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2018.02.01
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カテゴリ: 歴史
図書館で『鉄の文化誌』という本を、手にしたのです。
先日、『森の仕事と木遣り唄』という本でたたら製鉄について読んだところである。森との関わりが深い製鉄は、まあ個人的なツボなので、この本をチョイスしたのです。




鉄

島立利貞著、星雲社、2001年刊

<「BOOK」データベース>より
人類が鉄を発見してから5000年。鉄の歴史は人類発達の歴史である。そしてこれからの未来の発展にどのように関係し、役立っていくのであろうか。
【目次】
第1章 古墳時代(地球は鉄の星/ヒッタイトの鉄器/古代の製鉄炉 ほか)/第2章 中世(レン炉/低シャフト炉/たたら吹き製鉄法 ほか)/第3章 近世(高炉/鉄と炭素/高炉の西漸 ほか)

<読む前の大使寸評>
先日、『森の仕事と木遣り唄』という本でたたら製鉄について読んだところである。森との関わりが深い製鉄は、まあ個人的なツボなので、この本をチョイスしたのです。

rakuten 鉄の文化誌

高炉動力水車送風の木炭高炉( 製鉄技術の歴史(1) より)


近世ヨーロッパでの製鉄および森林保護を見てみましょう。
p103~105
<森林保護法>
 製鉄には、どんな炉を使っても、必要不可欠のものは木炭であった。鉄器時代のものと見られる、ただの穴に過ぎないような簡単な炉であっても、その中に木炭片が残っていれば、製鉄炉跡の証拠となる。即ち、木炭は鉄器時代の昔から製鉄には必須のものであった。

 ドイツのアイフェル地方に高炉群が出現してから、その地方の原始林は失われ、荒廃してしまった。その後、高炉はドイツ各地に散って行ったが、何処に行っても、森の樹木を伐り過ぎる、使い過ぎるとして嫌われていた。
 一体どれほどの木炭を使ったのであろうか。

 鉄1tを作るために、必用な木炭は1.2~1.5tであった。重量ではあまり違わないように思えるが、鉄は重く、木炭は軽いで、見比べると木炭の量ばかり膨大に見える。

 このように、高炉は行く先々で、森を荒らす公害の元と見做されていたのである。
 アイフェル地方はライン川の西側、その対岸の東側はナッサウ地方である。昔のナッサウ公領である。その中のジーゲンを中心に古くからの優秀な鉄鉱()の産地で、ここ一帯はジーガーランドと呼ばれていた。ここに高炉が移って来ると、森林をまもるために、領主たちは次々に森林保護法または保護条例を発布した。例えば、ナッサウのヨハン伯は、1562年に、森林の中で伐採できる樹木の種類、樹齢を定めた。

 中央オーストリア山岳地帯の中心都市リンツにほど近いシュタイアを中心とする産鉄地帯は、シュタイエルマルクと呼ばれ、古代ローマ時代以来優秀な産鉄地帯で、ドイツ・ハンザの扱う主要鉄鋼製品を作り、リュウベックに送っていた。

 当時、オーストリア皇帝フリードリッヒ3世は、シュタイエルマルク地方の森林を守るために、勅任の森林監督官を派遣し、樹木の伐採後の植林を義務づけ、厳しく監督させていた。
 また、ケルンテンでは1502年に、レオーベンおよびムール川沿岸の所々に、大きな炭焼き場と貯炭所を設け、森林の伐採を制限した。

 高炉は、ヨーロッパ中何処に行っても、森林は既にその土地の領主によって保護されており、遂には行き場を失うに至った。製鉄業者のなかには、ロシアのウラルの彼方か、新世界アメリカ大陸の原始林を考えるまでになっていた。

 また、木炭の代わりに石炭や泥炭は使えないか、と考えるものは少なくなかった。

ヨーロッパでは製鉄と森林荒廃とは利益相反の関係があったわけで・・・
そのため、約300年の間、ヨーロッパの製鉄は停滞を余儀なくしたようです。

『鉄の文化誌』2 :たたら製鉄のルーツ
『鉄の文化誌』1 :日本の「たたら吹き製鉄法」
『森の仕事と木遣り唄』2





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Last updated  2018.02.02 09:33:53
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