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2019.10.06
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カテゴリ: 中国
図書館に予約していた『チャイナ・スタンダード』という本を待つこと10日ほどでゲットしたのです。






朝日新聞取材班、朝日新聞出版、2019年刊

<「BOOK」データベース>より
人権、民主主義、サイバー空間、開発協力、生命科学、メディア、決済…。世界第2の経済大国となった中国は、世界のルールを塗り替えるのか。5大陸29カ国で総力取材。朝日新聞好評連載に大幅加筆し書籍化。

<読む前の大使寸評>
チャイナ・スタンダードってか・・・ちょっと昔で言うなら(やや見下した意味を含んでいたが)中華思想であり、今では箍の外れた覇権主義とでもいう怖いスタンダードである。

<図書館予約:(9/22予約、10/02受取)>

rakuten チャイナ・スタンダード

潜水艦


潜水艦オタクなもんで、「第7章 海洋進出」で中国の原潜を、見てみましょう。

<第2節 インド洋の潜水艦ドミノ>
■原子力潜水艦の父
 中国・北京の人民大会堂で16年11月に開かれた全国精神文明建設表彰大会。国家主席の習近平は、道徳的な模範として各界から選ばれた600人の代表の中に、ある男性を見つけると、「立っていないで、こちらにお座りください」と、すかさず手を取りイスに腰掛けさせ、親しげに談笑した。

 男性は、潜水艦の製造を手掛ける国有企業「中国船舶重工集団(中船重工)」傘下の「719研究所」名誉所長で93歳の黄旭華。「中国原潜の父」と呼ばれる人物だ。お年寄りへの習の優しい気配りとして宣伝された一幕だったが、習が潜水艦の開発に関心があることを示したとの見方が広がった。

 中船重工は中国の潜水艦戦略を供給面から支えている。近年は国外への輸出に力を入れ、パキスタンとタイが購入したのも同社製だ。軍事メディアによると、エジプトなど中東諸国やキューバなど中南米の国々も購入に関心を示す。

 中国にとってインド洋は、欧州や中東などとつながる海上の大動脈で、習が掲げるシルクロード経済圏構想「一帯一路」でも最重要地域の一つとされている。中国海軍は、このシーレーンの安全確保を念頭に潜水艦を展開しているとみられる。アジアの経済や安全保障などの面で中国と主導権を争うインドを牽制する狙いがあるのも間違いない。

 中国とインドは経済交流を深めつつあり、ロシアやブラジルなど新興5ヶ国で作るBRICSの加盟国でもある。一方で、国境紛争が繰り返されているほか、中国が「チベットの分離独立を狙っている」として批判するチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の亡命政府がインド国内で活動しており、中印関係は常に緊張をはらんできた。
(中略)

 高度経済成長を背景に国民の支持を受けるインドのナレンドラ・モディ政権は、米国や日本、東南アジア諸国との関係強化を進め、南アジアでの中国の進出を牽制している。こうした状況の中であえて中国海軍は、潜水艦や艦船のインド洋への展開を進めていく構えだ。

 シーレーン上の各国への潜水艦の輸出は、中国海軍自身にもメリットがあるとみられている。中国の潜水艦は静音性能などの面でまだ開発途上とされるが、北京の軍事筋は、中国製の潜水艦が各国に普及することで「従来は自国でしか得られなかった故障や不具合などのデータが広範に得られるようになる。潜水艦の能力向上に欠かせない貴重な情報となる」と指摘する。

 中国海軍は今世紀に入って、南シナ海など近海の海上優勢を確保する「近海防御」戦略から、太平洋やインド洋などにも作戦能力を展開する「遠海護衛」戦略にシフトしつつある。空母と並んで潜水艦を重視し、急ピッチで建造を進めており、米国防総省の年次報告書によると、現在の63隻から2020年までに69~78隻に増強されるとみられている。13年ごろからは、ソマリア沖の海賊対策などの名目でインド洋に派遣してきた。
(中略)

 潜航中の潜水艦は自身の正確な位置すら把握するのが困難にんるため、運航には正確な海底図や敵艦が発する音の情報や、その音の伝わり方を左右する海水の状態に関する膨大なデータが必要だ。購入国は潜水艦の運用のために中国軍の教官や技術者の協力が必要になるが、中国が彼らを通じて購入国とともにデータ収集に乗り出すとの観測もある。

 海上自衛隊で潜水艦の艦長を務めた山内敏秀は「データは長年の蓄積がものを言う。米国と同盟関係にある日本が周辺海域で持つデータの水準まで、中国がインド洋で情報を蓄えようとすれば半世紀はかかる。気の遠くなるような地道な活動の積み重ねが必要だ。本気で一からやろうとしているとすれば、野心的すぎる」と指摘する。

■インドを揺さぶる
「まるで潜水艦ドミノだ」。周辺各国が相次いで中国製の潜水艦を購入する動きに、インド海軍の幹部は警戒感を隠さない。インドはベンガル湾に面したビシャカパトナム近郊に原子力潜水艦の基地を建設中だ。中国が海南島に持つ原潜の基地がモデルとされ、人工衛星からの監視を避けるため、海上に浮上せずに出入りできる地下トンネル構造を持つ。

 インド軍によると、中国海軍は13年からインド洋で潜水艦を展開し始め、年2回それぞれ約3ヶ月間運航しているという。さらに周辺国まで中国から潜水艦を購入したことで、原潜基地の目の前を中国製の潜水艦が潜航する事態が現実になりつつある。


『チャイナ・スタンダード』1





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Last updated  2019.10.06 00:02:52
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