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2025.01.28
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カテゴリ: 気になる本
図書館で『「中国」という神話』という新書を、手にしたのです。
著者はモンゴル・オルドス高原生まれで、当然として中国人=漢民族嫌いなところが、この本を借りる決め手になった次第です。
著者は静岡大学の教授で、司馬遼太郎賞受賞の著作もあるようで、この本は単なる嫌中本ではないようです。
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楊海英著、 文藝春秋、2018年刊

<「BOOK」データベース>より
「中華民族の偉大なる復興」を唱える習近平。しかし、その世界戦略「一帯一路」のターゲット、内陸アジアこそ中国最大のアキレス腱だ。歴史の改変、暴力による弾圧、洗脳教育、結婚外交ー「中国は巨大な一つの国家であり、その支配は正当だ」という神話づくりの数々を鋭く暴く。

<読む前の大使寸評>
著者はモンゴル・オルドス高原生まれで、当然として中国人=漢民族嫌いなところが、この本を借りる決め手になった次第です。

rakuten 「中国」という神話


次に「第二章 教育による神話創設」で中華の洗脳教育を見てみましょう。
P65~68
 前章では、中国において、遊牧民に嫁いだ女性、王昭君を「民族団結のシンボル」とする政治的言説について論じた。
 舞台を内陸アジアの西域=新疆に転じてみると、中国は徹底的な洗脳教育を通して、「新疆は古くから我が国の固有の領土だ」と主張していることが分かる。
 中国は絵本(童画)というメディアを駆使して、子供の洗脳に力を入れている。どの絵本も「資料」発見から描きだし、「史実」に基づいて、「新疆に暮らす我が国の諸民族が古くから中国を愛してきた」という神話をつづっている。

<1 小児書という道具>
 日本の子供たちは漫画を読んで育つのに対し、中国の子供たちは小児書に親しむ。小児書はまた連関画ともいう。この小児書という絵本は、多少の違いはあっても、だいたいは縦10センチ、横14、15センチ前後のものが多い。小児書は子供にとって、貴重な財産となる。子供たちは小児書からさまざまな知識を吸収して、その人生観が形成されていく。

 小児書のジャンルは歴史の故事から革命の物語、外国の有名な文学作品や科学知識の普及を意図したものなど、実に多岐にわたる。なかでも特に歴史古事やそのときどきの国内国際情勢を反映したものが人気を集めている。

 個人的な経験で恐縮であるが、内モンゴル自治区生まれの私も子供のころは無類の小児書狂いだった。しかし、文化大革命期間中だったために、「偉大な中国共産党」を宣言する、ごく少数の革命故事のほかにはソ連の文芸作品しかなかった。

『三国志演義』や『水滸伝』など、評判の歴史物語はすべて「封建社会の毒草」とされ、入手と閲覧が固く禁止されていた。それでも、1950年代に出版された60巻本の『三国志演義』は人気が高く、民間には政府の禁止令を無視して秘匿する者もいた。私はそれを読みたくて何回も馬を飛ばして数十キロもの草原の道を走って行っては本の持ち主に貸出を頼みこんだことがある。
 子供に「封建社会の毒草」を貸したことで「反革命分子」にされる危険性もある状況の下で、小児書を私に密かに読ませてくれた人たちの御陰で、私は中国の古典に関する知識を少しずつ増やしていったものである。

 文化大革命が終わった後、小児書の多様性は少しずつ部分的に復活した。古典の復刻が認められるようになり、近年ではむしろ「中華民族の優秀な伝統」だと評して、青少年に対する「愛国主義の素材」として利用されるようになった。また、革命故事のなかでも、特に「抗日もの」は以前にもまして共産党政権の正統性と「侵略者の日本」批判のキャンペーンに活用されるようになった。

「人民の愛国主義的な政治教育は幼少期からでなければならない」、と中国政府は1990年代から思想教育に力を入れるように舵を切ったため、小児書もまた洗脳政策の道具として利用されるようになってきたのである。日本の少年漫画は政治色が希薄であるのに比べて、現代中国の小児書は強烈な政治的なイデオロギーを有しているのが、特徴的である。


だいたい、現代中国の国歌が「抗日もの」そのものであるが・・・
現代中国の小児書が「抗日もの」そのものであっても不思議ではないのだろうね。

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『「中国」という神話』2 :第三、第四の手法
『「中国」という神話』1





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Last updated  2025.01.28 00:19:15
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