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2021.07.27
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『冫 にすいです。』という本を手にしたのです。
目次を見ると多彩な対談者見られるわけで・・・冒頭にかわぐちかいじ氏を配しているのが、ええでぇ♪





冲方丁著、角川書店、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
『天地明察』『光圀伝』の異才が各ジャンルの強者達と語り合った7年の軌跡。仕事とは。創作とは。そして、日本人とは。熱く濃密な対談集。

<読む前の大使寸評>
目次を見ると多彩な対談者見られるわけで・・・冒頭にかわぐちかいじ氏を配しているのが、ええでぇ♪

rakuten 冫 にすいです。


冒頭のかわぐちかいじ氏との対談を見てみましょう。
p17~20
<かわぐちかいじ>
■「核」の問題は避けて通れない
冲方: 『ジパング』は「過去の日本」、『太陽の黙示録』は「未来の日本」と、二作はどちらも取材が困難な舞台を選んでいます。例えば『太陽の黙示録』のように、日本が南北に分裂した後の政治状況や文化風土の状況などは取材のしようがありません。なぜこのような困難な題材を選択されたのでしょうか。

かわぐち: 実際の取材は不可能でも、想像力は働きますからね。現在の世界状況から見るとこうなるだろうというある程度の予測はつきますし、その予測を元に資料を集めることもできる。終戦後のベルリン、朝鮮半島、ヴェトナムなどの例を見ても分かる通り、国土が二分されるという状況はまったくリアリティのない話ではないですから。

 それと、日本が大地震によって物理的に国土が分断され、南と北でそれぞれ別の国家体制が敷かれることになったら我々日本人はどうなるだろうと想像すると、「日本人」とは何か、「日本」とは何か、と考える糸口になるんじゃないかと思うんです。自分のことは、自分を鏡に映してみないとなかなか分からない。『太陽の黙示録』と『ジパング』は、その鏡を作っているような気持ちなんですよ。

冲方: 原爆は「日本人」にとっての鏡であると同時に、「人類」というものを一番実感できる鏡であると思うんです。『ジパング』では、核爆弾の原料であるウランを「」と言葉だけで抽象的に表現するのではなく、鉛の箱に入れたそのモノ自体を具体的にマンガの中で描いていることに驚きました。「日本人」と「人類」の問題に対して、かわぐち先生が真正面から向かい合っている証拠だと思います。

■マンガが「健康的」である理由
かわぐち: 『ジパング』と『太陽の黙示録』は、読者が「日本人であることはそんなに悪くないな」と自信を持てるような作品にしたいと思っているんだよね。日本人である自分がうぬぼれたいところと、否定したいところ、それらを「劇」の中できちんと見せていきたいなと。

 このところ韓流ブームとやらで、韓国の映画とかドラマが日本にどっと押し寄せてきているでしょ。僕は「」が好きなので(笑)、わりと観てる方だと思うんだけど、だから余計ね、日本人の自分たちがどういう物語を作れるかということをよく考える。

冲方: 実は僕は、父親の仕事の都合で、14歳までネパールや東南アジアで育ち、学校はアメリカンスクールだったという、滅茶苦茶な環境で教育を受けました。子どもの頃の僕が見てきた世界地図は、アメリカの世界地図だったんですよ。世界の中心に日本が印刷された世界地図ではなく、日本が右端つまり“極東”に印刷された世界地図を目にしていたことで、日本と世界との関係を常に考えさせられたんです。

 外国人の友達からは「日本ってどこにあるの?」「日本はGNP第2位だけど、世界の中で日本が果している役割って何?」と質問攻めにあって、その都度自分なりの回答を作る必要に迫られていいた。でも、中学2年の時に日本に帰ってきて周囲を見渡してみると、「日本とは何か?」という意識はどこにもなかった。ないから日本社会の中に生きている実感が湧かないんじゃないかなと思うんですね。かわぐち先生のマンガを読むと、その実感が蘇ってくる感覚があります。

かわぐち: その「実感の無さ」は、今すごく大きな問題だと思うんだよね。韓国ドラマを観ると、「人間」が濃いんですよ。社会の中に生きている実感を持った人間たちが躍動している。日本のドラマは軽いんだよね。でもね、終戦前後の昔の日本映画を観ると、その頃の登場人物はみなその実感を持っているんだよ。

 戦後の日本は徐々に、社会性と生きている実感を奪うような時代になっていったんだと痛感しました。ただ、韓国のドラマが日本のものと違うもう一つの点は、運命に翻弄される人々が描かれやすいことなんです。でも、人間ってたとえ善人であっても他者を翻弄してしまうことだって普通にありうるわけじゃないですか。

冲方: 僕も韓国の戦争映画は何本か観ているんですが、すべって翻弄された側の視点から描かれていますよね。正直、泣かされるんですけど、物足りないと感じることも少なくない。

かわぐち: 確かに、翻弄されてしまう人物のリアルさたるや、日本人は圧倒されますよ。でも、「自分は翻弄された側である」という視点のみでは、当然描けない部分が出てくる。韓国のドラマが世界に発信しうる普遍性に辿り着くためには、「人は善人でも他者を翻弄してしまうことがある」というもう一つの視点を獲得していかなければならないと思う。

冲方: 韓国がそれを獲得する前に、こちらがもっといい作品を作りたいですね。


11年前に読んだ『ジパング』シリーズを付けておきます。
ジパング

「ジパング」シリーズ購入に踏み出し20巻まで購入したが、本棚に収まらず狭い部屋に散らかるではないか・・・・これはアカン。
これはアカンということで、コミック喫茶なるものに初めて踏み込み、以降2回通って全43巻を読破したのです(良かったね)
コミック喫茶の時間料金制は店によって違うのだが、ある店では5時間を選べば安かったのに3時間を選び、あげく超過料金を払わされ地団太踏んだ大使であるが(悔しいのだ)





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Last updated  2021.07.27 09:28:34
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