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2019.09.13
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カテゴリ: 歴史
図書館にで『銃・病原菌・鉄(上)』という本を、手にしたのです。
おお 『銃・病原菌・鉄(下)』を読んで以来、ほぼ6年すぎて、やっと上巻にお目にかかったわけである。
それにしても、2000年~2009年に刊行された全ての本の第1位というのが、すごいではないか♪





ジャレド ダイアモンド著、草思社、2000年刊

<商品の説明>より
なぜ人類は五つの大陸で異なる発展をとげたのか。分子生物学から言語学に至るまでの最新の知見を編み上げて人類史の壮大な謎に挑む。ピュリッツァー賞受賞作。
朝日新聞〝ゼロ年代の50冊〟2000年~2009年に刊行された全ての本の第1位のに選定された名著。

<読む前の大使寸評>
おお 『銃・病原菌・鉄(下)』を読んで以来、ほぼ1年すぎて、やっと上巻にお目にかかったわけである。
それにしても、2000年~2009年に刊行された全ての本の第1位というのが、すごいではないか♪

amazon 銃・病原菌・鉄(上)



「第6章」で農耕を始めた人と始めなかった人について、見てみましょう。
p156~160
<農耕を始めた人と始めなかった人>
 すでに指摘したように、最初に農耕をはじめた人は、誰かが農耕をしているのを見て農耕民になったわけではない。しかし、いったん食料を生産する地域が大陸に登場してからは、その近隣の狩猟採集民は、農耕民が食料を収穫するのを見たうえで自分たちも農耕民になることを意識的に決定することができた。その結果、近隣の地域でおこなわれていた食料生産のやり方を、そっくりそのまま摸倣して狩猟採集民から農耕民になった人びともいるし、それを部分的に取り入れた人びともいる。
 その一方で、食料生産をまったくはじめることなく、狩猟採集民のままでいることを選択した人たちもいる。

 たとえば、南東ヨーロッパでは、紀元前6000年頃に一部の狩猟採集民のあいだに南西アジアから穀類やマメ類の栽培や家畜の飼育が伝わり、南西アジアの農耕とまったく同じ方法が採用されて食料生産がはじまっている。穀類やマメ類の栽培や家畜の飼育は、紀元前5000年までの数世紀を通じて、ヨーロッパ中央部全体にも急速に広がっていった。ヨーロッパ中央部と南東部に居住していた狩猟採集民のあいだに食料生産が広がっていったのは、食料生産を実践する生活と競合できるほど、この地における狩猟採集生活の生産性が高くなかったからである。

 ところが、南フランス、スペイン、イタリアなどの南西ヨーロッパでは、羊が伝えられてから穀物が伝えられたということもあって、食料を生産する生活様式はゆっくりと時間をかけて徐々に広まっていった。日本もまた、集約的食料生産をアジア大陸からゆっくりと時間をかけて少しずつ取り入れているが、それはおそらく、海産物や土着の植物が豊富であったため、狩猟採集生活の生産性が非常に高かったからであろう。

 狩猟採集民が時間をかけて徐々に食料生産の生活様式へと移行していったように、食料生産のやり方も、あるものから別のものへと徐々に移行することがある。たとえばアメリカ合衆国東部のインディアンは、紀元前2500年頃に土着の野生種を栽培化していたが、トウモロコシ、カボチャ、マメ類を昆作あるいは輪作する生産性の高い農法を実践していたメキシコの作物を取り入れ、現地の作物の作付けを少しずつ減らしていった。

 独自に栽培化したカボチャを育てていた彼らが、西暦200年頃にメキシコから伝わったトウモロコシを主要作物として育てるようになるのは西暦900年以降である。その100年ないし200年後にはマメ類が伝わっている。
(中略)

<食料生産への移行をうながしたもの>
 これまでの考察から明らかなように、農耕をはじめた人たちは、食物を得る方法がほかになかったために突然はじめたわけではない。狩猟採集生活と食料生産生活は、二者択一的に選ばれたわけではなく、食料獲得戦略のひとつとして、いくつかの生活様式のなかから選ばれたのである。食料採集と食料生産が併存する生活は、食料採集だけの生活や食料生産だけの生活と優劣を競い合う関係にあった。

 しかし、狩猟の採集と生産が併存する生活様式のなかにもさまざまな様式があり、生産性の面で互いに競合していた。とはいえ、この1万年間に見られる大きな傾向は、狩猟採集生活から食料生産生活への移行である。したがって、つぎに問うべきは、狩猟採集生活から食料生産生活へと移行させた要因は何であったか、ということである。

 この問題は、これまで考古学者や人類学者のあいだでいろいろ議論されてきているが、いまだ結論は出ていない。その理由のひとつは、人びとを狩猟採集生活から食料生産生活へと移行させた要因が世界的に同一ではなく、土地によって問題となる要因が異なるからだと思われる。もうひとつの理由は、何が原因で何が結果であったのかの切り分けがむずかしいということである。

 しかいながらこの問題は、おもに五つの要因の相対的な重要性をめぐって議論されており、それらの要因がどういうものであったかは同定することができる。

 その一つの要因は、この1万3000年のあいだに、入手可能な自然資源が徐々に減少し、狩猟採集生活に必要な動植物の確保がしだいにむずかしくなったということである。
(中略)

 食料生産への移行をうながした第二の要因は、獲物となる野生動物がいなくなり、狩猟採集がむずかしくなったまさにその時期に、栽培化可能な野生種が増えたことで作物の栽培がより見返りのあるものになったことである。たとえば、更新世の終わりに気候が変化したため、肥沃三日月地帯では、短時間で大きな収穫が得られる野生の穀類の自生範囲が大幅に拡大した。肥沃三日月地帯では、まずこれらの野生種が収穫され、その収穫物にまじっていた種子が徐々に栽培化される過程を経て、大麦や小麦が農作物として栽培されるようになったのである。


ところで、今、NHKではジャレド ダイアモンド博士のシリーズもの 『ダイアモンド博士の“ヒトの知恵”』 を放映中なので不肖太子も鋭意フォローしております♪


『銃・病原菌・鉄(上)』1 :農耕民の登場p149~152





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Last updated  2019.09.13 13:03:52
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