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森友に「収賄的関与ない」=安倍首相、説明を修正―ごみ撤去費、1.5億円増安倍晋三首相は28日の衆院予算委員会集中審議で、学校法人「森友学園」の問題への自身や妻の昭恵氏の関与の有無について「お金のやりとりがあって、頼まれて行政に働き掛けをした、という意味での関わり合いはしていない」と述べた。収賄に問われるような関わりはないとの趣旨で、従来の説明を修正した。公明党の浜村進氏への答弁。首相は昨年2月の国会答弁で「小学校の認可や国有地払い下げには一切関わっていない。私や妻が関係していたとなれば、首相も国会議員もやめる」と断言しており、28日の説明は関与の意味合いを限定して追及をかわす狙いとみられる。首相は、森友学園が開学を予定していた小学校の名誉校長に昭恵氏が一時就任していたことに触れ、「そういう意味での関わりはあった」と認めた。自民党の平井卓也氏への答弁。(以下略)---まあ、どうせそんなふうに逃げるだろうと思ってはいました。それにしても「小学校の認可や国有地払い下げには一切関わっていない。私や妻が関係していたとなれば、首相も国会議員もやめる」と大見得を切って、いよいよ逃げ切れないとなると、この期に及んで「お金のやりとりがあって、頼まれて行政に働き掛けをした、という意味での関わり合いはしていない」なんて言葉を付け加える。この疑惑を追及する側だって、森友、加計への特別扱いは、彼らが安倍のお友達(あるいは極右イデオロギーの同志)だからというのが大筋の理解であり、贈賄が理由だとは考えている人は少ないのです。当然、関与した/しないというのは、金銭授受という文脈に限定するものではなく、友達に対する優遇に影響力を使ったのかどうか、という文脈です。それなのに、今更このように言い換えるのは、まさしく論点ずらしそのものです。この上なく不誠実な態度としか言いようがありません。このような安倍政権の不誠実極まりない答弁について、折りしも上西充子法政大教授が、「ご飯論法」と表現して話題になっているそうです。それはつまりQ「朝ごはんは食べなかったんですか?」A「ご飯は食べませんでした(パンは食べましたが、それは黙っておきます)」Q「何も食べなかったんですね?」A「何も、と聞かれましても、どこまでを食事の範囲に入れるかは、必ずしも明確ではありませんので・・」というものです。これは、直接的には高度プロフェッショナル制度に関する加藤厚労相の答弁の不誠実さを批判する文脈で出てきたものですが、安倍自身のこの言い分もまったく同種のものです。Q「関わっていないのですか?」A「関わっていません(金銭授受に関しては、ね。それ以外のかかわりはあるけど、それは黙っておきます)」ということです。更に、佐川前国税庁長官の証人喚問の際にも、同じようなことがありました。佐川は昨年2月24日の国会答弁で、面会等の記録は平成28年6月20日の売買契約締結をもって破棄してる、と答弁しています。ところが実際には破棄されていなかった。国会で嘘をついたわけです。しかし、それについて佐川は「6月20日をもって廃棄をしたという私の答弁は~財務省の文書管理規則の取り扱いをもって答弁したということでございまして」と言い放っています。つまり、言い換えればこういうことですQ「この面会記録は保存していないのですか?」A「破棄しました(文書管理規則上は、そういうことになっています、この文書は残っているけど、それは黙っています)」わたしには、これは詐欺師の論法にしか見えません。ご飯論法というのも言い得て妙ですが、私自身は証人喚問当時の記事で「消防署の方から来ました、というのとなんら変わらないレベル」と評しました。なので、私としては「消防署の方から来ました論法」というのも分かりやすいかなと思います。※「消防署の方から来ました」というのは、むかしあった古典的な詐欺(あるいは押し売り)の手法で、消火器のセールスマンが「消防署の方から来ました、おたくの消火器は古いので買い替えが必要です」と言って小火器を売りつける、というものです。買うほうが「消防署の職員か」と誤認するように仕向けて、それが発覚して追及されると「わたしは消防署の方角から来たという意味です」と言い逃れるわけです。要するに、首相から厚労相から国税長官から、みんなこの種の詐欺論法で言い逃れをする、そういう内閣だ、ということです。しかも、その詐欺が見抜かれても非を認めない、居直って時間稼ぎに終始している。その場限りの言い逃れで追及をかわせばそれでよい、国会で野党の質問時間を空費させて引き伸ばせばそれで作戦勝ち、そんな意識しかないのでしょう。どうせ後からバレても適当に言い逃れをしておけば、野党の支持率は低いし、狂信的な支持者がネットで応援してくれるから、どうとでも逃げ切れる、何を言ってもやっても、しばらく選挙はないし、次の選挙までには国民もそんなことは忘れるだろう-くらいの認識なのではないでしょうか。およそ、誠実性のかけらもない。しかし、短期的には彼らの作戦勝ちかもしれませんが、長期的に見れば、政府の要人が何を言っても、まったく信用性がない「消防署の方から来ました」の類だと満天下に知らしめることは、政治の信頼性、行政の信頼性を失墜させることであり、その禍根は極めて大きなものであると私は思います。
2018.05.30
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<自民・加藤氏>「3人出産を」発言 「賛同、激励あった」結婚式で新郎新婦に子供を3人以上産み育てるよう呼びかけていると発言し、その後撤回した自民党の加藤寛治衆院議員は27日、長崎市で開かれた自民県連の定期大会で、「批判も甘んじて受けないといけないが、賛同と激励が多数寄せられたのも事実。けがの功名か貴重な意見を拝聴できた」などと述べた。県連会長を務める加藤氏は大会冒頭あいさつで問題になった発言内容をそのまま紹介。高校生の孫の友人が賛同し「俺は(子供を)10人つくろう」と話したとして「少年が理解したと感銘し、日本の将来もまだまだ明るいと直感した」と述べた。さらに「そう言って子供が増えることはない」と発言を批判した野田聖子女性活躍担当相に対し、「あながち当たっていないんじゃないか」と反論した。(以下略)---この問題発言については以前にも記事を書きましたが、問題発言をいったん撤回したと思いきや、往生際の悪いことに「賛同、激励があった」と言い張っています。はてさて、この発言がそんなに世の中の多くの賛同を得られるなら、出生率も大いに向上しているはずですが、現実には出生率は下がったままです。これはいったいどういうことでしょうか?考えられる可能性は3つあります。1多くの激励や賛同、と言うけれど、全体から見ればごくわずかでしかない2口では激励、賛同しつつ、自分が実行する気はない人ばっかり3もはや子育ての当事者ではなくなった人ばかりが賛同しているもちろん、複数当てはまるかもしれませんけどね。「高校生の孫の友人が賛同し、俺は(子供を)10人つくろう、と話した」そうですが、実際に彼が10人の子どもを作る可能性は限りなくゼロに近いでしょう。実際に子育てをしてみれば、それがいかに大変なことかは理解できるはずです。だいたい、10人の子どもを産みます、という女性と巡り会えるとは思えません。それに、無計画に子どもを10人も作り続けたら、遠からず児童相談所と福祉事務所のお世話になる可能性が高そうです。つまり、子育ての当事者ではない人が賛同したり激励しているだけで、子育ての当事者が、この発言に賛同して子どもをせっせと作る、などという可能性はない、と断言してよいでしょう。そういえば、20年以上昔ですが、知人の結婚式に出たときに、この議員と似たような挨拶をしていた出席者がいたことを思い出しました。日本の将来のために子どもは2人以上、みたいな。その人も、当時おそらく40代くらい、少なくともそれから新たに子どもを作るとかはないだろう、という年代でした。で、その知人夫婦は、結局子どもは一人だけでした。そして、もうひとつ政治家のトンでも発言がありました。自民・萩生田氏「男が育児、子供に迷惑」 持論を展開自民党の萩生田光一幹事長代行は27日、宮崎市での講演で、0~2歳の乳幼児の養育に関し「言葉の上で『男女共同参画社会だ』『男も育児だ』とか格好いいことを言っても、子供にとっては迷惑な話だ。子供がお母さんと一緒にいられるような環境が必要だ」と持論を展開した。同時に「はっきりとした結果は統計を取ることができないが、どう考えてもママがいいに決まっている。0歳からパパがいいと言うのはちょっと変わっていると思う」と指摘。子育てについて「仕事をしていないカテゴリーに入れるのがおかしい。子育てという大変な仕事をしているお母さんたちをもう少しいたわってあげる制度も必要だ」と訴えた。---つまり、萩生田は、子どもが迷惑がるような子育てへの関わり方しかしてこなかった、ということですね、分かります。何回か書いたことがありますが、子どもが生後1ヶ月のとき、相棒が入院してしまったので、10日間あまりの期間ですが、我が家は否応なく父子家庭になってしまったことがあります。あのとき、「男が育児なんて子どもに迷惑だ」と言って育児放棄するか、入院中の相棒のところに子どもを押し付けて帰って来ればよかったんですかね?実際にそんなことをすれば、保護責任者遺棄で罪に問われるだろうと思いますけどね!それは半分冗談として(半分は本気ですが)、このときに限らず、我が家では子どもが小学生の間じゅうくらい、わたしのフォルクローレの練習や演奏本番に、ほとんど子どもを連れて行っていました。