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アパルトヘイト廃止をめざす南ア人民支援連帯基金編 『アパルトヘイトの彼方に人間が輝く 日本人に何ができるか』 1990 p.151
これは、日本に来ているアフリカ諸国の大使の座談会での発言である。
「要するに日本人の心理状態が鎖国的になっていますね。なにか物を考え行動するときに集団主義、会社中心主義であって、日本の外、会社の外にあることへの想像力がない。
日常でいえば電車の中で隣に座っている人、要するに他者に対する関心がない。そのことは他人があくまで、物理的な環境として見られていて、生きた主体として自分と同じような存在として意識されないということなんです。相手が自分を見たらどう見えるのか、ということを考えないですね。」
これは、島国根性とも揶揄される日本人の気質ではなかろうか。
とくに想像力がないということはしばしば指摘されることだ。
相手の気持ちになって考えることがどうも苦手なのである。
「人の迷惑にならない」ということを口にする人が多い。
人に迷惑をかけないのであれば、好きなことをしていいんじゃないかということだ。
たしかにそれを否定することは難しい。
でも、そこで止まると想像力は必要とされない。
だからどうしても行動が消極的になってしまう。
出る杭は打たれる的な発想だ。
もっともっと他者に興味を持って積極的にかかわってみてもいいのではなかろうか。
消極的に間違いをしないというよりも、できれば積極的にいいことをしていくようになっていきたい。
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