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2021.08.14
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カテゴリ: 歴史
図書館で『日本人が知らない日本の戦争史』という本を手にしたのです。
この文庫本には、元寇、黒船来航、日清・日露戦争、満州事変、ノモンハン事件等々・・・読みどころが多いのがええでぇ♪






豊田隆雄著、彩図社、2013年刊

<「BOOK」データベース>より
この国は、私たちが知っているよりもずっと多くの戦火をくぐり抜けてきた。歴史の授業では教えてくれない真実の日本戦争史。

<大使寸評>
この文庫本には、元寇、黒船来航、日清・日露戦争、満州事変、ノモンハン事件等々・・・読みどころが多いのがええでぇ♪

rakuten 日本人が知らない日本の戦争史

ハルハ河畔の戦闘


ノモンハン事件のあたりを、見てみましょう。
p198~202
<実は敗北じゃなかったノモンハン事件>
「満州国」の誕生は中国だけではなく、革命を通じて社会主義国家になったロシア、ソ連との軋轢をも生み出すことになる。

 舞台はモンゴルだ。
 匈奴やモンゴル帝国など、数多くの強国を産み出してきたモンゴルだったが、近代戦の時代となって、清からの侵攻を受けてからは鳴りを潜め、清の藩部(自治政府)となっていた。

 状況が変わったのは1911(明治44)年、清朝政府の政治改革への不満、政府による鉄道国有化による反発により、中国各地で反対運動が起こり、清から独立を宣言した「辛亥革命」が起きてからだ。

 外モンゴルはロシアの援助を受けて独立を宣言し、ボグド・ハーン政権を樹立した。
 ソ連が誕生すると、これに頼り1924(大正13)年には世界で2番目の社会主義国[モンゴル人民共和国]が誕生した。

 その後、ソ連との間に相互軍事援助協定が締結され、コミンテルン指導の下、社会主義化が強制的に行われた。

 遊牧民の集団化や、ラマ教寺院の破壊などが行われたのも、この時である。
 外交や政治はソ連の支配下に置かれ自由にならず、独立国とは名ばかりの「ソ連16番目の共和国」であり、実態は満州国以上の傀儡国家であった。

■ノモンハン事件
 そのモンゴル人民共和国は満州国と国境を接していたのだが、1939(昭和14)年5月12日、外モンゴル兵700人がハルハ河を越えて満州軍と交戦するという事件が起きる。

 当然、それぞれのバックにいた満州駐留の日本軍と、モンゴル駐留のソ連軍が互いに駆けつけ対峙した。

 5月21日には、日本軍の攻撃によって本格的な戦闘が始まった。当初は日本が優位に戦いを進めていたが、4日後にソ連が装甲車や戦車を中心とした機械化狙撃大隊を送り込むと、形勢は逆転。

 戦車隊と砲兵隊の攻撃に、歩兵と騎中心の日本軍では歯が立たず、ソ連の増援を予想した司令官・小松原道太郎は部隊に撤収を命じ「第1次ノモンハン事件」は終結した。

 陸上では苦戦していた日本だったが、空戦では圧勝で、敵機数十機を撃墜し被害は軽微だった。これはソ連がスペイン内戦に介入していたため、一流の操縦士が不在だったことが大きい。

 日本軍の撤退後、ソ連は大量の戦車、重砲、航空機を現地に投入する。
 ソ連の野心を警戒する日本も、第23師団、第7師団の一部、第1戦車団、第2飛行集団を終結させるなど、両軍共に国境紛争としては例のない大規模動員をかけはじめる。

 7月2日からは「第2次ノモンハン事件」が始まる。日本の頼みは第1戦車団だったが、ソ連軍と比べ戦車が旧式で装甲が貧弱だったため大損害を受けてしまう。

 航空機部隊も、一流パイロットが戻ってきていたソ連相手に苦戦を強いられた。
 8月に入ると、日本の予想をはるかに上回るソ連軍の攻勢が始まり、日本軍は後退が目立つようになる。8月下旬には、フイ高地がソ連によって陥落。日本はモンゴル側が領土だと主張する領域を次々と奪還されていった。

■休戦協定
 日本はソ連を牽制するため、ナチス政権下のドイツと1936(昭和11)年、「日独防共協定」を結んでいた。ところが、1939(昭和14)年8月、突然、ドイツはソ連と「独ソ不可侵協定」を締結。これには世界中が驚いた。

 ドイツの思惑は、ソ連と条約を結ぶことによって東からの侵入を防ぎ、西ヨーロッパに戦力を集中できる、というもの。
 一方のソ連は、現在ノモンハンで戦闘中の日本と、ドイツに挟み撃ちにされる事態を恐れての条約締結であった。

 日本への衝撃は大きく、当時の平沼麒一郎内閣は情勢判断の力を失い「欧州の天地は複雑怪奇」と声明を残して退場してしまった。
 9月1日、ドイツはポーランドに侵入、長い「第二次世界大戦」の始まりであった。

 一方、被害の拡大を恐れた日本の大本営陸軍部は、関東軍に戦闘の中止を命令する。
 作戦を主導していた辻政信少佐らは、9月10日頃に計画していた攻撃を主張して譲らなかったが、参謀本部は彼らの職を免じた上で、強制的に軍を退かせた。

 併行して日本政府はソ連に停戦を求め、東郷茂徳外務大臣とヴァチェスラフ・モロトフ外務大臣が、クレムリンで交渉を行う。

 ドイツが動き出した以上、ノモンハンでの戦いを早く終わらせたかったのはソ連の方だった。というのも、ドイツに対抗して早くポーランドに侵攻したかったからだ。

 9月16日、両国はモスクワで停戦で合意。ソ連は翌日に、ポーランドに侵攻し国際連盟を除名された。


『日本人が知らない日本の戦争史』3 :満州事変
『日本人が知らない日本の戦争史』2 :日露戦争
『日本人が知らない日本の戦争史』1 :黒船来航
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Last updated  2021.08.14 08:33:54
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