他のメンバーが同年代の子どもを連れてきていたので、練習に行けば一緒に遊べる、というのが大きな要因でしたけどね。おかげで、我が家では私が音楽に熱中すればするほど相棒も大満足で、家庭内が平穏になっていきました(笑)。※しかし、登山に関しては子どもを連れて行けないので、私が山に行くと相棒の機嫌が悪くなり、ひところは「泊りがけの登山は年に1回だけ」と厳命されていた時期もあります。世間一般には子どもが思春期になると親子(特に父と娘)が没交渉になってしまう話をよく聞きますが、我が家ではまったくそうではありません。練習にはついて来なくなりましたが、今も一緒に散歩や買い物に出歩くことはよくあります。わたしも、はっきり因果関係を証明することはできませんが、それは私がずっと子どもを連れて歩いていたおかげだと思っています。そりゃ、小さい子どもはパパよりママの方が好きですよ。我が家だって「パパ好き?」「ハーイ(と片手を挙げる)」「じゃあ、ママは?」「ハイハイハーーーイ!!(と飛び跳ねながら両手を挙げる)」という時期がありました。でも、だから何だというのです?「男も育児」「男女共同参画」というのは、父親「も」育児に参加するということであって、父親「だけが」育児をする母親は育児から手を引く、という話じゃありません。それが何で子どもにとって「迷惑」になるのか、あまりにトンチンカンに過ぎます。それはつまり、前述のとおり、萩生田の子育てへの関わりが失格だったから、ということなのでしょう。それにしても、この二人の議員の言うことを合わせれば、子どもはいっぱい作れ、しかし父親は子育てに関わる必要はない、ということになるわけで、そうするとどれだけ母親に一方的負担を強いるつもりでしょうか?そんなことを言っていれば、出生率が上がる、と本気で思っているとしたら、あまりにものが見えていなさ過ぎます。
2018.05.28
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上高地と北八ヶ岳の山登りで撮影した鳥の写真はすでにアップしていますが、それ以外の、今月撮影した鳥の写真をまとめてアップします。まず5月6日葛西臨海公園。この日は風が強くて、屋外での撮影はほとんどが手ブレ、ピンボケになってしまいました。大きいのがチュウシャクシギ、その左隣がアオアシシギ、奥がキアシシギチュウシャクシギ続いて5月12日三番瀬海浜公園。この日は風もなく晴天で撮影日和でしたが、特段珍しい鳥はいませんでした。左側、くちばしが上に反っているのがオオソリハシシギ、下に曲がっているのがチュウシャクシギミユビシギ。夏羽です。オオソリハシシギメダイチドリ夏羽キョウジョシギハマシギ(腹黒いやつ)とミユビシギそして、今週末はなんと土日2日続けて葛西臨海公園に行ってしまいました。交通費もそれほどかからないし、半日あれば充分なので(三番瀬も同じですが)手軽にいける場所です。26日シロチドリ同じくシロチドリまだミヤコドリがいた!チュウシャクシギも1羽混ざっています。しかし、潮干狩りの人たちが大勢押しかけてきたので・・・・・・みんな飛んでしまいました。ダイシャクシギ。チュウシャクシギより明らかにくちばしが長い。体も大きくと、カモと同じくらいです。コアジサシが抱卵中タカの仲間。至近距離だったのですが、直後に飛んでしまったので、このアングルでしか写真が撮れず。ハイタカの若鳥かな???6月8日追記、葛西臨海公園鳥類園のブログによると、オオタカの若鳥がまだ残っている、とのこと、おそらくこの個体のことでしょう。つまりオオタカの若鳥のようです。同じく葛西臨海公園27日これで種類が分かったら奇跡。しかし、鳴いていたので、メボソムシクイと分かりました。先日の北八ヶ岳でも盛んに鳴いていました。東京は渡りの途中に通過するだけでしょう。コチドリキアシシギセグロカモメとオオセグロカモメは互いに酷似していて、両者が並んでいるところを見比べないと判別困難なのですが、色々な資料を読み漁った結果、これはオオセグロカモメの若鳥。コアジサシのダイブヒバリ。笑ってしまいますが、実は今までヒバリを撮影したことがありませんでした。(見たことは、もちろんありますけど)なので、今日は第一目標ヒバリでした(笑)
2018.05.27
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弁護士に懲戒請求した”ネトウヨ”たちの意外な素顔とは?「懲戒請求した人の年齢で、今分かってるのは、1番若くて43歳。40代後半から50代が層が厚く、60代、70代もおられる。今までネトウヨ諸君と呼びかけていたけど、年齢的に上の人が多そうなので、失礼だったかな?」5月18日にこうツイートしたのは東京弁護士会の佐々木亮弁護士だ。根拠のない懲戒請求を計約4千件出され、業務を妨害されたとしている。同じ被害を受けた北周士弁護士とともに一部の請求者に対して、損害賠償を求める訴えを起こす方針を明らかにした。提訴する前にネットなどを通じて和解を呼びかけたところ、数十人から連絡があった。その人たちの年齢を聞いたところ、冒頭のような状況だったという。大量の懲戒請求は、2016年に東京弁護士会が朝鮮学校への補助金支給をめぐる国の対応を批判する会長声明を出したことがきっかけだとみられている。ネット上などで請求を出すよう呼びかけがあり、東京弁護士会の役職者ら10人に対し段階的に大量の懲戒請求が出された。佐々木氏にも「声明に賛同しその活動を推進する行為は犯罪行為」などとして、懲戒請求書が届いた。「私は労働問題が専門で、朝鮮学校の声明には関わっていません。懲戒請求されることも初めてで、大量の請求書が届いたときには一体何のことだろうと思いました」(佐々木氏) 特定のブログなどで請求が呼びかけられており、多くの人がそれに応じて一斉に出したとみられる。懲戒請求する弁護士がどのような人物なのかよく確かめないまま、呼びかけに応じた人もいるようだ。北氏は佐々木氏への懲戒請求を批判するツイートをしたところ、自分にも大量の懲戒請求書が届いたという。「懲戒請求書の束を見て、自分は何をしたんだろうと怖くなりました。懲戒請求は誰でもできますが、弁護士にとっては資格を奪われるかもしれない重要なことです。やるのであれば根拠があるのかどうか、きちんと調べて欲しい」北氏は請求者と話すと、良くも悪くも「純粋」な人が多いと感じたという。「年齢は高めで、男性ばかりではなく女性もいます。なぜこんなことをしたのか聞くと、『朝鮮学校の無償化に賛成する人に懲戒を請求すれば日本がよくなると思った』と複数の人が答えました。ネットの掲示板に匿名で書き込む感覚でやっている。懲戒請求するとどうなるかという具体的な認識がなかった。『こんなことになるとは』、という連絡をもらうこともありました」---先日の演奏、自分では録音しそびれましたが、動画がYouTubeに上がっています。冷や汗いっぱいの演奏でしたが。大量の懲戒請求を煽ったのは、「余命三年時事日記」とかいうネトウヨサイトらしいですが、それに煽られて懲戒請求を出し、自分の名前で出すだけならまだしも、他人の名前を騙って懲戒請求を出した輩もいるようで、提訴されると知って右往左往した挙句、その余命三年や、その他のネトウヨ界の大物に泣き付いて完全無視された、哀れな鉄砲玉もいるようです。それにしても、朝鮮学校に関する会長声明への賛否は人それぞれとして、声明に反対だから関わった弁護士に懲戒請求とは、いったいどういう理屈なのか私にはほとんど理解不能です。懲戒請求というのは、依頼者に対する背信行為(わざと敗訴する、依頼を受けたのに何もしない、など)や不法行為(横領など)、あるいは依頼者とは無関係でも犯罪行為を働くなどの、「非行」を行った弁護士に対して行われるものとわたしは理解しています。なんら法律に触れるわけではない主義主張の発露に対して懲戒請求を行うのは、言論の自由、思想信条の自由に対する威嚇行為としか言いようがありません。もちろん、ネトウヨどもに主観では、「朝鮮学校を擁護するような主張は犯罪」ということになっているのでしょう。これから10年後20年後にはどうなっているか、ちょっと怖いものは感じるものの、今の時点ではそのようなことを罰する法律は存在しません。そのような「俺様法解釈」で犯罪でも非行でもないものを「犯罪だ」「非行だ」と主張して懲戒請求を行うのは異常な行動と言うしかありません。そのような異常な行動を取れば、それに対して提訴とか告訴などの反撃を受けるの当然の話です。もちろん、裁判の勝ち負けは分かりません。以前、橋下徹がテレビで光市母子殺害事件弁護団に対する懲戒請求を煽った際には、弁護団側が橋下に損害賠償請求の裁判を起こしましたが、1審2審では原告勝訴だったものの、最高裁で逆転敗訴してしまいました。もっとも、それとは別に、弁護士である橋下に対する懲戒請求は認められ、橋下は業務停止2ヶ月の処分を受けています。今回の一連の大量懲戒請求は、光市母子殺害事件のとき以上に懲戒請求の理由がありません。加えて、橋下の行為は娯楽性の高いテレビ番組での呼びかけに過ぎず、自身が懲戒請求を行ったわけではないことが、弁護団逆転敗訴の理由になったそうです。ということは、懲戒請求を行った当人を訴える今回の事例では、損害賠償が認められる可能性が高いだろうと思われます。まして、他人の名を使っての懲戒請求などは論外で、名を騙られた人から損害賠償を請求されても不思議はないし、下手をすると告訴されて私文書偽造で刑事事件になっても不思議はありません。それにしても、ネトウヨブログで煽動されると、対象の弁護士が本当にその声明に関わっているかどうかの確認もせずに懲戒請求まで突っ走ってしまうような思慮の足りない輩が、それも20代の若者ではなく40代50代の年齢層にこんなに大勢いるとは、なんとも暗澹たる思いです。
