運命』という本を、手にしたのです。
本と共に生きてきた井上ひさしさんの半生ってか・・・図書館大好きの大使も唖然となりそうやで。



井上

井上ひさし著、文藝春秋、1997年刊

<「BOOK」データベース>より
本を愛する人へ。本のお蔭で戦争を生き延び、闇屋となって神田に通い、図書館の本を全部読む誓いをたて、(寮の本を失敬したことも、本のために家が壊れたこともあったけれど)本と共に生きてきた井上ひさしさんの半生と、十三万冊の蔵書が繰り広げる壮大な物語。

<読む前の大使寸評>
本と共に生きてきた井上ひさしさんの半生ってか・・・図書館大好きの大使も唖然となりそうやで。

rakuten 本の運命


井上さんは個人で図書館を作ったようですが、本との交流を見てみましょう。
それらの本は半生かかって集めたそうで…我ら凡人には真似ができません。
p178~182
■96冊から13万冊
 図書館に行くと、本が輝いています。僕の家にあった時は、本の山の中で下積みの下積みになっていたわけでしょう。掘り出していくと、同じ本が何冊も出てきたりして(笑)。

 それが本棚にちゃんと収まってずらっと並ぶと、たしかに本が喜んでるんですね。やはり本というのは、必用な人の手に取られることが一番幸せなんです。

 石川淳さんが「本は市塵に返せ」とおっしゃっています。「本は町の塵の中に戻しなさい。収集家が個人的にしまっておくのは、本を知らない人のやることで、本は絶えず人の手に取ってもらうことで生きていくんだ」と書いていらっしゃる。

 その通りだと思いました。僕のところで山積みになったまま死んでいた本が、いま図書館の広い書棚に並んで、読者を待っている。そのときの本の表情は、やっぱり輝いてるんですよ。

 そして、本と読者が出会っている姿にはいつも心を打たれます。勉強に来てる高校生が、ひょっと書棚の前に立って目にとまった1冊を抜き出して、勉強そっちのけで読んだりしてる。それが彼にとって、運命的な出会いになるかもしれないと思うと、「あ、本がほんとに生きてるな」と感動します。

 半生かかって集めた本が、もう一度生れかわって新しい運命を生き、ひとに新しい運命を与える…。子供の頃、96冊しかない本にガッカリした図書館が、いま13万冊の本で埋まっている。いま考えると僕は、昔、自分が夢みたことを実現するために生きていたような気もするんです。だから96冊から13万冊への半生だったわけですね(笑)。


■本は滅びるのか?
 近頃さかんに、「本が読まれなくなった」と言われます。一方で、コンピュータや、CD-ROM、電子ブックといったものが登場して、活字はいずれ消えていく運命ではないかとまで言う人もいます。本当にそうでしょうか?

 本屋さんも、ずいぶん変わりました。どの本屋さんに行っても、同じような本がならんでいる。配本が合理的というか、どこも同じようになってきたんでしょうね。しかも、雑誌やマンガ、実用書ばかりで、古典や小説、詩といったものはちょっとしか置いてない。戯曲集などは皆無です。そうなると、欲しい本を手に入れるには、大きな本屋さんに行ったほうが早い。そうやっていま、町の本屋さんがどんどん潰れていって、大きな書店だけが生き残っている。

 いま、日本では1年に5万種の本が出版されているんだそうです。1日に百数十冊出るわけです。もちろん町の本屋さんが、それを全部カバーすることはできません。取次から送ってくる本を並べるだけで精一杯ということになってしまう。

 昔は、本屋さんのご主人の考えで、本を選んで並べることができた。お客さんの好みもわかってますから、「あの人なら、こういう本が好きに違いない」とか、「あのお客さんに、これを読ませたい」とか考えながら、本屋のオヤジさんは仕入れをした。魚屋さんが「あそこの家はこれ好きだよ」っていうのと同じようなお客さんとの関係が、本屋さんにもあったんですね。

 でも、いまはそんな本屋さんは、ほとんどなくなりました。ですから、書棚の一番上をグルッと眺めて…、という僕のような本の買い方はできなくなった。それが残念ですね。大きな本屋さんもいいけれど、いつも込んでいて立ち読みに向かない。以前は、たいていの小説は立ち読みですっかり読み切ってしまったものですが。


ところで、紙の本をめぐる環境であるが・・・
上記の本屋さん、大きな書店、図書館、アマゾンと、本の入手方法は多様であり、本屋のオヤジさんの悩みは尽きないようですね。





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Last updated  2018.01.22 08:40:48
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