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2024.07.14
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カテゴリ: メディア
テロと聞けば、イスラエルのガザ地区攻撃とか、安倍首相狙撃の山上徹也被告の公判のゆくえなどが気になるのです。
・・・ということで、『日本でテロが起きる日』という本を読み返してみようと思うのです。

*********************************************************
図書館で『日本でテロが起きる日』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると…
元外務省官僚である佐藤さんが素晴らしいインテリジェンスを披露しています♪




日本

佐藤優著、時事通信社、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
国際情勢が分からないのは、読み解くために必要な文化・歴史・宗教の「見えない膜」がニュースの裏側にあるからだ。「あれはイスラムだからしょうがない」「ロシアだからよく分からない」…分かるものしか理解しようとしないのでは重要なことを見失う。すべて話した!会員制講演を集大成。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると…
元外務省官僚である佐藤さんが素晴らしいインテリジェンスを披露しています♪


amazon 日本でテロが起きる日


第3章『沖縄が日本の将来を握る』を、見てみましょう。
p67~72
■中国「境界線の引き直し」に巻き込まれる沖縄
 国際秩序は大きく変わっています。
 何が起きているのか…。
 19世紀の終りから20世紀初めの古典的な帝国主義的な国家間対立に近いものが生じています。

 私はそれを「新帝国主義」と言っています。なぜ旧帝国主義と区別するかといえば、植民地を必用としないからです。それから、帝国主義国家間の前面戦争は避ける傾向があるからです。

 ですから、ニュートンの古典力学のような、「力の均衡」モデルで国際関係を考えることができます。尖閣諸島や竹島の情勢がなぜ近年厳しくなってきているのか。これは力の均衡が変わってきているからですね。

 日本や米国の国力がかつてより相対的に弱くなり、逆に中国がぐっと強くなって台頭してきた、こういうことが背景にあります。
 帝国主義的な力の均衡が変動する時には必ず、「境界線の引き直し」が起きます。沖縄が今、その渦に巻き込まれているわけですね。

 近年、「国民国家」の在り方が問題になり始めています。
 例えば、今、世界を一番にぎわしている問題の一つは、イラクとシリアの一部を支配している「イスラム国」です。この「イスラム国」の影響は、実は、この前まで大変だったイスラエルとハマスの問題に関わっています。ハマスも「イスラム国」のもともとの仲間です。現在、互いに殺し合いを始めていますが、これは内ゲバのようなものです。

 日本にいると分からないのが中東情勢です。専門書を読んでもなかなか分からない。それには理由があるんです。日本のほとんどの中東専門家はシリアかエジプトで勉強していたから、アラブ世界にどうしても共感してしまい、突き放して客観的に見えないということがある。 

■尖閣をめぐる日中衝突の可能性
 私は、尖閣をめぐる日中衝突は、現実問題としては今後ほとんど起きないと見ています。
 ただ一つ可能性があるのは、中国の武装漁船が、日本との関係を挑発しようとして、尖閣諸島のどこかに上陸する。それを海上保安庁が排除しようとするのに対して、中国の公船が出てきて、阻止しようとした結果、公務員同士の戦いで死者が出る。こうなった場合、紛争がどこまでエスカレートするか。

 その際、気をつけないといけないのは沖縄の反応です。
 沖縄は、沖縄以外の日本と全然別の「情報空間」になっていますから、もしそういう戦闘が起きた場合には、それに巻き込まれないように、相当強いかたちで日本からの分離志向が働くと思います。そこで、「日本の尖閣ではなくて、沖縄の尖閣だ。だから、そこで紛争を起こさないでくれ」という議論になった場合、国際情勢の組み立てはがらっと変わってくると思います。

 その場合、米国も尖閣で紛争を起こさないようにという方向で介入してくる可能性が十分あると思います。

 尖閣に関しては、米国が日米安保条約の適用範囲だと明言していることと、実際に米国が動くこととは全然違いますから、その点についても注意深く見る必要があります。
 ただ、衝突の可能性では、非合理なものはどうしても残りますから、そこは警戒しないといけません。

■中国の近代化
 さて、中国について少し考えます。これには「国民国家」の問題が密接に絡んできます。 「国民国家」は、19世紀から20世紀の産物で、もはやなくなった。そう思っていたら、そうではなくなってきている。例えば今、中国で起きていることの中で一番の問題は「国民国家化」です。

 近代的な民族の誕生期には必ず「敵のイメージ」が必用です。
 この問題を考えるには英国の社会人類学者のアーネスト・ゲルナーの『民族とナショナリズム』という本がとても参考になります。

 チェコ人が生れる時はドイツが敵に見える、ポーランド人やフィンランド人が生れる時はロシア人が敵に見える。アイルランド人が生れる時はイギリス人が敵に見える。ドイツとフランスは互いに敵に見えるといったように、必ず、自民族をまとめあげるために「敵のイメージ」が要請されます。

 過去の戦争もそうでしょう。戦争に負けた時に、「こんなひどい目にあわされた。よくもひどい目にあわせやがったな」という、マイナスの記憶から「民族」のまとまりが出てくるんです。
 中国は、近代的な中国人をつくる際に、日本に「敵のイメージ」を据えてしまったんです。

 そうすると、仮に尖閣諸島を日本が中国に全部渡したとしても、歴史認識問題で靖国の問題がまた出てくる、南京大虐殺の問題が出るといったように、順番に「歴史カード」が出てきます。 

 これはいつまで続くか…。
 中国の近代化が完成するまでです。

 これは、この先50年は最低かかる話です。ですから50年間、中国は日本と真の友好国になることは難しいという、こういう冷徹な認識の下でわれわれは対中戦略を構築しなくてはいけない。
 だからこそ一方で、決定的な対立にしていかないために、観光や貿易などで、中国人と日本人が個人的に付き合うことが重要になってくるわけです。

ウーム この本の2015年発刊時あたりから南沙諸島海域での軍事拠点化が露骨になり、また北朝鮮の核武装への制裁にも抜け穴を残すわけで…
佐藤さんの見立ては正しかったというか、まだ手緩いぐらいかも。

『日本でテロが起きる日』1
『日本でテロが起きる日』2 :第5章『世界をゆるがす「イスラム国」』p145~156
『日本でテロが起きる日』3 :第6章『ロシア・プーチンは何を狙っているか』p179~182
『日本でテロが起きる日』4 :第3章『沖縄が日本の将来を握る』p67~72





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Last updated  2024.07.14 00:12:49
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