2018.05.26
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高プロ制度の解説をします裁量労働制についてはデータ問題によって、今回の法案から外されました。しかし、残っている高度プロフェッショナル制度・・・これぞ猛毒なのですが、残念なことにこれは残っています。労働時間の規制はない今、議論されている働き方改革法案には、1カ月平均80時間までという時間外労働時間の規制がありますが、これは高プロには適用されません。休憩もない高プロの労働者には、会社は休憩を与えなくてもOKです。休みなく1日何時間でも働かせてOKということになります。残業代はもちろんない裁量労働制や管理監督者という、現行法にある残業代ゼロ制度でさえも深夜労働には割増賃金を支払う必要があるのですが、高プロは、この最後のリミッターまで外す制度というわけです。休日は?高プロの労働者は、年間104日以上、かつ、4週間で4日以上の休日を与えることになります。実際に行われるのかどうか分かりませんが、休日を偏らせると、4週のうち4日の休日を最後の4日に偏らせると、24日連続24時間勤務(休憩なし)でも違法にならないのです。健康確保措置がある!しかし・・こんなひどい制度の高プロには独自の健康確保措置があります。1 勤務間インターバル制度と深夜労働の回数制限制度の導入2 労働時間を1ヵ月又は3ヵ月の期間で一定時間内とする3 1年に1回以上継続した2週間の休日を与える4 時間外労働が80時間を超えたら健康診断を実施するしかし、この中から1個選べばいいという制度です。普通に考えると4を選ぶ企業が続出するでしょう。一番負担がないですからね。 対象労働者は?対象労働者は、年収と業務で絞られます。年収は現時点では1075万円という基準だと説明されることが多いです。ただ、これは何度も言っていますが、絶対に下がります。今は「自分には関係ないから」などと思っていたら、いつの間にか高プロ対象になっちゃうかもしれません。なんせ、経団連は年収400万円を超えれば対象にしたいと考えているのですからね・・。成立すると広がっていく危険性高プロは、労働時間の規制のことごとくを外す制度です。当然、長時間労働となります。冷静に見れば、高プロは長時間労働に拍車をかけ、過労死を生み出す死の制度だといえます。 ---いきなり本題から外れた話ですが、既報のとおり、5月22日に九条改憲反対の「奴らを通すな!ノーパサラン」集会で演奏してきました。さっそく音源を、と言いたいのはやまやまなのですが、残念ながら演奏前に時間の余裕がなく、録音。録画のセットをする余裕がありませんでした。主催者側で撮影していただいているので、遠からずYouTubeなどにアップされると思いますが、しばしお待ちください。写真のみ、撮影していただきました。撮影・イリチ氏私以外は「ルセリート」というグループで一緒に演奏している皆さんで、そこにわたしが加わった形です。以前からの知り合いではありますが、一緒に演奏するのは初めてでした。以下、筆者自身の撮影で集会の様子です。さて、本題ですが、わたしがこの集会で演奏している頃、日比谷公園の野外音楽堂ではこの高度フロフェッショナル制度反対の集会も行われていました。高度プロフェッショナル制度、要するに残業代を出さないことを合法化する制度の問題点については、過去に何回もか記事を書いたことがありますが、引用記事には働く者への具体的な不利益が、わかりやすく説明されているため、だいぶ前の記事ですが引用しました。「そんなのは極端な例だ」という人もいるかもしれません。そうです、極端な事例です。が、そのような極端な事例が違法ではなくなる、という点にこそ問題があります。世の中には、ただでさえサービス残業や長時間労働が満ち溢れています。このような制度によって、サービス残業という名のタダ働きを合法化することは、それをさらに促進することに他なりません。本気でそのような勤務体制を敷くというより、否応なく退職に追い込む手段として、そのような極端な例が使われる可能性もあります。裁量労働制に関して、すでに導入されている事業所への調査結果データの恣意的な操作が問題になりました。要するに、どんな美しい言葉で飾ろうと、裁量労働制によって時間管理をなくした職場は、労働時間が長いのです。その歴然たる事実を隠蔽するために、あのような恣意的なデータ操作が行われたのです。裁量労働制は、定額のみなし残業代(実時間の多寡にかかわらず)を含み、高度プロフェッショナル制度は残業代はない、という違いがありますが、労働時間に関わらず給料が同じくという面で裁量労働制も高度プロフェッショナル制度も、本質的には同じです。導入すれば労働時間が長くなる傾向も、基本的には変わらないでしょう。そうだからこそ、経営者団体がこの制度の導入に固執するのです。最初は対象年収が1075万円と、かなりの高給と対象職種も限定されます。その点に限れば、適用範囲の広い裁量労働制よりは、当面の間は毒の回る範囲は限定的です。しかし、それは当面のところでしかありません。一度導入されれば、対象年収が次第に下げられることは確実です。対象年収の具体額は法律ではなく省令で定められるので、変更に国会の議決は要りません。法律の改正より、はるかに簡単なのです。かつて安倍政権が導入しようとしたホワイトカラーエグゼンプションは、対象年収が400万円でした。それが経営者側の目標だからです。今回の高度プロフェッショナル制度も、導入されてしまえば、やがて、段階的でしょうが、対象年収をそこまで引き下げていこうとするでしょう。結局、十数年後には、ほとんどの給与所得者がこの制度の対象とされる可能性が高いと言わざるをえません。しかし、現状はもう強行採決で高度プロフェッショナル制度が成立目前です。いよいよ、日本の労働環境もお先真っ暗、絶望的な状況になってしまいました。
2018.05.24
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前回の続きです。翌5月20日は、早朝より快晴でした。4時半に起きて散歩と笛練習。前夜も練習したのですが、酔っ払って高音はひっくり返る、指は回らないで散々でした。この日は音色は快調でしたが、寒くて指廻りだけはちょっと厳しかったです。笛は、厳選してこの3つだけにしました。本当は、ケーナもう1本とケナーチョを持ってきたかったのですが、さすがに無理でした。前夜は小屋の前で練習していましたが、さすがに朝4時半から小屋の前でピーヒャラやっていたら他の宿泊者に迷惑なので、少しはなれた森の中で吹いていました。小屋から100m以上離れた森の中なので、さすがに聞こえないと思いきや、後で同行者に聞いたら聞こえていたそうです。霜柱ができていました。地面の温度は氷点下だったようです。早朝の茶臼岳。朝食は6時から。そして7時に小屋を出発しました。当初の予定では黒百合平を経て渋の湯まで行くつもりでしたが、前日の状況から予定変更して、白駒池までゆっくりとハイキングです。樹林帯の遊歩道を歩きます。<コケむした針葉樹林。メボソムシクイ。ムシクイ、センニュウ、ウグイスの仲間は互いに酷似していて、なかなか区別は難しいですが、鳴き声で区別できます。このメボソムシクイは、おそらく登山者なら一度は声を聞いたことがあるはず、いや嘘です、一度どころではない、今の時期から夏山シーズンまで、亜高山帯針葉樹林を通過したら、あっちでもこっちでもやたらと鳴いている鳥です(虫の声と誤認している人もいるかも知れません)が、声はすれども姿は見えず、というとりです。ウグイスもそうですけどね。コメツガの葉に阻まれてやや見難いですが、キクイタダキです。こちらならキクイタダキであることは分かりやすいです。日本産の鳥類の中ではもっとも小さな鳥の一つ。白駒池に到着。池の周りを一周します。白駒池は北八ヶ岳では最も広い池です。ここでも笛を吹きました。やたらと響き渡って、びっくり。ヒガラ。よく見かけるシジュウカラの仲間です。ルリビタキ(メス)。白駒池から麦草峠に戻る途中で撮影しました。白駒池でオスも見たのですが、撮影はし損ねました。麦草峠まで戻ってきて、また茶臼岳を撮影。ショウジョウバカマのようです。ヒガラをふたたび。シジュウカラ、ヤマガラ、コガラは、結構大きな写真を撮っていますが、ヒガラはまだ満足行く写真は取れていません。で、この後麦草峠で少しゆっくりして、帰路につきました。茅野でお風呂に入って、駅前にて。南八ヶ岳の横岳、赤岳、権現だけ。雪が全然ありません。年によっては、5月下旬はもう少し雪が残っています。今年は1月2月は強烈な寒波でしたが、3月以降記録的な暖かさで、この時期として例年よりかなり雪は少ないようです。
2018.05.22
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この土日、高校時代の同期と4人で麦草峠から雨池、縞枯山、茶臼岳、白駒池に行ってきました。当初は初日の土曜日は余天気がよくない予報でしたが、結果的には写真のとおり、土曜日から晴天になりました。麦草峠のすぐ脇、茶水ノ池だそうです。カルカモが2羽いました。1市間あまり歩いて雨池に到着。これも雨池。往路の特急スーパーあずさは満員で、その多くは登山者でしたが、この間我々以外の登山者には出会わず。ここから雨池峠を経て縞枯山へ。雨池峠からの登りは北斜面なので、まだ残雪がありました。距離、標高差はたいしたことはありませんが、斜度はかなりきついです。怪我のあとでは、初めてと言ってよい本格的な登山ルートです。雨池から縞枯山までは、何人かの登山者に出会いました。縞枯山山頂に到着。正面手前が茶臼岳、その左奥が南八ヶ岳、右奥が南アルプス。茶臼岳は展望がないものの、すぐ近くに展望台と呼ばれる視界の開けた場所があります。そこからの南八ヶ岳連峰の風景。左手前が天狗岳(東天狗と西天狗)、遠方が左から硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳(硫黄岳と赤岳の間に横岳がありますが、西天狗に遮られて見えません)南アルプス北部の山。(左から北岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳)中央アルプス。木曽駒ケ岳乗鞍岳北アルプス。中央が槍ヶ岳、その左側に穂高連峰。左が蓼科山、右か横岳(北横岳)縞枯山の名の由来となった縞枯現象。茶臼岳の展望台からの眺めは抜群でした。南アルプス北岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳。下界。結構車の走る音などは聞こえてきました。天狗岳。4人のうち1人が、本格的な山登りは初めてだったため、少々バテてしまい、予定より1時間ほど遅れて麦草峠に帰ってきました。わたしも左足は少々痛かったものの、特に問題なく歩くことができました。続きは次回です。
2018.05.20
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アメフト日大・内田監督「反則行為を指示したことない」アメリカンフットボールの日大と関学大の定期戦で日大の守備選手が相手選手に悪質な反則行為となるタックルを浴びせて負傷させた問題で、日大の内田正人監督が学内の聞き取り調査に、「反則行為を指示したことはない」と話していることが分かった。日大広報部が16日明らか日大は試合後、事実関係を把握するため、学内調査を実施。内田監督は聞き取り調査に「反則行為を指示したことはない」と答え、「(守備選手に)頑張れと言い、その受け止め方が、あのプレーにつながってしまったのかな」と話したという。また、守備選手も「監督から指示されたことはない」と答えたという。~6日の試合では、日大の守備選手が、関学大攻撃の1プレー目、パスを投げ終えた関学大のクオーターバック(QB)に背後からタックル。QBはそのプレーで負傷退場した。守備選手は3プレー目、5プレー目にも反則行為をして資格没収(退場)となった。(以下略)---わたしは、どうも体育会系の体質が生理的に受け入れられないところがあります。よく三番瀬海浜公園で鳥の写真を撮っていますが、あそこには野球場があり、何回か少年野球チームの練習に遭遇したことがあります。その横をとおって干潟に行くのですが、その際、コーチたち(大人)の「指導」ぶりが否応なく耳に入ってきます。私には「パワハラ」としか思えないような怒声を子どもたちに発しているのです。他人事ながら、聞いていて気分のよいものではありません。まあ、このチームだけの問題ではなく、少年スポーツの世界で、かなりよく見かける姿だと思いますけどね。この種の体育会系のパワハラ体質は、野球と大相撲に顕著と思っていましたが、アメフトも同じだったようです。さて、アメフトの反則問題はすでに各方面で批判が沸騰しています。引用元の記事には、問題の反則の動画があります。わたしはアメリカンフットボールはまったく疎いし、試合を見たこともないのですが(ラグビーは、職場に熱心なファンがいて、一緒に試合を見に行ったことがあります)、ボールの動きとまったく無関係のところで、日大の選手が突如として関学の選手に背後から襲いかかった(としか表現しようがない)ことは歴然としています。そして、この反則をめぐって、試合前に監督が試合に出す条件として「最初のプレーでQBを壊せ」と言ったとの証言が出ています。また、反則を犯した選手が、元々は主力選手だったものの、最近になってチーム内で「干されて」いる状態だったことが指摘されています。実際、この選手が3度の反則の末退場させられるまで、この選手を交代させようとはしていないし、退場の後、チーム関係者から叱責された気配がなく、逆に労をねぎらうような様子すら動画から伺われます。更に、試合直後には、内田監督は 「選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」と発言していることが報じられています。問題の反則を犯した選手も、日大の「内部調査」に対しては「監督から指示されたことはない」と答えたとされていますが、実際には周囲に「監督に指示された」と言っているようです。つまり、どこからどう見ても、明らかに監督が指示してやらせている。それなのに、「反則行為を指示したことはない」「(守備選手に)頑張れと言い、その受け止め方が、あのプレーにつながってしまったのかな」などと言って恬然としています。悪いのは選手だ、監督は悪くない、というわけです。曲がりなりにも学校教育の一環としてのスポーツのはずなのに、「相手を怪我させて勝つ」しかも、命じた指導者の保身のために命じられた学生に責任を押し付けて、見事なまでのトカゲの尻尾切り。まったくひどい監督、ひどいチームもあったものです。挙句の果てに、試合直後の「あれぐらいやっていかないと勝てない~」発言は「撤回する」のだそうです。撤回すればその発言はなかったことになる、わけじゃありません。「過去と他人は変えられない、自分と未来は変えられる」なんて言葉がありますが、未来の計画、予定、見通しを「撤回」することはできても、過去の事実を撤回することなどできないのですよ。が、しかしこの構図、何かとても既視感があります。「悪いのはすべて佐川」「総理は関与していない」・・・・・・何も変わりませんね。この監督は、安倍や麻生やその取り巻き連中の振る舞いを真似たんじゃないかって思えるくらいです。国のトップがトカゲの尻尾切りにいそしめば、同じことをやる輩が増殖するのは当然でしょう。それにしても、これだけ責任が問われても、日大の理事という学内での権力も持つ監督は、辞任する気配もなく権力をふるい続ける一方、反則を犯した(強いられた)選手は退部の意向、との報道もあります(スポーツ紙なので、信憑性の程度は分かりませんが)。この選手がスポーツ推薦だったりすると、退部=退学、となる可能性が高く、そうなると今後の人生を大きく狂わせることになります。実に不公平なことです。が、前述のとおり、首相というこの国のトップの態度も同じです。残念ながら日本という国全体が腐っている、その一環としての出来事と言わざるを得ないのが現状でしょう。
2018.05.19
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新元号公表、改元1カ月前=「平成」残るケースも=政府の連絡会議が初会合天皇陛下の退位と皇太子さまの新天皇即位に伴う改元に向け、政府は17日、関係省庁幹部でつくる「新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議」の初会合を開き、新元号の公表時期を来年5月1日の改元の1カ月前と想定し、情報システム改修などの準備作業を進めることを決めた。新元号の公表時期について政府が一定のめどを明らかにしたのは初めて。国民生活にできるだけ支障が生じないようにする狙いがある。天皇陛下と新天皇の「二重権威」を回避する観点から、来年2月24日の天皇陛下の在位30年記念式典以降とする方向で調整していた。ただ、最終的な公表時期は首相の判断に委ねられる見通しだ。決定によると、各府省庁は、個々に管理する情報システムについて、基本的に改元日に間に合うよう改修を終了。外部とつながっているシステムも同様の扱いとするが、間に合わない場合は当事者間で、(1)新元号への切り替え時期を調整(2)「平成」と新元号のどちらでもやりとりできるよう調整―して対応する。運転免許証など証明書や通知書に「平成」が残るケースへの対応も今後検討する。連絡会議は対応策として、(1)訂正印による修正(2)表記が「平成」のままでも有効だと所持者に通知(3)希望者には新元号が表記されたものに交換―などを例示した。この結果、システムや証明書によっては、来年5月1日以降も「平成」を一定期間使い続けることになりそうだ。各府省庁は関連する業界や地方自治体に、改元1カ月前の新元号公表を想定して準備を進めることを伝えるとともに、これを踏まえて適切に対応するよう要請する。---昭和から平成への改元された当時と比べて、今はオンラインシステムが社会の隅々まで行き渡るようになっています。当然、元号を変えるにあたってのシステム改修には莫大な手間と費用がかかります。準備期間1日で改元など、とうてい対応不可能なことは歴然としています。今の天皇が退位を言いはじめた理由の一つには、そのことへの配慮もあったものと思います。しかし、現政権にとっては、国民生活に支障をきたさないことより、「天皇陛下と新天皇の二重権威を回避する観点」という意味不明な主義のほうが大事なようです。天皇は象徴であり実際の権限を持っているわけではないので、「二重権威」などというものが実際上何か不都合をもたらすことはないはずですが。新しい元号の発表から改元までが1ヶ月では、1日よりはマシにしてもとても作業が間に合うはずもなく、だから引用記事のような事態が起こるわけです。(1)訂正印による修正(2)表記が「平成」のままでも有効だと所持者に通知(3)希望者には新元号が表記されたものに交換どれをとっても、事務作業の煩雑さにつながるし、見る人にとっても混乱を招き、わかりにくいことおびただしいものです。そもそも5月1日などという半端な時期に改元すること自体も問題がありますが、せめて来年のカレンダーに新しい元号が載る(つまり、今年の年末くらいまでに発表する)くらいにできないのか、と思います。こんな面倒なことなら、元号などやめてしまえ、と思います。というか、多くの企業はすでに西暦のみを使って元号は使っていないといわれます。この傾向は、今回の改元で一層強まることになるでしょう。西暦を使えば、このような愚行と混乱には無縁でいられますからね。しかし、問題は公的機関です。役所と公立学校は元号法に縛られて、否応なく元号を使わざるを得ません。私も自宅では元号はまったく使わないけど、職場ではそうもいきません。もっとも、元号法をよく見れば、そこには「元号は、政令で定める。」という規定が書かれているだけで、使用を義務付けるような規定はどこにもありません。どこかに市役所が、「うちは公文書に元号をやめて西暦だけにする」と決めても、法律上何の問題もありません。実際、今回の改元によって、そういう自治体が出てくるかもしれません。ひとつ出てくれば、後に続く自治体がバタバタといくつも出てくるでしょう。結果的に、こういう政府のかたくなな姿勢が、社会の元号離れを促進することになるのだろうな、と思います。私は、そうなったところで一向に問題はないと思いますが。私は今の皇太子よりだいぶ若いので、半分以上の確率で、改元をもう一度経験することになるでしょう。そのときには、元号は役所と学校の一部が使うだけのもの、になっているんじゃないでしょうか。
2018.05.17
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吉岡里帆が新人ケースワーカー役に挑戦!「健康で文化的な最低限度の生活」ドラマ化女優の吉岡里帆が、柏木ハルコ氏の人気漫画を原作としたカンテレ・フジテレビ系の連続ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」に主演することがわかった。生活保護受給者を支援するケースワーカー・義経えみるを演じる吉岡は「この役は一対一でどこまで人の人生と真剣に向き合えるのかが肝です。根本的に本人の意識や信念がないと解決出来ないお仕事の物語で、私にとっても、えみる役は今までと違った新しい挑戦だと思っています」と意気込みを明かしている。「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館刊)で連載中の同名漫画は、2015年度「このマンガがすごい!オトコ編」第10位を獲得し、累計発行部数50万部を超えるヒット作。安定を求めて公務員になったえみるが、何らかの事情で生活に困り、生活保護を受給している人々の“人生そのもの”と向き合い、自立への道筋を見つけ出していく物語が展開。22歳の新人ケースワーカーが、壁にぶつかり、喜び、悲しみ、時には怒りながらも、いつしか誰かの救いへとなるさまを描き出す。(以下略)---この漫画については、以前当ブログで紹介したことがあったように記憶しています。知人の福祉事務所関係者から勧められて読みました。知人によれば、「何の脚色もデフォルメもない、福祉事務所でよくあること、そのまま」だそうです。それで、実は知人に教えてもらって、この漫画の作者柏木ハルコさんの話を聞きに行ったことがあるのです。昨年の1月か2月だったでしょうか。メモをとっていたわけではないので断片的な記憶しかありませんが、その中で記憶にあるのは、母子家庭の高校生の息子がアルバイトの給料を福祉事務所に申告していなかったのが発覚して、不正受給として保護費返還を求められる、というエピソードについてです。高校生のアルバイトの未申告をどう扱うかは、過去に様々な経緯があったと聞きますが、現在は高校生であれ何であれ、収入の未申告は不正扱いです。実際には、高校生の場合、本人の制度に対する理解不足や、親子間の対立やコミュニケーションの欠如が原因で、必ずしも悪意的に収入を隠したわけじゃない場合(まさしく漫画に描かれたような例)も多いそうですが、いくら本人は子どもで知らなかったと言っても、「そうだったんですか、分かりました」とはならない、と。まあ、仕方のないことですけどね。漫画の中で、事実を知った高校生の息子は荒れ狂い、母親は茫然自失、しかし生活保護費の返還請求は容赦なく、というところで、このエピソードは終わっています。柏木さんが講演の中で言っていたのは、これを見て「これで決着なんて、救いがない」というような趣旨の読者の声が、結構あったそうです。なるほど、物語としては、そこで急転直下、奥の手の秘策か、超偉い人のツルの一声に福祉事務所が「忖度」して、不正扱いを回避でもすれば、面白いのかもしれません。でも、知人に言わせりゃ、こんな事態に急転直下のハッピーエンドなんて絶対にないのだそうです。そりゃそうだよね。そこで急転直下のハッピーエンドにしたら、物語としては面白くても、事実に基づくリアリティはない。そこであくまでも事実に基づくリアリティを優先しているのがこの漫画のすごいところですが、テレビドラマ化に当たっては、そのリアリティがそれだけ維持されるか、という点は気にかかります。フジテレビ系だしねえ。「こんなの実際にはあり得ないよ」なんて話のオンパレードにならないことを願いますが、まずはともかく注目です。7月スタートで火曜日9時からだそうです。
2018.05.15
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平日夜ですが、演奏します。5月22日(火)午後6時30分北千住駅から徒歩7分 東京芸術センター21階「天空劇場」「奴らを通すな!ノー・パサラン」集会主催 千住九条の会/東京民医連・東葛ブロック参加無料amor y pazというグループで4曲ほど演奏します。初めて一緒に演奏するメンバー、4曲中3曲は初めて演奏する曲です。演奏の時間は20分ほどです。本日夜、初めて練習してきました。案内チラシノー・ハサランというのは、最近首相官邸前の抗議活動でよく叫ばれているようですが、残念ながら叫ばれている対象の連中が意味を理解しているかどうかは果たして・・・・・・。元々はスペイン内戦中、人民戦線側の指導者の一人だった、スペイン共産党(PCE)のドロレス・イバルリの演説で知られています。更に、1980年代、米国の干渉に苦しんだニカラグアで、カルロス・メヒア・ゴドイがそのものズバリ「No pasarán」という曲を発表しています。(この曲を演奏するわけではありませんが)そしてもうひとつ私の頭の中で思い浮かぶのは、アルゼンチンの作曲家アリエル・ラミレスが、アルゼンチン史上の有名無名の10人の女性たちを題材にした連作「アルヘンティーナの女たち」の1曲、「フアナ・アスルドゥイ」です。その中でNo pasará el español(スペイン人を通すな)という歌詞が登場します。こちらは、単数形なので「奴らを通すな」ではなく「やつを通すな」になりますが。「アルゼンチンの女たち」というタイトルですが、その中で唯一、アルゼンチンではなく隣国ボリビア(植民地時代のアルト・ペルー副王領)の女性です。独立戦争当時、女性ばかりのゲリラ部隊を率いてスペイン軍と戦ったと言われる、ボリビア独立の英雄の一人です。私は、よく笛の練習はするのですが、人前で演奏する機会はまだなく、今回も演奏しませんが。
2018.05.13
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ゴールデンウイーク中のことですが、新しい双眼鏡を買ってしまいました。これまで使っていた双眼鏡は、以前に記事を書いたこともありますが、こちらです。コーワのSV25-8という機種です。対物レンズが25mmなので非常にコンパクトで、260gしかなくて軽い。値段も、現在は8000円以上しますが、購入当時(昨年4月)は何故か5000円未満で買えました。見え味もあまり他の双眼鏡との比較はしたことがないですが、少なくとも一眼レフのファインダーよりははるかに見やすいものです。ただ、欠点もあります。コンパクトな分暗い。まあ、それに関しては野鳥観察は日中にするので、早朝や悪天候、樹林内などの暗い環境も含めて、暗くてよく見えないと感じたことはありませんけど。もう一つの欠点は見にくい、ということです。両目をきっちりと接眼レンズの中心に当てて、両目で立体的に見る、というのが案外難しいのです。ちょっとでも接眼レンズの中心から目がずれると、片目しか見えない、もう一方の目は見えない「単眼鏡」状態になってしまいます。特に、双眼鏡を構えて覗くときは、ちゃんと両目で見えるまでに双眼鏡を動かして最適ポイントを探るため、1~2秒を要することがよくあります。ピントリングが軽くて、ちょっと動かすとピントがずれてしまうのも、(好みの問題もあるけれど)欠点と言えば欠点です。というわけで、1年使ってみて、もう少し見やすい双眼鏡も欲しいなと思ってしまいました。見やすいとは、対物レンズがもう少し大きい、ということになります。いや、最初からその方がよいことは分かっていたのですが、大きくて重い双眼鏡を山になんか持っていけないじゃないですか。そのことを考えて小さい双眼鏡で妥協していたわけですが、考えてみれば、あらゆる局面を一つの双眼鏡だけで済ませる必要はないわけで、山登りは小さな双眼鏡、東京近辺で鳥の撮影のときは大きな双眼鏡、と使い分ければよいだけのことです。というわけで、ゴールデンウイーク中のことになりますが、新しい双眼鏡を買ってしまいました。それがこちらです。やはりコーワのYF30-8という機種です。こちらが双眼鏡本体です。先のSV25-8はダハ型と言って接眼レンズと対物レンズが一直線ですが、こちらはポロ型、昔からの形態の双眼鏡です。こちらのほうが同じ性能ならより安価になるそうです。その代わり、若干重くかさばるようになります。と言っても500gに満たないので、決して重くはありません。ちなみに、二つの双眼鏡を並べたらこんな感じです。SV25-8のほうが小さい上に、折り畳みができるので更にコンパクトになります。しかし、覗いてみると、YF30-8の方がやはり圧倒的に見やすいです。もう、両目を正しく接眼レンズの中心に当てることに神経質にならなくても、ちゃんと両目で見ることができます。そして、視界も25mmより30mmのほうが広い。接眼レンズに無理矢理iPad miniを押し当てて撮影してみました。色合いの差はひかりのちょっとした加減であり、肉眼では差を感じません。ピントも、肉眼ではちゃんとあっていますが、iPad miniのレンズ越しだとちょっと合っていない(単なる手ブレかも)そういったところは無視して、単に視界の広さだけを見比べてください。SV25-8YF30-8SV25-8よりYF30-8のほうがはるかに視界が広いことが分かるかと思います。ちなみに、お値段は税込みで9500円弱(更にポイント10%が付く)現在の値段ではSV25-8とたいした差ありません。購入当時の価格同士では、2倍近く高いですけど。双眼鏡もピンキリで、上は10万円以上するような高級品もあります。実はこのYF30-8以外にも候補がありました。ニコンのモナーク7という双眼鏡で、だいぶ高くて3万円くらいしました。どっちにしようかと思ったのですが、私が足を運んだ量販店の店頭見本は、モナーク7は視度調整リングが固着して、いくらピントを合わせてもピントがあわないのです。もちろん新品の商品は問題ないだろうとは思いましたが、どんな見え方か分からないまま買うのは、ちょっとね。それに値段の差もあって、安いYF30-8を選びました。2回ほど使ってみて、レンズキャップがゆるゆるという点を除けば非常に満足しています。とはいえ、前述のとおり、この双眼鏡は重くはないけどかさばるので山には持って行きにくい。山には引き続き、従来のSV25-8を持っていくことになるでしょう。
2018.05.12
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「子供産まねば人様の税金で老人ホーム」自民・加藤寛氏自民党の加藤寛治衆院議員が10日、所属する同党細田派の会合で、「結婚しなければ子供が生まれない。人様の子どもの税金で(運営される)老人ホームに行くことになる」と若い女性たちに話している、と明かした。加藤氏はこの発言を自身が招かれる結婚披露宴での会話として紹介。さらに、「必ず新郎新婦に3人以上の子供を産み育てていただきたいとお願いする。いくら努力しても子どもに恵まれない方々がおり、そういう方々のために3人以上が必要だ」と話しているとも説明した。加藤氏は会合直後、記者団から発言の訂正・撤回の意思について問われ、「少子化対策は一番の、我が国にとっては大事な問題。ただ、それだけです」と述べた。しかし、「騒ぎになる前に撤回、謝罪させるべきだ」(党幹部)との声も上がり、同日夕、「誤解を与えた事に対し、おわびします。決して女性を蔑視している訳ではありませんが、その様にとられてしまう様な発言でありましたので撤回します」とのコメントを出した。---まったく、自民党の政治家というのは、こんな連中ばかりなのでしょうか。これも、例の「魔の当選3回組」だそうですが。「少子化対策は一番の、我が国にとっては大事な問題。」というのは、一般論としては確かにそうですが、個々の若い女性に対して政治家がこのような発言をすることが、何かの解決になるのでしょうか?政治家の役割とは、女性がより子どもを作りやすくするための条件整備(の先導を果たすこと)じゃないでしょうか。その点について、この議員はどのような案を考えて、具体的にどのような役割を果たしているのか。ただ口で「女は子どもを産め!」と言うことで子どもの数が増えるなら、世の中とっくに少子化から脱却しています。そんなことを叫ぶのが政治家の役割だと思っているとしたら、政治家の役割を履き違えてるとしか、私には思えません。我が家の場合、子どもは一人です。他の条件を一切抜きに考えれば、本当は私は子どもは二人欲しかったのです。が、一方で相棒は、本当はあまり子どもが欲しくなかった。結局、1人目に関しては私の希望を優先させてもらったので、2人目は相棒の意思を尊重しました。それに、結婚が遅かったので、さらにもう1人となると、生活設計が色々厳しいという現実もあって、私もそんなに真剣に希望したわけではありません。もし、あと5年早く相棒と出会って結婚していたら、2人目をめぐってもう少し真剣に「欲しい、いらない」の争いに・・・・・・、は、ならなかっただろうな、やっぱり。そもそも、出会いにはタイミングというものが多分あって、相棒と5年早く出会っていても、結婚はできなかったかも。まあ、そんなことはどうでもよいのですが、私の心の中に、できればこどもが2人欲しいという願望が、多少はありました。しかし、相棒の意に反してまで、とは全く思いませんでした。産むのは私じゃない、相棒ですから。まして、子どもが3人欲しいとは、あと10年早く結婚していたとしても、思わなかっただろうと思います。我が家は決して低所得ではありませんが、それでも子どもを3人大学にやる費用を考えたら、躊躇しますよ。そのあたりを何も考えずに、それぞれの事情も考えも踏まえずに、ただ「子どもを3人」とか、言うだけなら気楽でいいよね、まったく。まあ、こういう人たちにかじ取させて、少子化が解決することは、残念ながらないでしょう。
2018.05.11
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(憲法を考える)「逆差別」「違憲」女性専用車批判なぜ偏見やハンディを克服しようと特別な対応をすると、「逆差別だ」と言われてしまうことがある。憲法14条は「法の下の平等」と「差別の禁止」をうたうが、空気のように社会に残る差別が、見えにくくなってはいないだろうか。男女差別を例に考えた。2月、東京メトロ千代田線の女性専用車に男性たちが乗り、電車が遅れたというニュースがあった。男性たちのグループのブログには、「男性差別」「痴漢でない男性を追い出すのは憲法14条違反」と書かれていた。たった1両の専用車が、憲法を持ち出すほど許せないのはなぜなのか。メンバー2人に会い、3時間話した。代表(65)は、年齢の壁で再就職に苦しんだ経験から、年齢差別の解消を訴える活動を続けてきた。10年ほど前、「自分は絶対に痴漢をしないのに」と専用車に憤ったという。公職や企業役員の女性を増やすため、一定割合は女性を登用する「クオータ制」にも反対する。「マイノリティーが強くなりすぎ、マジョリティーが差別されている」もう一人の男性(43)は障害があり、子どものころはいじめに遭った。「女子は守らないといけないと洗脳されてきた。でも、男性として優遇されたことはなく、冷遇ばかりだ」---女性専用車については、いわゆるリベラル派のごく一部からも批判があります。痴漢対策として女性専用車というのは、それ以外の車両では痴漢をしてよい、ということか、差別の本質的な部分を温存したままでの小手先の対策に過ぎないではないか、というわけです。一理ある、とは思います。が、現実問題として、小手先であっても対策は行う意味があるでしょう。本質的な部分なんて、いつ解決するかも分からないのだから。女性専用車なんてものが必要ない社会の方が好ましいに決まっていますが、そうなるまでの間は、少なくとも「次善の策」としてやむを得ないでしょう。そもそも、鉄道会社に社会を変えろと要求するのは酷な話で、鉄道会社ができる範囲といえば、こういうことに限られるのはやむをえないことです。ただし、引用記事の話は、リベラル派(の一部)からの批判ではなさそうです。記事は無料で読めるのが前半部分だけですが、「男性差別」とか、「マイノリティーが強くなりすぎ、マジョリティーが差別されている」とか、「女子は守らないといけないと洗脳されてきた。でも、男性として優遇されたことはなく、冷遇ばかりだ」という言い分は、どう見てもリベラル派とは正反対のものです。まあ、彼らの思想的背景がどのようなものであれ、このような言い分にはまったく賛同できません。この代表氏は65歳で、「年齢差別の解消を訴える活動を続けてきた」そうです。おそらく、10年以上の年金加入歴があれば年金を受給しているはずです。それを、「65歳以上だけが年金を受給できるなんて、高齢者優遇の逆差別だ」と言われたら、どうでしょうか。もう一人の男性氏は障害があるそうです(詳細不明ですが、身体障害の可能性が高そう)。身体障害の手帳を取得すると、等級によって福祉タクシー券や、公営交通の無料バス交付、障害者福祉手当など様々な制度があります(各自治体ごとの制度)。さらに障害が重ければ障害年金もあります。障害者医療(東京では通称マル障と呼ばれる)で医療費が無料になる制度もあります。障害者の雇用枠もある。ごく軽い障害では、これらの精度の対象にはなりませんが、手帳を取得していれば、公共交通機関を半額で利用できる、タクシー代が1割引になる、という特典はあります。これらを「障害者に対する優遇だ、健常者差別だ」と言われたら、どうでしょうか。あるいは、高齢者とは逆に、子どもに対する優遇措置もあります。公共交通の運賃は、子どもは半額です。それ以外にも、児童手当/子ども手当、乳幼児医療、子ども医療など、子ども、あるいは子どものいる世帯に対する助成は様々あります。それを子どもに対する優遇は逆差別だ、と言いだしたらどうなるでしょうか。低所得者に対する優遇措置もそうです。累進課税制度というのは、低所得者に対する優遇の際たるものですし、それ以外にも、一定程度以下の収入しかない低所得者に対する様々な優遇措置(生活保護など)や支援、あるいは逆に高所得者に対する手当の支給制限があります。それを、高所得者に対する差別だ、低所得者に対する逆差別だ、などと言われたら、どうでしょうか。43歳の男性氏は「男性として優遇されたことはない」そうです。でも、それは男性という優位を障害という不利が帳消しにしてしまっている、ということではないでしょうか。世の中全体の傾向として、病気も障害もない健常の男性が、そうでない男性や女性と比べて、所得が高いことは歴然たる事実です。もちろん、個別には高給取りの女性も低所得の健常男性もいるけれど、平均値としてはそうなります。優遇かどうかは分かりませんが、夫婦間ではどうしても経済面で夫が能動的、妻が受動的になる傾向が強く、そのことが有利不利につながっていることは否めません。女性専用車に関して、更に重要なのは男女間に体力差が存在することです。痴漢に限らず、何らかの暴力行為に対して、女性が肉体的に健常な男性を力でねじ伏せるのはほぼ不可能です。このような格差の存在に対して、少数派への何らかの優遇措置あるいは保護する手段を設けることは、「逆差別」でも憲法違反でもありません。事実、これらの制度を違憲と断じた裁判所の判決も存在しません。累進課税制度はだいぶ弱められ、最高税率は下がりましたが、それでも所得による税率の差は今もあります。そもそも、女性専用車について反対派が鉄道会社を訴えた裁判で、彼らは敗訴しています。結局、対等ではない、地力に差があるもの同士をそのままの土俵で争わせて、強いものが勝つ、という状態をよしとするのか、地力の差を補正することで結果の平等をある程度担保するのか、どちらをよしとするのか、という問題です。前者を取れば、強いものは「公平に」強さを発揮して快適かもしれませんが、格差は巨大なものになり、強くない者にとっては、住みやすい社会ではなくなります。強い者だって、いつ病気や怪我やその他の理由で弱い者に転落するかは分かりません。後者は、強いものに少し我慢を強いることになりますが、そうではない者にとっては、格差はより小さく、より暮らしやすい社会になります。社会全体としては、こちらのほうが大きな不利益をこうむる人が少なく、より暮らしやすい状態だと私は思います。女性専用車は、一部の男性にとってはあまり面白いものではないかもしれません。しかし、女性専用車のために命を落としたり仕事を失う男がいるわけでなし、男性に与える不利益などたかが知れています。しかし、痴漢被害にあった女性が受ける打撃は、「面白くない」などというレベルでは済みません。であれば、男性の一部の「面白くない」という気持ちよりも、女性が痴漢被害にあわないための策を優先するのは、やむをえないことでしょう。
2018.05.09
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前回の続き、最終回です。明神の分岐まで引き返してから、徳沢に向かう間、雪(というか霰のようでしたが)が再び激しくなり、ついでに足もやや痛くなってきて、鳥の姿を追う余裕がなくなりました。そのおかげで、足を止めることがなくなり、この間はコースタイムどおりの時間で歩き、お昼直前に徳沢に到着しました。当初は、テント山行も考えていたのですが、多分テントを担いで徳沢までは、まだ無理だったかもしれません。小梨平に張って徳沢まで、だったら可能だったでしょうけど。天気は相変わらずです。が、徳沢でパンをかじっている間に、急に晴れ間が出てきました。それが明るくなって、太陽が照りつけ始めたのですが、しかし雪(あられ)はやみません。天気雨ならぬ天気雪状態です。先ほど徳本峠方向に向かっていなければ、おそらく横尾まで行ったと思うのですが、日帰りで徳沢で12時ということは、ここで打ち止めです、引き返さなければなりません。徳沢には20分ほどしかいませんでしたが、上高地に向かって引き返し始めます。いったんは晴れ間がさして、「天気雪」状態だったのが、再び太陽が雲に隠れて、どんよりした天気に逆戻りしてしまいました。梓川沿いの景色。梓川の拠水林。カラマツとヤナギ類の林です。ヤナギの新緑が美しい。再びニホンザル登場。木の上で何か食べています。地面にも数匹います。道端の花、名前を知らずに撮ってしまいました。これも。ツガザクラやコケモモの仲間の花に一見似ているのですが、葉がまったく違うので、別の種類です。(ツガザクラやコケモモはツツジ科)またヒガラに遭遇。正直なところ、カラ類の写真は、すべてとりあえず撮影しておいて、後で写真を見て同定しました。薄暗い林内で上を見上げて小鳥の姿を追っても、ほとんど腹の下からシルエットを見上げているだけなので、その場では色合いや模様がよく分からないのです。シジュウカラの鳴き声は識別できますが、それ以外のカラ類の声は、「シジュウカラ以外のカラ類の何か」としか私には分からないですし。とりあえず撮った中にキクイタダキでも混ざっていないか、と期待したのですが、いませんでしたねえ。少し雲が切れ始めて、明神岳が半分姿を現しました。梓川の拠水林と明神岳。帰路はそれほど鳥の写真に時間を費やすことなく(でも、時々足を止めて鳥を探しましたが)コースタイムをそんなに超過せずに上高地まで帰ってきました。やっと岳沢が見えましたが、その上の吊尾根はまだガスの中です。河童橋まで帰ってきて、そこから岳沢方面を撮影。時間は2時25分頃、徳沢から2時間余です。標準コースタイムが2時間なので、ほぼコースタイムどおりです。焼岳方面。もう少しで山頂が見えそうなのですが・・・・・・・・バスターミナルの食堂で、お決まりの、泡の出る麦茶(笑)しかし、これで終わりではなく、帰りのバスまで30分ほど時間があったので、梓川沿いに出て、笛の練習をしておりました。(もちろん、ケーナとサンポーニャを持っていったのです)そうしたら・・・・・・また出てきた!キビタキ。笛を放り出して撮影。キビタキ続き。キビタキ。天気は最後まで悪かったのですが、なんと帰りのバスに乗ったら焼岳の雲が切れた。そして、釜トンネルを抜けて新島々まで下ったら、快晴です。まあ、そんなこともあります。天気には恵まれませんでしたが、鳥の写真には恵まれたので、まずまず満足な山行でした。
2018.05.07
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1回飛ばして前回の続きです。梓川左岸遊歩道を上高地から明神に向かって歩き続けます。ゴジュウカラルリビタキ(メス)明神に到着。上高地バスターミナルを出たのが6時半過ぎで、明神到着が8時40分、なんと2時間もかけて歩いてしまいました。鳥の写真を中心にして歩くと、本当に時間がかかる。天気は相変わらずこんな状態です。明神のつり橋で右岸に渡ろうとするとまたルリビタキが出てきました。オスです。そうしたら、もう1羽ルリビタキのオスが現れました。ギロリと相手のオスをにらみつけると、あっという間に飛び掛り・・・・・・たちどころに追い払ってしまいました。勝ったぞ、とドヤ顔(かどうか知りませんが)のルリビタキ再びヒガラヒガラアオジ。東京でも冬によく見かけますが、上高地では夏鳥。つまり夏場に北日本や中部の高地で繁殖して、冬に低地に下りてくるわけです。当初予定では徳本峠まで行くつもりでしたが、天気が悪いので、やめて徳沢に変更しようと思っていたのです。ただ、この場に来てしまうと、「せっかくだから行ってみようかな」という気になってしまいました。時間的に、途中で引き返すだろうな、と思いつつ進んでいくと・・・・・・コマドリが現れました。こっちのルートに入って正解でした!コマドリ。2枚ともトリミングなしです。目の前まで寄ってきました。このあと、もう1羽コマドリが現れ、さらにルリビタキが多いこと多いこと。メスが多かったですが、数メートルおきに「写真撮って!」とばかりに飛び回っていています。林内が暗くて、撮影はなかなか苦しかったですが。絶対に滑ってはいけない橋。滑ると足元は・・・・・・、でも、こういう雪の積もり方は、滑らないので大丈夫。しかも、橋はほぼ水平だし。ここ、何回も通過しているのですが、記憶がなかったなあ。峠への中間点までもう少し・・・・・・、と言っても、距離の中間点であって、標高は全体の1/3も登っていないはず。道はこんな状態。アイゼンは持っていますが、使うにはちょっと積雪量が足りない感じ。登りはいいけど、下りは滑りやすいなあ。まあ、登るにつれて積雪は増えるので、じきにアイゼンの使える積雪量にはなるでしょうが・・・・・・。雪はいったん小降りになりましたが、景色はずつとこんな状態。峠まで行っても、景色は期待できそうにありません。というわけで、先ほどの標識から少し登ったあたりで、引き返すことにしました。アイゼン付けていないし、足はまだ万全ではなく、やや踏ん張りが利かないので慎重に・・・・・・って、実際にはそんなに滑りやすくはなく、問題なく下ったのですが、やはりトラウマってやつはあります。ルリビタキ銀座。前述のとおり、登山道の見通せる十数メートルの範囲で、何羽も飛び回っているのです。で、明神まで戻って徳沢方面に向かう頃になると、再び雪が激しくなりはじめました。このときには、雪というよりあられのような状態でしたが。気温も高くて、おそらく0度をかなり上回っている感じで、もう降っても積もらない、びしょ濡れ雪の状態で、徳沢に向かいました。更に次回に続きます。
2018.05.06
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上高地の写真第2回は次回の記事にまわして、今日は港区お台場で行われた「ラテンアメリカへの道フェスティバル」を見に行ってきましたので、そのご報告。本当は5月3日から3日間行われていたイベントですが、私が行ったのは今日だけです。到着早々、本部に詰めていたのが旧知のO女史、そして、2箇所のイベント会場のうちアルゼンチン・ステージの司会がミュージック・アミーゴスのA女史でした。Aさんは、仕事モードのときはものすごーくそっけないので、あまり話もできませんでしたが。(普段はそうじゃないので念のため)出店も色々出ていました。着いたときは、ちょうどタンゴのステージでした。こんなにラテンアメリカにはまっているのに、タンゴの踊りを生で見たことは、ほとんどないのです。いろいろな意味で、濃い踊りです。女性のハイヒール一つとっても、フォルクローレの踊りとは太さが違う、針金みたいに細いハイヒール。サンポーニャの青木大輔さん。たった一人での演奏。パロミータス。メキシコの舞踊。メンバー全員が女性らしく、ちょっと宝塚状態。つまり、男役の踊り手も女性がやっています。キンディー、エクアドルのオタバロ地方の踊り。キンディ。このグループも全員女性でした。先ほどのパロミータスパロミータス本来、ラテンアメリカの踊りの多くは、男女ペアで踊られるものです(例外もいくつかありますが)。しかし、私の知る範囲では、日本でフォルクローレ関係の踊りは、慢性的に男性が少なく女性が多い。上記のような女性だけ、というグループもあります。もっとも、これはフォルクローレに限ったことではないかもしれませんが。おそらく日本の文化的な基盤として、男が踊るのは恥ずかしい、というような感覚は多少あるのかもしれません。かく言う私も、踊りは苦手ですが。最後、エクアドル音楽のライミスというグループの演奏です。ライミスの演奏とキンディの踊りのコラボ。今日は風が強かったので、演奏も踊りも少々大変だったようです。ケーナやサンポーニャはエアリードだから、風が強いと息が流されて音が出ないのです。途中、強風のため15分休憩、というところで、私は次の用事があったため、帰宅してしまいました。
2018.05.05
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いや、もちろん鳥を撮る目的ではなく、山登りのつもりで行ったのですが、天気があまりに悪くて、マトモな山の写真はほとんど撮れませんでした。まともに撮れたのは鳥の写真ばかりで。朝、釜トンネルを抜けると激しい降雪。なんと季節外れな、と言いたいところですが、私の記憶する限り、ゴールデンウィークに上高地で降雪に少なくとも1回は遭遇しています(2001年、蝶ヶ岳に登ったとき)。他にももう1回くらいあったかもしれません。だから、少なくとも記録的というほど稀ではないはず。当初は大正池で降車予定でしたが、雪を見て帝国ホテル前に変更。そうしたら、ホテルのフロントの従業員が出迎えに出ていて(朝5時ですよ)、「宿泊ですか?」と。違うといったのですが、合羽を着ようとする私の様子を見て「どうぞホテルの中で」と言うのです。いやー、上高地は20回くらい行っているし、帝国ホテルの前も何回も通っているけど、初めて帝国ホテルの中に入りました。それにしても、なんと親切な。私は帝国ホテルのファンになりました。これは、お返しに宿泊しなくては・・・・・・・いや、とても予約が取れるはずがないので無理だ。というわけで、上高地帝国ホテルの中。帝国ホテルの外は雪です。田代橋から梓川上流方面を望む。同じく下流方面何かが飛んだので、とりあえず撮影してみて、あとで確認したらカケスでした。写真に収めるのは初めてです。これで写真を撮ったといえるレベルかどうかは別にして。キビタキ。夏鳥のキビタキをまさかこんな雪の中で見ることになるとは。キビタキキビタキ。さすがに寒さでびっくりしているでしょう。ルリビタキ、初めてオスを撮影した!!と喜んでいたら、この後次から次へとルリビタキが大量に出てきまして、全部で何十羽と遭遇したのやら。その写真(一部)は後ほど。寒いようで、体を思いっきり膨らませて、まんまる太郎になっています。上高地バスターミナルで朝ごはんを食べ、更に先に進みます。河童橋。相変わらず視界はなし。河童橋の向こうに岳沢は、まったく見えません。河童橋を左岸に渡ったところで、またキビタキに遭遇。この、翼を半分開いて翼端を下げるポーズ、多くの小鳥がよく取ります。非常に分かりにくいですが、ヒガラです。明神に向かう途中の湿原。雪の遊歩道。ここはまったく問題ありませんでしたが、正直言って、木道が斜めになっていて、雪がうっすらと付いている(この写真より雪が少ない、でも雪がある)場所のくだりは、ちょっと怖かった。ニホンザル。落ち込みポーズ道端に、お地蔵さんかと思ってしまいます。続きはまた次回です。
2018.05.04
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4月30日、ゴールデンウィーク前半の最終日は高尾山に登ってきました。2週間前に行ったばかりなのに!高尾山結構な回数行っていますが、1ヶ月に2回行ったのは初めてではないかと思います。前回のときは、午後登りはじめて、わき目も降らずにひたすら登って1時間で山頂に着きましたが(それでも、怪我の前は45分で登っていたのに比べると、だいぶ遅い)、今回は鳥の写真を撮りながらゆっくり登ることにしました。が、その一方で、家庭の事情により、お昼には帰宅する必要がありました。さて、ゆっくり登りつつ、午前中で帰ってくる、そんなことできるのか?解決策は朝早く出発、しかありません。詳細は省きますが、4時半に起きて、6時半には高尾山口を歩きはじめました。さすがに人はまだいない・・・・・・と、思いきや、数は少ないながらも、すでに登っている人はいるのです。それでも、日中の混雑ぶりとは大差がありましたが。登りは、表参道から、2号路を経て3号路に入りました。南斜面コースです。ひときわ大きな声でさえずっていたこの鳥は、ガビチョウ。昨年6月に鎌倉アルプスで初めて遭遇しましたが、中国南部から東南アジア北部が原産で、飼い鳥が籠脱けして野生化した鳥です。きれいな声ではあるのですが、やたらと声が大きいのです。それが原因で、飼い鳥としては近所迷惑になるので野に放たれてしまった例もあるようです。以前は高尾山で見かけた(声を聞いた)記憶はないのですが、調べたところすでに数年前には高尾山で定着していたようです。鳴き声に記憶がないのは、さえずりの時期に登っていなかったからかもしれません。こちらは日本在来種代表、キビタキ。姿もきれいでさえずりも美しい夏鳥です。高尾山のあちこちでさえずっていました。声量はガビチョウには少し負けるけど、よく通る声です。在来種と言っても、渡り鳥なので冬になれば東南アジアに渡るんですけどね。同じくキビタキです。先の写真もこの写真もオスです。またキビタキ(オス)今度はキビタキのメス。オスに比べるとかなり地味です。山頂に到着。鳥の写真を撮りながらだったので、大幅に時間を要し、9時過ぎに到着しました。登り所要時間2時間半。エネルギー充填中。下りもあるし、まだ午前中なので、泡の出る麦茶は自重。眼前に富士山。2週間前にきたときは見えませんでしたが、今回は見えました。富士山をもう1枚。そして、下りは4号路から2号路北側へ、つまり北斜面をとおりました。シャガ。前回も写真をアップしました。まだまだ満開です。これもアヤメの仲間なんですね。確かに似ています。調べた限り、ラショウモンカズラではないかと思います。シソ科だそうです。確かに葉がシソに似ています。そして、高尾山口駅に戻ってくると、高架下にツバメが巣を作っていました。でも、普通のツバメじゃありません。イワツバメです。普通のツバメと近縁ですが、燕尾がツバメほど細長く尖ってはおらず、トビくらいのへこみ方です。背中から見て腰が白いのもツバメとの識別点。東京を始めとした大都会の中心部には姿を見せませんが、都市の周辺部や地方の中小都市ではよく見かけます。実は、前日に行った東京港野鳥公園にもいました。飛翔中は動きが速すぎて、まともな写真は撮れませんでしたが。この日も、飛んでいる写真はことごとく失敗しました。突然3羽になって、しかし1羽が追い払われました。何回かこんな場面がありました。巣の場所の取り合いか、またはメスを横取りしようと元カレの乱入(笑)か、どちらでしょうね。巣の形も普通のツバメのお椀状とは若干違い、壷状のようです。下りは1時間半ほどかかり、結局自宅には12時を少し過ぎた時間に帰りました。私が下山する頃には、登る人が大行列。やっぱり高尾山は早朝に登るほうがいいですね。
2018.05.01
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